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- 認定看護師の資格取得を具体的に目指している・検討している看護師
- 今後のキャリアアップやスキルアップについて考えている看護師
- 認定看護師と専門看護師の違いについて知りたい方

認定看護師とは
認定看護師は、特定の看護分野において高度な知識と実践力を備えた看護師として認定される資格です。医療の高度化や患者ニーズの多様化に伴い、専門的な看護を提供できる人材への需要が高まっています。ここでは、認定看護師制度の概要や役割、活躍する医療現場、認定看護師が求められる理由について解説します。
認定看護師制度の概要
認定看護師制度とは、特定の看護分野で質の高い看護を実践できる看護師を育成し、認定する制度です。一定期間の実務経験を積んだ後、認定看護師教育機関で専門的な教育を受け、認定審査に合格することで資格を取得できます。
認定看護師は、患者への直接的な看護だけでなく、看護スタッフへの指導や教育、医療チームとの連携なども担います。専門知識を医療現場全体に広める役割を担っているため、個人のスキルアップだけでなく、医療の質向上にも大きく貢献する資格です。近年では、高齢化や医療の専門化が進む中で、認定看護師制度の重要性はますます高まっています。日本看護協会の公表データによると、2025年(令和7年)12月時点の認定看護師登録者数は、A課程19,270人・B課程6,539人の合計25,809人にのぼり、多くの認定看護師が全国の医療・介護現場で活躍しています。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度の目的 | 特定分野で質の高い看護を実践できる看護師を育成し、認定すること |
主な取得要件 | 実務経験・教育課程の修了・認定審査への合格 |
主な活動 | 実践・指導・相談 |
活躍の場 | 病院、クリニック、訪問看護、介護施設など |
認定看護師の役割
認定看護師の主な役割は、「実践」「指導」「相談」の3つです。専門分野における高度な看護を実践するとともに、スタッフへの教育や患者・家族、医療従事者からの相談対応を行います。
例えば、感染管理や皮膚・排泄ケア、認知症看護などの分野では、専門知識を活かして患者一人ひとりに適したケアを提供しています。さらに、看護手順の見直しや勉強会の開催などを通じ、病棟全体の看護レベル向上にも貢献しています。専門的な知識と豊富な経験を活かし、医療現場を支える中心的な存在として活躍していることが特徴です。
認定看護師の主な役割
- 実践:専門知識や技術を活かし、質の高い看護を提供する
- 指導:看護師や医療スタッフへ教育・技術指導を行う
- 相談:患者や家族、医療スタッフからの相談に対応する
認定看護師が活躍する医療現場
認定看護師は、総合病院や大学病院だけでなく、地域の病院やクリニック、訪問看護ステーション、介護施設など幅広い現場で活躍しています。専門分野によって勤務先や役割は異なるものの、いずれも患者に専門性の高い看護を提供しています。
特に急性期病院では感染対策や救急看護などの分野で重責を担う一方、在宅医療や地域包括ケアの現場では、慢性疾患の管理や療養支援、家族への指導なども担当。医療機関の規模を問わず専門知識を活かせる、多様な職場で必要とされる資格です。
認定看護師が活躍する主な職場
- 大学病院・総合病院
- 一般病院・クリニック
- 訪問看護ステーション
- 介護老人保健施設・介護施設
- 在宅医療の現場
- 地域包括ケア関連施設
認定看護師が求められる理由
認定看護師が求められる理由は、医療の高度化や高齢化の進展により、より専門的で質の高い看護が必要になっているためです。内閣府「令和8年版高齢社会白書」によると、日本の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は2025年(令和7年)10月1日現在で29.4%に達しており、慢性疾患や複数の疾患を抱える患者の増加が見込まれています。こうした背景から、専門知識を持つ看護師の存在は欠かせません。
また、認定看護師は患者へのケアだけでなく、スタッフ教育や院内の看護体制の整備にも携わるため、組織全体の医療の質向上にも貢献します。さらに、多職種と連携しながら課題を解決する役割も担っており、チーム医療を円滑に進める存在として高く評価されています。今後も医療現場での需要は高まり続けることが期待されています。
認定看護師が求められる理由 | 内容 |
