この記事がおすすめな人
- 保育園看護師の具体的な仕事内容や役割を知りたい方
- 小児科での勤務経験がなくても挑戦できるか不安な方
- 給与相場や年間保健計画などの実務・制度を確認したい方

保育園看護師とは
保育園看護師は、子どもの健康管理やケガ・病気への対応をはじめ、保健指導や感染症対策などを担う看護職です。医療機関とは異なり、子どもの健やかな成長を日常生活の中で支える役割が求められます。ここでは、保育園看護師の仕事内容や役割、保育士・病院看護師との違いについて解説します。
保育園看護師の役割
保育園看護師には、園児一人ひとりの健康を守り、園全体の保健・衛生管理を支える役割があります。乳幼児は、自分の体調を言葉でうまく伝えられないことがあります。そのため、表情や食欲、体温、普段の行動との違いを観察し、異変を早期に見つけなければなりません。また、体調不良やケガが発生した際には、状態を確認して保護者への連絡や医療機関の受診が必要かを判断します。保育士や保護者に対して、健康管理や感染症予防に関する情報を伝えることも大切な役割です。
保育園看護師に求められる主な役割
- 子どもの体調変化の早期発見
- ケガや急な体調不良への適切な対応
- 感染症の発生・拡大防止
- アレルギーや持病のある園児への支援
- 保育士への医療・保健面の助言
- 保護者の健康相談への対応
- 医療機関や自治体等の関係機関との連携
- 子どもの安全な生活環境の整備
このように、保育園看護師は園内における医療・保健の専門職として、子どもの健やかな成長と安全な保育環境を支えています。
保育園看護師と保育士の違い
保育園看護師と保育士は、どちらも子どもの成長を支える職種です。ただし、必要な資格や専門分野、中心となる業務には違いがあります。保育士は、食事や排せつ、着替え、遊びなどの援助を通して、子どもの生活や発達を支える専門職です。一方、保育園看護師は看護師としての知識と経験を活かし、健康観察や応急処置、感染症対策、アレルギー対応などを担当します。ただし、具体的な業務分担は園によって異なります。看護師が保育補助としてクラスに入り、食事や着替え、遊びの見守りなどを担当する場合もあります。
比較項目 | 保育園看護師 | 保育士 |
|---|---|---|
必要な資格 | 看護師免許または准看護師免許 | 保育士資格 |
主な専門分野 | 医療・看護・健康管理 | 保育・教育・発達支援 |
主な業務 | 健康観察、応急処置、感染症対策、保健指導 | 食事や排せつの援助、遊び、行事、発達支援 |
ケガや体調不良への対応 | 医療的な視点から状態を確認する | 看護師への報告や保護者への連絡を行う |
保護者への支援 | 健康や病気に関する相談に対応する | 生活や発達、子育てに関する相談に対応する |
保育業務 | 園によっては保育補助を担当する | 日常的な保育を中心に担当する |
両者がそれぞれの専門性を活かして連携することで、子どもが安全かつ安心して過ごせる保育環境を整えられます。
保育園看護師と病院看護師の違い
病院看護師と保育園看護師は、どちらも看護師資格を活かして働く職種です。一方で、支援する対象や仕事の目的は異なります。病院看護師が、病気やケガの治療を受ける患者の診療補助や医療処置、療養上の支援を行うのに対し、保育園看護師は、健康な子どもを含む園児全体を対象として、病気や事故を未然に防ぐための健康管理や予防的な役割を担います。保育園では、病院と比べて医療処置を行う機会が多くありません。その代わり、子どもの小さな変化を見逃さない観察力や、保育士・保護者と協力する力が重視されます。
比較項目 | 保育園看護師 | 病院看護師 |
|---|---|---|
主な対象 | 保育園に通う乳幼児 | 病気やケガの治療を受ける患者 |
仕事の目的 | 健康維持、病気や事故の予防 | 治療、回復、療養生活の支援 |
主な業務 | 健康観察、応急処置、感染症対策、保健指導 | 採血、点滴、診療補助、投薬管理、療養支援 |
