この記事がおすすめな人
- 理学療法士の志望動機がうまくまとめられず悩んでいる方
- 新卒・転職・施設別の具体的な例文を参考にしたい方
- 履歴書の書き方や面接での深掘り対策まで押さえたい方

理学療法士の志望動機で採用担当者が確認するポイント
採用担当者は資格や経験だけでなく、仕事への理解度や相性、成長意欲なども確認します。ここでは、目指したきっかけから将来像まで一貫性を持たせるために押さえたい4つのポイントを解説します。
理学療法士を目指した理由・きっかけ
採用担当者は、志望動機から「なぜ理学療法士を目指したのか」を確認する傾向があります。きっかけを具体的に伝えることで、仕事への熱意や自身の価値観が相手に届きやすくなります。
きっかけとしては、以下のような経験が挙げられます。
- 自身がけがや病気でリハビリを受けた経験
- 家族や身近な人がリハビリを受けた経験
- スポーツによるけがを経験したこと
- 学校で身体の仕組みやリハビリについて学んだこと
- 医療・福祉分野の仕事に関心を持ったこと
ただし、単に出来事を並べるだけでは不十分です。その経験から何を感じ、なぜ理学療法士を選んだのかまで掘り下げましょう。
応募先の病院・施設を選んだ理由
数ある病院や施設のなかから「なぜ選んだのか」を明確にすることは、応募先への理解度や入職意欲を示すうえで欠かせません。「地域医療に貢献したい」「幅広い症例に携わりたい」だけでは、ほかの職場にも当てはまる内容になりがちです。
応募先ならではの特徴と、自分の経験や目標を結び付けることで、「ここで働きたい」という意欲が伝わる志望動機になります。
経験や強みを入職後にどう活かすか
新卒と転職では、アピールできる経験が異なります。自分の状況に合わせて整理しましょう。
応募者 | アピールできる経験・強みの例 |
|---|---|
新卒 | 臨床実習、学校での学習、アルバイト、部活動、コミュニケーション力 |
経験者 | 担当した症例、リハビリ業務、患者対応、多職種連携、後輩指導 |
異業種からの転職 | 接客経験、対人スキル、チームで働いた経験、課題解決力 |
単に経験や強みを並べるだけでなく、求める人物像と結び付けて入職後の貢献方法まで示しましょう。
どんな理学療法士になりたいかという将来像
採用担当者は将来像を通じて、仕事への意欲や自院で長く活躍できる可能性を確認します。以下の観点で整理すると具体化しやすくなります。
- どのような患者・利用者を支援したいか
- どの分野の知識や技術を身につけたいか
- 3年後・5年後にどのような役割を担いたいか
- 応募先でどのような経験を積みたいか
「患者一人ひとりに寄り添える理学療法士になりたい」といった抽象的な表現で終わらせず、そのために何を学び、どのような経験を積みたいのかまで具体化しましょう。
将来像を考える際は、日本理学療法士協会の認定資格も参考になります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、認定理学療法士は「基礎理学療法、神経理学療法、運動器理学療法等7つの専門分野のうち1つ以上に登録し、専門的臨床技能の維持や、職能面での理学療法技術向上を目的とする」資格とされています。専門理学療法士は「7つの専門分野のうち1つ以上に登録し、研究能力を高めることを目的とする」資格です。

公的データで見る理学療法士の仕事と採用状況
志望動機に説得力を持たせるには、仕事や採用状況を客観的に把握することが大切です。ここでは、厚生労働省のjob tag(職業情報提供サイト)のデータから、仕事内容や求人倍率、賃金水準を確認します。
理学療法士の仕事内容と主な職場
job tagでは、理学療法士は「身体に障害がある人等の身体運動機能の回復や維持・向上を図り自立した日常生活が送れるよう、医師の指示の下、運動の指導や物理療法を行う医療技術者」と説明されています。理学療法の中心は運動療法とされています。
項目 | job tagの記載内容 |
|---|---|
主な職場 | 病院、リハビリテーションセンター、障害者福祉センター、障害児通所・入園施設、保健福祉センター、老人保健施設、高齢者介護施設など |
資格の取得 | 養成校で3年以上修得し、国家試験に合格して免許を取得することが必要 |
勤務の特徴 | 労働時間は昼間勤務が中心で、病院・施設によっては月1〜2回の宿直が入ることもある |
プロスポーツチームに所属する理学療法士もいると記載されています。主な職場は病院にとどまらないため、施設形態によって志望動機で触れるべき対象や支援内容も変わります。
求人倍率と賃金の水準
