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看護師が不安を感じる原因とは?仕事の悩みを軽減する対処法を解説

白衣を着た女性が首をかしげている

「看護師として働いているものの、毎日不安を感じる」「医療ミスや人間関係、将来への不安から仕事がつらい」と悩んでいませんか。看護師は人の命と健康を預かる責任の重い仕事であるため、不安やストレスを抱えることは決して珍しくありません。この記事では、看護師が不安を感じる主な原因や、不安を抱えやすい場面、不安を軽減する具体的な対処法を解説します。あわせて、公的な統計から見た看護職の勤務環境の実態や、職場環境が原因で不安を感じる場合に利用できる相談窓口、転職を検討するタイミングについても紹介します。自分に合った働き方を見つける参考にしてください。

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#病気#仕事
  • 毎日の業務や責任の重さに強い不安を感じている看護師の方
  • 不安の原因を整理し、有効な対処法や公的な相談先を知りたい方
  • 今の職場環境に悩み、転職や働き方の見直しを検討している方

水色の服を着た人たち全員から指をさされている聴診器を首から下げている青い服を着た女性

看護師が不安を感じやすい理由

看護師は患者さんの命や健康を支える重要な役割を担っています。その責任の重さから、さまざまな場面で不安を感じやすい職業です。業務の責任だけでなく、人間関係や勤務形態なども、精神的・身体的な負担につながる要因です。ここでは、看護師が不安を感じやすい主な理由について解説します。

命を預かる責任が大きい仕事だから

看護師が不安を感じる大きな理由の1つは、患者さんの命を預かる責任が非常に重いことです。日々のケアや観察、投薬補助など、1つひとつの業務が患者さんの健康状態に影響するため、常に緊張感を持って業務にあたる必要があります。特に急変時には迅速かつ適切な判断が求められ、自分の対応が患者さんの命に関わる場面もあります。そのため、新人看護師だけでなく経験豊富な看護師でも、「判断を間違えたらどうしよう」と不安を抱くことがあります。責任感が強い人ほど精神的な負担を感じやすく、不安も積み重なりやすくなります。

看護師が責任の重さを感じやすい場面

  • 患者さんの急変時の対応
  • 点滴・投薬・処置の実施
  • バイタルサインの観察と異常の早期発見
  • 医師への報告・連携の判断
  • 終末期や重症患者のケア

医療ミスへのプレッシャーが強いから

看護師は点滴や注射、服薬管理など、正確さが求められる業務を数多く担当することから、医療ミスへのプレッシャーを感じやすい職種です。わずかな確認不足や判断ミスが重大な事故につながる可能性があるため、常に細心の注意を払って業務を進める必要があります。忙しい時間帯や人手が足りない環境では、時間に追われながら複数の業務を同時に進めることも多く、精神的な負担はさらに大きくなります。「ミスをしてはいけない」という緊張感が続くと、不安やストレスを感じやすくなり、心身の疲労を招くことがあります。

プレッシャーを感じやすい業務

不安につながる理由

注射・点滴

投与量や患者さんの取り違えを防ぐ必要がある

服薬管理

誤薬や飲み忘れを防ぐ責任がある

電子カルテ入力

記録ミスが医療安全に影響する

急変対応

短時間で正確な判断が求められる

人間関係や多職種連携の負担があるから

看護師は医師や薬剤師、リハビリスタッフ、介護職など、多くの職種と連携して働くため、人間関係の悩みを抱えることがあります。患者さんやその家族とのコミュニケーションも重要な業務であり、相手の状況や気持ちに配慮した対応が求められます。職場によっては忙しさから十分に相談できず、人間関係のストレスを感じるケースは珍しくありません。さらに価値観や考え方の違いから意見が食い違い、精神的な負担につながることもあります。多職種と関わる機会が多いことは、看護師が人間関係の不安を抱えやすい要因の1つです。

人間関係で悩みやすい相手

  • 先輩・同僚看護師
  • 医師
  • 薬剤師・リハビリスタッフなどの多職種
  • 患者さん
  • 患者さんの家族

夜勤や不規則勤務による心身への影響

看護師は夜勤や交代制勤務など、不規則な勤務が多く、生活リズムが乱れやすい職業です。昼夜逆転の生活が続くと、睡眠不足や疲労が蓄積しやすくなり、集中力や判断力が低下することがあります。その結果、「仕事でミスをするのではないか」という不安につながることも少なくありません。さらに、休日に十分な休息を取れず、ストレスが慢性化するケースもあります。体調管理が難しい環境で働き続けることは精神面にも影響し、不安を感じやすくなる原因になります。

