インフルエンサーマーケティングの費用相場は?料金体系と内訳を解説

インフルエンサーマーケティングの費用相場は?料金体系と内訳を解説

更新日:2026/10/07

インフルエンサーマーケティングの費用相場は、フォロワー単価で算定する場合、1フォロワーあたり数円程度が目安です※。投稿報酬のほか、制作や代理店の支援、素材の二次利用などが加わるため、依頼範囲をそろえた総額で比べます。

本記事では、インフルエンサーマーケティングを検討している担当者向けに、規模別の費用相場・依頼方法ごとの違いと総額の試算例・費用の内訳と料金体系・ステマ規制の注意点を解説します。見積額の内訳を把握し、自社の施策に必要な予算を考えるためにお役立てください。

※2026年9月28日時点で公開されている事業者サイトの解説・料金例をもとにした目安

インフルエンサーマーケティングの費用相場はいくら?

インフルエンサーマーケティングの費用相場は?料金体系と内訳を解説-1

インフルエンサーマーケティングの費用は、料金体系や依頼する内容、依頼方法によって変わります。料金体系には、フォロワー数を基準にする方式、月額で利用料を支払う方式、案件ごとに見積もる方式、成果に応じて支払う方式があります。

インフルエンサーマーケティングの主な料金体系

代表的な料金体系は、フォロワー単価型、月額固定型、プロジェクト見積型、成果報酬型の4つです。契約によっては、フォロワー数や想定再生数を参考に見積額を決めるなど、複数の考え方を組み合わせることがあります。

フォロワー単価型:フォロワー数を基準に算出

フォロワー数に1フォロワーあたりの単価を掛けて料金を算出する方式です。動画が中心の案件では、フォロワー数の代わりに再生数を基準にすることがあり、実際の再生数で精算する契約と、想定再生数をもとに事前に金額を決める契約に分かれます。

月額固定型:毎月決まった利用料を支払う

プラットフォームなどのサービスを利用するときに、毎月決まった利用料を支払う方式です。プランによって使える機能や募集できる案件の数が異なり、インフルエンサーへの報酬や手数料が別にかかることがあります。

プロジェクト見積型:案件の条件に合わせて総額を決定

投稿本数や制作内容、企画・進行管理などの条件をもとに、案件ごとに見積もって総額を決める方式です。代理店への委託や、著名人の起用で多く使われます。契約前に、投稿本数や修正回数、二次利用など、見積額に含まれる範囲を確かめます。

成果報酬型:合意した成果に応じて支払い

購入や申し込みなど、事前に決めた成果の件数に応じて料金を支払う方式です。成果として数える条件や計測方法、計測期間を契約時に決めておきます。

インフルエンサーのフォロワー単価の相場と起用費の計算方法

起用費の概算に使うのが、「フォロワー数×1フォロワーあたりの単価」という計算式です。フォロワー単価は1フォロワーあたり数円程度が目安で、直接依頼では2〜5円程度とされる例があります。プラットフォームの公開料金では、Instagramでフォロワー単価1.5〜2円程度(税抜)から設定している例もあります。

仮にフォロワー単価を2〜5円として試算すると、起用費の目安は次のとおりです。区分には、フォロワー規模による一般的な呼び方を使っています。単価は規模が大きい層ほど高くなる傾向があり、メガ・トップ層やタレント・著名人は個別見積もりになるのが一般的なため、試算から外しています。

区分

フォロワー数

起用費の目安

ナノ(1万人未満)

5,000人

1万〜2.5万円

マイクロ(1万〜10万人未満)

1万人

2万〜5万円

マイクロ(1万〜10万人未満)

5万人

10万〜25万円

ミドル(10万〜100万人未満)

10万人

20万〜50万円

ミドル(10万〜100万人未満)

50万人

100万〜250万円

メガ・トップ(100万人以上)

100万人

個別見積もりが中心

※1フォロワーあたり2〜5円の単価は、2026年9月28日時点で公開されている事業者サイトの解説・料金例をもとにした目安です。掲載元に税込・税抜の記載はありません