job tagによると、理学療法士の有効求人倍率は4.67倍、求人賃金(月額)は27.6万円です。数値はいずれも2025年度(令和7年度)ハローワーク求人統計に基づきます。賃金(年収)などは、2025年度(令和7年度)賃金構造基本統計調査の結果を加工したものです。
項目 | 全国の数値 |
|---|---|
有効求人倍率 | 4.67倍 |
求人賃金(月額) | 27.6万円 |
賃金(年収) | 443.6万円 |
平均年齢 | 36.2歳 |
就業者数 | 20万2,540人 |
job tagは、統計データが必ずしもその職業のみを表しているものではないと注記しています。数値は目安として捉え、個々の求人の条件は募集要項で確認しましょう。
また同サイトの解説では、理学療法士の数は増加傾向にあるものの、依然として人材不足が続いているとされています。求人が多い状況であっても、待遇や働きやすさだけを理由にした志望動機では、応募先への関心が伝わりにくくなります。

理学療法士の志望動機の基本的な書き方
志望動機は思いや経験を並べるだけでなく、採用担当者が理解しやすい構成でまとめることが大切です。ここでは、志望理由から入職後の貢献までを一貫させる4つの手順を解説します。
応募先を志望する理由から伝える方法
志望動機では、最初に「なぜその病院・施設で働きたいのか」という結論を示しましょう。採用担当者が内容を理解しやすくなります。あらかじめ応募先の理念やリハビリ方針、診療領域を調べ、魅力を感じた点を具体的に伝えるのがコツです。「貴院の理念に共感したため」だけでは志望度が伝わりにくいため、自分がそこで何を実現したいのかまで伝えます。
理学療法士を目指したきっかけや経験を盛り込む方法
「人の役に立ちたいから」といった抽象的な理由だけでなく、具体的なエピソードを添えると志望動機に説得力が生まれます。エピソードは「経験したこと→感じたこと→理学療法士を目指した理由」の順で整理すると、読み手に伝わりやすくなります。
応募先の特徴と自分の強みを結び付ける方法
応募先の特徴を挙げるだけでなく、自身の経験や強みと結び付けましょう。双方の接点を示したうえで、入職後にどう活かせるかまで伝えると、採用担当者が活躍をイメージしやすくなります。
応募先の特徴 | 結び付けられる強み・経験の例 |
|---|---|
多職種連携を重視している | チームで協力した経験、コミュニケーション力 |
回復期リハビリに力を入れている | 臨床実習での経験、回復過程への関心 |
地域リハビリを重視している | 地域医療への関心、生活に寄り添う姿勢 |
幅広い症例に対応している | 学習意欲、柔軟な対応力 |
入職後の貢献・キャリアビジョンで締めくくる方法
志望動機の最後は、入職後にどのように貢献したいのか、どのような理学療法士を目指すのかを伝えて締めくくります。「貴院に貢献したいです」だけで終えず、「経験を活かして患者の生活機能の改善に貢献したい」など、具体的な行動や目標まで示しましょう。身につけたい知識や技術、挑戦したい診療領域、中長期的に担いたい役割を盛り込むと、一貫性のある内容に仕上がります。

理学療法士の志望動機を書く前に整理したい情報
いきなり文章を作るのではなく、自己分析と応募先の情報収集で材料を整理しておくと、自分らしさのある志望理由を考えやすくなります。
自己分析で理学療法士を目指した理由を掘り下げる方法
きっかけとなった出来事だけでなく、そのときに何を感じ、どのような考えから理学療法士を選んだのかまで整理します。以下の質問を自分に投げかけてみましょう。
- 理学療法士を初めて知ったきっかけは何か
- 医療職のなかでも理学療法士を選んだのはなぜか
- どのような患者・利用者を支援したいか
- 理学療法士として大切にしたい価値観は何か
実習・仕事・学生生活からアピールできる経験を探す方法
臨床実習だけでなく、アルバイトや部活動、ボランティアなども振り返ると、アピールできる経験が見つけやすくなります。「経験」と「得たこと」をセットで考えましょう。
経験 | アピールにつながる要素 |
|---|---|
臨床実習 | 患者対応、観察力、学習意欲 |
アルバイト | コミュニケーション力、責任感 |
部活動・サークル | 協調性、継続力、目標達成力 |
学業・研究 | 専門知識、課題解決力 |
ボランティア | 相手の立場を考える姿勢、行動力 |
病院や施設の理念・診療領域・リハビリ体制を調べる方法
公式サイトや採用ページ、求人票などで、応募先が大切にしている考え方やリハビリの特徴を把握しておきます。応募前には、主に以下の情報を確認しておきます。
