この記事がおすすめな人
- 【新卒・転職・未経験】状況に応じた志望動機の書き方を知りたい方
- 履歴書や面接で伝わる具体的なアピールポイントを整理したい方
- 志望動機と転職理由の一貫性や、面接での深掘り対策をしたい方

言語聴覚士の志望動機で採用担当者が確認するポイント
言語聴覚士の志望動機では、資格を取得した理由だけでなく、仕事への理解度や応募先との相性、入職後の活躍イメージなども確認されます。採用担当者が注目する観点を押さえることで、説得力のある内容にまとめやすくなります。
言語聴覚士を目指した理由と仕事への理解度
採用担当者は、応募者がなぜ言語聴覚士を目指したのか、そのきっかけや背景を確認しています。「人の役に立ちたい」「リハビリに興味がある」といった抽象的な理由だけでは、言語聴覚士でなければならない理由が伝わりにくい場合があります。
言語聴覚士の職務は、言語聴覚士法(平成9年(1997年)法律第132号)第2条に定められています。同条は言語聴覚士を「厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者」と定義しています。言語聴覚士は、音声機能・言語機能・聴覚に障害のある人の機能維持向上を図る国家資格の専門職です。法律上の位置づけを踏まえて語ると、仕事への理解度を示しやすくなります。
志望理由を伝える際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 言語聴覚士を知ったきっかけ
- 言語聴覚士を目指そうと思った具体的な経験
- ことばや聞こえ、食べることへの支援に関心を持った理由
- 将来どのような支援に携わりたいか
自身の経験や学びと法律に定められた業務内容を結びつけ、なぜ言語聴覚士を選んだのかを具体的に伝えることがポイントです。
国家試験と就業の現状を踏まえて伝える
志望動機に客観的な裏づけを加えたい場合は、資格をとりまく現状を押さえておくと役立ちます。厚生労働省の発表によると、2026年(令和8年)2月21日に実施された第28回言語聴覚士国家試験は、受験者2,187人に対し合格者1,453人、合格率は66.4%でした。
資格を取得したあとの就業状況は、職能団体の集計が参考になります。一般社団法人日本言語聴覚士協会の会員動向では、2026年(令和8年)3月31日現在の正会員数は22,511人で、うち有職者は85.4%(常勤80.1%、非常勤5.3%)と公表されています。
賃金については、厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした職種別平均賃金(時給換算)が公表されています。言語聴覚士には単独の職種分類がなく、「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士」の4職種が1つの区分として集計されています。同区分の基準値は時給1,351円で、勤続5年1,805円、10年1,928円、20年2,397円と示されています(2022年(令和4年)〜2024年(令和6年)の統計値を使用)。
これらの数値は、志望動機の本文に直接書き込む必要はありません。応募先を選んだ理由や将来像を語る際の前提知識として押さえておくと、面接での深掘り質問にも落ち着いて対応しやすくなります。
出典:第28回言語聴覚士国家試験の合格発表について|厚生労働省
出典:賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)|厚生労働省
出典:会員動向 | 日本言語聴覚士協会について | 一般社団法人 日本言語聴覚士協会
応募先の病院・施設を選んだ理由
志望動機では、数ある病院や施設のなかから、なぜその応募先を選んだのかを明確にすることが大切です。採用担当者は、応募先の特徴や方針を理解したうえで志望しているか、長く働く意思があるかを確認しています。
応募先については、事前に以下のような情報を確認しておきましょう。
- 対象としている患者・利用者
- 得意とするリハビリテーション領域
- 病院・施設の理念や支援方針
- 言語聴覚士の教育・研修体制
- 医師や看護師などとの多職種連携
- 設備やリハビリテーション環境
応募先のWebサイトや採用情報などを確認し、「〇〇の取り組みに魅力を感じた」のように、自分の考えや経験と結びつけて伝えると説得力が高まります。他の施設にも当てはまる内容ではなく、その応募先だからこそ働きたい理由を示すことがポイントです。
経験や強みを仕事でどう活かせるか