夜勤・不規則勤務による影響

起こりやすい問題

睡眠リズムの乱れ

睡眠不足・疲労の蓄積

集中力の低下

医療ミスへの不安

自律神経の乱れ

ストレスや体調不良

生活リズムの変化

家庭やプライベートとの両立が難しい

データで見る働く人のストレスと看護職の離職状況

不安やストレスを感じているのは自分だけではないかと悩む看護師は少なくありません。公的な統計を確認すると、働く人が強いストレスを感じること自体は広くみられます。厚生労働省の2024年(令和6年)「労働安全衛生調査(実態調査)」によると、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は68.3%でした。その内容としては「仕事の量」が43.2%で最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が36.2%、「仕事の質」が26.4%となっています。責任の重さがストレスの原因になることは、看護師に限らず幅広い職種で確認されている状況です。

離職の状況も、実際の数値を確認しておくと冷静に判断しやすくなります。日本看護協会の「2025年 病院看護実態調査」では、2024年度(令和6年度)の離職率は正規雇用看護職員が11.0%、新卒採用者が8.4%、既卒採用者が16.1%と報告されています。前年度と比べると、正規雇用が0.3ポイント、新卒採用者が0.4ポイント減少しました。新卒採用者の離職率は8.4%であり、大多数の新人看護師は不安を抱えながらも働き続けています。

出典:令和6年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況|厚生労働省
出典:「2025年 病院看護実態調査」結果|公益社団法人日本看護協会

白衣を着た女性と水色の縞模様の服を着た患者が書類を見ながら話し合っている

看護師が不安を感じる主な場面

看護師は日々、さまざまな場面で不安を感じながら働いています。経験年数に関係なく、不安を抱きやすいタイミングがあり、その内容も状況によって異なります。不安を感じやすい場面を知ることで、「自分だけではない」と整理でき、適切な対処にもつながります。ここでは、看護師が不安を感じる主な場面について解説します。

新人看護師として仕事を覚える時期

新人看護師の時期は、知識や技術を身につけながら業務を覚える必要があり、大半の人が不安を感じます。学生時代の実習とは異なり、実際の医療現場では、一人の医療従事者として責任を持って行動することが求められます。慣れない環境で先輩の指導を受けながら仕事を進めるため、「失敗したらどうしよう」「迷惑をかけてしまうかもしれない」と悩む人も少なくありません。多くの看護師が同じ経験を積み重ねながら成長しています。焦らず、1つずつ経験を積み重ねていきましょう。

新人看護師が不安を感じやすいこと

  • 業務の流れを覚えられない
  • 採血や点滴などの技術に自信がない
  • 先輩への報告・相談のタイミングが分からない
  • 患者さんへの対応に戸惑う
  • 医療知識が不足していると感じる

急変や救急対応を任されたとき

患者さんの急変や救急対応を任されたときは、看護師が特に大きな不安を感じやすくなります。急変時には短時間で状況を判断し、医師への報告や必要な処置を適切に行う必要があります。経験豊富な看護師でも緊張する場面であり、新人や経験の浅い看護師であれば、より大きなプレッシャーを感じるでしょう。日頃から急変対応の手順を確認し、シミュレーションや研修を重ねることが、不安の軽減につながります。

急変時に求められる対応

不安を感じる理由

患者さんの状態確認

短時間で異常を見極める必要がある

医師への報告

正確かつ迅速な情報共有が求められる

応急処置

判断ミスが患者さんに影響する可能性がある

チームとの連携

落ち着いて行動することが必要

夜勤を一人で担当するとき

夜勤では日勤よりスタッフ数が少ないことが多く、一人で判断を求められる場面が増えます。そのため、「急変が起きたら対応できるだろうか」「すぐに相談できる人がいない」と不安を抱える看護師も多くいます。さらに、眠気や疲労によって集中力が低下しやすくなり、医療ミスへの不安も高まります。夜勤に慣れるまでは特に緊張しやすいため、事前に対応手順を確認し、困ったときは一人で抱え込まず当直医へ相談したり、日勤帯に先輩へ相談して対策を練ったりしましょう。

