記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方

更新日:2026/09/09

記事の企画は決まっていても、執筆や編集まで手が回らず、公開が遅れることがあります。こうしたときに、コンテンツ制作を外部へ任せられるサービスが「記事作成代行」です。

記事作成代行では、キーワード調査や構成案作成から、本文執筆、取材、校正、CMS入稿まで依頼できます。どこまで任せるかによって費用や納品内容が変わるため、発注前に自社と依頼先の役割を明確にしておくことが重要です。

本記事では、記事作成代行に依頼できる業務や費用相場、メリット、起こりやすい失敗を解説します。

1. 記事作成代行とは

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-1

記事作成代行とは、記事の企画・構成・取材・執筆・校正・入稿など、コンテンツ制作の一部または全体を外部へ委託できるサービスです。WebサイトのコラムやSEO記事のほか、導入事例、取材記事、ホワイトペーパーの原稿なども対象となります。契約範囲に応じて、制作会社や個人ライターが実務を担います。

どこまで外部へ任せるかは、自社で不足している役割に合わせて決めます。たとえば、執筆者が不足している場合は本文制作を中心に依頼し、編集者も不足している場合は、企画・校正まで委託範囲を広げます。

一方で、自社の商品情報の正確性や公開表現の妥当性、記事が事業目的に合致しているかどうかの最終判断は、社内の担当者が担うべき重要な仕事です。

一般的な委託工程・範囲を以下にまとめました。

工程

依頼内容

主な成果物

発注側の判断

調査・企画

読者調査、キーワード調査、テーマ設計

調査記録、記事企画書

目的、対象読者、KPIを承認する

構成

見出し、論点、根拠資料、配分の設計

構成案

扱う範囲と主張の方向を承認する

制作

取材、執筆、画像・図表の作成

初稿、取材記録、画像

事実、権利、ブランド表現を検収する

編集

校正、校閲、事実確認、修正管理

修正版、検査記録

修正内容と公開可否を決める

入稿・評価

CMS登録、表示点検、公開後の計測

入稿済み記事、計測レポート

公開日時と改善方針を決める

表のように、記事制作では外部へ任せられる工程と、発注企業が判断する工程があります。

発注前には、自社の制作体制を工程ごとに把握し、「外部へ移す作業」と「社内に残す作業」を分けておきましょう。依頼したい範囲が決まっていれば、制作会社やライターへ必要な支援を伝えられます。

2. 記事作成代行に依頼できる業務

記事作成代行では、キーワード調査や企画、本文執筆、CMS入稿、公開後の効果測定、リライトなどの業務を依頼できます。

工程

主な依頼内容

主な成果物・作業内容

検索意図・キーワード調査

読者の検索ニーズや関連キーワードの調査

関連キーワード、想定読者、検索意図

記事企画

記事の目的や方向性の設計

想定読者、記事テーマ、記事の目的

構成案作成

タイトルや見出し、各見出しで扱う内容の設計

タイトル案、見出し構成、各節の内容

本文執筆

構成案や提供資料をもとにした原稿作成

記事本文

校正・校閲

誤字脱字や表記、内容、事実関係の点検

修正済み原稿、指摘内容

取材・監修

インタビューや専門家による内容確認

取材原稿、監修済み原稿

CMS入稿

CMSへの原稿登録や装飾、画像・リンク設定

入稿済み記事

効果測定・リライト

公開後の記事分析と改善

分析レポート、改善案、修正版の記事

ここでは、記事作成代行サービスで依頼できる主な業務内容をご紹介します。

2-1. 検索意図とキーワード調査

テーマに関連するキーワードを洗い出し、検索結果や関連キーワードから、ユーザーがどのような情報を求めているのかを分析します。その結果をもとに、自社の商品・サービスや専門領域と関連するキーワードを選定し、記事として制作するテーマを決定します。

あわせて、調査結果を記事企画や構成案に反映できるよう、キーワードごとに必要な情報と記事の方向性を明確にしておきます。

2-2. 記事企画

想定読者や記事の目的を決め、どのテーマを、どの切り口で扱うかを企画します。読者が抱えている課題や検索意図を踏まえ、記事で伝える内容や読了後につなげたい行動まで企画書に落とし込みます。

通常、記事の種類や方向性は、この段階で決めます。必要に応じて、自社の商品・サービス情報や取材内容、参考資料など、記事制作に使う情報も選定します。

2-3. 構成案作成

記事タイトルや見出しを設定し、それぞれで扱う内容を定めます。読者が知りたい情報を適切な順序で配置し、記事の骨格となる構成案にまとめます。

構成案では、見出しごとの役割や論点を明確にし、内容の重複や説明の不足がないかを確認します。同時に、各節で参照する資料や盛り込む情報、執筆時の注意点も記載します。

2-4. 本文執筆

承認された構成案に沿って情報を調査し、記事本文を執筆します。各見出しの問いに答えながら、理由や具体例、注意点を加え、読者が内容を理解できる文章に仕上げます。表や箇条書きの作成、専門用語の補足、自社の商品・サービス情報の反映まで対応する事業者もあります。

2-5. 校正と校閲

校正とは、誤字脱字や表記の揺れ、文法上の誤り、見出し階層などを点検し、公開前の原稿を修正する作業を指します。媒体ごとの表記ルールも確認し、表現や表記を統一する役割も担います。