採用担当者は、これまでの経験や応募者の強みが、言語聴覚士の仕事にどのように活かせるかも確認しています。新卒の場合は実習や学業、アルバイトなど、転職の場合は前職や臨床経験から、仕事につながる経験を振り返ってみましょう。
言語聴覚士の仕事に活かしやすい強みには、以下のようなものがあります。
- 相手の話を丁寧に聞く傾聴力
- 患者・利用者の小さな変化に気づく観察力
- 相手の状況に合わせて対応する柔軟性
- 多職種と協力するためのコミュニケーション力
- 継続的に学習する姿勢
- 相手に根気強く寄り添う力
単に「コミュニケーション力があります」と伝えるだけでなく、その強みが表れた具体的な経験を盛り込むことが大切です。さらに、入職後に強みをどう活かしたいかまで説明すると、採用担当者が実際に働く姿をイメージしやすくなります。
入職後に実現したいキャリアと貢献
志望動機では、入職することだけを目標にするのではなく、その後どのような言語聴覚士になりたいのかを伝えることも重要です。採用担当者は、応募者の将来像と病院・施設の方針が合っているかを確認しています。
観点 | 内容の例 |
|---|---|
身につけたい知識・技術 | 幅広い症例に対応できる知識や評価・訓練技術を身につける |
高めたい専門性 | 言語・聴覚・摂食嚥下など特定領域の専門性を高める |
患者・利用者への貢献 | 一人ひとりの状態や生活に合わせた支援を行う |
チームへの貢献 | 多職種と連携し、より良い支援につなげる |
将来像 | 経験を積み、周囲から信頼される言語聴覚士を目指す |
目標を挙げるだけで終わらせず、身につけた知識や技術を患者・利用者への支援やチーム医療にどう還元するかまで伝えましょう。

言語聴覚士の志望動機の基本的な書き方
志望動機では、志望理由と応募先を選んだ理由、自身の強みをバランスよく盛り込むことが基本になります。ここでは構成要素とまとめる手順を整理します。
志望理由・応募先を選んだ理由・強みを盛り込む方法
言語聴覚士の志望動機は、主に以下の3つの要素で構成すると内容を整理しやすくなります。
- 志望理由:言語聴覚士を目指したきっかけや理由
- 応募先を選んだ理由:病院・施設の特徴に魅力を感じた点
- 自身の強み:入職後の業務に活かせる経験や能力
「人の役に立ちたい」という理由だけでは、言語聴覚士や応募先を選んだ必然性が十分に伝わりません。言語聴覚士を目指した背景から応募先を選んだ理由、強み、入職後の貢献まで一貫性を持たせることが重要です。
自身の経験やエピソードで説得力を高めるコツ
志望動機に説得力を持たせるには、自身の経験や具体的なエピソードを盛り込むことが重要です。「患者に寄り添える言語聴覚士になりたい」と伝えるだけでなく、そう考えるようになった背景を説明することで、自分ならではの志望動機になります。
活用できるエピソードには、以下のようなものがあります。
- 言語聴覚士を目指すきっかけとなった経験
- 学校で学んだ内容や印象に残った授業
- 臨床実習で患者・利用者と接した経験
- ボランティアやアルバイトで人を支えた経験
- 前職で身につけた知識やスキル
エピソードを書く際は、出来事を並べるだけでなく、「何を経験したか」「そこから何を学んだか」「どう活かしたいか」の順に整理しましょう。経験と志望理由のつながりが明確になり、採用担当者にも考えや価値観が伝わりやすくなります。
応募先の理念や特徴と志望理由を結びつける方法
応募先への志望度を伝えるには、病院や施設の理念・特徴と自身の志望理由を結びつけることが大切です。確認しておきたいポイントは以下のとおりです。
確認する項目 | 志望動機への活かし方 |
|---|---|
理念・方針 | 自身が大切にしたい支援の考え方と結びつける |
対象者・診療領域 | 携わりたい分野やこれまでの経験と結びつける |
リハビリの特徴 | 興味を持った取り組みや学びたい内容を伝える |
教育・研修体制 | 将来目指す言語聴覚士像と結びつける |
多職種連携 | チーム医療への関心や自身の強みにつなげる |
調べた情報をそのまま並べるのではなく、「その特徴になぜ魅力を感じたのか」まで説明することがポイントです。
結論から伝わる志望動機を組み立てる手順
志望動機は、最初に結論を示してから理由や具体的なエピソードを説明すると、採用担当者が内容を理解しやすくなります。基本的には、以下の流れでまとめると効果的です。
- 結論:応募先を志望する理由を簡潔に伝える
- きっかけ・経験:言語聴覚士を目指した背景を説明する
- 応募先との接点:理念や特徴に魅力を感じた理由を示す
- 自身の強み:仕事に活かせる経験や能力を伝える