夜勤で不安になりやすいポイント

  • スタッフ数の少なさ
  • 急変時の初期対応
  • 仮眠不足による集中力の低下
  • 判断を一人で求められる場面の多さ
  • 緊急入院やナースコールへの対応

患者さん・家族とのコミュニケーション

患者さんやその家族とのコミュニケーションに不安を感じる看護師は多くいます。病状や治療への不安を抱える患者さんや家族は精神的に不安定なこともあり、言葉の選び方や対応方法に悩む場面も少なくありません。さらに、クレームや難しい要望に対応しなければならないこともあります。一方で、丁寧な説明と傾聴を心がけることで信頼関係を築きやすくなり、対応への不安の軽減につながります。経験を積むことで対応力は身につきます。一人で抱え込まず、先輩へ相談しましょう。

コミュニケーションの相手

不安になりやすい場面

患者さん

病状説明後の不安への対応

患者さんの家族

治療方針への質問や要望

クレーム対応

感情的な対応を受ける場合

認知症のある患者さん

意思疎通に時間がかかる場合

なお、患者さんやその家族からの暴力・ハラスメントは、個人で我慢して対応すべき問題ではありません。日本看護協会は「保健医療福祉施設における暴力対策指針―看護者のために―」を公表し、組織として対策に取り組む必要性を示しています。困ったときは一人で抱えず、上司や施設の相談体制につなぐことが基本です。

出典:「保健医療福祉施設における暴力対策指針―看護者のために―」|公益社団法人日本看護協会


転職・異動・復職のタイミング

転職や異動、育児・介護からの復職は、新しい環境へ適応する必要があるため、看護師が不安を感じやすいタイミングです。職場が変わると、業務の進め方や使用する医療機器、ルール、人間関係なども変わります。「仕事についていけるだろうか」「新しい職場になじめるだろうか」と悩む人は多くいます。教育体制やフォロー制度が整っている医療機関もあります。焦らず少しずつ環境に慣れていきましょう。不安を感じたときは、一人で抱え込まず周囲へ相談することも大切です。

環境の変化で不安になりやすいこと

  • 新しい業務内容を覚えること
  • 人間関係の構築
  • 医療機器や電子カルテの違い
  • ブランクによる技術面への不安
  • 職場のルールや文化への適応
茶色い服を着た女性がベッドの上で体育座りをしている

看護師の不安を放置するリスク

看護師が抱える不安は、一時的なものだと考えて放置すると、仕事だけでなく心身の健康にも影響する可能性があります。小さな不安が積み重なると、ストレスや心身の不調へ発展することもあります。ここでは、看護師の不安を放置することで起こり得る主なリスクについて解説します。

仕事への自信の喪失

不安を抱えたまま働き続けると、自分の判断や技術に自信を持ちにくくなることがあります。一度の失敗や注意を必要以上に引きずり、「自分には向いていない」「またミスをするかもしれない」と考えてしまう人も少なくありません。自信を失うと積極的に行動しにくくなり、業務効率や判断力の低下につながる可能性があります。さらに、周囲への相談にも消極的になり、不安がより大きくなることもあります。不安を感じたときは、一人で抱え込まず、早めに相談しましょう。

自信を失ったときに起こりやすい変化

  • 判断に時間がかかる
  • 小さなミスでも強く落ち込む
  • 新しい業務へ挑戦しにくくなる
  • 相談や質問をためらう
  • 「自分には向いていない」と感じる

ストレスやバーンアウトにつながる可能性

強い不安を抱えた状態が続くと、慢性的なストレスが蓄積し、バーンアウト(燃え尽き症候群)につながる可能性があります。バーンアウトとは、仕事への意欲や達成感を失い、心身ともに疲れ切った状態を指します。責任感が強く真面目な人ほど、自分を追い込みやすい傾向があるといわれます。「仕事へ行きたくない」「患者さんと関わるのがつらい」と感じ始めたら、負担が大きくなっているサインかもしれません。早めに休息を取り、周囲へ相談しましょう。