|---|---|
医療の高度化 | 専門的な知識・技術を持つ看護師が必要になっている |
高齢化の進展 | 慢性疾患や複数の疾患を抱える患者が増えている |
チーム医療の推進 | 多職種との連携を円滑に進める役割を担う |
看護の質向上 | スタッフ教育や院内体制の改善に貢献できる |
患者満足度の向上 | より専門性の高い看護を提供できる |

認定看護師の種類一覧と各分野の特徴
認定看護師には複数の認定分野があり、それぞれ対象となる患者や求められる知識・技術が異なります。自身の経験や興味のある分野を選ぶことで、より専門性を高めながらキャリアアップを目指すことが可能です。ここでは、認定看護師の認定分野一覧や各分野で求められる専門性、自分に合った認定分野の選び方について解説します。
認定看護師の認定分野一覧
認定看護師には、日本看護協会が認定するさまざまな専門分野があります。感染管理や救急看護、認知症看護、皮膚・排泄ケアなど、医療現場のニーズに応じた分野が設けられており、それぞれの分野で高度な知識と実践力が求められます。
認定分野は時代の医療ニーズに合わせて見直されることもあるため、資格取得を目指す際は最新情報を確認することが重要です。自分がこれまで培ってきた経験や、今後挑戦したい分野を踏まえて選択することで、専門性をより高められるでしょう。
なお、B課程は19分野で、A課程21分野の教育は2026年度(令和8年度)をもって終了予定です。
A課程 現行の認定看護分野(21分野) | B課程 新たな認定看護分野(19分野) | 分野統合および分野名変更の理由 |
|---|---|---|
救急看護 | クリティカルケア | 医療・社会のニーズから集中的な治療を必要とする患者へのケアに特化した新たな分野を創設したため。分野名はクリティカル期にある重症患者を対象とすることから「クリティカルケア」としている |
集中ケア | ||
緩和ケア | 緩和ケア | 症状緩和技術やがん性疼痛に対する薬剤の知識などの両分野の強みを活かし、幅広く活動できる分野とするために統合。分野名は非がん患者に対するケアの充実が期待されているため「緩和ケア」としている |
がん性疼痛看護 | ||
がん化学療法看護 | がん薬物療法看護 | がん対策基本法に基づく第3期がん対策推進基本計画から「化学療法」が「薬物療法」に変更されたため |
訪問看護 | 在宅ケア | 入院施設等の退院支援実践者も受講するようになり、現行の分野名では認定看護師の役割を表現しきれなくなっているため |
不妊症看護 | 生殖看護 | 近年では「生殖医療」に不妊症が包含されているため |
透析看護 | 腎不全看護 | 透析導入を予防するためには「透析看護」では不十分なため |
摂食・嚥下障害看護 | 摂食嚥下障害看護 | 「摂食・嚥下」から「摂食嚥下」へ用語が変更となったため |
小児救急看護 | 小児プライマリケア | 救急場面だけではなく外来・地域などのプライマリの場を中心として子どもの健康問題に対応できるようにするため |
脳卒中リハビリテーション看護 | 脳卒中看護 | 「リハビリテーション」という用語によって看護を提供する場が限定されたイメージであるため |
慢性呼吸器疾患看護 | 呼吸器疾患看護 | 急性と慢性が連続性を持った病態であるため、区分せずに専門的なケアの提供が必要であるため |
慢性心不全看護 | 心不全看護 | 急性と慢性が連続性を持った病態であるため、区分せずに専門的なケアの提供が必要であるため |
皮膚・排泄ケア | 皮膚・排泄ケア | 分野統合や分野名に変更なし |
感染管理 | 感染管理 | |
糖尿病看護 | 糖尿病看護 | |
新生児集中ケア | 新生児集中ケア | |
手術看護 | 手術看護 | |
乳がん看護 | 乳がん看護 | |
認知症看護 | 認知症看護 | |
がん放射線療法看護 | がん放射線療法看護 |
※A課程は2026年度(令和8年度)をもって終了予定です。
各分野で求められる専門性
認定看護師は、どの分野でも専門知識だけでなく、高度な判断力や実践力が求められます。ただ知識を身につけるだけではなく、患者一人ひとりの状態を的確に把握し、最適な看護を提供できる能力が必要です。
加えて、医療スタッフへの指導や相談対応も担うため、コミュニケーション能力や教育力、多職種との連携力も不可欠です。専門分野ごとに求められる技術は異なるものの、常に新しい知識や技術を学び続ける姿勢こそが、質の高い看護の実践につながります。
各分野で共通して求められる能力