- 入職後の貢献:どのような言語聴覚士として貢献したいかを示す
完成後は、応募先ならではの内容になっているか、経験や強みが志望理由につながっているかを確認しましょう。

言語聴覚士の志望動機に使える新卒向け例文
新卒で言語聴覚士を目指す場合は、臨床経験がなくても、実習や学校での学び、目指したきっかけなどを志望動機に活かせます。
実習経験をアピールする志望動機の例文
臨床実習で患者と接した経験は、新卒の志望動機に活用できます。実習で経験したことだけでなく、そこから何を学び、入職後にどう活かしたいかまで伝えることがポイントです。
例文
「臨床実習で、失語症の患者様へのリハビリテーションを見学し、実際の支援に携わった経験から、一人ひとりの状態に合わせた支援の重要性を学びました。特に、訓練を重ねるなかで患者様が少しずつ自信を取り戻していく姿が印象に残っています。幅広い症例に対応している貴院で知識と技術を磨き、患者様の気持ちに寄り添いながら、その人らしい生活を支えられる言語聴覚士になりたいと考え、志望いたしました。」
言語聴覚士を目指したきっかけを伝える例文
言語聴覚士を目指したきっかけは、応募者の価値観や仕事への意欲を伝える重要な要素です。抽象的な表現だけではなく、興味を持った具体的な出来事や、その経験から感じたことを盛り込みましょう。
例文
「祖父が脳卒中を発症し、言葉によるコミュニケーションが難しくなった際、言語聴覚士によるリハビリテーションを身近で見たことが、この仕事を目指したきっかけです。訓練を重ねるなかで徐々に会話ができるようになり、本人だけでなく家族にも笑顔が増えていく様子を見て、コミュニケーションを支える仕事に魅力を感じました。私も患者様やご家族に寄り添い、生活の質の向上を支えられる言語聴覚士になりたいと考えています。」
学んできた知識や学生時代の経験を活かす例文
新卒の場合は、学校で学んだ専門知識や学生時代の経験もアピール材料になります。志望動機に活かせる内容には、以下のようなものがあります。
- 授業や演習で力を入れた分野
- 卒業研究やレポートで取り組んだテーマ
- グループワークで身につけた協調性
- アルバイトやボランティアで培った対人スキル
- 継続して学習に取り組んだ経験
例文
「学生時代は、摂食嚥下障害について特に関心を持ち、評価方法や訓練について学んできました。また、グループ演習では相手の意見を丁寧に聞きながら、自分の考えを伝えることを心がけ、周囲と協力して課題に取り組む力を身につけました。貴院は多職種による連携を重視しているため、学生時代に培った協調性を活かしながら専門知識と技術を高め、患者様に適切な支援を提供できる言語聴覚士を目指したいと考えています。」

言語聴覚士の志望動機に使える転職向け例文
転職の志望動機では、これまでの経験や身につけたスキルを整理し、応募先でどのように活かせるかを伝えることが大切です。転職理由を前向きな目標につなげると、納得感のある内容になります。
言語聴覚士としての経験を活かす転職の例文
実務経験がある場合は、担当した症例や業務、身につけたスキルを具体的に伝えましょう。志望動機には、以下のような内容を盛り込むのがおすすめです。
- これまで勤務した病院・施設での経験
- 担当してきた患者・利用者や症例
- 身につけた知識や技術
- 応募先で経験をどう活かしたいか
例文
「これまで回復期リハビリテーション病棟で、失語症や構音障害、摂食嚥下障害のある患者様への評価・訓練に携わってきました。患者様の状態だけでなく、退院後の生活も意識した支援を心がけてきたことが私の強みです。幅広い症例に対応し、多職種による連携を重視している貴院でこれまでの経験を活かすとともに、さらに専門性を高め、患者様の生活を支えられる言語聴覚士として貢献したいと考え、志望いたしました。」
専門領域を広げたい場合の志望動機の例文
専門領域を広げたい場合は、これまでの経験を否定するのではなく、その経験を土台として新しい分野に挑戦したいことを伝えましょう。「経験がないから学びたい」ではなく、なぜその領域に関心を持ったのかを示すことが重要です。
例文
「これまで成人の失語症や構音障害を中心にリハビリテーションを担当してきました。さまざまな患者様を支援するなかで、摂食嚥下領域についても専門性を高め、より幅広い視点から生活を支援できる言語聴覚士になりたいと考えるようになりました。摂食嚥下リハビリテーションに力を入れている貴院で経験を積み、これまで培ったコミュニケーション支援のスキルも活かしながら、幅広い症状に対応できる言語聴覚士を目指したいと考えています。」