バーンアウトのサイン

主な状態

心の変化

やる気が出ない、仕事への興味を失う

身体の変化

慢性的な疲労、睡眠不足、体調不良

行動の変化

ミスが増える、欠勤したくなる

対人関係

患者さんや同僚との関わりを避ける

休職・離職につながるケース

不安やストレスを抱え続けると、仕事を続けることが難しくなり、休職や離職につながるケースも少なくありません。心身の不調が続くと、出勤そのものが負担になり、仕事への意欲を保ちにくくなるでしょう。「自分だけがつらい」と感じて一人で抱え込むと、必要な支援を受けられず、状況が長引く可能性もあります。不安を感じた時点で上司や同僚、産業医などへ相談すれば、部署異動や勤務調整などの支援を受けられる場合があります。無理を続ける前に、相談という行動を起こすことが大切です。

休職・離職につながる前に現れやすいサイン

  • 朝起きても仕事へ行く気力が湧かない
  • 出勤前に動悸や吐き気がする
  • 休日も仕事のことばかり考えてしまう
  • ミスを極端に恐れるようになる
  • 睡眠や食欲に大きな変化がある

心身の不調へ発展する可能性

不安を長期間放置すると、心身の不調へ発展する可能性があります。緊張状態が続くことで、不眠や食欲不振、動悸、集中力の低下などの症状が現れることがあります。日常生活や仕事に支障をきたしかねないため、軽い不調だからと我慢し続けることは避けましょう。気分の落ち込みや強い不安が続く場合は、医療機関や職場の相談窓口を利用し、早めに専門家へ相談することが回復への第一歩です。なお、厚生労働省の2025年版(令和7年版)「過労死等防止対策白書」(概要版)では、精神障害の労災支給決定件数について、業種別で「医療、福祉」が最も多いことが示されています。個人の心がけだけの問題ではなく、業種全体の課題として対策が進められている分野です。

放置した場合に現れやすい変化

具体例

精神面

強い不安、気分の落ち込み、意欲の低下

身体面

不眠、頭痛、動悸、食欲不振

行動面

集中力の低下、仕事のミスが増える

日常生活

外出や出勤が負担になる場合がある

出典:令和7年版 過労死等防止対策白書〔概要版〕|厚生労働省

紺色のスクラブを着て首からオレンジ色の紐の社員証をかけた男女がパソコンを見ながら話し合っている

看護師の不安を軽減する方法

看護師の不安を完全になくすことは難しいものの、適切に対処することで精神的な負担を軽減できます。不安を抱え込まず、自分に合った方法を取り入れることが、心身の健康を維持し、長く働き続けるためのポイントです。ここでは、看護師の不安を軽減する主な方法について解説します。

一人で抱え込まず相談する

不安を感じたときは、一人で抱え込まず、 信頼できる相手へ早めに相談することが基本です。看護師は責任感が強い人が多く、「迷惑をかけたくない」「自分で解決しなければならない」と考えがちです。しかし、不安を抱え続けると精神的な負担はさらに大きくなります。先輩看護師や上司、同期へ相談することで、自分では思いつかなかった解決策や助言を得られることがあります。職場の相談窓口や産業医を活用するのも1つの手です。困ったときに助けを求めることは、自分を守るために必要な行動です。

相談先の例

  • 先輩看護師
  • 上司・師長
  • 同期や同僚
  • 産業医・産業保健スタッフ
  • 家族や信頼できる友人

不安の原因を書き出して整理する

不安の原因が分からないままでいると、漠然とした不安が増幅しがちです。そのため、何に不安を感じているのかを書き出して整理する方法があります。「業務内容」「人間関係」「夜勤」「将来への不安」など具体的に書き出すと、問題点が明確になり対処法を考えやすくなるでしょう。また、「自分で解決できること」と「周囲の協力が必要なこと」を分けることで、次の行動を決めやすくなります。頭の中だけで考え続けるのではなく、不安を見える化することが負担を軽減する第一歩です。

書き出す内容

整理するポイント

不安に感じていること

できるだけ具体的に書く

原因

何がきっかけなのかを考える

解決できること

自分で行動できる内容を整理する

相談が必要なこと

周囲へ頼るべき内容を明確にする

知識・技術を少しずつ身につける

仕事への不安は、知識や技術に自信を持てないことが原因となる場合もあります。焦って一度に覚えようとせず、1つずつ着実に学ぶことが大切です。業務後に短時間でも復習したり、分からなかった内容をメモして次回確認したりするだけでも、少しずつ自信につながります。研修や勉強会へ参加すると、新しい知識を身につけられるだけでなく、同じ悩みを持つ看護師と交流する機会にもなります。小さな成功体験を積み重ねることが、技術面の不安を軽減する近道です。