- 病院・施設の理念や基本方針
- 主な診療科や対象となる患者・利用者
- 急性期・回復期・生活期(維持期)などのリハビリ領域
- 理学療法士の人数やリハビリテーション体制
- 教育・研修制度や資格取得支援
応募先ならではの志望理由を見つけるポイント
「この応募先だからこそ働きたい」という理由を示すには、応募先が力を入れているリハビリ分野と、自分の経験・価値観・将来像が重なる部分を探します。学びたい分野や身につけたい技術と、応募先の環境が合致しているかも確認しましょう。

理学療法士の志望動機で評価を下げやすいNG例
いくら熱意があっても、応募先を選んだ理由が曖昧な志望動機は、意欲が十分に伝わらず評価を下げる恐れがあります。ここでは、評価を下げやすい4つのNG例を解説します。
「勉強したい」だけで終わる志望動機が避けられる理由
病院や施設は教育機関ではないため、採用側は応募者が入職後にどう成長し、組織へどう貢献できるかを見ています。「勉強したい」と伝える場合は、何をなぜ学びたいのか、応募先でどのような経験を積みたいのかまで具体化しましょう。「学びたい」で終わらず、学んだことを患者への支援にどう活かすかまで示すことが大切です。
待遇や通勤のしやすさだけを志望理由にするリスク
給与や福利厚生、休日、通勤のしやすさは、勤務先を選ぶうえで重要な条件です。しかし、これらだけを志望理由にすると、「条件が良ければほかの職場でもよいのではないか」と受け取られる可能性があります。
特に、以下のような内容だけで志望動機を構成するのは避けましょう。
- 給与や賞与が希望条件に合っている
- 休日が多く働きやすそう
- 自宅から近く通勤しやすい
- 福利厚生が充実している
条件面に触れること自体は悪くありません。ただ、志望動機では応募先の理念やリハビリの特徴、自身の経験・目標を中心に伝えましょう。
どの病院・施設にも当てはまる内容になっているケース
「患者に寄り添いたい」「地域医療に貢献したい」などの表現は使いやすい一方、多くの病院・施設に当てはまります。応募先ならではの情報を盛り込み、以下のように具体化しましょう。
抽象的な内容 | 具体化するポイント |
|---|---|
患者に寄り添いたい | どのような患者をどう支援したいのか |
地域医療に貢献したい | 応募先の地域医療への取り組みと結び付ける |
成長できる環境で働きたい | 魅力を感じた教育・研修制度を示す |
幅広い経験を積みたい | 関心のある診療領域や症例を示す |
例文をそのまま使用するのがおすすめできない理由
例文をそのまま使うと、独自の経験や考えが反映されず、ありきたりな内容になりがちです。例文は文章の流れや構成を確認するために活用し、自分の言葉で書き直すことが重要です。きっかけ、実習や仕事での経験、応募先に魅力を感じた理由、入職後の目標は、必ず自分の情報に置き換えましょう。

新卒理学療法士の志望動機の書き方と例文
新卒者は実務経験がないため、臨床実習や学生生活で得た学びを志望動機に盛り込みましょう。経験の大小ではなく、何を学び、入職後にどう活かすかをアピールすることがポイントです。
実習経験を活かした新卒向け志望動機の例文
臨床実習は、理学療法士の仕事を実際に経験した貴重な機会です。担当した患者の症状を細かく説明するのではなく、実習で学んだことや感じたことを、応募先の特徴と結び付けましょう。
【例文】
臨床実習を通じて、患者一人ひとりの身体機能だけでなく、生活環境や退院後の暮らしまで考えた支援の重要性を学びました。多職種が連携し、患者の在宅復帰を支援する貴院のリハビリテーション体制に魅力を感じ、志望いたしました。入職後は幅広い症例を経験しながら知識と技術を高め、患者の目標や生活に寄り添った支援ができる理学療法士を目指します。
理学療法士を目指したきっかけを盛り込んだ例文
自身のけがや家族のリハビリ、スポーツ経験など、進路を考えるきっかけとなった具体的なエピソードを振り返ってみましょう。きっかけを説明するだけで終わらず、「なぜ理学療法士を選んだのか」「応募先でどのような理学療法士を目指すのか」までつなげることが大切です。
【例文】
高校時代に部活動でけがをした際、理学療法士の方にリハビリを担当していただいたことが、この仕事を目指したきっかけです。身体機能の回復だけでなく、競技復帰への不安にも寄り添っていただいた経験から、私も患者の身体と気持ちの両面を支えられる理学療法士になりたいと考えるようになりました。スポーツリハビリにも力を入れている貴院で専門性を高め、患者の目標達成を支援できる理学療法士を目指します。
目立った実績や経験がない場合の志望動機の作り方
