EFOとは?フォーム離脱の原因と改善策、ツールが必要な場面

EFOとは?フォーム離脱の原因と改善策、ツールが必要な場面

更新日:2026/10/27

EFOとは、問い合わせや資料請求などの入力フォームを改善し、利用者が迷わず送信まで進めるようにする取り組みです。本記事では、EFOが重要な理由、離脱の主な原因、19の改善策、実施の手順、自社でできることとEFOツールでできることの違いを解説します。

フォームからの送信数が伸び悩んでいる担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。

EFOとは?入力フォームを改善する取り組み

EFOとは?フォーム離脱の原因と改善策、ツールが必要な場面-1

EFO(イーエフオー)とはEntry Form Optimization(エントリーフォーム最適化)の略で、日本語では「入力フォーム最適化」と呼ばれます。問い合わせや会員登録などのフォームで入力と送信の負担を減らし、送信の完了率を高める取り組みを指します。項目の数や入力の手間、エラーの伝え方、送信前の不安など、利用者がフォームでつまずく要因を取り除くのが役割です。

Webサイトを改善する施策には、EFOのほかにSEO(検索エンジン最適化)やLPO(ランディングページ最適化)があります。3つは受け持つ範囲が違うため、どこで利用者を取りこぼしているかが分かると、先に調べる範囲を絞れます。

施策

対象とする範囲

主な目的

SEO

検索結果からサイトへの入口

検索からの訪問を増やす

LPO

広告や検索から最初に訪れるページ

ページの内容で申し込みなどの行動を促す

EFO

申し込みや問い合わせの入力フォーム

フォームに来た人に送信まで完了してもらう

検索からの訪問がそもそも少ない場合に先に考えたいのは、SEOで入口を広げる施策です。訪問は多いのにフォームまで進む人が少ないなら、LPOの対象である入口のページの内容や導線から調べましょう。フォームまで来た人が送信せずに去るなら入力の負担やエラーを調べ、原因がフォームの中にあればEFOを優先する段階です。

EFOで何から手を付けるか迷ったときは、Webの標準化団体W3C(World Wide Web Consortium)が公開するフォームのチュートリアルが手本になります。ラベルの付け方や入力の説明、エラーの通知など、EFOで取り組む内容の多くが載っているため、社内で改善案を話し合う際の資料に使えます。

※参考:W3C「Forms Tutorial」

EFOが重要な理由・メリット

EFOが重要なのは、申し込みを検討してフォームまで来た人の取りこぼしを、小さな改修から減らせるためです。改修の中心はフォームと確認画面・完了画面のため、項目や案内文を変える程度の手軽な変更から効果を試せます。

集客後の取りこぼしを減らせるから

フォームを開く人の中には、商品やサービスへの申し込みを検討している人がいます。その人が入力の手間やエラーで離脱すれば、広告費やコンテンツ制作にかけた費用が問い合わせに結び付きません。

広告の出稿量を増やして集客を伸ばす場合は、追加の広告費がかかります。一方のEFOは、すでにフォームまで来た人のうち送信まで進む人の割合を高める施策です。

たとえばフォームを開く人が月1,000人のまま、送信まで進む割合が10%から15%に上がれば、問い合わせは月100件から150件に増えます。改修費やツールの利用料はかかるものの、広告費を足さずに、すでに集めた訪問者からの成果を伸ばせる点がEFOの強みです。

利用者の入力負担を減らせるから

問い合わせや会員登録のフォームは、氏名や住所などをまとめて打ち込む場面です。入力した内容を直したり、送信してよいかを考えたりするたびに、利用者の負担は積み重なっていきます。

前の章で紹介したW3Cのチュートリアルの狙いは、障害の有無や年齢にかかわらずWebを使えるようにすること(アクセシビリティ)です。項目ごとのラベルや入力形式の説明、分かりやすいエラーの通知といった、誰にとっても使いやすいフォームの作り方が載っています。こうした配慮は、高齢の方や支援技術を使う方に限らず、すべての利用者の入力を楽にするものです。

限られた改修範囲で改善を試せるから

サイト全体のリニューアルと違い、EFOはデザインの全面的な刷新を伴わず、項目を1つ減らす、エラーの文言を変えるといった部分的な改修から始められます。反映までの期間を左右するのは、フォームの仕組みや改修の権限、社内の承認の手順です。