医療処置の頻度 | 比較的少ない | 多い |
主な連携相手 | 保育士、保護者、嘱託医、自治体 | 医師、看護師、薬剤師、リハビリ職など |
勤務時間 | 日勤が中心で夜勤がない職場が多い | 夜勤や交代勤務がある職場も多い |
求められる力 | 子どもの観察力、予防意識、保育への理解 | 医療処置の技術、緊急時の判断力、疾患の知識 |
保育園看護師は、病院のように治療を中心とするのではなく、子どもが健康で安全に集団生活を送れるよう支援する予防的な役割を担っています。

保育園看護師の仕事内容
保育園看護師は、子どもの健康を守るために幅広い業務を担当します。健康管理や応急処置だけでなく、感染症対策や保健指導、保育補助など、保育園の運営を支える重要な役割も担っています。以下では、保育園看護師の具体的な仕事内容と、一般的な1日のスケジュールを紹介します。
園児の健康管理
園児の健康管理は、保育園看護師が担う中心的な業務です。登園時には、子どもの表情や顔色、体温、食欲などを確認し、普段と異なる様子がないかを観察します。日中も遊びや食事の様子を見守り、小さな異変の早期発見に努めることが大切です。また、持病やアレルギーのある園児には個別の健康管理を行い、必要に応じて保護者や保育士と情報を共有します。こうした日々の観察の積み重ねが、子どもたちの安心・安全な園生活へつながります。
健康管理の主な業務
- 登園時の健康チェック
- 日中の体調観察
- 検温や健康記録の管理
- アレルギー・持病への対応
- 健康診断や身体測定の補助
- 保護者との健康情報の共有
ケガ・病気への応急処置
保育園では転倒や擦り傷などのケガ、発熱や腹痛などの体調不良が日常的に起こるため、保育園看護師は症状や程度を確認して応急処置を行います。さらに、医療機関の受診が必要かを判断し、保護者への連絡や受診の案内を行うことも重要な役割です。子どもは症状をうまく説明できないことがあります。そのため、表情や動き、泣き方などを丁寧に観察し、落ち着いて対応しなければなりません。
応急処置の対象となる例
- 擦り傷・切り傷
- 打撲・転倒
- 鼻血
- 発熱
- 嘔吐・下痢
- 虫刺されやアレルギー症状
感染症対策と衛生管理
多くの子どもが集団生活を送る保育園では、感染症を予防し、園内での拡大を防ぐ対策が欠かせません。保育園看護師は、年齢に応じた手洗いなどの衛生指導や、おもちゃ・設備の消毒、室内環境の確認などを行い、感染症の予防に努めることが大切です。万が一感染症が発生した場合は、登園基準や消毒方法を保育士や保護者へ周知し、拡大防止の対応に当たります。必要に応じて自治体や嘱託医と情報を共有し、園全体で適切な対応を取れる体制を整えます。
感染症対策として行う業務
- 手洗いや咳エチケットなどの衛生指導
- おもちゃや設備の消毒
- 園内の衛生環境の確認
- 感染症発生時の情報共有
- 登園基準の確認と保護者への案内
- 保育士への感染対策の助言
保健だよりや保健指導の実施
保育園看護師は、子どもだけでなく保護者や職員への健康教育も担当します。保健だよりでは、感染症の流行状況や季節ごとの健康管理、生活習慣など、家庭で役立つ情報をわかりやすく発信。また、子どもたちに対しては手洗いや歯みがき、熱中症予防などをテーマに保健指導を実施し、健康への意識を育てることも大切です。家庭と園が協力して子どもの健康を守る体制づくりへつながります。
保健だよりや保健指導の内容例
- 季節ごとの感染症情報
- 熱中症や脱水症の予防
- 手洗いや咳エチケット
- 歯みがき指導
- 生活リズムや睡眠の大切さ
- 食中毒予防や衛生管理
保育補助として関わる業務
保育園によっては、保育園看護師が保育補助として日常保育に参加することがあります。遊びや食事、午睡の見守りを通して子どもと日常的に関わることで、普段の様子や体調の変化を把握しやすくなります。また、保育士が忙しい時間帯には着替えや食事の補助などを行い、保育現場を支える役割も担います。看護と保育の両方の視点から子どもを見守れる点は、保育園看護師ならではの特徴です。