校閲では、文章の内容や論理のつながり、記載した事実が正しいかを調べます。参照した資料や出典と本文を照合し、誤った情報や根拠が不足している記述があれば修正します。

2-6. 取材と監修

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-2

記事のテーマや取材相手に合わせて質問項目を作成し、企業担当者や顧客、有識者などへインタビューします。事前調査、日程調整、取材、文字起こし、原稿作成まで対応し、取材で得た経験や知見を記事に反映します。

監修では、専門家が原稿を読み、専門分野に関する事実や説明に誤りがないかを点検します。必要な修正を原稿に反映し、専門家の知見を踏まえた記事に仕上げます。

2-7. CMS(コンテンツ管理システム)入稿

完成した原稿をWordPressなどのCMSへ登録し、公開用のページに仕上げます。見出しや文字装飾を設定し、画像の挿入、表や箇条書きの調整、内部リンク・外部リンクの設置などを行います。

CMSの入稿代行では、タイトルやメタ情報の入力、画像の代替テキスト設定、公開前の表示チェックまで依頼できる場合もあります。パソコンやスマートフォンでページを表示し、文字や画像、表の崩れがないかを確認して公開できる状態にします。

2-8. 公開後の効果測定とリライト

公開した記事の検索順位や流入数などを計測し、記事の目的に応じてアクセスや問い合わせにつながっているかを分析します。数値の推移や検索結果を調べ、成果が伸びていない記事や見直す箇所を特定します。

リライトでは、現在の検索ニーズと記事内容が合っているか、読者に必要な説明が足りているかを調べます。情報が古くなっている箇所も含め、見出し構成の変更や情報の追加、本文の修正をするのが一般的です。

事業者によっては、分析からリライト、CMSへの再入稿、更新後の効果測定まで依頼できます。

3. 記事作成代行へ依頼してから納品までの流れ

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-3


記事作成代行に依頼した後は、記事の目的や必要な資料を共有し、構成を固めてから本文制作へ進みます。初稿が提出されたら発注企業が内容を検収し、必要な修正を反映したうえで最終稿を受け取ります。

ただし、制作実務を代行会社へ委託した場合であっても、発注企業側には資料提供や構成案の承認、初稿の検収といった対応が求められます。依頼から納品までの主な流れを以下にまとめました。

工程

代行会社の主な対応

発注企業の主な対応

主な成果物

依頼・要件共有

依頼内容のヒアリング

目的、想定読者、資料、納期などを共有する

要件書

企画・構成

調査、構成案の作成

扱う内容や方向性を承認する

構成案

執筆・編集

本文の執筆、編集・校正

不足している情報や資料を提供する

初稿

検収・修正

指摘をもとに原稿を修正する

事実や表現、内容を検収する

修正版

納品

最終調整、指定形式で納品する

最終稿を受け取る

完成原稿

代行会社が担当する工程は一律ではありません。構成から執筆・編集まで任せられる場合もあれば、執筆のみを依頼する契約もあります。CMSへの入稿や公開作業まで依頼したいときは、契約に含まれる範囲を発注前に確かめておきましょう。詳しく見ていきます。

3-1. 発注企業が依頼内容と資料を共有する

記事制作を依頼する際は、発注企業から代行会社へ、記事の目的や想定読者、テーマ、納期などを共有します。掲載媒体の特徴や参考記事、文体・表記のルールが決まっている場合は、あわせて伝えます。

商品・サービスに関する記事では、公式資料や社内で保有する情報のうち、記事制作に使用できるものも提供します。代行会社は受け取った条件や資料をもとに調査を進め、構成案の作成に移ります。

3-2. 発注企業と代行会社が構成を固める

共有された情報をもとに、代行会社が記事の見出しや各見出しで扱う内容を構成案にまとめます。発注企業は構成案を受け取り、必要なテーマが含まれているか、自社の商品・サービスについて伝えたい内容とずれていないかをチェックします。

追加したい内容や変更箇所があれば、この段階で代行会社へ伝えます。双方が構成案の内容に合意したら、代行会社が本文制作へ進みます。

3-3. 代行会社が本文を作成する

構成案が確定したら、代行会社が共有された資料や構成に沿って本文を作成します。執筆に加えて編集・校正まで契約に含まれている場合は、文章や表記などをチェックしたうえで初稿が提出されます。

執筆中に情報が不足した場合、代行会社から質問や追加資料の依頼が届くこともあります。発注企業が必要な情報を返し、記事制作に必要な内容がそろったら、代行会社が初稿を仕上げます。

3-4. 発注企業が原稿を検収する

発注企業は構成案に沿った内容になっているか、自社の商品・サービスに関する情報に誤りがないか、掲載できる表現になっているかを検収します。

修正が必要な場合は、対象箇所と具体的な変更要望を代行会社へ明確に伝えます。複数の担当者が原稿を確認する場合は、社内の修正意見を1つにまとめてから伝え、代行会社がその内容をもとに原稿を修正します。

3-5. 修正後の原稿が納品される

初稿の検収と修正が終わったら、契約で決めた形式で最終稿が納品されます。WordやGoogleドキュメントなどのファイルで受け取るほか、CMS入稿まで契約に含まれている場合は、指定された状態まで作業を進めてもらいます。

最終稿に修正内容が反映されているか、納品形式や成果物が契約条件を満たしているかを検収します。問題がなければ、記事制作は完了です。

4. 記事作成を外注する主な方法

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-4


記事作成を外注する方法には、制作会社への依頼、個人ライターへの直接依頼、クラウドソーシングでの募集があります。クラウドソーシングは依頼先そのものではなく、制作会社や個人の受託者を探して契約する経路の一つです。外注方法によって、任せられる工程や制作体制、発注企業が担う進行・品質管理の範囲が変わります。