※フォロワー数×2〜5円で計算した概算例です。ストーリーズ投稿や来店訪問、二次利用などを加えると追加料金が発生する場合があり、実際の料金を保証するものではありません

たとえば、単価2円でフォロワー5万人のインフルエンサーに依頼した場合、基本料金は10万円です。単価が5円なら同じ5万人で25万円になるため、見積もりを受け取ったら単価の根拠を尋ねておきましょう。

フォロワー規模によって、1回の投稿で届く人数だけでなく、向いている施策や費用の考え方も変わります。一般的な例を整理すると次のとおりです。

区分

向いている施策の例

費用の考え方

ナノ(1万人未満)

商品を使った感想の紹介、商品を提供して試してもらうギフティング

1人あたりの起用費が少額になりやすく、複数人に依頼しやすい

マイクロ(1万〜10万人未満)

ジャンルを絞った訴求、投稿の二次利用を前提にした依頼

フォロワー単価で計算し、二次利用の条件も見積もりで確かめる

ミドル(10万〜100万人未満)

新商品の発売時など、認知を広げたい施策

起用費が大きくなりやすいため、投稿本数や二次利用の範囲を絞って見積もる

メガ・トップ(100万人以上)

大規模なキャンペーン

個別見積もりが中心

※区分ごとの施策は一般的な例です。実際の起用では、フォロワーの属性や発信内容が商材と合うかを確かめて決めます。商品提供だけの依頼でも、企業が投稿内容の決定に関与していれば、広告であることが明瞭に伝わる表示が必要です(後述のステマ規制の注意点を参照)

規模の小さい層は1人あたりの起用費を抑えやすい一方、1回の投稿で届く人数は限られます。認知を広げたいのか、商品の使用感を伝えたいのかを先に決め、区分と起用人数を組み合わせて予算を考えましょう。

二次利用・制作費など起用費に加わる費用の内訳

起用費の概算が出たら、依頼内容に応じて加わる費用を足します。次のような依頼をすると、追加費用が発生する場合があります。

追加で発生しやすい費用

依頼内容の例

費用の目安

撮影・編集

動画や写真の制作まで任せる

依頼内容に応じて個別に見積もられることが多い

来店・訪問

店舗やイベントへ足を運んでもらう。交通費などが発生する場合もある

基本料金に一定の割合を上乗せするオプションとされることが多い。交通費は実費

二次利用

投稿を自社の広告やWebサイトで使う

小規模な層は基本料金に含め、規模の大きい層は追加料金とする例がある。その追加料金を基本料の20%とする料金例も

複数媒体への投稿

Instagramに加えてXやTikTokにも投稿してもらう

媒体ごとに単価が異なる。直接依頼ではInstagram・Xで2〜3円、TikTokで3〜4円、YouTubeで4〜5円程度の例

ディレクション費用

施策全体の進行を代理店などに任せる

委託する業務の範囲に応じて見積もられる

プラットフォーム利用料

マッチングプラットフォームを使う

月額の利用料がかかるほか、インフルエンサーへの報酬額の10〜30%程度を利用料・手数料とする例がある

商品代金・配送料

商品を無償で提供して紹介してもらう

提供する商品の代金と送料

※2026年9月28日時点で公開されている事業者サイトの解説・料金例をもとにした目安です。税込・税抜の記載はありません

追加料金の設定方法は依頼先によって異なります。著名人への依頼や案件条件によっては、フォロワー単価を使わず個別に金額を決めることがあります。

【依頼方法別】インフルエンサーマーケティングの費用の違い

インフルエンサーマーケティングの費用相場は?料金体系と内訳を解説-2

インフルエンサーマーケティングでは、依頼方法によって報酬以外にかかる費用が変わります。直接依頼では報酬と商品提供が中心ですが、プラットフォームでは利用料や手数料、代理店では企画や進行管理の費用が加わります。