- 専門分野に関する高度な知識
- 状況に応じた判断力・実践力
- 患者や家族への説明・支援能力
- 医療スタッフへの教育・指導力
- 多職種と連携するコミュニケーション能力
- 継続的に学び続ける向上心
自分に合った認定分野の選び方
認定分野を選ぶ際は、自身の経験や興味だけでなく、将来のキャリアプランも考慮することが大切です。現在勤務している診療科や得意分野と関連する認定分野を選ぶことで、これまでの経験を活かしながら専門性を高めやすくなります。
また、転職や昇進を視野に入れる場合は、医療現場で需要の高い分野を選ぶことも1つの方法です。資格取得には時間と費用がかかるため、仕事内容や活躍できる職場、将来性などを十分に比較・検討したうえで、自分に最適な認定分野を選びましょう。
認定分野を選ぶ際のチェックポイント
チェック項目 | 確認する内容 |
|---|---|
興味・関心 | 長く学び続けたい分野か |
実務経験 | 現在までの経験を活かせるか |
キャリアプラン | 将来目指したい働き方に合っているか |
求人ニーズ | 希望する地域や職場で需要があるか |
学習環境 | 教育課程へ通える環境が整っているか |
将来性 | 今後も専門性を活かして活躍できる分野か |

認定看護師になるための条件と取得方法
認定看護師になるには、看護師としての実務経験を積んだうえで、教育機関で専門的な知識と技術を学び、認定審査に合格する必要があります。資格取得までには一定期間や費用がかかるため、事前に流れを把握しておくことが大切です。ここでは、受験資格や取得までの流れ、必要な期間・費用、資格取得の難易度について解説します。
受験資格と必要な実務経験
認定看護師を目指すには、まず看護師免許を取得していることが前提です。日本看護協会の規定では、通算5年以上の実務研修(うち3年以上は認定看護分野での実務研修)、および関連する看護経験を有していることが受験資格とされています。実務経験を通して専門分野の知識や技術を培う経験自体が、教育課程での学習の確かな基盤となります。
なお、受験資格や必要な経験年数は制度改正によって変更される場合があります。そのため、資格取得を検討する際は、日本看護協会が公表している最新の受験要件を確認することが重要です。
主な受験資格
項目 | 内容 |
|---|---|
保有資格 | 看護師免許を取得していること |
実務経験 | 通算5年以上の看護実務経験(うち3年以上は認定看護分野の実務研修) |
分野経験 | 志望する認定分野での実務経験 |
その他 | 教育課程の受講要件を満たすこと |
教育機関への入学から認定審査までの流れ
認定看護師になるには、指定された教育機関で専門教育を受けた後、認定審査に合格する必要があります。教育課程では講義だけでなく、演習や実習を通して専門的な知識と実践力を身につけます。
教育課程を修了した後は認定審査を受験し、合格すると認定看護師として登録されます。資格取得後も、専門性を維持・向上させるため、継続的な学習や実践が求められます。
資格取得までの流れ
- 看護師免許を取得する
- 必要な実務経験を積む
- 認定看護師教育課程へ入学する
- 講義・演習・実習を修了する
- 認定審査を受験する
- 合格後、認定看護師として登録される
資格取得までに必要な期間と費用
認定看護師の資格取得には、実務経験に加えて教育課程の受講期間が必要です。そのため、看護師免許を取得してすぐに認定看護師になれるわけではなく、計画的にキャリアを積み重ねることが重要になります。
また、教育課程の受講料に加え、教材費や交通費、宿泊費などが必要になる場合もあります。勤務先によっては資格取得支援制度や研修費補助を利用できるケースもあるため、事前に確認しておくと費用負担を抑えられるでしょう。
資格取得までに必要となる主な費用
項目 | 内容 |
|---|---|
教育課程の受講料 | 教育機関へ支払う費用 |
教材費 | 教科書・資料・実習用品など |
受験料 | 認定審査の受験費用 |
その他 | 交通費・宿泊費・生活費など |
資格取得の難易度
認定看護師の資格取得は、一定の実務経験に加え、教育課程の修了と認定審査への合格が必要となるため、決して簡単ではありません。仕事と学習を両立しながら専門知識を習得する必要があることから、計画的な学習と十分な準備が求められます。
しかし、日頃から専門分野で経験を積み、教育課程で学んだ内容を着実に身につければ、十分に取得を目指せる資格です。勤務先のサポート制度や先輩認定看護師からのアドバイスを活用し、計画的に学習を進めることで、資格取得に伴う負担を軽減できるでしょう。