病院から介護・福祉施設などへ転職する場合の例文
病院から介護・福祉施設などへ転職する場合は、勤務先を変えたい理由と、その施設で実現したい支援を明確にしましょう。施設ごとの役割の違いを意識すると、志望理由を整理しやすくなります。
観点 | 病院 | 介護・福祉施設 |
|---|---|---|
支援の目的 | 治療・機能回復を中心とした支援 | 生活機能の維持・向上を意識した支援 |
関わり方 | 入院期間を中心に支援 | 日常生活を継続的に支援 |
志望動機のポイント | 臨床経験や専門性 | 生活に寄り添う支援への関心 |
例文
「これまで病院で、脳血管疾患の患者様を中心に言語・嚥下機能のリハビリテーションに携わってきました。そのなかで、退院後の生活を継続して支援することの重要性を感じ、より生活に近い環境で利用者様に関わりたいと考えるようになりました。貴施設では日常生活を重視した支援に取り組まれているため、病院で培った評価や訓練の経験を活かし、利用者様が自分らしい生活を続けられるよう支援したいと考えています。」
職場環境や働き方を変えたい場合の伝え方
職場環境や働き方を変えることが転職のきっかけでも、不満だけを志望動機として伝えるのは避けましょう。転職理由は、以下のように前向きな目的へ言い換えることがポイントです。
- 「業務量が多い」→「一人ひとりの患者様と丁寧に向き合いたい」
- 「教育体制が不十分」→「継続的に専門性を高められる環境で働きたい」
- 「担当領域が限られている」→「幅広い症例を経験したい」
- 「連携が少ない」→「多職種と協力しながら支援したい」
例文
「これまでの職場で言語聴覚士として臨床経験を積むなかで、今後は一人ひとりの患者様により丁寧に向き合いながら、専門性を高めたいと考えるようになりました。教育・研修体制が整っており、多職種との連携を重視している貴院の環境に魅力を感じています。これまで培った経験を活かしながら新たな知識や技術を身につけ、患者様により質の高い支援を提供できる言語聴覚士として貢献したいと考え、志望いたしました。」

言語聴覚士の志望動機に使える未経験者向け例文
実務経験がなくても、異業種で培った経験やコミュニケーション力、学習への意欲は志望動機に活かせます。未経験であることだけに焦点を当てず、これまでの経験と入職後の目標を結びつけることが大切です。
異業種で培った経験を言語聴覚士につなげる例文
前職で身につけた経験やスキルのなかから、言語聴覚士の業務にも活かせるものを整理しましょう。たとえば、以下のような経験を活かせます。
- 接客・営業で培った傾聴力や対人対応力
- 介護・福祉職で身につけた利用者への対応力
- 事務職で培った正確性や情報管理能力
- 後輩の指導やサポートを担当した経験
例文
「前職では接客業に従事し、お客様一人ひとりの要望を丁寧に聞き取り、状況に応じた対応を心がけてきました。こうした経験を通じて、人と向き合いながら継続的に支援する仕事に携わりたいと考えるようになり、言語聴覚士を目指しました。実務経験はありませんが、前職で培った傾聴力や相手に合わせて対応する力を活かし、患者様との信頼関係を築きながら、一人ひとりに適した支援ができる言語聴覚士を目指したいと考えています。」
未経験でも活かせるコミュニケーション力の伝え方
言語聴覚士は、患者や利用者だけでなく、その家族や医師、看護師、理学療法士などさまざまな人と関わります。そのため未経験者でも、これまでの仕事や生活で培ったコミュニケーション力をアピールできます。
ただし、「コミュニケーション力があります」と伝えるだけでは、具体的な強みが伝わりにくくなります。以下のように、実際の行動と結びつけて説明しましょう。
強み | 具体的な伝え方 |
|---|---|
傾聴力 | 相手の話を最後まで聞き、意図や要望をくみ取った |
説明力 | 相手の理解度に合わせてわかりやすく説明した |
協調性 | 周囲と情報共有しながら業務を進めた |
対応力 | 相手の状況や反応に合わせて対応方法を工夫した |
例文
「前職では、お客様の話を丁寧に聞き、要望を正確に把握したうえで対応することを大切にしてきました。また、相手の理解度に合わせて説明方法を工夫することも心がけていました。言語聴覚士としての実務経験はありませんが、これまで培った傾聴力や相手に合わせた対応力を活かし、患者様やご家族と信頼関係を築きながら支援できる言語聴覚士を目指したいと考えています。」
経験不足を意欲や学習姿勢で補うアピール方法
実務経験がない場合は、経験不足を補うためにどのような努力をしているのかを具体的に伝えることが重要です。アピールする際は、以下の3点を意識すると内容をまとめやすくなります。