主な依頼方法は、本人や所属先への直接依頼、プラットフォーム経由での依頼、代理店への委託です。

依頼方法

費用の例

自社が担う主な作業

直接依頼

インフルエンサーへの報酬(1フォロワーあたり2〜5円程度の例)
商品提供・送料など

依頼先探し
条件交渉・契約
進行管理・投稿内容のチェック

プラットフォーム経由

月額利用料(月額1万円未満〜20万円台)
インフルエンサーへの報酬・商品提供
初期費用や報酬に対する手数料がかかる場合も

募集内容の作成
起用する相手の選定
投稿内容のチェック

代理店への委託

案件ごとの見積もり
インフルエンサーへの報酬・商品提供
企画・選定・進行管理などの委託費

目的・予算の決定
商品情報の提供
提案内容・投稿内容のチェック

※2026年9月28日時点で公開されている事業者サイトの解説・料金例をもとにした目安です。税込・税抜の記載はありません

以下では、依頼方法ごとの費用と手数料の目安を解説します。

代理店やプラットフォームについて詳しく知りたい方は、インフルエンサーマーケティングのサービス一覧を参考にしてください。

直接依頼:インフルエンサー本人や所属先と条件を決める

直接依頼では、インフルエンサー本人や所属先と直接やり取りします。外部のプラットフォーム利用料や代理店への委託費がかからないため、支払いは報酬(1フォロワーあたり2〜5円程度の例)と商品提供・送料などが中心です。

その代わり、依頼先探しから投稿内容のチェックまでの手間は社内で負担します。

プラットフォーム:候補探しや連絡を効率化する

インフルエンサーを1人ずつ探して連絡する作業を減らしたいなら、プラットフォーム経由で依頼できます。登録者を検索したり、案件への応募を受け付けたりして、起用する相手を自社で選ぶ仕組みです。

プラットフォームの料金は、機能を絞った月額1万円未満(年払いの例)のプランから、担当者のサポートが付く月額20万円台のプランまで多岐にわたります。

月額利用料のほかに、初期費用や「インフルエンサーへの報酬に対する手数料」がかかることもあり、公開されている料金例では報酬額の30%を手数料とするプランがあります。契約前に、料金に含まれる機能と自社で担当する業務を確認してください。

代理店:企画や進行をまとめて依頼する

社内で企画やインフルエンサーとの連絡まで担うのが難しいなら、代理店へ委託できます。代理店への委託は、プロジェクトごとの見積もりが中心です。企画やキャスティング、進行管理、実施後のレポートなどの費用が加わるため、プラットフォーム型に比べると高くなる傾向があります。著名人の起用では、数十万円から数千万円規模になることもあります。

見積額を受け取ったら、企画、キャスティング、制作、進行管理、レポートのうち、どれが依頼範囲に含まれるかを確かめてください。委託する業務が分かれば、社内で担当する作業を決めやすくなります。

インフルエンサーマーケティングの費用総額の試算例

依頼方法によって、報酬以外に加わる費用が変わります。ここでは、本記事で紹介した料金例を使い、同じ条件で依頼した場合の総額を試算します。料金例を当てはめた計算のため、実際にこの金額で依頼できることを示すものではありません。

条件は、フォロワー3万人のインフルエンサー3人に各1投稿を依頼し、投稿を自社の広告やWebサイトで使う二次利用も付ける想定です。報酬はどの依頼方法でもフォロワー単価2〜5円とし、3人分で18万〜45万円になります。二次利用料は報酬の20%、プラットフォームの手数料は報酬額の30%として計算し、手数料は二次利用料には掛けていません。

依頼方法

費用の内訳(試算)

試算した総額

直接依頼

報酬(18万〜45万円)
二次利用料(3万6,000〜9万円)
商品代金・送料

21万6,000〜54万円(商品代金・送料は別)

プラットフォーム経由

報酬(18万〜45万円)
手数料(5万4,000〜13万5,000円)
二次利用料(3万6,000〜9万円)
月額利用料・商品代金・送料

27万〜67万5,000円(月額利用料・商品代金・送料は別)