外注方法

主な特徴

任せられる業務

発注企業が主に担う業務

制作会社へ依頼する

複数の担当者で制作を進める

企画、構成、執筆、校正、入稿など

方針決定、資料提供、成果物の検収

個人ライターへ直接依頼する

ライター本人と契約して制作を進める

契約と本人の対応範囲に応じた構成、執筆、取材、編集・校閲など

依頼相手の選定、委託しない工程、成果物の検収

クラウドソーシングで募集する

プラットフォーム上で依頼相手を募集する

募集条件と依頼相手の対応範囲に応じて決める

募集条件の提示、選考、契約、検収


自社の制作体制を把握し、どの工程を外部へ任せるかを明確にしたうえで外注方法を選びましょう。ここでは、代表的な外注先と発注方法を解説します。

4-1. 制作会社へ依頼する

制作会社では一般的に、ディレクターが窓口となり、記事の目的や対象読者、納期などを踏まえて制作を進めます。案件に合うライターを選定し、構成案作成や執筆を依頼したうえで、編集者による校正・編集を経て納品する流れが一般的です。

複数の記事を制作するときは、ディレクターが各ライターへの指示やスケジュールを管理し、編集者が原稿の品質をそろえます。

窓口となるディレクターとやり取りするだけで進行できるため、ライターごとの調整や進捗管理を自社で行う必要がありません。そのため、企画から納品まで、一括で委託したい企業に向いています。

4-2. 個人ライターへ依頼する

個人サイトやSNS、紹介などを通じてライターを探し、本人と直接契約して記事制作を依頼します。過去の執筆実績や得意分野を見たうえで依頼相手を選び、構成案作成、本文執筆、取材など、そのライターが対応できる工程を任せます。

依頼内容や納期、原稿の修正などはライター本人と直接やり取りします。やり取りの自由度は高い一方で、ライターごとに対応品質や進行スピードに差が出ることもあります。

発注企業は依頼相手を選定し、納期や成果物の条件をすり合わせたうえで納品物を検収します。編集・校閲を契約に含めない場合は、自社で担うか、別の担当者を用意してください。複数のライターへ発注する場合は、ルール共有、進行管理、品質調整を担う担当者も決めておきましょう。

4-3. クラウドソーシングで募集する

クラウドソーシングでは、まずプラットフォーム上に記事のテーマや文字数、報酬、納期、応募条件などを提示し、それを見た登録者から応募を募ります。応募が集まったら、プロフィールや実績、提案内容、見積もりなどを比較し、依頼する相手を選定します。

依頼の方法にはいくつかの種類があります。たとえば、プロジェクトと呼ばれる形式では、応募者のスキルや経歴を確認したうえで依頼相手を選び、仕事内容・納期・報酬などの条件をすり合わせてから契約します。

一方で、特定の相手を選ばずに作業そのものを募集するタスク方式もあります。これはアンケート回答や簡単な情報収集など、比較的単純な作業を大量に依頼する際に使われます。記事制作の場合は、求める品質や工程の複雑さに応じて募集形式を使い分けるのが一般的です。

5. 記事作成代行の費用相場

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-5

記事作成代行の料金には、文字単価型、記事単価型、月額契約型などがあります。ただし、公開料金は事業者ごとに記事の長さや対象工程がそろっていないため、金額だけでは単純に比べられません。以下は、複数の事業者が2026年8月時点で公表している料金例です。

料金体系

公開料金(一例)

主な特徴

比較時に見る項目

文字単価型

3.5〜10円/文字の公開例

文字数をもとに料金を算出する

構成、編集・校正、入稿、税区分

記事単価型

3万円/記事の公開例

1記事ごとに料金を設定する

文字数、専門性、制作工程、修正回数

月額契約型

記事本数・支援範囲に応じた個別見積もり

一定本数や業務を継続して依頼する

記事本数、1記事の条件、契約期間、分析・改善支援


いずれも、2026年8月時点における公開料金例であり、市場全体の相場を示す統計ではありません。税区分や最低発注数、料金に含まれる工程も異なるため、同じ条件で見積もりを取って比較してください。

5-1. 文字単価型の費用

文字単価型は、1文字あたりの単価と納品文字数をもとに料金を算出する形式です。公開料金では、本文執筆を1文字3.5円、構成案作成と本文執筆を4.5円とする例や、対応範囲に応じて4.5円・6.5円・10円とする例があります。

文字単価を比べる際は、構成案作成、編集・校正、画像選定、CMS入稿、修正のうち、どこまで料金に含まれるかを見ます。文字数の数え方や最低発注金額、税区分もそろえて比較してください。

5-2. 記事単価型の費用

記事単価型は、1記事ごとに料金を設定する形式です。2026年8月時点の公開料金では、1記事3万円(税別)とするプランが確認できます。

同じ記事単価でも、含まれる業務は一律ではありません。文字数、テーマの専門性、調査範囲、構成、編集・校正、修正回数を見たうえで、発注企業側に残る作業も洗い出してください。

5-3. 月額契約型の費用

月額契約型は、毎月の記事本数や対応範囲を決め、月単位で料金を支払う形式です。記事制作だけを依頼する契約のほか、キーワード調査、順位計測、分析、改善提案などを組み合わせる契約もあります。

今回参照した公開料金だけでは、記事制作の月額契約について共通の金額帯を示せません。1か月の記事本数、1記事あたりの文字数と制作工程、契約期間、分析・改善支援の範囲をそろえ、個別見積もりで総額を比べます。