変更の範囲が小さいほど、結果と変更の中身を結び付けて考えやすくなります。効果が出なければ元に戻しやすいのも、小さな改修ならではの利点です。

EFOで解決したいフォーム離脱の主な原因4つ

EFOとは?フォーム離脱の原因と改善策、ツールが必要な場面-2

フォームから離脱する主な原因は、項目の多さ、入力方法やエラーの分かりにくさ、送信への不安、スマートフォンでの操作のしにくさの4つです。

原因

利用者が困る場面

確認する箇所

入力する項目が多すぎる

入力を始める前に量の多さで諦める

必須項目の数、受付後に使っていない項目

入力方法やエラーが分かりにくい

形式が分からず何度もエラーが出る

入力例の有無、エラー文の内容と表示位置

情報を送信することに不安がある

情報の使われ方が分からず送信をためらう

利用目的の説明、送信後の流れの案内

スマートフォンで操作しにくい

小さな欄やボタンを押し間違える

入力欄とボタンの大きさ、表示されるキーボード

表の4つは、どれもフォームを開いた後に起きる離脱の原因に当たります。フォームを開く前に離脱しているなら、原因はフォームの外にあるかもしれません。広告の訴求とページの内容が合っていないといった、フォームに至るまでのページや広告そのものの問題は、フォームを直しても解決しません。

フォームを開いた人が入力を始めずに去るのか、途中でやめるのかが分かると、重点的に調べる段階を絞れます。そのうえで入力のテストを行い、フォームの中に原因があるかを探りましょう。

入力する項目が多すぎる

フォームの入力項目が多いと、入力を始める前から利用者の意欲が下がります。社内の各部署が「念のため」に足した役職や従業員数、導入予定時期などが積み重なると、入力に時間のかかるフォームになりがちです。

入力方法やエラーが分かりにくい

電話番号のハイフンの有無や全角・半角の指定は、入力欄の近くなど利用者の目に入る位置に書いておかないと伝わりません。条件を知らずに送信した利用者は、エラーが出て初めて決まりに気付きます。エラーの理由や直し方まで伝わらないと、同じ失敗を繰り返して離脱につながります。

情報を送信することに不安がある

入力した情報が何に使われるのか、送信後に営業の電話がかかってくるのかが分からないと、利用者は送信ボタンの手前で迷います。BtoBの問い合わせで担当者の判断を助けるのは、情報の使い道や営業の連絡の有無についての案内です。

スマートフォンで操作しにくい

画面が小さく指で操作するスマートフォンでは、パソコンでは問題にならない欄やボタンの小ささが離脱を招きます。電話番号の欄で文字のキーボードが開く、選択欄が開きにくいといった小さな手間も、積み重なれば入力をやめるきっかけになります。

【分野別】フォームを改善するEFO施策19選

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フォームを改善する代表的なEFO施策は、基本設計・入力支援・エラー対応・完了支援の4分野・19施策です。自社のフォームで起きている離脱の原因に合う施策から取り入れましょう。

分野

施策

主な対象

基本設計

必須項目を最小限にする

項目の構成

基本設計

必須と任意を明示する

各項目のラベル

基本設計

入力の流れを分かりやすくする

項目の順番とまとまり

基本設計

送信後の対応を案内する

送信ボタンの周辺の案内文

基本設計

入力中に不要なリンクを置かない

フォームのページのメニューやバナー

入力支援

適切な入力キーボードを表示する

数字やメールアドレスの欄

入力支援

住所の自動入力を用意する

郵便番号と住所の欄

入力支援

ブラウザの自動入力に対応する

氏名・会社名・住所などの欄

入力支援

選択式の項目を使い分ける

業種や問い合わせ種別などの欄

入力支援

全角・半角の変換やふりがなの入力を自動にする

電話番号・郵便番号・ふりがなの欄

エラー対応

入力例をラベルの近くに添える

形式に決まりがある欄

エラー対応

エラー箇所をその場で知らせる

エラーの表示位置

エラー対応

修正方法を具体的に案内する

エラーの文言

エラー対応

入力済みの内容を保持する

エラー時と確認画面からの戻り

完了支援

入力の進み具合を示す

複数のページに分かれるフォーム

完了支援

スマートフォンのタップ領域を確保する

ボタンやチェックボックス

完了支援

送信ボタンの役割を明確にする

送信ボタンの文言と配置

完了支援

個人情報の利用目的を伝える

送信ボタンの周辺

完了支援

送信完了を明確に知らせる

完了画面

一度にすべてを実施する必要はありません。自社で優先する施策の絞り方や、Google アナリティクス 4(GA4)で効果を測る方法は、EFO対策の記事で詳しく解説しています。

