この記事がおすすめな人
- 未経験から介護事務への就職・転職を目指している方
- 介護現場から事務職へのキャリアチェンジを考えている方
- 介護事務管理士の試験概要や効果的な勉強法を知りたい方

介護事務管理士の資格を活かせる仕事
介護事務管理士の資格を活かして働く介護事務は、介護保険制度に基づく請求業務をはじめ、受付や電話対応、利用者・家族への対応など、介護施設や事業所の運営を支える重要な役割を担います。介護職とは異なる専門性が求められる職種でもあり、事務面から介護サービスの提供を支えます。ここでは、介護事務管理士の資格を活かした仕事内容や具体的な業務内容、介護職との違いについて解説します。
介護事務管理士とは
介護事務管理士とは、介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)に関する知識・技能を証明する民間資格です。
資格取得を通じて、介護保険制度や介護報酬の算定方法、請求事務の流れなど、実務に必要な知識を身につけられます。資格取得後に介護事務として働く場合は、レセプト作成だけでなく、利用者情報の管理や書類作成、電話・来客対応など、幅広い事務作業を担当します。介護事務は介護サービスを直接提供する仕事ではありませんが、正確な事務処理によって施設運営を支えています。
項目 | 内容 |
|---|---|
実施団体 | 技能認定振興協会(JSMA) |
資格開始年 | 2000年(平成12年) |
主な役割 | 介護施設・事業所の事務業務全般を担当 |
主な勤務先 | 特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所など |
主な仕事内容 | レセプト作成、受付対応、電話対応、書類作成、データ入力 |
必要な知識 | 介護保険制度、介護報酬、事務処理の基礎 |
介護事務管理士の資格を活かせる主な業務
介護事務の主な業務は、介護報酬請求(レセプト)業務を中心に、施設運営を支えるさまざまな事務作業です。利用者の契約書や各種書類の作成・管理、介護サービス利用実績の入力、介護保険証の確認、請求内容のチェックなどを行います。職場によっては、電話や窓口での問い合わせ対応、来客対応、備品管理、職員の勤怠管理を担当することもあります。
勤務先によって担当業務は異なりますが、正確な事務処理と介護保険制度への理解が求められる点は共通しています。介護スタッフやケアマネジャーと連携し、施設全体の業務が円滑に進むようサポートすることも、介護事務の重要な役割です。
主な業務内容
- 介護報酬請求(レセプト)業務
- 利用者情報・契約書類の管理
- 介護サービス利用実績の入力
- 介護保険証や請求内容の確認
- 受付・電話・来客対応
- 備品管理や職員の勤怠管理(職場による)
- ケアマネジャーや介護職との連携
介護報酬請求(レセプト)業務の流れ
介護報酬請求(レセプト)は、介護事務の代表的な業務です。まず、利用者が実際に受けた介護サービスの提供実績を確認し、介護報酬の算定ルールに沿って請求内容を作成します。その後、算定内容や加算、入力内容に誤りがないか確認し、国民健康保険団体連合会(国保連)へ請求データを提出します。
不備があると返戻や再請求が必要になるため、入力ミスや算定漏れを防ぐ丁寧な確認作業が欠かせません。さらに、制度改正によって算定基準が変更されることもあるため、最新の介護保険制度を理解しながら業務を進めることが重要です。
介護報酬請求(レセプト)業務の基本的な流れ
- 利用者のサービス提供実績を確認する
- 介護報酬を算定する
- レセプトを作成する
- 算定内容・加算・入力内容を確認する
- 国保連へ請求データを提出する
- 返戻や査定があれば修正・再請求を行う
受付・電話対応・利用者対応の仕事内容
介護事務は、レセプト作成などの事務作業だけでなく、受付や電話対応を通じて利用者や家族と接する機会もあります。施設を訪れた利用者や家族への案内、各種手続きの説明、電話での問い合わせ対応、見学予約の受付などが主な仕事内容です。そのほか、利用者情報の変更手続きや書類の受け渡し、関係機関との連絡調整を行うこともあります。
介護サービスを利用する方やその家族は不安や疑問を抱えていることも多いため、丁寧でわかりやすい対応が求められます。正確な事務処理に加え、コミュニケーション能力や気配りも、介護事務として働くうえで欠かせないスキルです。
受付・利用者対応の主な業務
- 来訪者の受付・案内
- 電話やメールでの問い合わせ対応