5-4. 追加費用が生じる業務

記事作成代行では、構成案作成、取材、専門家監修などを追加で依頼できる場合があります。ただし、基本料金に含まれる業務は事業者やプランごとに違い、追加料金となる場合もあります。2026年8月に公表されていた料金の例は、以下のとおりです。

業務

公開料金の例

主な内容

構成案作成

1万円/記事の例

記事の見出し構成を作成する

取材のみ

3万円/記事の例

インタビューの準備・実施、取材内容の収集

専門家監修

2.5万〜4.3万円/記事の例

資格や専門分野に応じて原稿の内容を点検する

これらは個別事業者の公開料金であり、市場全体の相場を示すものではありません。取材準備、撮影、文字起こし、修正回数、交通費、税区分などによって総額は変わります。基本料金との重複も含め、見積書で対象業務を照合してください。

6. 記事作成代行のメリット

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-6

記事作成代行を利用すると、社内の制作体制を補い、継続して記事を制作できるようになります。専門分野に詳しいライターや編集者に依頼すれば、社内に不足している知識や制作スキルも補えます。

ここでは、記事作成代行を利用する主なメリットを解説します。

6-1. 制作本数を安定させる

社内の担当者がほかの業務と兼務していると、繁忙期や急な業務が重なった際に記事制作が止まり、公開予定が遅れることがあります。

記事作成代行へ制作工程を委託すると、社内担当者の執筆負担を減らし、繁忙期にも制作本数を確保しやすくなります。ただし、発注量と公開日は、代行会社の受注余力に加え、発注企業が要件共有や構成承認、原稿検収に使える時間も踏まえて決めてください。

6-2. 専門知識を補う

記事のテーマに合ったライターや編集者、取材者、監修者を起用し、社内に不足している知識や制作経験を補えます。

たとえば、SEO記事では検索ニーズを踏まえた構成設計、取材記事では質問設計やインタビュー、専門性の高い記事では公的資料や一次情報を用いた執筆が求められます。記事の種類に応じた経験を持つ人材に依頼することで、自社だけでは対応が難しい記事も制作できます。

6-3. 品質基準を統一する

複数人が執筆すると、文体、見出しの深さ、出典、表記に差が出ます。代行会社と共通のレギュレーションを使い、編集・校正・校閲の順序を定めれば、担当者ごとのばらつきを抑えられます。

品質は、誤字の有無だけでは判断できません。想定読者への回答、必須論点、根拠、禁止表現、表記、リンク、画像、公開前承認まで項目化し、修正率と修正理由を記録します。継続して振り返ることで、代行会社の制作方法と社内基準の両方を改善できます。

6-4. 社内工数を企画へ振り向ける

調査、構成、執筆、校正を外部へ任せると、社内担当者は顧客の課題把握、商品情報の提供、企画判断、公開承認に時間を使えます。自社でなければ決めにくい業務へ集中できる点も、記事作成代行を利用するメリットです。

実際に工数が減ったかを判断する際は、代行会社との連絡や原稿の修正にかかった時間も含めます。利用前より社内工数が増えているなら、依頼範囲、提供資料、合格基準、承認者のいずれかが曖昧になっていないかを見直します。

6-5. 蓄積したデータを次の制作で活かせる

公開後の効果測定やリライトまで依頼できる代行会社なら、記事ごとの検索流入や問い合わせ、修正内容、更新後の変化を継続して記録できます。制作時の情報と公開後の結果を一緒に残せるため、過去の記事から得た傾向を次回の企画・構成で活かせます。

たとえば、流入が伸びたテーマや問い合わせにつながった記事を振り返れば、次に制作するテーマの優先順位を決められます。修正が多かった表現や構成も制作ルールに反映すれば、同じ修正を繰り返す負担を減らせます。

7. 記事作成代行で起こりやすい失敗

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-7

目的や依頼範囲を十分に決めないまま発注すると、期待した記事にならなかったり、修正や追加費用が増えたりすることがあります。

失敗

主な原因

対策

目的とKPIが曖昧になる

記事の目的や評価指標を決めていない

想定読者・読後の行動・KPIを決める

依頼範囲が食い違う

対応工程や成果物を決めていない

担当工程・成果物・修正回数を決める

根拠不足の記事が届く

使用する情報源の基準がない

使用する資料や情報源を指定する

修正が終わらない

修正基準や承認者が決まっていない

修正意見をまとめる担当者を決める

権利関係が曖昧になる

著作権や利用範囲を決めていない

契約書で権利の扱いを定める

機密情報が残る

保存・返却・削除の条件を決めていない

情報の取扱条件を契約に定める

公開後の情報が古くなる

納品後の管理担当が決まっていない

更新担当者と更新時期を決める


契約前から納品後までに起こりやすい失敗と、その防ぎ方を上記にまとめました。それぞれ詳しく見ていきます。

7-1. 目的とKPIが曖昧になる

記事の目的とKPI(重要業績評価指標)が決まっていないと、代行会社は何を優先して構成・執筆すべきか判断できません。たとえば、検索流入を増やす記事と問い合わせにつなげる記事では、狙うキーワードや盛り込む情報、読後に促す行動が変わります。

発注前に想定読者と記事の目的を決め、検索流入や問い合わせ数など、成果を評価するKPIまで共有してください。

7-2. 依頼範囲が食い違う

発注企業と代行会社で「どこまで任せるか」の認識がずれることがあります。たとえば、発注企業はCMS入稿まで含むと考えていても、代行会社は原稿の納品までを契約範囲としていれば、追加費用や社内作業が発生します。