認定看護師資格の難易度が高い理由
- 一定期間の実務経験
- 専門教育課程の修了
- 認定審査への合格
- 仕事と学習の両立
- 継続的な知識・技術の習得

認定看護師のA課程・B課程の違い
認定看護師には、教育内容の異なる「A課程」と「B課程」があります。現在は制度改正によりB課程への移行が進んでおり、資格取得を目指す際は両者の違いを理解しておくことが重要です。ここでは、A課程とB課程の制度の違いや特定行為研修との関係、現在どちらを選ぶべきかについて解説します。
A課程とB課程の制度の違い
A課程とB課程の大きな違いは、教育内容と特定行為研修の有無です。A課程は従来の認定看護師教育制度であり、専門分野に関する知識や実践力を中心に学びます。一方、B課程では従来の教育内容に加えて特定行為研修が組み込まれており、より高度な医療行為に対応できる人材の育成を目的としています。
現在はB課程への移行が進んでおり、新たに認定看護師を目指す場合はB課程を選択するケースが一般的です。ただし、A課程で資格を取得した認定看護師の資格も引き続き有効であり、それぞれの制度に応じた役割を担っています。
A課程とB課程の違い
項目 | A課程 | B課程 |
|---|---|---|
教育内容 | 専門分野の知識・技術を学ぶ | 専門教育+特定行為研修 |
特定行為研修 | 含まれない | 含まれる |
制度 | 従来の教育課程 | 新しい教育課程 |
教育時間 | 615時間以上(6か月以上1年以内) | 800時間程度+特定行為研修の実習時間(1年以内) |
現在の状況 | 新規募集は縮小・終了が進む | 現在の主流 |
特定行為研修との関係
B課程では、認定看護師教育に特定行為研修が組み込まれています。
特定行為とは、医師があらかじめ作成した手順書に基づき、看護師が実施できる診療の補助行為のことです。保健師助産師看護師法に基づき2015年(平成27年)10月から施行された「特定行為に係る看護師の研修制度」で定められており、気管カニューレの交換や人工呼吸器の設定変更など、厚生労働省が定める38行為が対象です。これにより、医師との連携を図りながら、患者へ迅速な医療を提供しやすくなります。
ただし、特定行為研修を修了したからといって、すべての医療行為を単独で実施できるわけではありません。実施できる行為は制度で定められており、医療機関ごとの運用体制や手順書に従って行われます。
特定行為研修で期待される役割
- 医師と連携した医療の提供
- 患者への迅速な対応
- チーム医療の推進
- 看護師の専門性向上
- 地域医療への貢献
A課程とB課程の選択について
新規に認定看護師の資格取得を希望する方については、原則としてB課程の選択が推奨されます。現在、多くの教育機関がB課程への移行を進めており、特定行為研修を包含した教育課程を履修することで、将来的な業務範囲の拡大に役立つためです。
なお、すでにA課程で認定看護師資格を取得している方についても、資格が失効することはなく、引き続き専門分野の知識と技術を持つ看護師として業務に従事することが可能です。
資格取得に向けた教育課程の選択に際しては、自身のキャリア形成、所属機関の方針、および希望する専門分野などを総合的に考慮したうえで、適切な課程を選択しましょう。
A課程・B課程の選び方のポイント
比較項目 | A課程 | B課程 |
|---|---|---|
新たに資格取得を目指す人 | △ | ◎ |
特定行為を学びたい人 | × | ◎ |
現在の教育機関数 | 少ない | 多い |
将来性 | 現行資格として有効 | 現在の主流制度 |

認定看護師と専門看護師の違い
認定看護師と専門看護師は、どちらも看護師のキャリアアップにつながる資格ですが、役割や求められる専門性、取得方法には大きな違いがあります。どちらを目指すべきかは、将来の働き方やキャリアプランによって異なります。ここでは、資格制度や役割、教育課程・取得難易度の違い、自分に向いている資格の選び方について解説します。
資格制度の違い
認定看護師と専門看護師は、いずれも日本看護協会が認定する資格ですが、制度の目的が異なります。認定看護師は特定分野で質の高い看護を実践することを目的としており、現場で患者へ直接ケアを提供する役割が中心です。一方、専門看護師は高度な専門知識を活かし、実践だけでなく教育や研究、コンサルテーションなど幅広い活動を担います。