- 利用者・家族への各種説明
- 見学や相談の予約受付
- 書類の受け渡し・管理
- 関係機関との連絡・調整
介護事務と介護職の違い
介護事務と介護職の大きな違いは、担当する業務内容です。介護職は、食事・入浴・排せつ介助などの身体介護や生活支援を行い、利用者と直接関わる機会が多い職種です。一方、介護事務はレセプト作成や書類管理、受付対応など事務業務を中心に担当し、施設運営を裏側から支えます。
介護事務は身体介護を担当しないのが一般的ですが、職場によっては介護スタッフとの連携や簡単な補助業務を依頼されることもあります。それぞれ役割は異なりますが、利用者へ質の高い介護サービスを提供するためには、介護職と介護事務が連携して業務を進めることが重要です。
比較項目 | 介護事務 | 介護職 |
|---|---|---|
主な業務 | レセプト作成、書類作成、受付対応 | 身体介護、生活支援 |
利用者との関わり | 受付・事務手続きが中心 | 日常的に直接介助を行う |
必要な知識 | 介護保険制度、請求事務 | 介護技術、介護知識 |
身体介護 | 基本的に行わない | 行う |
主な役割 | 施設運営を事務面から支援 | 利用者の日常生活を支援 |

介護事務管理士の資格取得メリット
介護事務管理士は、介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)に関する専門知識を証明できる資格です。未経験から介護事務を目指す方はもちろん、介護職から事務職へのキャリアチェンジにも役立ちます。加えて、介護施設や医療機関など、幅広い職場で活かせる点も特徴です。ここでは、介護事務管理士を取得するメリットや就職・転職で役立つ理由、活躍できる職場について解説します。
未経験でも就職・転職で活かせる理由
介護事務管理士は、介護業界で必要とされる専門知識を身につけていることを証明できるため、未経験から介護事務を目指す際のアピール材料になります。
もちろん資格だけで就職が保証されるわけではありませんが、学習意欲や介護業界への理解を示せることはメリットの一つです。介護業界では未経験者を対象とした求人も見られるため、資格取得が就職・転職への第一歩となります。
介護事務管理士が未経験者におすすめの理由
- 介護保険制度の基礎知識を学べる
- レセプト業務の基本を身につけられる
- 就職・転職時に知識や学習意欲を示せる
- 未経験から介護事務を目指す準備になる
介護職から事務職へキャリアチェンジしやすい理由
介護職として働いた経験がある方は、利用者対応や介護サービスの流れを理解しているため、介護事務へのキャリアチェンジが比較的しやすい傾向があります。介護事務管理士の資格を取得することで、現場経験に加えて事務知識も備えていることをアピールできます。
そのため、身体的な負担を抑えながら、長く介護業界で働き続けたい方にとっても選択肢の一つとなります。これまで培った介護現場での経験を活かしながら、新たな働き方を目指せることが介護事務管理士を取得するメリットです。
転職時にアピールできる強み
- 利用者や家族への対応経験
- 介護保険制度への理解
- 介護サービスの流れの把握
- 介護スタッフとの円滑な連携
- 現場目線を活かした事務業務
介護事務資格の中で介護事務管理士を選ぶメリット
介護事務に関する資格はいくつかありますが、その中でも介護事務管理士は、2000年(平成12年)にスタートした歴史ある介護事務資格です。介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)など、実務で必要となる知識を体系的に学べる点が特徴といえます。
また、受験資格に制限がなく、テキストや資料を参照しながら受験できる形式のため、未経験の方でも挑戦しやすい資格です。資格取得を通じて専門知識を身につけられるため、就職・転職活動での自己PRにも活用しやすいでしょう。
比較ポイント | 介護事務管理士の特徴 |
|---|---|
実施団体 | 技能認定振興協会(JSMA) |
開始年 | 2000年(平成12年) |
学習内容 | 介護保険制度・介護報酬請求・レセプト作成など |
受験のしやすさ | 受験資格なし・資料持込可・在宅/インターネット受験 |
実務との関連性 | 実際の介護事務業務に役立つ内容を学べる |
就職・転職 | 知識を証明する資格として活用しやすい |
おすすめの人 | 未経験者、介護職から事務職へ転職したい人 |
資格取得後に働ける職場