- 現状を理解する:実務経験がないことを客観的に捉える
- 行動を示す:知識の復習や勉強会への参加など、具体的な取り組みを伝える
- 将来につなげる:学んだことを患者・利用者への支援にどう活かすかを示す
例文
「言語聴覚士としての実務経験はありませんが、入職後に適切な支援を行えるよう、これまで学んだ評価や訓練に関する知識の復習を続けています。実際の臨床では、知識だけでなく患者様の状態に応じた判断力も必要だと考えているため、先輩方から積極的に学び、日々の経験を振り返る姿勢を大切にしたいと考えています。継続的に知識と技術を身につけ、一日も早く患者様やチームに貢献できる言語聴覚士を目指します。」

言語聴覚士の志望動機を応募先別に書き分ける方法
言語聴覚士の活躍の場は、病院やリハビリテーション施設、介護・福祉施設、小児・発達支援分野などさまざまです。応募先によって対象者や求められる役割が異なるため、それぞれの特徴に合わせて伝えることが大切です。
病院を志望する場合に盛り込みたいポイント
病院を志望する場合は、診療科や対象となる疾患、急性期・回復期・慢性期といった病院の機能を確認しましょう。志望動機には、以下のような内容を盛り込むとよいでしょう。
- 関心のある疾患やリハビリテーション領域
- 急性期・回復期など特定の時期に関心を持った理由
- 多職種と連携して患者を支援したいという意欲
- 入職後に身につけたい知識や技術
たとえば、回復期病院を志望する場合は、機能回復だけでなく、退院後の生活を見据えた支援への関心を示すとよいでしょう。応募先の役割を理解したうえで、自分の経験や将来像と結びつけることが重要です。
リハビリテーション施設を志望する場合の考え方
リハビリテーション施設では、利用者一人ひとりの状態や目標に応じて、継続的な支援を行うことが求められます。志望動機では、機能の改善だけでなく、その人らしい生活や社会参加を支えたいという視点を盛り込むとよいでしょう。
観点 | 志望動機に盛り込む内容 |
|---|---|
個別性 | 一人ひとりの状態や目標に合わせて支援したい |
継続的な支援 | 長期的な変化を見ながら関わりたい |
生活への視点 | 日常生活や社会参加につながる支援を行いたい |
多職種連携 | 他職種と情報を共有しながら支援したい |
応募先が力を入れているリハビリテーションや支援方針も確認し、自分が目指す言語聴覚士像との共通点を示しましょう。
介護・福祉施設を志望する場合に意識したい内容
介護・福祉施設を志望する場合は、利用者の生活を長期的に支える視点を持つことが大切です。言語訓練だけでなく、コミュニケーション能力や摂食嚥下機能の維持・向上を通じて、生活の質を支えたいという姿勢を伝えましょう。
- 利用者の生活に寄り添った支援への関心
- コミュニケーション機能の維持・向上への関心
- 安全に食事を楽しむための摂食嚥下支援への関心
- 利用者や家族との継続的な関係づくり
病院から転職する場合は、これまで培った評価や訓練の経験を、利用者の日常生活にどう活かしたいのかを伝えることも効果的です。
小児・発達支援分野を志望する場合のアピール方法
小児・発達支援分野を志望する場合は、子どものことばやコミュニケーション、発達を支えることへの関心を具体的に伝えましょう。また、子ども本人だけでなく、保護者や保育士・教員など周囲の人と連携して支援する視点も重要です。
- 小児分野での実習経験
- 子どもと関わったアルバイトやボランティア経験
- 言語発達や発達障害について学んだ経験
- 保護者や関係職種との連携に活かせるコミュニケーション力
「子どもが好きだから」という理由だけでなく、なぜ言語聴覚士として発達を支えたいのかを示すことが大切です。

言語聴覚士の履歴書に志望動機を書く際のポイント
履歴書では、限られたスペースのなかで志望理由や強みをわかりやすく伝える必要があります。自己PRや面接で話す内容との整合性も重要です。
履歴書の志望動機に盛り込む内容と適切なボリューム
履歴書の志望動機では、言語聴覚士を目指した理由だけでなく、応募先を選んだ理由や入職後にどのように貢献したいのかを簡潔にまとめることが大切です。記入欄の大きさに合わせ、枠内に無理なく収まる分量に調整しましょう。
主に盛り込みたい内容は、以下のとおりです。
- 言語聴覚士として働きたい理由
- 応募先を選んだ具体的な理由
- 仕事に活かせる経験や強み
- 入職後に取り組みたいこと