離脱の原因との対応でいえば、項目の多さには基本設計、入力方法やエラーの分かりにくさにはエラー対応、送信への不安には「送信後の対応を案内する」「個人情報の利用目的を伝える」、スマートフォンでの操作のしにくさには入力支援と「タップ領域を確保する」が当たります。

基本設計:フォーム全体の流れを決める

入力支援やエラー対応をいくら加えても、項目の多さや順番の分かりにくさは残ります。フォーム全体の土台となる基本設計は、どの項目を聞き、どの順番で入力してもらい、送信後に何を伝えるかを決める施策です。

必須項目を最小限にする

問い合わせの段階で必須にするのは、受付後の対応に欠かせない情報だけです。初回から役職や予算まで求めると、入力の負担が増えて送信をためらわせます。

ただし削りすぎると、営業担当が連絡や提案に必要な情報を得られなくなります。営業部門と相談して「初回に聞く項目」と「商談で聞く項目」に振り分け、初回のフォームには前者だけを残しましょう。

必須と任意を明示する

どの項目が必須かは、入力を始める前に分かるようにしておきます。色だけの区別は色を見分けにくい人に伝わらないおそれがあるため、「必須」「任意」の文字をラベルに添えましょう。*などの記号で表す場合は、その意味をフォームの冒頭で説明しておきます。W3Cも、必須項目の示し方などフォーム全体に関わる説明は、フォームの前に置くよう勧めています。

※参考:W3C「Form Instructions」

入力の流れを分かりやすくする

項目は、氏名、会社名、連絡先、問い合わせ内容のように、利用者が答えやすい順に並べます。関連する項目をまとまりごとに分けて見出しを付けると、全体の量をつかみやすくなります。

※参考:W3C「Grouping Controls」

送信後の対応を案内する

返信までの日数や連絡の方法、資料が届く時期は、送信する前に読める位置で予告しておきましょう。問い合わせの種類で担当や日数が違うなら、種類ごとに書き分けると利用者が安心して送信できます。

入力中に不要なリンクを置かない

フォームのページにほかのページへのリンクやバナーが多いと、利用者がそちらへ移り、入力の途中でフォームを離れるきっかけになります。ヘッダーのメニューや関連記事への誘導などは必要最小限にして、入力に集中できる画面にしましょう。プライバシーポリシーのように送信前に確認してほしいページへのリンクは残し、開いて戻ったときに入力内容が消えないかを確かめておきます。

入力支援:文字入力の手間を減らす

小さな画面で文字を打つスマートフォンでは、入力の手間がそのまま離脱につながりやすくなります。入力支援は、キーボードの切り替えや自動入力で、利用者が打ち込む文字の量と手間を減らす施策です。

適切な入力キーボードを表示する

郵便番号や電話番号の欄で数字のキーボードが開けば、文字の種類を切り替える手間がなくなります。どの種類の仮想キーボードを出すかは、HTMLのinputmode属性でブラウザに伝えられます。

※参考:MDN「inputmode」

住所の自動入力を用意する

住所は文字数が多く、入力に手間のかかる項目です。郵便番号から都道府県や市区町村が自動で入る機能を用意すれば、その手間を大きく減らせます。

ただし、日本郵便が町域ごとに公開する郵便番号データには、大口事業所の個別番号が含まれていません。事業所の番号は別のデータで提供されているため、必要に応じてあわせて使いましょう。

※参考:日本郵便「郵便番号データの説明」

ブラウザの自動入力に対応する

多くのブラウザには、保存してある氏名や住所、メールアドレスを入力欄に自動で入れる機能が備わっています。ただし、どの欄に何を入れるかがブラウザに正しく伝わっていないと、違う欄に入ることがあります。その目印になるのが、HTMLのautocomplete属性で各欄に付ける種類の指定です。

たとえば、会社名の欄に「organization」、都道府県の欄に「address-level1」と指定すると、ブラウザが各欄の用途を判断しやすくなります。情報を保存している利用者なら、打ち込む手間を省けるのが利点です。問い合わせフォームでよく使う欄では、姓に「family-name」、名に「given-name」、郵便番号に「postal-code」を使います。電話番号は「tel」、メールアドレスは「email」を指定するのが基本です。