介護事務管理士の資格は、介護サービスを提供するさまざまな施設や事業所で活かせます。代表的な勤務先としては、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、デイサービス、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所などがあります。
また、病院やクリニックでも介護保険に関する事務を担当する場合がありますが、医療保険の請求を担当するには医療事務の知識も必要です。勤務先によって担当業務は異なりますが、レセプト作成や受付対応、利用者情報の管理などが主な仕事内容です。資格を取得することで、介護業界の幅広い職場で事務職として働く選択肢が広がります。
介護事務管理士の資格を活かせる主な職場
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- デイサービス(通所介護)
- 訪問介護事業所
- 居宅介護支援事業所(ケアマネジャー事業所)
- 有料老人ホーム
- グループホーム
- 介護サービス事業所を併設する病院・クリニック

介護事務管理士の試験概要と受験方法
介護事務管理士を取得するには、技能認定振興協会(JSMA)が実施する介護事務管理士技能認定試験に合格する必要があります。試験では介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)など、実務で必要となる知識が問われます。事前に試験概要や出題範囲、受験方法を理解しておくことで、効率よく学習を進められるでしょう。ここでは、試験の概要や受験資格、試験内容、難易度について解説します。
介護事務管理士技能認定試験の概要
介護事務管理士技能認定試験は、介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)業務に関する知識・技能を評価するための試験です。試験では、介護保険制度の仕組みや介護給付費明細書(レセプト)の作成、介護サービスの算定方法など、介護事務の実務に必要な内容が出題されます。
試験は実技試験と学科試験で構成され、いずれもマークシート(択一式)です。受験資格に制限はなく、介護事務未経験者でも受験できます。これから介護事務を目指す方や、専門知識を身につけたい方、就職・転職時のアピール材料にしたい方にも適しています。
項目 | 内容 |
|---|---|
試験名 | 介護事務管理士技能認定試験 |
実施団体 | 技能認定振興協会(JSMA) |
主な目的 | 介護事務に必要な知識・技能を認定する |
試験科目 | 実技試験・学科試験 |
主な出題内容 | 介護保険制度、介護報酬、レセプト作成など |
対象者 | 未経験者から実務経験者まで |
試験日程・受験資格・受験料
介護事務管理士技能認定試験には、学歴・年齢などの受験資格は設けられておらず、未経験の方でも受験できます。受験方法は「在宅試験(紙試験)」と「インターネット試験(IBT)」の2種類から選べます。
在宅試験は、毎月第4土曜日の翌日曜日に実施されます。試験問題が受験日の3日前頃に郵送で届き、自宅で解答して返送する形式です。一方、インターネット試験は好きなタイミングで受験でき、試験時間は実技・学科合わせて120分です。受験後すぐに合否がわかる点も特徴です。
受験料はいずれの方式も5,500円(税込)で、実技・学科の両方が含まれます。
項目 | 在宅試験(紙試験) | インターネット試験(IBT) |
|---|---|---|
受験資格 | 制限なし | 制限なし |
試験日 | 毎月(第4土曜日の翌日曜日) | 好きなタイミングで受験可能 |
試験時間 | — | 実技・学科合わせて120分 |
受験料 | 5,500円(税込) | 5,500円(税込) |
合格基準 | 実技・学科ともに60%以上、かつ総得点80%以上 | 実技・学科の総得点70%以上 |
結果通知 | 試験実施後1か月以内に文書で通知 | 受験後すぐに画面表示 |
出典:介護事務管理士技能認定試験|JSMA 技能認定振興協会
※試験日程・受験料などは変更される場合があります。申し込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
受験前に確認したいポイント
- 受験方式(在宅試験かインターネット試験か)
- 試験日程と申込期限
- 受験料と支払い方法
- 合格基準の違い(方式により異なります)
- 持ち込み可能な資料の範囲
出題範囲と試験内容