知識・技術を身につける方法

  • 業務後に短時間復習する
  • 分からないことをメモする
  • 院内研修へ参加する
  • 看護書籍や動画で学ぶ
  • 先輩へ積極的に質問する

十分な睡眠と生活リズムを整える

睡眠不足や生活リズムの乱れは、不安やストレスを強める要因です。特に夜勤がある看護師は生活リズムが崩れやすいため、できる範囲で睡眠時間を確保し、十分に休息を取ることが大切です。睡眠不足が続くと集中力や判断力が低下し、仕事への不安も増幅しやすくなります。バランスの良い食事や適度な運動を取り入れることも、心身の疲労回復につながります。仕事が忙しいときほど、休息と体調管理を優先することが、長く働き続けるための土台といえます。

生活習慣

不安軽減につながる理由

十分な睡眠

疲労回復・集中力の維持

規則正しい食事

体調を整えやすくなる

適度な運動

気分転換になる

休息時間の確保

心身の疲労を蓄積させにくい

オン・オフを切り替えてリフレッシュする

仕事中は患者さんの命を預かる責任があるため、緊張状態が続きやすくなります。そのため、仕事が終わった後は意識的にオン・オフを切り替え、リフレッシュする時間を確保することが大切です。趣味を楽しんだり、好きな音楽を聴いたり、軽い運動や散歩をしたりすることで、気分転換につながります。また、休日にしっかり休むことも、ストレスをため込まないために重要です。仕事のことばかり考え続けるのではなく、自分自身を労わる時間を確保しましょう。

おすすめのリフレッシュ方法

  • 散歩や軽い運動をする
  • 趣味や好きなことを楽しむ
  • ゆっくり入浴する
  • 家族や友人と過ごす
  • 十分な休養を取る
病棟が映っている

職場環境が原因で看護師が不安を感じるケース

看護師が感じる不安は、個人の性格や経験だけが原因とは限りません。職場環境によっては精神的な負担が大きくなり、不安やストレスを抱えやすくなることがあります。働きやすい環境かどうかは、仕事への満足度や継続しやすさにも影響します。ここでは、職場環境が原因で看護師が不安を感じやすい主なケースを解説します。

人間関係が良好でない職場の特徴

人間関係が良好でない職場では、常に気を遣いながら働かなければならず、不安やストレスを感じやすくなります。相談しにくい雰囲気や陰口、過度な上下関係がある職場では、小さな悩みでも一人で抱え込みがちです。チーム医療ではスタッフ同士の連携が欠かせないため、人間関係の状態は業務の質にも影響します。安心して働ける職場では、困ったときに相談しやすく、お互いにフォローし合える環境が整っています。

人間関係で不安が生じやすい職場の特徴

  • 相談しづらい雰囲気がある
  • 陰口や悪口が多い
  • 新人への指導が高圧的
  • スタッフ同士の情報共有が不足している
  • ミスを責める文化がある

教育体制が整っていない職場

教育体制が十分に整っていない職場では、新人や中途採用の看護師が不安を感じやすくなります。業務の説明が不十分なまま仕事を任されたり、質問しづらい雰囲気だったりすると、「この対応で合っているのだろうか」と不安を感じる場面が増えます。研修やマニュアルが整備されていない職場では、個人の経験や努力に頼る部分が増え、精神的な負担も大きくなります。安心して成長できる職場を選ぶには、教育制度やサポート体制を事前に確認することが重要です。

教育体制の違い

整っている職場

整っていない職場

研修制度

定期的に実施される

ほとんど実施されない

指導担当

プリセプターなどが配置される

担当者が決まっていない

マニュアル

整備されている

内容が古い・不足している

質問しやすさ

相談しやすい雰囲気

質問をためらいやすい

慢性的な人手不足による負担

看護職員の確保が難しい職場では、一人あたりの業務量が増え、不安やストレスも大きくなります。担当患者数の増加や残業・夜勤の増加によって、心身の疲労が蓄積しやすくなります。忙しさから十分な確認や相談の時間を確保できず、「ミスをしてしまうのではないか」と不安を抱える看護師も多くいます。人手不足は個人の努力だけで解決できる問題ではなく、人員配置や業務分担の見直しが必要な組織課題です。状況が長期間続く場合は、職場環境そのものを見直すことも必要です。