また、大学院修士課程の修了が必要となるため、認定看護師よりも高度な教育を受ける点も特徴です。最新の登録データでも、専門看護師は3,644人(2025年(令和7年)12月時点)と認定看護師の25,809人に比べて少なく、より専門性に特化した資格であることがうかがえます。
認定看護師と専門看護師の制度比較
項目 | 認定看護師 | 専門看護師 |
|---|---|---|
目的 | 特定分野で質の高い看護の実践 | 高度な専門看護の実践・教育・研究 |
教育水準 | 認定教育課程 | 大学院修士課程 |
主な活動 | 実践・指導・相談 | 実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究 |
専門性 | 特定分野の実践力 | より高度で幅広い専門性 |
役割・活動内容の違い
認定看護師は、患者への専門的な看護を実践しながら、スタッフへの教育や相談対応を行うことが主な役割です。現場で直接患者と関わる機会が多く、専門技術を活かしたケアを提供します。
一方、専門看護師は患者への看護だけでなく、多職種との調整や医療倫理に関する支援、看護研究や教育活動なども担当します。病院全体の看護の質向上や組織づくりにも関わることが多く、より広い視点で医療に貢献する役割を担っています。
認定看護師と専門看護師の役割の違い
認定看護師 | 専門看護師 |
|---|---|
専門的な看護を実践する | 高度な専門看護を実践する |
スタッフへの指導・教育 | 教育・研究活動を行う |
患者や家族からの相談対応 | 倫理調整やコンサルテーションを担う |
チーム医療を支援する | 組織全体の看護の質向上に貢献する |
教育課程・取得難易度の違い
認定看護師は、一定の実務経験を積んだ後に認定教育課程を修了し、認定審査へ合格することで資格を取得できます。一方、専門看護師は大学院修士課程で専門教育を受ける必要があり、より長期間にわたる学習が求められます。
そのため、専門看護師は学習期間や費用の負担が大きく、取得難易度も高い傾向があります。ただし、どちらの資格も専門性を高めるためには継続的な学習が欠かせず、自身のキャリアに応じた選択が重要です。
教育課程・取得難易度の比較
比較項目 | 認定看護師 | 専門看護師 |
|---|---|---|
教育課程 | 認定教育課程 | 大学院修士課程 |
学習期間 | 比較的短い | 比較的長い |
必要な学歴 | 看護師免許 | 修士課程修了 |
取得難易度 | 高い | より高い |

認定看護師として働くメリット
認定看護師は、専門知識や高度な実践力を身につけることで、看護師としてのキャリアアップを目指せる資格です。ここでは、キャリアアップにつながる理由や医療現場で期待される役割、収入や待遇への影響とあわせて、取得前に押さえておきたい注意点にも触れながら解説します。
キャリアアップにつながる理由
認定看護師の資格を取得することで、専門分野における知識や技術が評価され、キャリアアップにつながる可能性があります。病院内で専門的な役割を任されたり、教育担当やリーダーとして活躍したりする機会が増えることも少なくありません。
また、専門性を持つ人材は転職市場でも評価されやすく、希望する分野への転職やキャリアアップにも役立つ場合があります。ただし、資格を取得しただけで昇進や昇給が保証されるわけではなく、実績や勤務先の評価制度も重要な要素となります。
認定看護師がキャリアアップにつながる理由
- 専門知識・技術が評価されやすい
- リーダーや教育担当を任される機会が増える
- 転職時のアピールポイントになる
- 専門分野で長期的なキャリアを築きやすい
- 医療チーム内での役割が広がる
医療現場で期待される役割
認定看護師には、患者へ質の高い看護を提供するだけでなく、医療現場全体の看護レベルを向上させる役割も期待されています。専門分野における実践者として活躍するほか、スタッフへの教育や院内研修の企画・実施、医療チームとの連携にも積極的に関わります。
また、患者や家族からの相談対応や、多職種との情報共有を通じて、より安全で質の高い医療の実現にも貢献します。専門知識を現場に還元する存在として、多くの医療機関で重要な役割を担っています。
認定看護師に期待される主な役割
役割 | 内容 |
|---|---|
連携 | 多職種と協力しチーム医療を支える |
改善 | 看護の質向上や業務改善に取り組む |
収入や待遇への影響