担当する工程に加えて、成果物・修正回数・納品形式まで見積書や契約書に記載しておきましょう。

7-3. 根拠不足の記事が届く

Web上の記事だけを参考にして執筆すると、数値や制度、製品仕様などの元情報や更新時点をたどれない原稿が届きがちです。政府広報オンラインでも、インターネット上の情報は「どこから、いつ発信されたか」など、情報源を確かめることが重要とされています。

とくに料金や制度、製品仕様などは、誤った情報を掲載すると読者や発注企業に不利益が生じるおそれがあります。そのため、所管省庁や自治体、企業の公式サイト・公式資料など、発信元や更新時点を確認できる情報を使うよう依頼しましょう。

出典:政府広報オンライン「偽・誤情報対策

参考:Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成

7-4. 修正が終わらない

初稿の検収を営業・マーケティング・広報など複数の担当者が行うと、それぞれ異なる基準での修正意見が出てしまいます。ある担当者の指示に沿って修正した箇所を別の担当者が差し戻せば、修正を繰り返す原因になります。

対策としては、代行会社へ修正意見を伝える担当者を決め、社内で意見をまとめてから返しましょう。基本料金に含まれる修正回数や追加修正の料金も契約時に定めておきます。

7-5. 権利関係が曖昧になる

納品された記事を広告や営業資料へ転用したり、内容を変更して別媒体へ掲載したりする場合は、契約で認められた利用範囲が問題になります。著作権を譲渡するのか、利用許諾とするのかを決め、掲載媒体や再利用、改変の扱いまで契約書に記載しておきましょう。

また、著作権法第27条・第28条に規定する二次的著作物に関する権利を譲渡対象に含める場合は、その旨を契約書に明記します。著作者人格権は譲渡できないため、納品後に記事を改変する予定がある場合は、その扱いも契約時に確かめてください。

参考:文化庁「誰でもできる著作権契約マニュアル

7-6. 機密情報が残る

記事制作では、未公開の商品資料に加え、顧客情報や取材対象者の個人データを代行会社へ渡す場合があります。秘密情報と個人データでは管理上の扱いが違うため、それぞれの条件を分けて決めます。

顧客情報などの個人データは制作に必要な範囲に限定し、委託先・再委託先の安全管理措置と取扱状況を把握します。未公開資料などの秘密情報については、閲覧者、保存先、再委託、契約終了後の返却・削除方法を契約で定めてください。

参考:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)

7-7. 公開後の情報が古くなる

納品時点で正確だった記事も、料金、製品仕様、制度、統計が変われば内容が古くなります。契約範囲が初稿の納品までで終わり、公開後の管理者が決まっていないと、読者が現在の条件だと誤解する説明が残りかねません。

公開中の記事には、社内責任者、最終確認日、参照した資料をひも付けます。定期点検に加え、価格改定、法令改正、サービス変更などを臨時点検のきっかけとして決めておけば、更新対象を拾いやすくなります。代行会社が変更を見つける役割を担う場合でも、事実を確定し、公開を承認する担当者は発注企業側に置きます。

更新日だけを新しくするのではなく、変更した根拠と箇所を履歴へ残します。修正後は本文に加えて、表、FAQ、タイトル、内部リンクも見直し、同じ記事内に古い条件が残っていないことを確認します。

8. 記事作成代行へ任せる記事の決め方

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-8

記事作成代行を利用する場合も、すべての記事を外部に任せる必要はありません。記事の種類や必要な情報、自社がどこまで内容に関わるかによって、外部へ任せる範囲は変わります。

記事ごとの特徴と主な進め方は以下のとおりです。

記事の特徴

主な進め方

発注企業が担う内容

制作ルールを定めやすい記事

構成・執筆・編集などを外部へ任せる

テーマや制作ルールを決める

取材記事・導入事例

取材準備や執筆を外部へ任せる

取材相手の調整、内容の承認

専門性の高い記事

分野に詳しいライターや監修者へ依頼する

自社情報の提供、事実の検収

自社の見解を強く反映する記事

社内主導で内容を決め、必要な工程だけ外部へ任せる

主張や伝える内容を決める


記事単位で任せ方を変えれば、自社で持っておきたい判断を残しながら、制作負担の大きい工程を外部へ移せます。

8-1. 制作ルールを定めやすい記事は外部へ任せる

想定読者や記事の型、使用する情報源、文体などをあらかじめ決められる記事は、代行会社へ制作工程を任せやすい領域です。たとえば同じ形式で継続して制作するSEO記事であれば、構成や執筆、編集などを共通のルールに沿って依頼できます。

発注企業はテーマや自社情報、公開基準を決め、制作ルールに沿った原稿になっているかを検収します。

8-2. 取材記事は社内と代行会社の役割を分ける

導入事例やインタビュー記事では、取材相手との関係や社内事情を発注企業しか把握していないことがあります。一方、質問項目の作成や取材、文字起こし、原稿作成は代行会社へ任せられます。

発注企業が取材対象者の選定・紹介と掲載許可を担い、代行会社が質問設計や日程調整、取材、原稿作成を担当するなど、双方の役割を契約で決めて進めましょう。

8-3. 専門記事は執筆者・監修者の専門性で決める

法律や医療、金融など専門知識が必要な記事では、一般的な記事制作とは別に、執筆者や監修者の専門分野も考える必要があります。記事テーマに合う知識や実務経験を持つ人材へ依頼し、必要なら専門家による監修を組み合わせます。