特別な実績や珍しい経験がなくても、採用で評価されないわけではありません。採用担当者は、学生生活や実習への取り組み方、仕事に対する姿勢なども確認しています。
経験 | アピールできる要素 |
|---|---|
授業・試験勉強 | 継続力、学習意欲 |
臨床実習 | 観察力、患者との関わり方 |
アルバイト | 責任感、コミュニケーション力 |
グループワーク | 協調性、傾聴力 |
部活動・サークル | 継続力、チームワーク |
重要なのは、経験そのものではなく「その経験から何を学び、理学療法士としてどう活かすか」です。
国家試験の状況と志望動機での触れ方
理学療法士になるには、国家試験に合格して免許を取得する必要があります。厚生労働省の発表によると、第61回理学療法士国家試験は、2026年(令和8年)2月23日に実施されました。
区分 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
理学療法士 | 12,951人 | 12,436人 | 11,156人 | 89.7% |
うち新卒者 | 11,824人 | 11,366人 | 10,782人 | 94.9% |
合格基準は総得点167点以上(277点満点)、かつ実地問題41点以上(117点満点)です。なお、配点は一般問題が1問1点(160点満点)、実地問題が1問3点(117点満点)となっています。
応募時点で結果が出ていない場合は、「必ず合格します」と断定するのではなく、試験に向け着実に学習を進めている姿勢を伝えましょう。そのうえで、入職後に学びたい分野や支援へ活かし方に触れるのが適切です。

転職する理学療法士の志望動機の書き方と例文
転職では、これまでの経験や専門性に加え、転職によって何を実現したいのかを明確にすることが大切です。退職理由から応募先を選んだ理由、入職後の目標まで一貫させましょう。
経験や専門性を活かして転職する場合の例文
担当してきた患者や診療領域、身につけた知識・技術を具体的に伝え、応募先でどう活かして貢献できるのかを示しましょう。
【例文】
前職では回復期リハビリテーション病棟で勤務し、脳血管疾患や運動器疾患の患者を中心に担当してきました。業務を通じて、身体機能の改善だけでなく、退院後の生活を見据えた支援の重要性を学びました。地域との連携を重視し、退院後まで継続した支援に取り組む貴院の方針に魅力を感じ、志望いたしました。これまで培った経験を活かし、多職種と連携しながら患者の生活を支えられる理学療法士として貢献したいと考えています。
キャリアアップを目的に転職する場合の例文
「成長したい」「専門性を高めたい」という希望だけで終わらせず、どのような知識や技術を身につけ、患者への支援にどう活かしたいのかまで伝えましょう。「これまでの経験→今後伸ばしたい能力→応募先を選んだ理由→将来の貢献」の流れでまとめると伝わりやすくなります。
【例文】
前職では運動器疾患を中心としたリハビリテーションに携わり、基本的な評価や治療技術を身につけてきました。今後はより幅広い症例を経験し、理学療法士として対応できる領域を広げたいと考えています。幅広い診療科に対応し、研修や症例検討にも力を入れている貴院の環境に魅力を感じ、志望いたしました。これまでの経験を活かしながら専門性を高め、将来的には後輩の育成にも携われる理学療法士を目指します。
別の診療領域・施設形態へ転職する場合の例文
急性期から回復期、病院から訪問リハビリなど、異なる領域や施設形態へ転職する場合は、「なぜ新しい分野に挑戦したいのか」を明確にしましょう。現在の業務で感じた課題や関心と結び付け、これまでの経験から活かせる強みも示します。
【例文】
これまで急性期病院で勤務し、早期離床や身体機能の回復を中心としたリハビリテーションに携わってきました。そのなかで、退院後の生活まで継続して支援することに関心を持つようになり、訪問リハビリに力を入れている貴事業所を志望いたしました。急性期で培ったリスク管理や状態変化への対応力を活かしながら、利用者の生活環境や希望に合わせた支援ができる理学療法士を目指します。
退職理由と志望動機に一貫性を持たせる方法
前職への不満ではなく、実務経験から生まれた目標を実現するための応募という、前向きな構成を意識しましょう。退職理由は、以下のように志望動機へつなげると伝わりやすくなります。
退職・転職を考えた理由 | 志望動機へのつなげ方 |
|---|---|
幅広い症例を経験したい | 多様な診療領域を扱う応募先で経験を積みたい |
専門性を高めたい | 特定分野に力を入れている応募先で知識・技術を深めたい |