保育補助で担当することが多い業務
- 遊びの見守り
- 食事の補助
- 着替えの援助
- 午睡時の見守り
- 散歩や行事への同行
- 保育士のサポート
保育園看護師の1日のスケジュール
保育園看護師の1日は、登園時の健康チェックから始まり、園児の体調管理や応急処置、保健業務を行いながら進みます。保育補助や保健だよりの作成を担当する時間もあるなど、業務内容は園の方針や開園時間、配置体制によって多少異なります。以下は、日勤で働く保育園看護師の一般的なスケジュール例です。
時間 | 主な業務 |
|---|---|
8:30~9:30 | 出勤・登園時の健康チェック |
9:30~10:30 | 健康観察・保育補助・体調不良児の対応 |
10:30~11:30 | 健康診断や身体測定の準備・保健業務 |
11:30~12:30 | 昼食時の見守り・アレルギー対応 |
12:30~13:30 | 昼休憩 |
13:30~15:00 | 午睡中の見守り・保健だより作成・事務作業 |
15:00~16:30 | お迎え前の健康確認・保護者への情報共有 |
16:30~17:30 | 記録作成・翌日の準備・退勤 |
保育園看護師は、看護・保健業務だけでなく、保育補助として子どもと関わることもあります。健康管理と日々の成長支援の両方に携われる点は、保育園看護師ならではの魅力です。

保育園看護師の年間業務と保健計画
保育園看護師は、園児の健康状態や季節ごとの感染症リスクを踏まえ、年間を通じた保健活動を計画的に進めます。日々の健康管理だけでなく、健康診断や保健指導、職員研修、保護者への情報発信なども重要な業務です。ここでは、年間保健計画の内容や作成ポイント、年間目標の立て方、季節ごとの保健活動について解説します。
年間保健計画とは
年間保健計画とは、園児の健康と安全を守るために、1年間の保健活動をまとめた計画です。園児の年齢や発達段階、園の方針、地域で流行しやすい感染症などを踏まえて作成します。健康診断や身体測定、保健指導、感染症対策、職員研修などの時期をあらかじめ決めておくことで、年間を通した健康管理を計画的に進められます。保育園看護師だけで作成するのではなく、園長や保育士、嘱託医、栄養士などと連携し、園全体で取り組める内容にすることが大切です。
年間保健計画に盛り込む主な内容
- 園児の健康観察と健康記録
- 身体測定や健康診断
- 歯科健診や視力・聴力の確認
- 感染症対策と衛生管理
- 保健だよりの作成
- 園児への保健指導
- 保護者への健康情報の提供
- 職員向けの救命・応急手当研修
- アレルギーや医療的ケアへの対応
- 保健活動の振り返りと評価
年間計画の作成ポイント
年間保健計画を作成する際は、園児の発達段階や過去の健康記録、地域の感染症発生状況などを確認する必要があります。健康診断や研修などの予定を並べるだけでなく、それぞれの目的や実施時期、担当者まで明確化することが大切です。また、保育園の年間行事や保育計画と調整し、無理なく実施できるスケジュールを構築します。感染症の流行状況や気候の変化に合わせて内容を見直せるよう調整の余地を残しつつ、年度の途中や終了時には実施状況を評価して次年度の計画へ反映させます。
年間計画を作成する主なポイント
- 園児の年齢や発達段階に合わせる
- 前年度の課題や健康記録を確認する
- 季節ごとの病気や事故の傾向を反映する
- 園行事や保育計画との重複を避ける
- 活動の目的・時期・担当者を明確にする
- 保育士や栄養士、嘱託医と連携する
- 実施後に評価できる内容にする
- 状況に応じて変更できる余地を設ける
年間目標の立て方
年間目標は、保健活動を通して園児や職員、保護者がどのような状態になることを目指すのかを示すものです。「園児が健康に過ごす」といった抽象的な表現だけでなく、具体的な行動や到達点を意識して設定します。例えば、正しい手洗いを身につける、職員が緊急時に適切な対応を行えるようにするなど、評価しやすい内容にすることが重要です。園全体の目標を設定したうえで、年齢別や季節別の目標に分けると、日々の保健活動へ反映しやすくなります。