介護事務管理士技能認定試験は、実技試験と学科試験で構成されます。
実技試験は、介護給付費明細書(レセプト)の点検問題です。居宅サービス・施設サービス・地域密着型サービスの全6問から2問を選択して解答します。学科試験は10問で、全員が解答する「共通問題」7問と、得意分野を選べる「選択問題」3問という構成です。
出題範囲は、法規(介護保険制度、介護報酬の請求に関する知識)と介護請求事務(介護給付費単位数の算定、介護給付費明細書の作成、介護用語に関する知識)です。試験は、現在使用されている介護給付費単位数表に基づいて実施されます。
なお、この試験はテキストやノート、計算機を参照しながら解答できる形式です。そのため、用語や単位数を暗記する必要はなく、必要な情報を資料から正確に探し出す力が問われます。
試験区分 | 出題形式 | 出題数 |
|---|---|---|
実技試験 | マークシート(択一式)/レセプト点検問題 | 全6問中2問を選択 |
学科試験 | マークシート(択一式) | 10問(共通7問・選択3問) |
主な出題範囲
- 介護保険制度
- 介護報酬の請求に関する知識
- 介護給付費単位数の算定
- 介護給付費明細書(レセプト)の作成
- 介護サービスの種類(居宅・施設・地域密着型)
- 介護用語に関する知識
合格率と難易度
技能認定振興協会は、介護事務管理士技能認定試験の合格率を約70%と公表しています。
この試験の大きな特徴は、テキストやノート、計算機を参照しながら解答できる点です。そのため、暗記量よりも「介護保険制度の仕組みを理解しているか」「必要な情報を資料から正確に探し出せるか」が問われます。実務経験がない方でも、テキストや問題集を活用して計画的に学習を進めれば、合格を目指せるでしょう。
ただし、資料を参照できるとはいえ、レセプト点検問題では介護報酬の算定ルールを理解していなければ解答が難しいため、演習を重ねることが大切です。
ポイント | 内容 |
|---|---|
合格率 | 約70% |
試験の特徴 | テキスト・ノート・計算機の参照が可能 |
求められる力 | 暗記よりも制度理解と資料の検索力 |
未経験者 | 計画的に学習すれば合格を目指せる |
おすすめ対策 | レセプト点検問題の演習を繰り返す |

介護事務管理士の勉強方法
介護事務管理士に合格するためには、自分に合った学習方法を選ぶことが大切です。独学で費用を抑えて学ぶ方法もあれば、通信講座を活用して効率よく知識を身につける方法もあります。ここでは、独学と通信講座それぞれの特徴や、教材の選び方、学習の進め方について解説します。
独学で合格を目指す方法
介護事務管理士は、独学でも合格を目指せる資格です。まずはテキストや参考書を使って介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)の基礎を学び、その後は問題集や試験問題見本を活用しながら理解を深めていきます。
特に、レセプト点検や介護報酬の算定は、繰り返し演習することで定着しやすくなります。試験ではテキストを参照できるため、「どこに何が書いてあるか」を把握しておくことも有効な対策です。あわせて、苦手分野を放置せず、間違えた問題はその都度復習することが大切です。
独学で合格するためのポイント
- テキストで基礎知識を学ぶ
- 問題集で知識を定着させる
- 試験問題見本で出題形式を把握する
- レセプト点検問題を重点的に練習する
- テキストのどこに何が書かれているか把握しておく
- 苦手分野を定期的に復習する
テキスト・問題集・試験問題見本の選び方
介護事務管理士の試験対策では、試験範囲に対応したテキストと問題集を組み合わせて学習することが効果的です。まずはテキストで介護保険制度や介護報酬の仕組みを理解し、その後に問題集や試験問題見本を解いて知識を定着させます。
技能認定振興協会は、推奨教材としてソラスト教育サービスの教材を案内しています。また、公式サイトでは過去に出題された試験問題の見本がPDFで公開されているため、出題形式の確認に活用できます。
なお、介護報酬は定期的に改定されるため、教材を選ぶ際は最新の制度改正に対応しているかを必ず確認しましょう。
教材 | 活用方法 |
|---|---|
テキスト | 基礎知識を理解する/試験本番の参照資料としても使う |
問題集 | 知識を定着させ、苦手分野を克服する |
試験問題見本 | 出題形式を把握する |
通信講座を利用するメリット