すべてを詳しく書こうとすると要点がぼやけるため、応募先に特に伝えたい内容を優先します。具体的なエピソードは簡潔にまとめ、詳細は面接で説明できるよう準備しておくとよいでしょう。
自己PRと志望動機の内容を使い分ける方法
自己PRと志望動機は内容が重なる場合もありますが、それぞれの目的は異なります。志望動機では「なぜこの職場で働きたいのか」、自己PRでは「どのような強みを仕事で活かせるのか」を中心に伝えます。
項目 | 主に伝える内容 |
|---|---|
志望動機 | 言語聴覚士を目指した理由や応募先を選んだ理由 |
自己PR | 自身の強みや能力、仕事に活かせる経験 |
志望動機のまとめ | 入職後に実現したいことや応募先への貢献 |
自己PRのまとめ | 強みを業務でどのように発揮するか |
同じ経験を取り上げる場合でも、志望動機では「応募した理由」、自己PRでは「自分の強み」に焦点を変えると、内容の重複を避けやすくなります。
応募先ごとに志望動機を書き分ける重要性
複数の病院や施設へ応募する場合でも、同じ志望動機をそのまま使い回すのは避けましょう。応募先によって対象となる患者・利用者や得意とする分野、理念、教育体制などが異なるため、それぞれの特徴に合わせて内容を調整する必要があります。
応募前には、理念や方針、対象となる患者・利用者、力を入れている支援領域、言語聴覚士に求められる役割、教育・研修制度、多職種との連携体制を確認しておきましょう。調べた情報を並べるだけでなく、「なぜその特徴に魅力を感じたのか」を自身の経験や将来像と結びつけることが重要です。
履歴書と面接で志望理由に一貫性を持たせるコツ
履歴書に記載した志望動機は、面接でも質問される可能性があります。そのため、履歴書と面接で志望理由が大きく変わらないよう、一貫性を持たせることが大切です。ただし、履歴書の文章をそのまま暗記して読み上げる必要はありません。
面接では、履歴書の内容を軸にして、以下の情報を補足するとよいでしょう。
- 言語聴覚士を目指した具体的なきっかけ
- 応募先に魅力を感じた詳しい理由
- 実習や前職などで経験した具体的なエピソード
- 入職後の目標や将来のキャリア
履歴書では要点を簡潔にまとめ、面接では具体的なエピソードを加えて説明するイメージです。

言語聴覚士の志望動機で避けたいNG例
意欲があっても、内容が抽象的だったり待遇面ばかりを強調したりすると、採用担当者に十分な熱意が伝わらない場合があります。
「人の役に立ちたい」だけで終わる志望動機
「人の役に立ちたい」という思いは大切ですが、それだけでは言語聴覚士を選んだ理由が十分に伝わりません。医療・福祉分野には人を支える仕事が数多くあるため、「なぜ言語聴覚士なのか」まで掘り下げる必要があります。
志望動機を具体的にするには、言語聴覚士を知ったきっかけや、ことばや聞こえ、食べることへの支援に関心を持った理由、実習や学習を通じて印象に残った経験を加えましょう。たとえば「人の役に立ちたい」という思いに、実習で患者と接した経験を加えれば、自分ならではの志望動機にできます。
給与や休日など待遇面を中心にした志望理由
給与や休日、勤務時間などの待遇は、職場を選ぶうえで重要な条件です。しかし志望動機で待遇面だけを強調すると、「条件がよければ他の職場でもよいのではないか」と受け取られる可能性があります。
避けたい伝え方 | 改善するポイント |
|---|---|
給与が高いため応募した | 経験や専門性を活かして貢献したい点を伝える |
休日が多いことに魅力を感じた | 継続して働きながら専門性を高めたいと伝える |
残業が少ないから選んだ | 長期的に働き、安定して患者を支援したいと伝える |
福利厚生が充実している | 教育体制や支援方針など仕事に関する魅力も示す |
待遇について触れる場合でも、応募先の理念や業務内容、自身のキャリア目標などと組み合わせることが重要です。
どの病院・施設にも当てはまる志望動機
「地域医療に貢献したい」「患者様に寄り添いたい」といった表現だけでは、なぜその病院・施設を選んだのかが伝わりにくくなります。採用担当者に志望度の高さを伝えるためには、応募先ならではの特徴を盛り込みましょう。
調べた情報をそのまま志望動機に書くのではなく、「その特徴のどこに魅力を感じたのか」「自分の経験や目標とどうつながるのか」まで説明することが大切です。
前職への不満やネガティブな転職理由の伝え方
転職では、人間関係や業務量、待遇などへの不満がきっかけになることもあります。しかし前職への批判をそのまま志望動機にすると、採用担当者に懸念を与える可能性があります。ネガティブな転職理由は、今後実現したいことに置き換えて伝えましょう。