8-4. 自社の見解を強く反映する記事は社内主導で作る

経営者のメッセージや自社独自の考え方を伝える記事では、代行会社だけで内容を決めると、本来伝えたい主張とずれるおそれがあります。記事の核となる考え方や伝えたい内容は社内で決め、その内容を文章にする工程や編集を外部へ任せます。

どの記事も同じ範囲で外注するのではなく、記事ごとに社内で持つ役割と外部へ任せる工程を決めると、記事作成代行を効率的に使えるでしょう。

9. 記事作成代行に発注する前の準備

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-9

記事作成代行に発注する前に、記事の目的から納品条件まで順番に決定しておきます。各社へ同じ条件を伝えられる状態にしておけば、提案内容や見積もりの違いを比べられます。

発注前に進める主な準備は、以下のとおりです。

手順

準備する内容

主に決めること

完了の目安

1

目的・KPI

記事を作る目的、成果を測る指標

何を成果とするか決まっている

2

想定読者・記事テーマ

誰に何を伝えるか

記事の対象と扱う内容が決まっている

3

委託範囲

外部へ任せる工程、社内で担う工程

双方の担当範囲が決まっている

4

成果物・検収条件

納品物、修正回数、納品形式

成果物と検収完了の条件が決まっている

5

支給資料・社内担当

提供する資料、回答・承認する担当者

制作に必要な情報と担当者が決まっている

6

スケジュール

公開希望日、社内確認に必要な期間

公開希望日と社内確認の期間が決まっている

7

要件書

1〜6で決めた発注条件

各社へ同じ内容を提示できる

各手順の内容、決めること、完了の目安を詳しくご紹介します。

9-1. 目的とKPIを決める

最初に、何のために記事を作るのかを決めます。検索流入を増やすのか、問い合わせにつなげるのか、営業活動で活用するのかによって、制作する記事の内容や評価方法は変わります。

目的を決めたら、成果を測るKPIも設定します。検索流入を目的とするなら流入数、問い合わせ獲得を目的とするなら記事経由の問い合わせ数など、記事の役割に合った指標を選びましょう。

9-2. 想定読者と記事テーマを決める

目的が決まったら、誰に向けて何を伝える記事を作るのかを決めます。同じ商品・サービスを扱う場合でも、初めて知る読者と導入を検討している読者では、必要な説明や記事テーマが変わります。

想定読者が抱えている課題と、記事を読んだ後に知ってほしい内容を決めておくと、代行会社も企画や構成の方向を定められます。

9-3. 外部に任せる工程を決める

記事制作のどこまでを代行会社へ任せるかを決めます。企画・構成・執筆・編集・入稿のうち、自社で対応できる工程と人手が不足している工程を分けましょう。

たとえば、執筆だけを依頼するなら、構成作成や内容の検収は社内に残ります。外部へ任せる工程だけを見るのではなく、発注後も自社で対応する作業まで決めておくことがポイントです。

9-4. 成果物と検収条件を決める

委託範囲が決まったら、代行会社から受け取る成果物と納品時の状態を決めます。完成原稿に加えて、構成案や出典一覧、画像データも受け取るのか、CMSへ入稿した状態まで求めるのかを指定しましょう。

さらに、修正回数や納品形式、どの条件を満たせば検収完了とするのかも決めておきます。納品の基準を双方で共有しておけば、初稿提出後に「ここまで対応してもらえると思っていた」という行き違いを防げます。

9-5. 支給資料と社内担当者を決める

代行会社へ渡す商品資料やサービス資料、記事制作のルールなども事前に用意します。一般公開されていない情報を記事へ反映してほしい場合は、どの資料を使用できるのかも伝えます。

社内では、代行会社からの質問に回答する担当者と、構成案・初稿を承認する担当者を決めておきましょう。担当者が決まっていれば、制作途中で回答先を探す時間を減らせます。

9-6. 公開日から逆算してスケジュールを決める

発注前には、公開希望日と社内での検収・承認に必要な期間を決めておきます。依頼先が決まったら、構成作成や執筆に必要な期間を加え、公開希望日から逆算して制作スケジュールを確定します。

とくに社内承認に複数の担当者が関わる場合は、回答期限を決めておきましょう。代行会社が予定どおり原稿を提出しても、発注企業側の承認が遅れれば納品や公開も後ろへずれます。

9-7. 決めた条件を要件書にまとめる

最後に、ここまで決めた内容を要件書へまとめます。記事の目的や想定読者、委託範囲、成果物、支給資料、納期、修正条件などを1つの文書に記載します。

未確定の項目が残っている場合は、そのままにせず、誰がいつまでに決めるのかを記載しておきましょう。同じ要件書を複数の代行会社へ提示すれば、条件の異なる見積もりが混在するのを防ぎ、依頼先を比べられます。