年間目標を立てる際は、次の要素を整理します。
項目 | 内容 |
|---|---|
対象 | 園児、保護者、職員など |
課題 | 感染症、生活習慣、事故防止など |
目指す状態 | どのような状態になってほしいか |
具体的な活動 | 保健指導、研修、情報提供など |
評価方法 | 実施回数、行動の変化、記録など |
年間目標の例としては、以下が挙げられます。
- 園児が正しい手洗いの方法を身につける
- 季節に応じた健康管理を家庭と園で共有する
- 感染症の発生時に迅速な情報共有を行う
- ケガや事故の発生原因を分析して再発を防止する
- 職員が応急手当や救命処置の方法を理解する
- 保護者が子どもの健康について相談しやすい環境を整える
季節ごとの保健活動と行事
保育園では、季節によって流行する感染症や起こりやすい事故が異なるため、時期に合わせた保健活動が必要です。春は新しい環境による疲れや生活リズムの乱れ、夏は熱中症や食中毒、秋は感染症の予防や運動時のケガ、冬はインフルエンザや感染性胃腸炎などに注意します。健康診断や保健指導、職員研修などを年間行事に組み込み、園児や保護者が必要な知識を身につけられるよう支援します。
季節 | 主な保健活動 | 注意する健康課題 |
|---|---|---|
春 | 健康診断、身体測定、生活リズムの指導 | 環境変化による疲れ、アレルギー、感染症 |
夏 | 熱中症予防、水分補給の指導、プールの衛生管理 | 熱中症、食中毒、あせも、夏風邪 |
秋 | 運動時の事故防止、手洗い指導、予防接種の情報提供 | 転倒や打撲、気温差による体調不良 |
冬 | 感染症対策、換気・加湿、咳エチケットの指導 | インフルエンザ、感染性胃腸炎、乾燥 |
年度末 | 健康記録の整理、年間活動の評価、次年度計画の作成 | 健康情報の引き継ぎ、課題の整理 |
季節ごとの活動を計画的に行うことで、病気や事故の予防につながります。実施後は園児や保護者の反応、感染症やケガの発生状況などを振り返り、次年度の年間保健計画へ反映することが重要です。

保育園看護師の配置基準と役割
保育園看護師は、子どもの健康管理や安全な保育環境づくりを支える重要な存在です。医療的ケア児の受け入れや感染症対策に取り組む園では、看護師の専門性が重要になります。ここでは、保育園に看護師が必要とされる理由や厚生労働省の配置基準、私立保育園における配置状況、医療的ケア児への支援について解説します。
保育園に看護師が必要とされる理由
保育園では、多くの子どもが集団生活を送るため、日々の健康管理や感染症対策、ケガへの対応が欠かせません。乳幼児は体調の変化を自分で伝えることが難しく、わずかな異変を早期に発見する観察力が求められます。また、アレルギーや持病のある園児、医療的ケアが必要な子どもを受け入れる園では、専門知識を持つ看護師の役割が特に重要です。保護者への健康相談や保育士への医療的な助言を行うことで、園全体の安全性向上にもつながります。
厚生労働省が示す看護師配置の考え方
厚生労働省は、保育所における職員配置や医療的ケア児の受け入れに関する制度・通知を示しています。ただし、一般的な認可保育所では、すべての園に看護師の配置が義務付けられているわけではありません。一定の要件を満たす場合には、看護師などを保育士の配置人数に含められる仕組みが設けられています。また、医療的ケア児を受け入れる施設では、必要に応じて看護師の配置が推奨されています。
厚生労働省が示す配置の考え方
項目 | 内容 |
|---|---|
配置義務 | 一般的な認可保育所では一律の配置義務はない |
保育士配置への算入 | 一定の要件を満たす場合は、看護師などを保育士の配置人数に含められる |
医療的ケア児への対応 | 必要に応じて看護師配置を推進 |