認定看護師の資格を取得すると、勤務先によっては資格手当や役職手当が支給される場合があります。しかし、資格手当の有無や金額は医療機関によって大きく異なり、資格を取得したからといって必ず年収が上がるとは限りません。そのため、資格取得を検討する際は、勤務先の評価制度や福利厚生についても確認しておくことが大切です。
収入・待遇で確認したいポイント
- 資格手当
- 昇給・昇進への反映
- 教育・研修費の補助制度
- 資格取得支援制度
- 配置転換や異動の機会

認定看護師の更新制度と更新審査
認定看護師の資格は、一度取得すれば永久に有効というわけではありません。専門性を維持し、質の高い看護を提供し続けるために、一定期間ごとの更新審査が設けられています。更新には日頃の活動実績や必要書類の提出が求められるため、早めの準備が重要です。ここでは、更新審査の概要や更新審査システムの利用方法、必要な実績、更新時の注意点について解説します。
更新審査の概要
認定看護師は、資格取得後も一定期間ごとに更新審査を受ける必要があります。更新審査では、認定看護師としての継続的な活動実績や、専門性を維持・向上するための取り組みが確認されます。
研修の受講や学会・研究会への参加といった自己研鑽の実績が、提出書類に基づいて厳格に審査されます。日本看護協会の手引きでは、申告する研修実績・研究業績の点数の合計を50点以上100点以内とすることが定められており、2025年度(令和7年度)からは看護実践の実績(看護実践時間2,000時間以上)は問わないこととされました。また、更新審査料は30,800円、合格後の認定料は20,900円です(いずれも税込)。なお、2028年度(令和10年度)の審査からは申請に必要な「自己研鑽」「研修実績及び研究業績」の要件が変更されることが発表されているため、最新の「審査・申請の手引き」を確認することが重要です。
更新審査で確認される主な内容
項目 | 内容 |
|---|---|
研修実績 | 学習・研修への参加状況 |
提出書類 | 更新申請書類や必要資料 |
審査 | 認定基準を満たしているか確認される |
更新審査システムの利用方法
認定看護師の更新手続きは、日本看護協会が提供する更新審査システムを利用して行います。システムでは、申請情報の入力や必要書類の提出、審査状況の確認などをオンラインで進めることができます。
初めて利用する際は事前にログイン情報や利用方法を確認し、期限に余裕を持って手続きを進める必要があります。システムの利用期間や提出期限は毎回異なることから、同協会からの最新のお知らせを定期的にチェックしましょう。
更新審査システムで行う主な手続き
- システムへログインする
- 申請者情報を確認・入力する
- 必要書類を提出する
- 申請内容を確認して送信する
- 審査状況や結果を確認する
更新に必要な実績と準備
更新審査では、研修の受講や学会への参加など、専門性を維持するための活動実績が求められます。そのため、日々の業務だけでなく、自己研鑽の記録も継続的に残しておくことが大切です。
また、更新時には実績を証明する書類の提出が必要になる場合があります。提出期限直前になって慌てることのないよう、研修修了証や参加証明書などは紛失しないように保管し、必要書類を早めに準備しておくことで、余裕を持って手続きを進められます。
更新までに準備しておきたいこと
- 研修・講習会へ継続的に参加する
- 学会や研究活動の記録を保管する
- 修了証や証明書を整理しておく
- 更新スケジュールを事前に確認する

まとめ
認定看護師は、特定の看護分野において高度な知識と実践力を備えた看護師として、日本看護協会が認定する資格です。「実践」「指導」「相談」の3つの役割を担い、病院やクリニック、訪問看護ステーション、介護施設など、幅広い現場で活躍しています。
資格取得には、通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野)の実務研修と教育課程の修了、認定審査への合格が必要です。現在は特定行為研修を組み込んだB課程が主流であり、従来のA課程の教育は2026年度(令和8年度)で終了予定のため、これから目指す方はB課程を選択するのが一般的です。また、資格は認定後5年ごとの更新制で、更新審査の要件は近年見直しが続いています。最新情報は日本看護協会の公式サイトで確認しながら、計画的に準備を進めましょう。
専門看護師との違いも踏まえ、自身の経験やキャリアプランに合った分野・資格を選択し、専門性を活かせるキャリアを築いていくことが大切です。
よくある質問
Q.認定看護師とはどのような資格ですか?