- 「人間関係が悪かった」→「多職種と連携しながら支援に取り組みたい」
- 「教育体制が整っていなかった」→「継続的に専門性を高められる環境で成長したい」
- 「担当できる症例が少なかった」→「幅広い症例を経験して対応力を高めたい」
- 「業務量が多すぎた」→「患者様一人ひとりと丁寧に向き合える支援をしたい」
前職の問題点を詳しく説明するよりも、その経験から何を考え、次の職場で何を実現したいのかを伝えることが重要です。

言語聴覚士の志望動機を面接で伝えるポイント
面接では、履歴書に記載した志望動機をもとに、応募理由や経験について詳しく質問されることがあります。自分の言葉で具体的に説明できるよう準備しておきましょう。
履歴書の内容を丸暗記せず自分の言葉で話す方法
面接では、履歴書に書いた志望動機を一字一句暗記する必要はありません。文章を丸暗記すると、一部を忘れた際に話が止まる可能性があります。重要なポイントを整理し、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
面接前には、言語聴覚士を目指した理由、応募先に魅力を感じた点、志望理由につながる経験、自分の強み、入職後に取り組みたいことを押さえておくことが大切です。文章全体ではなく、話の軸となるキーワードを覚えておくのがコツです。
志望動機を簡潔かつ具体的に説明するコツ
面接で志望動機を伝える際は、長く話しすぎず、要点を絞って具体的に説明することが大切です。以下の順番で整理すると、簡潔にまとめやすくなります。
- 結論:応募先を志望した理由
- 根拠:志望理由につながった経験や考え
- 応募先との接点:魅力を感じた特徴や取り組み
- 入職後:経験や強みをどう活かして貢献したいか
抽象的な表現だけで終わらせず、実習や前職での具体的な経験を交えることもポイントです。
志望動機と転職理由を一貫させる考え方
転職者の場合は、志望動機と転職理由につながりを持たせることが重要です。たとえば転職理由として「専門領域を広げたい」と話しているにもかかわらず、志望動機で専門性に触れていないと、採用担当者が疑問を感じる可能性があります。
転職理由 | 志望動機へのつなげ方 |
|---|---|
幅広い症例を経験したい | 多様な症例に対応する応募先で専門性を高めたい |
特定分野を深く学びたい | 希望する分野に力を入れている点に魅力を感じた |
多職種連携を重視したい | チームで支援する体制のなかで経験を活かしたい |
生活期の支援に携わりたい | 利用者の生活に継続して関われる環境で働きたい |
「現職・前職で感じた課題→転職で実現したいこと→応募先を選んだ理由」という流れで整理すると、一貫性のある説明がしやすくなります。
深掘り質問に備えて整理しておきたい内容
面接では、志望動機を答えたあとに「なぜそう思ったのですか」など、回答を掘り下げる質問をされることがあります。志望動機だけを準備するのではなく、その根拠となる経験や考えを具体的に説明できるよう整理しておきましょう。
- なぜ言語聴覚士を目指したのですか
- なぜ当院・当施設を選んだのですか
- 実習や前職で印象に残っている経験はありますか
- あなたの強みを言語聴覚士の仕事にどう活かしますか
- 将来どのような言語聴覚士になりたいですか
それぞれの質問に個別の回答を丸暗記するのではなく、志望理由や経験、将来像を一つの軸で整理しておくことがポイントです。

まとめ
言語聴覚士の志望動機では、資格を取得した理由だけでなく、応募先を選んだ理由や自身の強み、入職後の貢献までを一貫して伝えることが大切です。言語聴覚士法に定められた業務内容を踏まえ、音声機能・言語機能・聴覚に障害のある人をどのように支えたいのかを自分の言葉で語ると、仕事への理解度が伝わります。
新卒の場合は臨床実習や授業での学び、転職の場合は担当した症例や身につけた技術、未経験の場合は前職で培った傾聴力や対応力が、それぞれアピール材料になります。応募先は病院、リハビリテーション施設、介護・福祉施設、小児・発達支援分野と幅広いため、対象者や求められる役割に合わせて内容を書き分けましょう。
一方で、「人の役に立ちたい」だけで終わる内容や、待遇面を中心にした理由、どの病院・施設にも当てはまる表現は避けたいところです。前職への不満は、次の職場で実現したいことへ言い換えて伝えます。履歴書では要点を簡潔にまとめ、面接では具体的なエピソードを補いながら、志望理由の軸をそろえておくことが、説得力につながります。
よくある質問
Q.言語聴覚士の志望動機は何文字程度にまとめる?