10. 記事作成代行の依頼先を選ぶポイント

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-10

同じ「記事制作」というサービスでも、構成案作成や校閲、CMS入稿など、料金に含まれる工程は事業者ごとに一律ではありません。

まずは自社が任せたい業務を決め、同じ条件で複数社を比べましょう。

選ぶポイント

主に見る内容

確かめる資料

対応範囲

どの工程まで依頼できるか

サービス資料、見積書

実績・担当体制

自社のテーマを誰が制作するか

制作実績、担当者情報

品質管理

執筆後にどのような点検をするか

制作フロー、チェック項目

費用

基本料金に何が含まれるか

料金表、見積書

進行・修正

誰とやり取りし、どこまで修正できるか

制作フロー、提案書

契約条件

成果物や情報をどのように扱うか

契約書、利用規約

試験発注

少数の記事で品質・進行方法・社内工数を検証できるか

試作原稿、評価記録、試験発注の条件

以下では、依頼先を比べる際に押さえておきたいポイントを解説します。

10-1. 依頼したい業務に対応しているか

自社が任せたい工程が、サービスの対応範囲に含まれているかを比べます。記事作成代行は、本文執筆を中心とするサービスもあれば、キーワード調査や構成案作成、校正・校閲、CMS入稿、公開後のリライトまで対応するサービスもあります。

たとえば構成案の作成を依頼する場合、自社からキーワードを支給した上で構成のみを委託するのか、あるいはキーワード調査から委託するのかまで確かめます。必要な工程が対象外なら、その作業を自社で担えるかも踏まえて依頼先を選びましょう。

10-2. 自社のテーマに合う実績や担当体制があるか

制作実績では、自社が依頼するテーマや記事形式に近い事例を探します。取材記事を依頼するなら取材記事の実績、専門分野の記事なら、その分野での執筆や監修の実績があるかを比べます。

あわせて、記事制作の体制も確認しましょう。ライター執筆後にディレクターや編集者のチェックが入るか、専門記事に適した人材がいるかを把握することで、安心して任せられる体制か判断できます。

10-3. 品質を支える工程が明確か

納品前にどのような工程で原稿を点検するのかを比べます。「校正あり」といった表記から一歩踏み込み、編集、校正、校閲、出典との照合のうち、どこまで対応するのかを確かめましょう。

複数のライターが執筆する場合は、レギュレーションを誰が原稿へ反映するのかも重要です。サンプル記事があれば、文章の仕上がりに加えて、根拠の示し方や専門用語の説明、見出しと本文の対応まで確認します。

10-4. 総費用と追加料金が分かるか

見積もりは、必要な工程を含めた総額で比べます。文字単価や記事単価が低くても、構成案作成や校正・校閲、画像選定、CMS入稿が別料金なら、最終的な費用は変わります。

修正回数や追加料金が発生する条件も事前に確かめましょう。記事のテーマ、文字数、本数、依頼する工程を各社でそろえて見積もりを取れば、同じ制作内容で費用を比べられます。

10-5. 進行や修正の方法が自社に合っているか

記事制作では、構成案の提出から初稿、修正、納品まで複数回のやり取りが発生します。担当窓口や連絡方法、各工程の提出時期、修正依頼の方法が自社の運用に合うかを比べましょう。

複数の記事を同時に依頼する場合は、記事ごとの進捗をどのように共有してもらえるかも重要です。修正についても、基本料金に含まれる回数と範囲、追加料金が発生する条件まで把握しておくと、発注後の認識差を抑えられます。

10-6. 権利や情報管理の条件を契約前に把握する

記事・画像の利用条件は、著作権の帰属や利用許諾、転載・改変の可否を契約書で確認します。

未公開資料や個人データを渡す場合は、再委託の可否、保存先、取扱状況の確認方法、契約終了後の返却・削除まで同じ契約段階で定めます。

10-7. 少数の記事で品質と進行方法を試す

依頼先を決める前に、本運用で予定しているテーマや条件に近い記事を少数発注し、原稿品質と制作の進め方を試します。構成案の精度、根拠の扱い、納期、修正対応、質問や連絡の分かりやすさを記録しましょう。

完成原稿の印象だけで決めず、社内担当者が資料提供や確認に使った時間も含めて評価します。要件書や支給資料に不足があった場合は条件を直し、同じ基準で本運用へ進めるかを判断してください。

11. 記事作成代行を継続利用するときの運用ポイント

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-11

記事作成代行を継続して利用すると、発注する記事数や関係する担当者が増え、単発発注とは異なる管理が必要になります。記事テーマの重複や担当変更による品質差を防ぎ、長期的に制作を続けられる状態を作っておきましょう。

11-1. 記事テーマと公開予定を一覧で管理する

継続して記事を発注すると、過去に扱ったテーマと似た企画を再び依頼したり、同じ時期に近い内容の記事が重なったりすることがあります。記事タイトルや対象読者、狙うキーワード、公開予定日を一覧で管理し、新しい企画を決める際に過去記事と重複していないかを見ておきます。

11-2. 発注量は制作体制に合わせて増やす

記事数を急に増やした場合、代行会社側のライターや編集者だけでなく、発注企業側の検収にも負荷がかかります。納品本数が増えても社内で原稿を処理できなければ、公開待ちの記事がたまってしまいます。

本数を増やす際は、代行会社が対応できる制作量と、自社が構成案や初稿を検収できる量の両方を把握してください。月ごとの納品数だけで決めず、公開までに処理できる本数を基準に発注量を調整しましょう。

11-3. 担当者が変わっても引き継げる状態にする

長期運用では、代行会社のディレクターやライター、自社の担当者が途中で変わる可能性があります。過去のやり取りだけを頼りにしていると、担当変更のたびに記事の目的や制作ルールを説明し直さなければなりません。

媒体の方針や制作ルールに加えて、過去に多かった修正、使用する資料、承認時の注意点を文書に残しておきましょう。新しい担当者が参加した際も、同じ前提から制作を始められます。