生活期(在宅など)の支援に携わりたい | 訪問・地域リハビリに取り組む環境で経験を活かしたい |
多職種連携を深めたい | チーム医療を重視する環境で患者支援に貢献したい |

施設別に見る理学療法士の志望動機の例文
施設によって対象となる患者・利用者や求められる役割が異なるため、それぞれの特徴を踏まえて志望理由を考えることが大切です。ここでは、病院、クリニック、介護施設、訪問リハビリの例文を紹介します。
病院へ応募する場合の志望動機
急性期・回復期・慢性期などの病院機能や診療領域を確認し、自分が経験したい分野や将来像と結び付けましょう。多職種と連携する機会も多いため、チーム医療への関心を盛り込むことも効果的です。
【例文】
臨床実習を通じて、患者の身体機能だけでなく、退院後の生活まで見据えて支援することの重要性を学びました。多職種が連携し、早期から退院支援に取り組む貴院のリハビリテーション体制に魅力を感じ、志望いたしました。入職後は幅広い症例を経験して知識と技術を身につけ、患者一人ひとりの目標に合わせたリハビリを提供できる理学療法士を目指します。
クリニックへ応募する場合の志望動機
クリニックでは、外来患者を継続的に支援する機会が多く、施設によっては運動器疾患やスポーツ障害など特定の分野に力を入れています。診療内容を事前に確認し、自身の関心や経験と結び付けることが大切です。
【例文】
学生時代のスポーツ経験をきっかけに運動器リハビリテーションに関心を持ち、患者の早期回復や社会復帰を支援したいと考えています。運動器疾患やスポーツ障害のリハビリに力を入れている貴院に魅力を感じ、志望いたしました。患者の症状や生活背景を丁寧に把握し、一人ひとりの目標に合わせた支援を行いながら、運動器分野の専門性を高めていきたいと考えています。
介護施設へ応募する場合の志望動機
介護施設では、身体機能の改善だけでなく、利用者の生活機能の維持・向上を図り、自立を支援することも理学療法士の重要な役割です。ADL(日常生活動作)や介護予防への関心、介護職や看護師などと協力する姿勢を伝えるとよいでしょう。
【例文】
実習で高齢者のリハビリに携わり、身体機能の改善だけでなく、その方らしい生活を維持するための支援に魅力を感じました。利用者の自立支援を重視し、多職種で生活全体を支える貴施設の方針に共感し、志望いたしました。理学療法士として利用者の身体状況や生活環境を把握し、介護職や看護師などと連携しながら、安心して生活を続けられるよう支援したいと考えています。
訪問リハビリへ応募する場合の志望動機
訪問リハビリでは、利用者の自宅を訪問し、実際の生活環境に合わせた支援を行います。在宅生活を支えたい理由や、利用者・家族とのコミュニケーションを大切にする姿勢、ケアマネジャー(介護支援専門員)などとの連携意識を具体的に伝えましょう。
【例文】
病院での実習を通じて、退院後の生活まで見据えたリハビリの重要性を実感し、在宅で生活する方への支援に関心を持ちました。利用者一人ひとりの生活環境や希望に合わせた支援を重視する貴事業所の方針に魅力を感じ、志望いたしました。利用者やご家族とのコミュニケーションを大切にし、多職種とも連携しながら、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう支援できる理学療法士を目指します。

理学療法士の履歴書に志望動機を書く際のポイント
履歴書は、採用担当者が入職意欲や応募先との相性を判断する重要な書類です。限られたスペースで、情報を詰め込みすぎないことが大切です。ここでは、書く際のポイントを3つ解説します。
履歴書の限られたスペースで簡潔にまとめる方法
最も伝えたい志望理由を明確にし、経験や強み、入職後の目標へつなげると、短い文章でも説得力が生まれます。応募先の理念や公式サイトの文章をそのまま引用せず、自分がどの部分に魅力を感じたのかを示しましょう。詳細なエピソードは面接で補足することを想定し、履歴書では要点を絞ります。
自己PRと志望動機の内容を使い分けるポイント
自己PRでは「自分にはどのような強みがあるか」、志望動機では「なぜ応募先で働きたいのか」を中心に伝えます。
項目 | 主に伝える内容 |
|---|---|
志望動機 | 応募先を選んだ理由、応募先で実現したいこと |
自己PR | 自分の強み、経験、強みを裏付けるエピソード |
同じ強みや経験を盛り込むこと自体は問題ありませんが、全く同じ文章の重複は避けましょう。自己PRでは強みを具体的な経験から説明し、志望動機ではその強みを応募先でどう活かすのかを示します。
履歴書と面接で志望動機に一貫性を持たせる方法