注意点として、用途を指定していない欄では、ブラウザが独自に判断して意図しない情報を入れることがあります。各欄に用途に合う値を指定し、公開前に対象のブラウザで自動入力を試して直しておけば、こうした取り違えを減らせます。

※参考:MDN「autocomplete」

選択式の項目を使い分ける

業種や問い合わせ種別のように答えが限られる欄は、選択式にすると入力の手間と表記の揺れを減らせます。1つだけ選ぶ項目で候補が少なければラジオボタン、多ければプルダウンにして、操作して選びやすいかを試しましょう。

全角・半角の変換やふりがなの入力を自動にする

電話番号や郵便番号の欄に全角の数字が入力されたときに、エラーにせずシステム側で半角に直せば、形式の違いによる入力のやり直しを減らせます。文字の種類を利用者に合わせてもらうのではなく、フォームの側で受け止める考え方です。

氏名を入力すると、ふりがなの欄に読みが自動で入る仕組みも、日本語のフォームならではの入力支援です。ただし、自動で入った読みが正しいとは限らないため、利用者が確認して直せるようにしておきましょう。

エラー対応:入力ミスの防止と修正を助ける

エラー対応は、入力前の案内でミスを防ぎ、ミスが起きた後は直しやすくする施策です。離脱の主な原因として挙げた入力方法やエラーの分かりにくさには、この分野の施策で手を打ちます。

入力例をラベルの近くに添える

電話番号や日付など入力形式に決まりがある項目には、ラベルの近くに「例:03-1234-5678」のような入力例を添えましょう。

ただし、入力例をプレースホルダー(入力欄の中に薄く表示する文字)にすると、文字を打ち始めた時点で消えてしまいます。W3Cがプレースホルダーをラベルの代わりに使わないよう注意を促しているのもこのためで、入力例は欄の外に置くのが基本です。

※参考:W3C「Form Instructions」

エラー箇所をその場で知らせる

エラーは、どの項目で起きたのかが分かる位置で伝えます。日付のように形式が定まった項目なら、欄から次へ移った時点で判定して知らせると、利用者は送信前に直せます。

修正方法を具体的に案内する

「入力内容に誤りがあります」とだけ出しても、利用者はどこを直せばよいか分かりません。エラーの文言には、「電話番号は半角数字で入力してください」のように、何が違うかと直し方を一文で書きましょう。

※参考:W3C「User Notifications」

入力済みの内容を保持する

エラーが出たときや確認画面から戻ったときに入力内容が消えると、利用者は最初から入力し直すことになります。

Webアクセシビリティの国際基準WCAG 2.2(Web Content Accessibility Guidelines 2.2)の達成基準3.3.7「冗長な入力項目」(Redundant Entry)は、この考え方に近い基準です。同じ手続きの中で一度入力した情報を再び求めるときは、入力済みにしておくか選んで入れられるようにすることを求めています(レベルA、セキュリティ上必要な場合などの例外あり)。

※参考:W3C「Understanding SC 3.3.7: Redundant Entry」

完了支援:送信まで迷わせない

送信ボタンの前で不安を覚えたり押し方に迷ったりすると、入力を終えた利用者が離脱することがあります。完了支援は、入力の見通しを示し、送信の操作から受付の完了を知るまでを支える施策です。

入力の進み具合を示す

入力画面と確認画面のように複数のページに分かれるフォームでは、全体の段階数と今いる段階を示すと、完了までの見通しが立ちます。「入力→確認→完了」のステップ表示や、進み具合を示すバーがその方法です。W3Cも、複数のページに分かれるフォームでは、最初の段階で全体の段階数を伝え、各段階で進み具合を知らせるよう勧めています。

※参考:W3C「Multi-page Forms」

スマートフォンのタップ領域を確保する

(送信ボタンと同意欄のタップ領域を確保する)

スマートフォンでは、同意のチェックボックスや送信ボタンが小さいほど押し間違いが起きやすいため、押せる範囲は広めに取るのが基本です。

WCAG 2.2は、押す対象の大きさを24×24 CSSピクセル以上とする基準(レベルAA)を設けています(対象の周りに十分な間隔がある場合などは例外)。この基準とあわせて取り入れたいのが、ラベルと入力欄の関連付けです。関連付けておけば、ラベルを押しても入力欄が選ばれるため、利用者が押せる範囲を手軽に広げられます。

※参考:W3C「Understanding SC 2.5.8: Target Size (Minimum)」

※参考:W3C「Labeling Controls」

送信ボタンの役割を明確にする

送信ボタンには、押した後に何が起きるかが分かる文言を使うのが基本です。確認画面へ進むなら「入力内容を確認する」、そのまま送るなら「送信する」と書き分ければ、利用者は安心して押せます。