目的 | 子どもの健康管理、安全確保、保育の質向上 |
関連制度 | 医療的ケア児保育支援事業など |
保育園の種類や自治体によって運用が異なるため、実際の配置状況は自治体や施設ごとの基準も確認することが大切です。
保育士とみなす特例制度とは
保育所における看護師配置の根拠となっているのが、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(厚生労働省令)に基づく特例制度です。
保育所では、勤務する保健師・看護師・准看護師を1人に限り、保育士の配置人数に算入できる特例制度があります。なお、かつて要件とされていた「0歳児が4人以上在籍していること」という規定は、2023年(令和5年)4月の省令改正により撤廃されました。
ただし、保育の質を確保するため、「保育士と合同で保育を行うこと」や「看護師等が保育に関する一定の知識・経験を有すること」などが要件として明確化されています。
このように、保育園看護師は単に「保健室にいる存在」ではなく、制度上、保育士の配置人数に算入されるケースがある専門職として位置づけられています。転職を検討する際は、応募先の保育園がこの特例をどのように運用しているか(看護師が保育士としてもカウントされる働き方なのか)を求人票や面接で確認しておくと、入職後の業務イメージのミスマッチを防ぎやすくなります。
私立保育園の看護師配置
私立保育園では、公立保育園と比べて看護師の配置状況が施設によって大きく異なります。看護師を常勤で配置している園もあれば、非常勤や巡回対応としている園もあります。特に0歳児保育の実施園や医療的ケア児の受け入れ園では、配置されるケースが珍しくありません。また、自治体の補助制度を活用する保育園も存在します。
私立保育園における配置例
配置形態 | 特徴 |
|---|---|
常勤看護師 | 日常的な健康管理や応急対応を担当 |
非常勤看護師 | 特定曜日や時間帯のみ勤務 |
巡回看護師 | 複数の園を巡回して支援 |
医療的ケア児担当 | 医療的ケア児の支援を中心に担当 |
求人を探す際には、勤務形態だけでなく、保育補助の割合や医療的ケアの有無なども確認すると、自分に合った職場を選びやすくなります。
医療的ケア児への支援と看護師の役割
医療的ケアを受けながら地域で生活する子どもの中には、保育園を利用するケースもあります。医療的ケア児を受け入れる園では、安全な保育を行うために看護師の専門性が欠かせません。看護師は、たんの吸引や経管栄養など必要な医療的ケアを行うだけでなく、保育士や保護者、主治医と連携しながら、安全に集団生活を送れるよう支援します。また、緊急時の対応方法を職員へ共有し、園全体の受け入れ体制を整える役割も担います。
医療的ケア児への主な支援内容
- たんの吸引
- 経管栄養への対応
- 呼吸状態や体調の観察
- 医療機器の管理
- 保育士への技術的な助言
- 保護者・主治医との情報共有
- 緊急時対応マニュアルの作成・見直し
- 園内の受け入れ体制づくり
こうした医療的ケア児の受け入れを制度面から支えているのが、こども家庭庁が実施する「医療的ケア児保育支援事業」です。この事業では、医療的ケアに関する技能・経験を有する人材(医療的ケア児保育支援者)を自治体単位で配置し、管内の保育所等への支援・助言や、喀痰吸引等研修の受講勧奨などを行っています。実施主体である自治体によっては、看護師等や保育補助者・支援者の配置、研修受講支援などに対する加算といった、複数の補助メニューが設けられています。転職先を検討する際に、この事業を活用している園かどうかを確認すると、医療的ケア児対応の体制が整っているかを見極める材料になります。
保育園看護師として働くメリット
保育園看護師は、子どもの健康を支えながら成長を見守れるやりがいのある仕事です。病院勤務とは異なる働き方や責任を理解しておくことが大切です。ここでは、保育園看護師として働く魅力や注意点について解説します。