認定看護師とは、日本看護協会が認定する資格です。特定の看護分野で高度な知識と技術を活かし、質の高い看護を実践できる看護師に与えられます。
患者への専門的な看護実践に加え、スタッフへの教育・指導や相談対応なども担います。個人のスキルアップにとどまらず、医療現場全体の看護の質向上に貢献できる点が大きな魅力です。
認定看護師の主な役割
- 専門分野での看護実践
- 看護スタッフへの教育・指導
- 患者や家族への相談支援
Q.認定看護師と専門看護師の違いは何ですか?
認定看護師と専門看護師はどちらも専門資格ですが、役割や取得方法が異なります。認定看護師は、特定分野における実践力を高める資格です。一方、専門看護師は大学院修士課程を修了し、高度な専門知識と実践能力を活かして、教育や研究、倫理調整など幅広い役割を担います。
どちらが適しているかは、臨床現場で専門技術を磨きたいのか、教育や研究などにも携わりたいのかによって異なります。
項目 | 認定看護師 | 専門看護師 |
|---|---|---|
主な役割 | 実践・指導・相談 | 実践・教育・研究・調整 |
教育課程 | 認定教育課程 | 大学院修士課程 |
活躍の中心 | 臨床現場 | 臨床・教育・研究・組織運営 |
Q.認定看護師になるには何年の実務経験が必要ですか?
必要な年数は、どの教育課程でも共通して「通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野での実務研修)」が求められます。制度改正によって要件が変更される場合もあるため、資格取得を検討する際は、日本看護協会が公表する最新の募集要項をご確認ください。
受験前に確認したいポイント
- 看護師免許を取得しているか
- 必要な実務経験を満たしているか
- 希望分野での経験があるか
- 教育課程の受講条件を満たしているか
Q.認定看護師の更新審査はどのように行われますか?
認定看護師の資格は更新制となっており、一定期間ごとに更新審査を受ける必要があります。更新では、認定分野で継続して活動していることなどが審査されます。
手続きは更新審査システムを利用して行うため、提出期限や必要書類を事前に確認し、余裕を持って準備を進めることが大切です。
更新時の確認事項
- 更新期限
- 研修・学会参加実績
- 必要書類
- 更新審査システムでの申請
Q.特定行為研修は必ず受講する必要がありますか?
特定行為研修が必要かどうかは、受講する教育課程によって異なります。現在主流となっているB課程では、特定行為研修が教育課程に組み込まれています。一方、従来のA課程で資格を取得した認定看護師が、必ず追加で特定行為研修を受講しなければならないわけではありません。
これから認定看護師を目指す方は、多くの教育機関でB課程が採用されているため、特定行為研修を含む教育課程を受講するケースが一般的です。
特定行為研修について知っておきたいポイント
- B課程では教育課程に含まれている
- A課程取得者が必ず追加受講する必要はない
- 医師の手順書に基づく医療行為を学ぶ




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