通信講座を利用すると、試験範囲に沿ったカリキュラムで効率よく学習できる点がメリットです。教材が体系的にまとめられているため、何から勉強すればよいかわからない方でも、順序立てて学習を進められます。
質問対応や添削指導が用意されている講座であれば、独学では理解しにくい内容も解決しやすくなります。自宅で好きな時間に勉強できるため、仕事や家事、子育てと両立したい方にも適しています。ただし、講座によって費用やサポート内容が異なるため、教材の内容や受講期間を比較して選ぶことが大切です。
通信講座を利用する主なメリット
- カリキュラムに沿って効率よく学習できる
- 初心者でも学びやすい教材が用意されている
- 質問サポートや添削を受けられる講座がある
- 自宅で好きな時間に勉強できる
- 学習ペースを管理しやすい
学習スケジュールの立て方
計画的に学習を進めるには、段階を追って対策することが有効です。まずはテキストで基礎を学び、次に問題集や試験問題見本で理解を深め、試験直前にはレセプト点検問題や苦手分野の復習を行いましょう。
学習に必要な期間は、これまでの経験や1日に確保できる学習時間によって異なります。以下は進め方の一例として参考にしてください。
学習段階 | 学習内容 |
|---|---|
第1段階 | テキストで介護保険制度の基礎知識を学ぶ |
第2段階 | 問題集を繰り返し解く |
第3段階 | 試験問題見本・レセプト点検問題を重点的に学習 |
直前期 | 苦手分野の復習/テキストの参照箇所を整理 |
※学習期間の目安は個人差があります。ご自身の学習ペースに合わせて調整してください。

介護事務管理士に向いている人・向いていない人
介護事務の仕事では、介護保険制度に関する知識だけでなく、正確な事務処理や利用者・職員との円滑なコミュニケーションも求められます。一方で、仕事内容や働き方が自分に合っているかを事前に理解しておくことも大切です。ここでは、介護事務の仕事に向いている人・向いていない人の特徴や、仕事で求められるスキルについて解説します。
介護事務の仕事に向いている人の特徴
介護事務の仕事には、正確で丁寧な作業ができる人が向いています。介護報酬請求(レセプト)や利用者情報の管理では、入力ミスや計算ミスが大きな影響につながるため、細かな確認を怠らない姿勢が重要です。
また、介護職やケアマネジャー、利用者やその家族と関わる機会もあるため、人と接することが苦にならない方にも適しています。さらに、制度改正や新しいルールに対応するため、学び続ける意欲がある人ほど、長期的に活躍しやすい傾向があります。
介護事務の仕事に向いている人
- コツコツと正確に作業できる人
- 細かい確認作業が苦にならない人
- 人と接することが好きな人
- パソコン操作に抵抗がない人
- 学ぶ意欲があり、新しい知識を吸収できる人
- サポート役として働くことにやりがいを感じる人
向いていない人の特徴
介護事務は、事務作業が中心となるため、デスクワークが苦手な方には負担を感じることがあります。また、レセプト作成や書類管理では正確性が求められるため、確認作業を面倒に感じる方には向いていない可能性があります。
さらに、介護施設では多くの職種と連携するため、コミュニケーションを極端に避けたい方にも不向きといえるでしょう。ただし、苦手な部分は経験を積むことで改善できることも多く、「向いていない」と感じても工夫次第で活躍できる可能性もあります。
介護事務の仕事に向いていない可能性がある人
- 細かな確認作業が苦手な人
- デスクワークを続けるのが苦痛な人
- パソコン操作に強い抵抗がある人
- 人と関わる仕事を避けたい人
- 制度やルールを覚えることが苦手な人
仕事で求められるスキル
介護事務として働くためには、介護保険制度や介護報酬請求(レセプト)に関する知識に加え、さまざまな実務スキルが求められます。特に、レセプト作成では正確性が重要であり、ミスを防ぐための確認力や集中力が欠かせません。
また、介護職やケアマネジャーと連携しながら業務を進めるため、報告・連絡・相談を適切に行う力も必要です。利用者や家族への対応もあるため、丁寧な接客姿勢や柔軟な対応力があると、より担当できる業務を広げられる可能性があります。
求められるスキル | 理由 |
|---|---|
正確な事務処理能力 | レセプト作成や書類作成でミスを防ぐため |
確認力・集中力 | 請求漏れや入力ミスを防ぐため |
コミュニケーション能力 | 利用者や職員との連携に必要 |
学習意欲 | 制度改正や法改正に対応するため |