個人情報の利用目的を伝える

個人情報取扱事業者がWebの入力画面などで本人から直接個人情報を取得するとき、個人情報保護法第21条第2項は、原則としてあらかじめ利用目的を明示するよう求めています。

個人情報保護委員会のガイドライン(通則編3-3-4)は、送信ボタンを押す前に利用目的が目に留まる配置が望ましいとしています。プライバシーポリシーへのリンクに加え、要点をフォームの近くに書いておきましょう。

※参考:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」

送信完了を明確に知らせる

送信が終わったら、受付の完了を画面ではっきり伝えましょう。W3Cは、ページの見出しやタイトルで完了を知らせる方法を挙げています。完了画面には受付内容の要点を載せ、送信前に予告した返信の時期をあらためて伝えておけば、送信できたか分からずに同じ内容を送り直す人を減らせます。

※参考:W3C「User Notifications」

EFOを実施する手順

EFOとは?フォーム離脱の原因と改善策、ツールが必要な場面-4

EFOは、フォームの利用状況をつかみ、原因を確認して改修し、改善後の成果を検証する3つの手順で進めます。1周で終わらせず、効果の出た変更を残しながら次に大きな原因へ移り、同じ流れを繰り返して完了率の向上を目指します。

手順

やること

主に使う情報

1. 利用状況の把握

同じフォームを表示した人・入力を始めた人・送信を終えた人の数を、同じ条件で集計する

アクセス解析(GA4など)、受付件数

2. 原因の確認と改修

離脱の多い段階を特定し、原因に合う施策で直す

項目ごとのエラー、実機での入力テスト

3. 成果の検証

指標と集計条件をそろえて前後を比べ、ほかの要因も考えて効果を判断する

同じ長さの期間・同じ流入元の数値

改修に入る前に、効果の測定に使う指標と集計の条件を定めておきましょう。手順1と手順3で同じ定義の数値を使わないと、前後の比較が成り立ちません。

フォームの利用状況を把握する

まず、同じフォームについて、開いた人、入力を始めた人、送信を終えた人の数を、同じ期間・同じ数え方で集計します。離脱の原因の章で触れた、入力を始めずに去る人と途中でやめる人のどちらが多いかは、この3つの数値の差でつかめます。

フォームを開いた人に比べて入力を始めた人が大きく減っていれば、入力を始めずに去る人が多い状態です。入力を始めた人に比べて送信を終えた人が大きく減っていれば、途中でやめる人が多いと分かります。この差から絞れるのは、重点的に調べる段階までです。離脱の原因そのものは、次の手順で探ります。

GA4などのアクセス解析を使う場合は、フォームの表示や送信の計測を実装に合わせて設定し、実際の受付件数とも突き合わせてください。イベントの発生回数を、そのまま人数として比べないよう注意が必要です。

計測の具体的な設定や完了率の計算方法は、EFO対策の記事で解説しています。

原因を確認して改修する

離脱の多い段階が分かったら、その段階で利用者が何に困っているかを探ります。社内の複数の人にスマートフォンとパソコンで実際に入力してもらうと、エラーの出やすい項目や迷いやすい表現が見つかりやすくなります。

原因を特定したら、前の章の4分野から原因に合う施策を選び、離脱への影響が大きい箇所から直してください。

改善後の成果を検証する

改修した後は、改善前と同じ条件で数値を比べるのが基本です。曜日や季節、広告の出稿量で訪問者の数や質は変わるため、比べる期間の長さや曜日の構成、流入元をできるだけそろえます。ただし、同じ時期の別の施策や偶然の変動は残るため、数値の差をすべて改修の効果とは言い切れません。可能なら、訪問者を2つに分けて比べるABテストで効果を判断しましょう。

EFOツールでできること・自社でできること

EFOツールの導入が視野に入るのは、自社で開発の時間を取れないときや、複数のフォームで改善と分析を続けたいときです。項目の削減や文言の修正のような小さな変更なら、ツールを入れずに自社で改修すれば足ります。