履歴書に記載した志望動機は、面接でも質問される可能性があります。履歴書と面接で志望理由が大きく変わらないよう、応募先を選んだ理由、きっかけ、経験、入職後に目指したい理学療法士像の軸をそろえておきましょう。履歴書では要点を簡潔にまとめ、面接で具体的なエピソードを補足するのがスムーズです。

理学療法士の志望動機を面接で伝えるポイント
面接では、履歴書に記載した志望動機をもとに、応募理由や将来像について詳しく質問されることがあります。ここでは、面接で伝えるポイントを4つ解説します。
履歴書の内容を丸暗記せず自分の言葉で説明する方法
面接では、履歴書の志望動機を丸暗記せず、要点を整理して自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。文章を暗記すると、言葉を忘れたときに話が止まったり、質問に合わせて柔軟に答えられなかったりする可能性があります。キーワードや要点を押さえ、声に出して練習しておくと自然に説明しやすくなります。
「なぜ当院なのか」を深掘りされた場合の答え方
「なぜ当院か」と聞かれたら、理念への共感だけで終わらず、応募先ならではの特徴と自分の経験・目標を結び付けて答えます。回答は、以下の流れで組み立てると伝わりやすくなります。
順番 | 伝える内容 |
|---|---|
1 | 応募先に魅力を感じた具体的な特徴 |
2 | その特徴に関心を持った理由・経験 |
3 | 応募先で取り組みたいこと |
4 | 経験や強みを活かして貢献できること |
「どんな理学療法士になりたいか」への回答の組み立て方
この質問では、仕事に対する価値観や成長意欲、将来像などが確認されます。「患者に寄り添える理学療法士になりたい」だけでは抽象的になりやすいため、「患者の生活背景まで把握し、多職種と連携しながら退院後の生活を支えられる理学療法士を目指したい」のように、具体的な行動や目標まで伝えましょう。その将来像を応募先でどう実現したいかまで説明できると、志望動機との一貫性も高まります。
家族や尊敬する人物について聞かれたときの考え方
面接では、志望動機のほかに、家族のことや尊敬する人物などを聞かれる場面もあります。厚生労働省は、就職差別につながるおそれがある具体的事項として、「適性・能力に関係のない事項(本人に責任のない事項や、本来自由であるべき事項〈思想・信条にかかわること〉)を、エントリーシート・応募用紙・面接・作文などによって把握すること」など14事項を示しています。事項は、次の3つに区分されています。
配慮・留意すべき分類 | 主な事項 |
|---|---|
本人に責任のない事項 | 本籍・出生地、住宅状況、家族に関すること、生活環境・家庭環境 |
本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること) | 宗教、人生観・生活信条、思想、購読新聞・雑誌・愛読書、支持政党、尊敬する人物、労働組合や社会運動 |
採用選考の方法 | 身元調査など、必要性が認められない健康診断、適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類の使用 |
厚生労働省の特設サイトによると、2024年度(令和6年度)にハローワークで把握された不適切質問854件のうち、「家族に関すること」が多くを占めました。同省は、面接の空気を和らげる目的で聞いてしまうケースが多いと指摘し、事業主へ注意を促しています。
志望動機に家族の職業や病歴などを書く必要はありません。家族のリハビリ経験がきっかけであっても、自分自身が何を感じ、どう考えて理学療法士を選んだのかに焦点を当てて伝えましょう。厚生労働省の「公正採用選考人権啓発推進員」特設サイトには、求職者向けのページも用意されています。

まとめ
理学療法士の志望動機は、目指したきっかけ、応募先を選んだ理由、自分の経験や強み、入職後の貢献と将来像を一貫して伝えることが大切です。「勉強したい」や待遇だけで終わらせず、どの病院・施設にも当てはまる表現は具体化しましょう。
新卒は実習や学生生活での学びを、転職は前職での経験と転職の目的を軸に整理すると伝わりやすくなります。病院やクリニック、介護施設、訪問リハビリなど、各施設の特徴に合わせて内容を調整しましょう。
履歴書では要点を簡潔にまとめ、面接では具体的なエピソードを補足します。例文はそのまま使わず、自分の言葉に置き換えましょう。公的機関の情報で仕事や採用の状況を確認しながら、自分らしい志望動機を仕上げてください。
よくある質問
Q.理学療法士になろうと思ったきっかけはどう答える?