子どもの成長を近くで見守れる魅力
保育園看護師の大きな魅力は、子どもの成長を日々近くで見守れる点にあります。病院では治療や入院期間のみ関わることが多い一方、保育園では毎日の生活を通して子どもの成長を継続的に支援できます。昨日までできなかったことができるようになり、言葉や表情が豊かになっていく姿を身近で見守れることは、大きなやりがいといえるでしょう。また、保護者や保育士と協力しながら子どもを支えられることも、保育園看護師ならではの特徴です。
保育園看護師として働く主な魅力
- 子どもの成長を長期間見守れる
- 子どもとじっくり関われる
- 保護者から感謝される機会が多い
- 保育士と協力して保育に携われる
- 予防医療や健康教育に関われる
- 地域の子育て支援にも貢献できる

保育園看護師に向いている人
保育園看護師は、医療知識だけでなく、子どもや保護者、保育士と円滑に関わる力も求められる仕事です。そのため、病院勤務とは異なる適性が必要になる場面もあります。ここでは、保育園看護師に向いている人・向いていない人の特徴や、小児科経験の有無、転職前に身につけておきたい知識・スキルについて解説します。
保育園看護師に向いている人の特徴
保育園看護師には、子どもの健康を守る責任感と、日々の小さな変化に気づける観察力が求められます。また、保育士や保護者と協力しながら業務を進めるため、コミュニケーション能力も欠かせません。医療処置を行う機会は病院より少ないものの、予防や健康教育に興味があり、子どもの成長を長く見守りたい人には向いている仕事です。単に子どもが好きなだけでなく、子どもの気持ちや保護者の不安をくみ取り、相手に合わせて行動できる人に適しています。
保育園看護師に向いている人の特徴
- 子どもと関わることが好き
- 小さな体調変化に気づける観察力がある
- 責任感を持って行動できる
- 保育士や保護者と協力できる
- コミュニケーション能力が高い
- 落ち着いて判断・行動できる
- 健康教育や予防医療に興味がある
- 臨機応変に対応できる
小児科経験がなくても働ける理由
保育園看護師には、子どもの健康を守る責任感と、日々の小さな変化に気づける観察力が求められます。また、保育士や保護者と協力しながら業務を進めるため、コミュニケーション能力も欠かせません。医療処置を行う機会は病院より少ないものの、予防や健康教育に興味があり、子どもの成長を長く見守りたい人には向いている仕事です。単に子どもが好きなだけでなく、子どもの気持ちや保護者の不安をくみ取り、相手に合わせて行動できる人に適しています。
保育園看護師に向いている人の特徴
- 子どもと関わることが好き
- 小さな体調変化に気づける観察力がある
- 責任感を持って行動できる
- 保育士や保護者と協力できる
- コミュニケーション能力が高い
- 落ち着いて判断・行動できる
- 健康教育や予防医療に興味がある
- 臨機応変に対応できる
転職前に身につけたい知識とスキル
保育園看護師としてスムーズに働くためには、乳幼児の発達や感染症、アレルギー対応などに関する基礎知識を身につけておくと安心です。また、子どもだけでなく保護者や保育士と関わる機会が多いため、相手にわかりやすく伝えるコミュニケーション能力も重要です。さらに、保健だよりの作成や健康記録の管理など事務作業もあるため、基本的なパソコン操作ができると業務を円滑に進められます。
転職前に身につけておきたい知識・スキル
知識・スキル | 活かせる場面 |
|---|---|
乳幼児の発達に関する知識 | 年齢に応じた健康管理 |
感染症の基礎知識 | 感染症対策や保健指導 |
アレルギー対応 | 食物アレルギーや緊急時対応 |
応急手当の知識 | ケガや急病への初期対応 |
コミュニケーション能力 | 保護者・保育士との連携 |
パソコン操作 | 保健だよりや記録作成 |
保健指導の知識 | 健康教育や生活習慣指導 |