スケジュール管理能力 | 請求期限を守り、業務を計画的に進めるため |
パソコンスキルやコミュニケーション能力は必要か
介護事務として働くうえで、パソコン操作とコミュニケーション能力は欠かせません。パソコン操作においては、文字入力やWord・Excelの基本操作に加え、介護請求ソフトを使用することが多いため、一般的なパソコン操作ができれば仕事を始めやすくなります。
一方、受付や電話対応、利用者や家族への説明、介護スタッフとの情報共有など、人と関わる場面も少なくありません。高度な専門スキルが求められるわけではありませんが、相手にわかりやすく伝える力や丁寧な対応を心がけることが大切です。
介護事務で役立つスキル
- Word・Excelの基本操作
- タイピングなど基本的なパソコン操作
- 介護請求ソフトの操作(入職後に習得するケースも多い)
- 電話対応・受付対応
- 報告・連絡・相談(報連相)
- 利用者や家族に寄り添ったコミュニケーション

介護事務管理士の将来性とキャリアパス
介護事務管理士は、高齢化の進展に伴い需要が見込まれる介護業界で活かせる資格です。介護事務として経験を積むことで、専門性を高めたり、他の資格を取得してキャリアアップを目指したりすることもできます。ここでは、介護事務管理士の将来性や給与の考え方、キャリアアップの方法、相性の良い資格について解説します。
介護業界で需要が見込まれる理由
日本では高齢化が進み、介護サービスを利用する方が増加傾向にあります。それに伴い、介護施設や事業所では介護職だけでなく、介護報酬請求(レセプト)や事務手続きを担当する介護事務の役割も重要性を増しています。
介護保険制度は定期的に改正されるため、制度を理解して正確に請求業務を行える人材は今後も必要とされると考えられます。加えて、介護職が利用者への支援に集中できるよう、事務業務を専門に担当する人材の重要性も高まっています。そのため、介護保険制度や請求業務に関する知識を持つ介護事務人材には、今後も一定の需要が見込まれます。
介護事務の需要が見込まれる理由
- 高齢化により介護サービス利用者が増加傾向にある
- 介護サービスを提供する施設・事業所が各地にある
- 介護報酬請求(レセプト)を行える人材が必要とされている
- 制度改正に対応できる事務スタッフが求められている
- 介護職の業務負担軽減につながる
介護事務の給与に影響する要素
介護事務管理士の資格を活かして働く場合の給与や年収は、勤務先や地域、雇用形態、経験年数によって異なります。正社員の場合は月給制が一般的で、経験を積むことで昇給や役職手当が付くケースもあります。
一方、パートやアルバイトでは時給制で働くことが多く、ライフスタイルに合わせた働き方を選びやすい点が特徴です。また、資格そのものに手当が支給されるかどうかは勤務先によって異なるため、転職時には給与だけでなく福利厚生や資格手当の有無も確認するとよいでしょう。
雇用形態 | 給与の特徴 |
|---|---|
正社員 | 月給制が中心で昇給・賞与がある場合もある |
パート・アルバイト | 時給制が中心で勤務時間を調整しやすい |
給与に影響する要素 | 地域、勤務先、経験年数、資格手当の有無 |
キャリアアップの方法
介護事務として経験を積むことで、より専門性の高い業務を担当したり、事務リーダーや管理職を目指したりすることができます。さらに、介護保険制度や医療保険制度について学び、医療事務や調剤薬局事務など別の事務関連資格へキャリアを広げることも可能です。
実務経験に加えて関連資格を取得すれば、担当できる業務や転職先の選択肢が広がり、より幅広い職場で活躍しやすくなります。継続的に知識をアップデートすることが、長期的なキャリア形成につながるでしょう。
主なキャリアアップの例
- 介護事務として実務経験を積む
- 事務リーダー・管理職を目指す
- 医療事務へキャリアを広げる
- 受験要件を満たしたうえで介護・福祉系資格を目指す
- 福祉施設の事務管理や運営に携わる
他の医療・介護系資格との組み合わせ
介護事務管理士は、他の医療・介護系資格と組み合わせることで、さらに活躍の幅を広げられます。例えば、医療事務資格を取得すれば医療機関と介護施設の両方で知識を活かしやすくなります。
介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)などの資格を取得すれば、介護現場の知識と事務スキルを兼ね備えた人材として評価される可能性があります。自分が目指す働き方やキャリアに合わせて資格を取得することで、就職・転職時の選択肢を増やすことができます。