志望動機の文字数に一律の決まりはありません。応募書類に文字数の指定がある場合は、その指定に従いましょう。履歴書の場合は記入欄の大きさに合わせ、読みやすく収まる分量を意識することが大切です。
文字数にかかわらず、言語聴覚士を志望する理由、応募先を選んだ理由、活かせる経験や強み、入職後に実現したいことを簡潔に盛り込みましょう。内容を増やすために同じことを繰り返す必要はありません。
Q.言語聴覚士はどのような場所で働いていますか?
言語聴覚士の勤務先は、病院や診療所、リハビリテーション施設、介護・福祉施設、小児の発達支援機関、学校、保健所などに広がっています。厚生労働省の令和6(2024)年医療施設(動態)調査によると、2024年(令和6年)10月1日現在の医療施設は病院8,060施設、一般診療所10万5,207施設で、医療分野だけでも活躍の場は少なくありません。
就業状況については、一般社団法人日本言語聴覚士協会の会員動向で、2026年(令和8年)3月31日現在の正会員22,511人のうち85.4%が有職者(常勤80.1%、非常勤5.3%)と公表されています。応募先を検討する際は、病院の機能や施設の種類ごとに言語聴覚士が担う役割が異なる点を確認しておきましょう。
出典:令和6(2024)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況|厚生労働省
出典:会員動向 | 日本言語聴覚士協会について | 一般社団法人 日本言語聴覚士協会
Q.言語聴覚士を目指したきっかけが思いつかない場合は?
特別な体験や印象的な出来事が必ず必要なわけではありません。明確なエピソードが思いつかない場合は、言語聴覚士について知った経緯や、学ぶなかで興味が深まった分野などを振り返ってみましょう。
進路を調べるなかで興味を持った経験、ことばやコミュニケーションへの関心、授業や実習を通じて関心が深まった経験なども活用できます。重要なのは、劇的なきっかけを作ることではなく、「なぜ関心を持ち、学び続けようと思ったのか」を自分の言葉で説明することです。
Q.新卒で実務経験がなくても何をアピールすればいい?
新卒の場合、言語聴覚士としての実務経験がないことは一般的です。実務経験の有無だけにとらわれず、学生時代に学んだことや実習で得た経験、自身の強みをアピールしましょう。
アピール材料 | 伝える内容の例 |
|---|---|
臨床実習 | 患者との関わりから学んだこと |
授業・演習 | 興味を持って学んだ専門領域 |
卒業研究 | 主体的に調査・研究した経験 |
アルバイト | 傾聴力やコミュニケーション力 |
グループ活動 | 協調性や周囲と連携する力 |
経験を紹介するだけでなく、そこで得た学びや強みを入職後にどう活かしたいのかまで伝えることがポイントです。
Q.転職理由と志望動機は同じ内容でも問題ない?
転職理由と志望動機は関連しますが、まったく同じ内容ではありません。転職理由は「なぜ現在の職場を離れたいのか」、志望動機は「なぜその応募先で働きたいのか」を説明するものです。
「転職理由→実現したいこと→応募先を選んだ理由」とつなげると一貫性が生まれます。たとえば「摂食嚥下領域の経験を増やしたい」という転職理由がある場合、「摂食嚥下リハビリテーションに力を入れている応募先で専門性を高めたい」と志望動機につなげられます。
Q.履歴書と面接で志望動機の内容を変えてもいい?
履歴書と面接で表現や情報量を変えることは問題ありませんが、志望理由の軸まで変えるのは避けましょう。履歴書では記入スペースが限られているため要点を簡潔にまとめ、面接では具体的な経験や考えを補足するのがおすすめです。
たとえば履歴書に「実習を通じて摂食嚥下支援に関心を持った」と記載した場合、面接では関心を持った具体的な経験を説明します。伝える情報量や表現を調整しながら、志望理由の軸には一貫性を持たせましょう。
[メディルン]編集部
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