比べる点

自社で直接改修する

EFOツールで補う

向いている状況

改善する箇所が少なく、社内で修正できる

複数のフォームを継続して改善したい

変更の方法

社内の担当者や制作会社がフォームを直す

製品によっては管理画面から設定を変えられる

入力支援の機能

既存の機能やHTMLの標準機能で足りない分は開発が必要

自動入力やエラー表示などの機能を備えた製品がある

分析

アクセス解析でフォーム全体の数値を把握する

項目ごとの離脱やエラーを分析できる製品がある

主な費用

改修の人件費や外注費

月額などの利用料

ツールを入れるかどうかは、直したい箇所の中身によって変わります。この章の冒頭で挙げた項目の削減や文言の修正は、自社で済む変更です。一方、住所の自動入力や入力中のエラー表示、項目ごとの離脱の分析は、今のフォームの機能やHTMLの標準機能で足りなければ、開発や外部の仕組みとの連携で補うことになります。

直したい箇所にこうした施策が多く、社内で開発の時間を取れないなら、ツールの導入を検討する段階といえます。

製品ごとの機能や料金の違いは、EFOツールの比較記事で紹介しています。

まとめ:EFOはフォームの原因に合う改善から始めよう

EFOで大切なのは、施策の数よりも、離脱の原因と施策の対応です。フォームの離脱の原因は、項目の多さ、入力方法やエラーの分かりにくさ、送信への不安、スマートフォンでの操作のしにくさの4つに大別されます。

まずは自社のフォームで離脱が起きている原因を突き止め、その原因に合う分野の施策から取り入れるのが基本です。改修の前後で条件をそろえて数値を比べ、効果の出た変更を残しながら次の原因へ進みましょう。

一方、住所の自動入力や項目ごとの離脱の分析のように、今のフォームの機能で足りない施策には開発の手間がかかります。社内で対応する負担が大きいなら、EFOツールで補う方法があります。製品の機能や料金を比べるならBIZNAVIのEFOツール比較記事を、提供会社をまとめて探すならEFOツールのサービス一覧を参考に、自社のフォームに合う製品をお探しください。

EFOに関するよくある質問

EFOを社内で進めるときに出やすい5つの疑問に、順にお答えします。

EFOで最初に取り組むべき施策は?

まずは、必須項目を受付後の対応に欠かせない情報だけに絞り、必須と任意を文字で示すことから始めましょう。どちらもツールを使わずに直せる変更で、入力を始める前の負担を減らせます。そのうえで、フォームを開いた人・入力を始めた人・送信を終えた人の数を比べ、離脱の多い段階に合う施策へ進むのが基本です。

EFOは問い合わせが少ないサイトでも必要?

取り組む意味はあります。問い合わせが少ないサイトほど、失う1件が全体に占める割合は大きくなります。送信ボタンが押せないといった重大な不具合は早めに直し、改善の効果はデータが十分にたまるまで期間を延ばして比べましょう。期間を延ばすときは、季節や流入の変化が結果に影響する点に気を付けてください。

既存のフォームを全部作り直す必要がある?

必ずしも全体を作り直す必要はありません。まずは離脱の原因に合う部分から改修しましょう。入力支援の機能を追加できないといった技術的な制約や、開発の人手、改善と分析を続ける負担を考えたうえで、作り直しやツールの導入を検討すれば十分です。

チャット形式のフォームもEFOに含まれる?

含まれます。会話のように1問ずつ答えてもらうチャット形式は入力を支援する方法の1つで、答えに応じて次の質問を変えられます。項目の数に加えて、完了までの見通しが立つか、前の回答へ戻って直せるか、回答をまとめて確認できるかを基準に、従来のフォームと比べましょう。

EFOは社内の誰が担当すればよい?

フォームを直す権限を持つWeb担当者が窓口になり、項目を決める段階で営業部門を巻き込むのが進めやすい形です。改修を制作会社に任せている場合は、改善の内容を社内で決めてから依頼してください。

BIZNAVI編集部
執筆者

BIZNAVI編集部

株式会社DYMが運営する、法人向けサービスの比較・検索メディア「BIZNAVI byDYM」の編集部。 勤怠管理・会計・生産管理などの業務システムやSaaSに加え、営業代行・Web制作・記事作成代行・SNS運用代行といった業務支援サービスまで、幅広い領域の法人向けサービスを調査・比較し、導入検討に役立つ情報を発信している。 各サービスの機能や料金、提供形態、導入実績などの公開情報をもとに、目的や条件に応じて比較しやすい形で整理することを重視してコンテンツを制作。企業が抱える業務課題や実際の活用シーンを踏まえ、自社に合ったサービス選びと、検討から意思決定までをスムーズに進めるための情報提供を行っている。

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