これらの知識やスキルは、すべてを転職前に習得している必要はありません。基本的な看護経験を土台に、入職後も継続して学ぶ姿勢を持つことで、保育園看護師として着実に成長していけます。

保育園看護師の給与
こども家庭庁の2024年度(令和6年度)経営実態調査によると、保育園で働く看護師(保健師・助産師)、准看護師の給与と平均勤続年数は以下のとおりです。
職種別職員1人当たり給与月額
施設種別 | 区分 | 常勤:平均勤続年数 | 常勤:給与月額 | 非常勤:平均勤続年数 | 非常勤:給与月額 |
|---|---|---|---|---|---|
保育所 | 私立 | 13.0年 | 375,766円 | 10.9年 | 250,420円 |
保育所 | 公立 | 12.5年 | 454,921円 | 6.5年 | 234,907円 |
認定こども園 | 私立 | 12.5年 | 341,154円 | 10.6年 | 231,875円 |
認定こども園 | 公立 | 13.8年 | 404,330円 | 7.0年 | 249,964円 |
小規模保育事業(A型) | 私立 | 12.0年 | 302,028円 | 7.6年 | 222,842円 |
小規模保育事業(B型) | 私立 | 13.7年 | 327,004円 | ※データなし | ※データなし |
事業所内保育事業(A型適用) | 私立 | 8.2年 | 320,138円 | ※データなし | ※データなし |
事業所内保育事業(B型適用) | 私立 | ※データなし | ※データなし | ※データなし | ※データなし |
事業所内保育事業(20人以上) | 私立 | 15.3年 | 356,860円 | ※データなし | ※データなし |
※ 「1人当たり給与月額(賞与込み)」の金額は、2024年(令和6年)3月分の給与額となります。職員の給与には月額給与のほか、2023年度(令和5年度)分の賞与の12分の1が含まれています。
※ 「常勤」:施設が定めた所定労働時間のすべてを勤務する職員を指します。
※ 「非常勤」:常勤職員以外の従事者を指します。
※ 「平均勤続年数」は、現職だけでなく、過去に勤務していた保育所等での勤務年数も合算して算定しています。
保育園看護師への転職を考える際は、仕事内容だけでなく給与や時給、求人状況も確認しておくことが大切です。病院勤務とは給与体系や働き方が異なるため、待遇を比較しながら、自分に合った職場を選びましょう。

保育園看護師におすすめの研修・スキルアップ方法
保育園看護師として長く活躍するためには、日々の業務経験に加えて継続的な学習が欠かせません。乳幼児の健康管理や感染症対策、救急対応など、保育現場ならではの知識を身につけることで、より質の高い保健活動を実践できます。ここでは、受講しておきたい研修やスキルアップの方法について解説します。
受講しておきたい研修
保育園看護師には、小児看護や応急処置、感染症対策など幅広い知識が求められます。自治体や看護協会、保育関連団体が実施する研修に参加すれば、保育現場で活かせる知識や対応方法を学べます。保育園では、看護師が一人で判断する場面もあります。緊急時に適切に対応できるよう、救急対応や医療的ケアに関する研修を受講しておくと安心です。
おすすめの研修
- 小児看護に関する研修
- 保育園看護師向け研修
- 感染症対策研修
- 救急救命・応急手当講習
- 医療的ケア児支援研修
- アレルギー対応研修
- 保健指導に関する研修
- 保育・教育に関する研修
感染症・救急対応の知識
保育園では感染症の集団発生や子どもの急な体調不良に直面するため、最新の感染症対策や応急処置の知識を継続して学ぶ姿勢が大切です。季節ごとの感染症の特徴や登園基準の理解に加え、心肺蘇生法(CPR)や自動体外式除細動器(AED)の使用方法、アナフィラキシーへの対応などの習得も欠かせません。定期的に研修や訓練へ参加し、対応手順を確認しておくことで、緊急時にも迷わず行動しやすくなります。
重点的に学びたい内容
- 手洗い・消毒などの感染予防