人手不足で起こりやすい問題

  • 一人あたりの業務量が増える
  • 残業や夜勤が多くなる
  • 休暇を取得しにくい
  • 患者さんと向き合う時間が減る
  • 医療ミスへの不安が高まる

職場側に求められる勤務環境の改善

勤務環境の改善は、働く個人だけの課題ではありません。厚生労働省は、勤務環境の改善に取り組む医療機関を支援するため、都道府県ごとに「医療勤務環境改善支援センター」を設置しています。同センターでは、医療労務管理アドバイザー(社会保険労務士等)や医業経営アドバイザー(医業経営コンサルタント等)が、医療機関に対して専門的・総合的な支援を行っており、勤務環境の改善は、医療機関が公的な支援を受けながら取り組むべき課題として位置づけられています。自分の職場が改善に取り組んでいるかどうかは、働き方を見直す際の判断材料になります。

出典:医療従事者の勤務環境の改善について|厚生労働省

環境を変えることで不安が軽減する理由

現在の職場環境が不安の大きな原因となっている場合は、異動や転職によって不安が軽減される可能性があります。教育体制が整い、相談しやすい関係のある職場では、安心して業務に取り組みやすくなります。自分に合った勤務形態や診療科を選ぶことで、心身への負担を軽減できる場合もあります。転職がすべての解決策ではありませんが、無理を続けて心身の健康を損なう前に、働く環境を見直すことも選択肢の1つです。

環境を見直すポイント

確認したい内容

教育体制

研修制度・プリセプター制度の有無

人間関係

職場の雰囲気・離職率

勤務形態

夜勤回数・残業時間

人員体制

看護職員数・業務負担

福利厚生

相談窓口やメンタルヘルス支援の有無

白い白衣の女性二人が話しながら笑っている

看護師の不安が強いときに転職を検討するタイミング

看護師として働くなかで不安が強くなり、仕事や日常生活に支障をきたしている場合は、転職も選択肢の1つです。無理を続けると心身の不調が長引く可能性もあるため、自分の状態を客観的に見つめ直すことが大切です。ここでは、看護師が転職を検討したほうがよいタイミングや、転職前に確認したいポイント、利用できる公的な窓口について解説します。

毎日出勤するのがつらい場合

「仕事へ行きたくない」という気持ちが一時的なものではなく毎日続く場合は、働き方を見直すサインの1つです。朝になると強い憂うつ感を覚えたり、職場へ向かうだけで動悸や吐き気がしたりする場合は、心身に大きな負担がかかっている可能性があります。忙しい時期の一時的な疲れであれば、休息によって改善することもありますが、症状が長く続く場合は注意が必要です。現在の職場環境や働き方が自分に合っているかを見直し、必要に応じて部署異動や転職を検討しましょう。

働き方を見直したいサイン

  • 毎朝出勤するのが苦痛に感じる
  • 仕事のことを考えると気分が落ち込む
  • 出勤前に体調が悪くなる
  • 休日も仕事の不安が消えない
  • 仕事への意欲が湧かない状態が続く

心身の不調が続いている場合

不安やストレスが原因で心身の不調が続いている場合は、無理をせず働き方を見直すことが大切です。不眠や食欲不振、頭痛、動悸などの身体症状に加え、集中力の低下や気分の落ち込みが改善しない場合は、仕事による負担が大きくなっている可能性があります。我慢を続けると症状が長引き、休職が必要になるケースもあります。まずは医療機関を受診して自分の状態を確認し、必要に応じて勤務調整や転職を検討しましょう。