具体的な経験と、その経験から感じたことをセットで伝えましょう。特別な出来事である必要はなく、理学療法士に興味を持った経緯を自分の言葉で説明することが大切です。「きっかけ→感じたこと→理学療法士を選んだ理由」の順に整理し、将来どのような理学療法士になりたいかまでつなげると、説得力が高まります。
Q.理学療法士になりたい理由が思いつかない場合はどうする?
無理に特別なエピソードを作る必要はありません。理学療法士を知ったきっかけや興味を持った点、他職種ではなく理学療法士を選んだ理由、実習での体験などを書き出してみましょう。質問に答える形で書き進めると、大切にしたい価値観が見えてきます。
Q.志望動機は何文字くらいにまとめればよい?
志望動機の文字数に一律の決まりはありません。文字数の指定があればその範囲内で、なければ記入欄の大きさに合わせて簡潔にまとめましょう。応募先を選んだ理由、経験、強み、入職後の貢献、将来像を盛り込み、詳しい経験や背景は面接で補足できるよう準備しておきます。
Q.新卒でアピールできる経験が少ない場合はどう書く?
理学療法士としての実務経験がなくても、臨床実習や学生生活、アルバイトなどが強みを示す材料になります。
経験 | アピールできる強み |
|---|---|
臨床実習 | 観察力、学習意欲、患者対応 |
授業・試験勉強 | 継続力、計画性 |
アルバイト | 責任感、コミュニケーション力 |
部活動 | 協調性、継続力 |
グループワーク | 傾聴力、チームワーク |
経験の華やかさではなく、「何を学び、それを入職後にどう活かすのか」を具体的に伝えることが大切です。
Q.転職理由と志望動機は同じ内容でもよい?
関連していても問題ありませんが、まったく同じ内容にするのは避けましょう。転職理由は「なぜ退職したのか」、志望動機は「なぜ応募先で働きたいのか」を伝える項目であり、それぞれの役割は異なります。前職での経験から生まれた目標と応募先の特徴を結び付け、筋道を立てて説明すると、転職の目的も伝わりやすくなります。
Q.理学療法士は人材不足と聞くが、志望動機は簡単でもよい?
job tagによると、理学療法士の全国有効求人倍率は4.67倍(2025年度ハローワーク求人統計)と高水準です。しかし、だからといって志望動機を簡略化してよい理由にはなりません。応募先ごとに理念や診療領域、対象となる患者・利用者が異なるからです。
求人が多い職種でも、応募先を選んだ理由や入職後の目標を具体的に伝えることで、応募先への理解と意欲を示せます。
[メディルン]編集部
この記事の執筆者情報です
医療福祉業界に特化した情報を発信するオウンドメディア。
医療福祉に関する制度、転職・キャリアに役立つトピック、スキルアップのヒントなど、幅広いテーマを取り上げ、誰にとっても読みやすいメディア運営を目指しています。
転職活動のヒントや資格取得、スキル向上に役立つ知識まで、専門性と信頼性の高いコンテンツを目指して日々更新中です。



.webp&w=3840&q=75)