- 季節ごとの感染症の特徴
- 登園停止・登園許可の考え方
- 心肺蘇生法(CPR)
- AEDの使用方法
- アナフィラキシーへの対応
- 熱中症やけいれん時の初期対応
- 応急手当の基本
小児看護・発達支援の学び方
保育園看護師は、子どもの病気だけでなく発達や成長についても理解しておくことが大切です。小児看護の専門書や研修を活用するほか、保育士や療育施設との連携を通じて学ぶ方法もあります。また、発達障害や医療的ケア児への支援について理解を深めることで、一人ひとりの子どもに合わせた対応ができるようになります。日々の保育現場での経験も、実践的な学びにつながります。
小児看護・発達支援を学ぶ方法
- 小児看護や発達支援の専門書を読む
- 保育士の関わり方を観察し、保育の視点を学ぶ
- 地域の療育施設や専門機関との連携から学ぶ
- 日々の対応事例を振り返り、園内でナレッジを共有する
保育士との連携力を高める方法
保育園看護師が安心・安全な保育を実現するためには、保育士との連携が欠かせません。子どもの健康状態や気になる様子を日頃から共有しておくことで、小さな異変にも早く気づけます。また、保育士へ健康管理や感染症対策について助言を行う一方で、保育の視点や子どもとの関わり方を学ぶ姿勢も大切です。互いの専門性を尊重しながら協力することで、より良い保育環境を築けます。

まとめ
保育園看護師は、健康観察や応急処置、感染症対策、保健指導など幅広い業務を担いながら、子どもの成長を日々近くで見守れる仕事です。病院看護師と異なり夜勤が少なく、生活リズムを整えやすい一方、給与面では下がる傾向がある点も理解しておく必要があります。小児科経験がなくても挑戦しやすく、研修制度を活用しながら知識を積み重ねていけます。配置基準や医療的ケア児保育支援事業などの制度を踏まえ、まずは求人票の確認や園見学を行うことが大切です。そのうえで職場の雰囲気や教育体制を把握し、自分に合った働き方を見極めることが、転職成功への近道といえるでしょう。
よくある質問
Q.保育園看護師は一人勤務になることが多いですか?
保育園では、看護師が一人で配置される場合があります。一方で、複数の看護師を配置する園や、看護師が複数園を巡回する施設もあるため、勤務体制は園によって異なります。一人配置の場合は、自ら判断して対応する場面が増える可能性があります。しかし、実際の業務は保育士や園長、嘱託医などと連携しながら進めるため、一人で抱え込む必要はありません。転職前には、緊急時の対応マニュアルや相談先、嘱託医との連携方法が整っているかを確認しておくと安心です。
Q.保育園看護師への転職で有利になる資格や経験はありますか?
保育園看護師の求人では、看護師免許または准看護師免許を応募条件とするケースが一般的です。小児科や新生児集中治療室(NICU)、小児外来での勤務経験があると、選考で評価される場合があります。また、医療的ケア児への対応経験や救急対応の経験、感染症対策に関する知識も転職時の強みになります。さらに、小児救急やアレルギー対応、保育・発達支援に関する研修を受講しておくと、保育園で必要とされる知識やスキルを身につけていることをアピールしやすくなります。
Q.医療的ケア児保育支援事業とはどのような制度ですか?
同事業は、前述のとおり、こども家庭庁が推進する補助事業です。たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアを必要とする子どもが、保育所等で安心して過ごせるよう体制整備を支援します。人材の配置や、看護師等の配置・研修受講に対する加算などが用意されていますが、実施の有無や補助内容は自治体によって異なります。医療的ケア児対応に関心がある転職希望者は、応募先の園がこの事業を活用しているかを確認すると、支援体制の充実度を判断する材料になります。
[メディルン]編集部
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