続く不調

注意したい状態

睡眠

寝つけない・途中で何度も目が覚める

身体

頭痛、動悸、食欲不振、慢性的な疲労

気分

不安感、落ち込み、意欲の低下

仕事

集中できない、ミスが増える

働き方を変えることで改善できるケース

現在の職場が合わない場合でも、働き方を変えることで不安が軽減される可能性は十分にあります。例えば、夜勤が負担になっている場合は日勤のみの職場を選んだり、急性期病院からクリニックや介護施設へ転職したりすることで、心身の負担を軽減できる場合があります。教育体制が充実し、残業が少ない職場を選ぶことで、働きやすくなるケースも少なくありません。転職を考える際は「何が不安の原因なのか」を明確にしたうえで、働き方を選ぶことが大切です。

働き方を見直す選択肢

  • 日勤のみの職場へ転職する
  • クリニックや介護施設で働く
  • 教育体制が整った病院を選ぶ
  • 残業や夜勤が少ない職場を探す
  • 訪問看護や企業看護師など別の働き方を検討する

相談・再就業支援に利用できる公的な窓口

転職や休職を考える段階では、職場以外の相談先を知っておくと選択肢が広がります。厚生労働省は、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」を運営しており、電話・メール・SNSによる相談窓口の案内や、職場のメンタルヘルスに関する情報を掲載しています。

また、看護職の就業相談や再就業支援は、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」第14条に基づき都道府県が指定する都道府県ナースセンターが担っています。ナースセンターでは、就業相談員による就業相談に加えて、職場復帰を目的とした研修などが実施されるほか、インターネット上の求職・求人サービスとして「eナースセンター」も提供されています。公的な相談窓口や再就業支援は無料で利用でき、在職中でも相談できます。

出典:こころの耳|働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
出典:ナースセンターとは | 看護職の皆さまへ | 公益社団法人日本看護協会

転職前に確認しておきたいポイント

転職先を選ぶ際は、給与や休日だけでなく、働きやすさにつながる条件も確認することが重要です。求人票だけでは分からない情報も多いため、面接時に教育体制や残業時間、人員配置などを確認しておくと安心です。「今の職場が合わないから」という理由だけで転職すると、同じ悩みを繰り返す可能性があります。自分がどのような環境なら安心して働けるのかを整理してから職場を選ぶことが、ミスマッチを防ぐポイントです。

確認したい項目

チェックするポイント

教育体制

研修制度・プリセプター制度の有無

勤務条件

夜勤回数・残業時間・休日数

人間関係

職場の雰囲気・離職率

人員体制

看護職員数・患者数とのバランス

福利厚生

有給取得率・相談窓口・メンタルヘルス支援

話をする女性の看護職員たち

看護師が不安を抱えにくい職場の特徴

看護師が安心して長く働くためには、職場環境が大きく影響します。不安を感じにくい職場は、教育体制や人間関係、勤務環境が整っており、困ったときに周囲の支援を受けやすいことが特徴です。ここでは、看護師が不安を抱えにくい職場の特徴を解説します。

教育・研修制度が充実している

教育・研修制度が整った職場では、知識や技術を段階的に習得できるため、不安を感じにくくなります。新人研修やプリセプター制度、定期的な勉強会などが整っている職場では、分からないことを相談しながら成長できます。中途採用者向けの研修がある職場であれば、転職後も業務に慣れやすくなります。教育体制の充実は、仕事への自信を育てるだけでなく、医療安全の向上にもつながる要素です。

教育制度の例

期待できること

新人研修

基礎知識や技術を体系的に学べる

プリセプター制度

相談しながら業務を覚えられる

定期的な勉強会

新しい知識や技術を学べる

中途採用者研修

転職後も業務を始めやすい

相談しやすい人間関係がある

人間関係が良好な職場では、不安や悩みを一人で抱え込まずに相談しやすく、精神的な負担も軽減されます。困ったときに先輩や上司へ相談できる環境があれば、小さな不安も早い段階で解消しやすくなります。スタッフ同士が協力し合う文化のある職場では、業務の負担が偏りにくくなります。人間関係の状態は求人票だけでは分かりにくいため、職場見学や面接で雰囲気を確認することが有効です。

相談しやすい職場の特徴

  • 質問しやすい雰囲気がある
  • 先輩や上司が丁寧に指導している
  • スタッフ同士で助け合う文化がある
  • 定期的な面談やフォローがある
  • ミスを責めるより改善を重視している