資格 | 組み合わせるメリット |
|---|---|
医療事務 | 医療・介護の両分野で活躍しやすい |
介護福祉士 | 現場経験と事務知識を活かせる |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 介護保険制度への理解をさらに深められる |
福祉住環境コーディネーター | 福祉・介護サービスの知識を広げられる |
社会福祉士 | 福祉分野全体で活躍の幅を広げられる |
※介護福祉士・介護支援専門員・社会福祉士には、それぞれ実務経験などの受験要件が定められています。詳細は各実施団体の公式情報をご確認ください。

まとめ
介護事務管理士は、技能認定振興協会(JSMA)が実施する民間資格で、2000年(平成12年)に介護事務資格としてスタートしました。介護報酬請求(レセプト)を中心に、介護保険制度や介護事務の知識・技能を証明できます。
資格を活かして働く介護事務は、レセプト作成や書類管理、受付・電話対応などを通じて、施設運営を事務面から支える職種です。身体介護は基本的に担当しないため、身体的な負担を抑えて介護職から事務職へ働き方を変えたい方や、未経験から介護業界を目指す方にも選択肢となります。
試験は受験資格に制限がなく、受験料は5,500円(税込)です。在宅試験は毎月第4土曜日の翌日曜日に実施され、インターネット試験なら好きなタイミングで受験できます。テキストや資料を参照しながら解答できる形式で、合格率は約70%と公表されています。
介護事務は資格がなくても応募できる求人がありますが、資格を取得しておけば知識と学習意欲を証明でき、入職後の業務理解にも役立ちます。介護業界での就職・転職を検討している方は、まずは公式サイトで最新の試験情報を確認してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q.介護事務管理士と介護事務の違いは?
介護事務管理士は、介護事務に関する知識や技能を証明する資格の名称です。一方、介護事務は介護施設や事業所でレセプト作成や受付対応、書類管理などの事務業務を行う職種を指します。
介護事務として働くために資格は必須ではありません。しかし、介護事務管理士を取得しておくと専門知識を証明できるため、就職・転職時のアピールにつながります。
項目 | 介護事務管理士 | 介護事務 |
|---|---|---|
種類 | 資格 | 職種 |
内容 | 知識・技能を証明する資格 | 介護施設などで事務業務を担当する仕事 |
主な役割 | 専門知識を証明する | レセプト作成・受付・書類管理などを行う |
Q.介護事務管理士は独学でも合格できますか?
介護事務管理士は独学でも合格を目指せる資格です。
ただし、介護保険制度や介護報酬の仕組みは初めて学ぶ方には難しく感じることもあるため、不安がある場合は通信講座を利用するのも一つの方法です。自分に合った学習スタイルを選ぶことが、合格への近道になります。
独学で合格するポイント
- テキストで基礎を理解する
- 問題集・試験問題見本を繰り返し解く
- レセプト点検問題を重点的に練習する
- テキストの参照箇所を整理しておく
- 苦手分野を復習する
Q.資格がなくても介護事務として働けますか?
はい、介護事務は資格がなくても応募できる求人があります。そのため、未経験から介護事務として働き始めることも可能です。
ただし、介護保険制度やレセプト作成など専門知識が求められるため、介護事務管理士などの資格を取得しておくと、知識を証明できるだけでなく、就職・転職時のアピールにもつながります。また、資格取得を通じて基礎知識を身につけておけば、入職後の業務を理解しやすくなります。特に未経験の方にとっては、スムーズに実務に対応できるようになるでしょう。
資格の有無 | 就職への影響 |
|---|---|
資格なし | 応募できる求人はあるが、入職後に知識を身につける必要がある |
資格あり | 基礎知識や学習意欲をアピールしやすい |
[メディルン]編集部
この記事の執筆者情報です
医療福祉業界に特化した情報を発信するオウンドメディア。
医療福祉に関する制度、転職・キャリアに役立つトピック、スキルアップのヒントなど、幅広いテーマを取り上げ、誰にとっても読みやすいメディア運営を目指しています。
転職活動のヒントや資格取得、スキル向上に役立つ知識まで、専門性と信頼性の高いコンテンツを目指して日々更新中です。