11-4. 緊急修正や公開停止の連絡方法を決める

公開後に商品情報の誤りやリンク切れなどが見つかり、通常の更新を待たずに修正したい場面もあります。代行会社が記事管理まで担当している場合は、緊急時に誰へ連絡し、どこまで対応してもらえるのかを決めておきます。

なお、営業時間外の連絡方法や対応できる範囲は事業者によって違います。通常のリライトとは分けて、公開停止や修正を急ぐ場合の連絡先と対応方法を共有しておきましょう。

11-5. 制作ルールや資料を自社でも保管する

記事制作を長期間任せる場合は、レギュレーション、構成案、出典、修正履歴など、契約上保管できる資料を自社でも管理します。画像などの第三者素材、個人データ、秘密情報は、利用許諾、保存期間、削除条件の範囲で取り扱ってください。

承認時の注意点や自社固有の制作ルールも残しておけば、担当者や依頼先が変わった際に一から説明し直す負担を減らせます。外注先が変わっても、それまでと同じ前提で記事制作を続けられます。

11-6. 原稿品質と社内工数を定期的に評価する

継続利用時は、納品本数や根拠不備、修正理由、納期遅延、公開までに社内が対応した時間を記録します。同じ修正が繰り返されている場合は、代行会社の制作工程と自社の要件書・支給資料のどこに原因があるかを調べましょう。

評価結果はレギュレーションや依頼範囲、発注量へ反映します。代行会社へ任せる工程と社内に残す工程を定期的に見直すことで、品質と社内負担の偏りを抑えられます。

12. 記事作成代行のよくある質問

記事作成代行とは?外注できる範囲と失敗を防ぐ発注の進め方-12

最後に、依頼前に押さえておきたい主な疑問に回答します。

12-1. 1記事だけ依頼できる?

1記事から依頼できる事業者もあります。ただし、最低発注数や最低料金、対応する工程は事業者やプランごとに定められているため、単発発注の条件を事前に確かめましょう。

12-2. 修正回数を追加できる?

追加修正に対応する事業者もありますが、基本料金に含まれる回数、追加料金、修正を依頼できる期間は契約ごとに定められています。

発注前に無料修正の範囲と追加料金が発生する条件を把握しておくと、初稿提出後の費用を見積もれます。

12-3. 記事の著作権を取得できる?

契約で著作権の譲渡を定めることはできます。著作権の帰属や記事を利用できる範囲は契約内容で決まるため、発注前に契約書で確かめてください。

12-4. 生成AIの利用を確認できる?

生成AIを記事制作に使用しているか、どの工程で利用しているかは依頼先へ確認できます。未公開情報や個人情報を扱う場合は、AIへの入力範囲や情報管理のルールもあわせて把握しておきましょう。

Googleは、生成AIの利用自体を一律に禁止していません。一方、検索順位の操作を主な目的として、ユーザーにほとんど価値を提供しないページを大量に生成する行為は、スパムポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用」に該当します。そのため、AIの利用有無だけでなく、事実の検証や編集の工程も把握してください。

出典:Google検索セントラル「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」

出典:Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー(大量生成されたコンテンツの不正使用)」

12-5. 取材データを返却してもらえる?

録音データ、文字起こし、質問票を納品対象に含めるかは、事業者との契約内容で決まります。必要なデータと受取形式、利用範囲を契約前に決めてください。

個人データを含む場合は、取材対象者へ示した利用目的、アクセスできる担当者、安全管理、保存期間、削除方法まで取扱条件を定めます。

12-6. CMSのアカウントやパスワードを共有する?

複数の利用者と権限を設定できるCMSでは、共通の管理者IDを共有せず、代行会社の作業者用アカウントを発行します。投稿や編集など、委託範囲に必要な権限だけを付け、契約終了時に停止・削除する手順も決めてください。

12-7. 制作途中でテーマや文字数を変更できる?

変更できる範囲は、契約条件と制作の進み具合で決まります。執筆開始後にテーマや文字数を変えると、再調査や構成案の修正に追加費用・納期変更が生じる場合があるため、変更内容と条件を文書で合意してください。

12-8. 公開後の成果はいつ判断する?

成果が表れるまでの期間は、記事の目的や公開本数、検索需要に左右されます。評価日と比較期間を決め、検索流入なら表示回数やクリック数、問い合わせ獲得なら記事経由の問い合わせ数など、目的に合う指標を継続して確認しましょう。

12-9. 契約終了後に原稿を回収できる?

回収できる範囲は契約内容によって異なります。完成原稿だけでなく、構成案、出典一覧、画像、CMSの下書き、修正履歴など、契約終了時に受け取るデータの形式・期限を発注前に決めておきましょう。

ただし、データを受け取れることと、記事や画像を継続して利用・改変できることは同じではありません。著作権の帰属と利用許諾の範囲、第三者素材の利用条件を契約書で確認してください。未納品分の扱いと精算、作業用アカウントの停止、秘密情報・個人データの返却または削除まで合意しておけば、別の依頼先や社内担当者へ引き継ぎやすくなります。

13. まとめ

記事作成代行では、キーワード調査や企画、執筆、校正、CMS入稿、公開後のリライトなどを外部へ任せられます。依頼前に自社で担う工程と外部へ任せる業務を分け、必要な成果物や費用、修正範囲を決めておきましょう。

依頼先を選ぶ際は、対応範囲、制作実績や担当体制、品質管理、総費用、進行方法、権利・情報管理を同じ条件で比べてください。社内に残る作業も踏まえ、自社の制作体制に合うサービスを選びましょう。

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