残業や夜勤の負担が適切に管理されている

残業や夜勤の負担が適切に管理されている職場は、心身への負担が少なく、不安を感じにくい環境です。長時間労働や過度な夜勤が続くと疲労が蓄積し、集中力や判断力が低下するため、不安やストレスも大きくなります。一方で、適切な人員配置や業務分担が行われている職場では、無理なく働き続けやすくなります。日本看護協会のガイドラインに示されている基準は、面接時の確認項目としても活用できます。

確認したい項目

望ましい状態

残業時間

残業が少なく業務改善に取り組んでいる

夜勤回数

無理のないシフトが組まれている

人員配置

十分な人数で業務を分担している

休暇取得

有給休暇を取得しやすい環境がある

キャリア形成を支援する制度が整っている

キャリア形成を支援する制度が整った職場では、将来の目標を持ちながら働けます。資格取得支援や研修費補助、認定看護師・専門看護師へのキャリアアップ支援がある職場では、成長を実感しやすく、将来への不安の軽減にもつながります。定期的なキャリア面談が行われる職場であれば、自分の希望や悩みを相談しながら、今後の働き方を考えられます。将来の見通しを持てる環境は、仕事へのモチベーション維持にも役立ちます。

キャリア支援制度の例

  • 資格取得支援制度
  • 研修・学会参加費の補助
  • キャリア面談の実施
  • 認定看護師・専門看護師への支援
  • 院内異動やキャリアチェンジ制度
白衣を着た女性がベージュのバインダーを持っている

まとめ

看護師が不安を感じる背景には、命を預かる責任の重さ、医療ミスへのプレッシャー、多職種との連携、夜勤や不規則勤務といった、この仕事ならではの要因があります。不安を放置すると、自信の低下やバーンアウト、休職・離職につながる可能性があるため、早い段階で対処することが大切です。

対処法としては、一人で抱え込まず相談すること、不安の原因を書き出して整理すること、知識・技術を少しずつ積み重ねること、睡眠と生活リズムを整えること、オンとオフを切り替えることが挙げられます。

一方で、人手不足や教育体制の不備、相談しにくい人間関係など、個人の努力では解決しにくい要因もあります。勤務環境の改善は医療機関側にも求められており、公的な支援制度も整備されています。心身の不調が続く場合は医療機関を受診し、必要に応じて勤務調整や転職を検討しましょう。職場以外の相談先として、こころの耳や都道府県ナースセンターも利用できます。自分に合った環境を選ぶことが、看護師として長く働き続けるための土台になります。

よくある質問

Q.新人看護師が不安になるのは普通ですか?
A.

新人看護師が不安を感じることは珍しくありません。知識や技術が十分に身についていない時期は、医療ミスへの不安や患者さんとの関わり方、人間関係など、さまざまな悩みを抱えやすくなります。前述した日本看護協会の同調査によると、2024年度(令和6年度)の新卒採用者の離職率は8.4%で、前年度から0.4ポイント減少しました。多くの新人看護師が不安を抱えながらも働き続けている状況がうかがえます。一人で抱え込まず、先輩や上司へ相談しながら経験を積んでいきましょう。

出典:「2025年 病院看護実態調査」結果|公益社団法人日本看護協会

Q.不安が強く仕事へ行けない場合はどうすればいいですか?
A.

不安が強く出勤できない状態が続く場合は、無理に出勤せず、まずは心身の状態を整えることを優先しましょう。上司へ状況を相談するとともに、医療機関を受診し、必要に応じて休職や勤務調整を検討します。症状を我慢し続けると長引く可能性があるため、早めに専門家へ相談することが大切です。家族や信頼できる人へ気持ちを話すだけでも、精神的な負担が軽くなることがあります。

Q.転職すると不安は解消できますか?
A.

転職によって不安が軽減することはありますが、すべての不安が解消されるとは限りません。人間関係や人員体制、夜勤の負担など職場環境が原因であれば、自分に合った職場へ転職することで改善が期待できます。一方で、知識や経験不足への不安は、新しい職場でも生じる可能性があります。転職前には「何が不安の原因なのか」を整理したうえで、勤務形態や教育体制を確認して職場を選ぶことが大切です。

転職で改善しやすいこと

改善しにくいこと

人間関係

経験不足への不安

夜勤や残業の負担

新しい環境への緊張

人員体制による業務量

学習が必要な知識・技術

教育体制

初めての職場への不安

執筆者

[メディルン]編集部

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