代理店への委託

報酬・二次利用料
企画・選定・進行管理などの委託費
商品代金・送料

個別見積もり

※フォロワー単価2〜5円(3万人×3人分で報酬18万〜45万円)、二次利用料を報酬の20%、プラットフォームの手数料を報酬額(二次利用料を除く)の30%とした試算です。月額利用料はプランによって幅が大きいため、総額に含めていません。社内で担う作業の手間も金額に含めていません。いずれも2026年9月28日時点で公開されている事業者サイトの解説・料金例をもとにした目安で、税込・税抜の記載はありません。実際の料金を保証するものではありません

小規模な層では二次利用を基本料金に含める例もあり、その場合は二次利用料の分だけ総額が下がります。プラットフォームの単価や手数料の割合もプランによって異なり、前述のとおり直接依頼と異なる単価を設定している例もあるため、手数料を含めた総額が直接依頼より高くなるとは限りません。直接依頼では依頼先探しや進行管理を社内で担う手間もかかるため、実際の金額は依頼先の料金表や見積もりで確かめ、社内の作業も含めて比べてください。

なお、「事業者の表示」に当たる投稿を自社のWebサイトに二次利用する場合は、「お客様の声」として掲載せず、自社が依頼したインフルエンサーの投稿であることが明瞭に分かる形で表示する必要があります(消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」Q16)。

一般的に、プラットフォームには、案件を公開して応募してきた発信者から選ぶ方式(公募型)と、企業が発信者を指名して依頼する方式(指名型)があります。方式やプランによって手数料や月額利用料の設定が異なる場合があるため、総額で比べることが大切です。

代理店への委託では、企画やキャスティング、進行管理の範囲によって委託費が変わるため、総額は見積もりを受け取るまで確定しません。同じ条件を伝えて依頼方法ごとに見積もりを取り、報酬・手数料・委託費を分けて比べましょう。

インフルエンサーマーケティングの費用を抑えるコツと費用対効果の考え方

インフルエンサーマーケティングの費用相場は?料金体系と内訳を解説-3

同じ予算でも、誰に依頼し、何を成果として追い、どこまで素材を利用するかによって施策の費用対効果は変わります。インフルエンサーへの単価を下げることに集中せず、目的に合わない依頼や想定外の追加費用を減らすことから考えましょう。

取り組み

抑えたい支出・リスク

確認する指標・条件

目的に合う指標を決める

目的とずれた施策への支出

到達数
想起
申し込み件数

属性に合う発信者を選ぶ

反応の薄い依頼への出演費

反応率
フォロワーの属性

小規模に試してから広げる

大型案件での失敗

1件あたりの獲得費用

利用範囲をまとめて交渉する

後からの二次利用料

使用期間
媒体の範囲

投稿後に費用を検証する

見直さないまま続ける依頼の費用

成果1件あたりの費用
集計期間・計測方法

成果は、かけた費用の大小では測れません。ここからは、目的に合う成果指標の決め方から、発信者の選定、依頼規模、二次利用の条件、投稿後の費用の検証まで順に解説します。

目的に合う成果指標を決める

認知を広げたい施策なら到達数や想起の変化を、申し込みを増やしたい施策なら件数と1件あたりの費用を指標にします。認知が目的の施策を短期の売上だけで失敗と決めると、続けるべき施策まで止めてしまいかねません。

フォロワーの属性まで確認して候補を選ぶ

発信者を選ぶときは、フォロワーの人数に加えて属性も確かめます。年齢や地域、関心の方向が商材と合っていなければ、人数が多くても期待する反応につながりにくい可能性があります。

提案を受けた段階で、直近の投稿の反応率とフォロワーの属性データを求めましょう。提供が難しいと言われたら、公開されている投稿など代わりに評価できる情報を尋ねてください。こうしておけば、人数だけで依頼先を決めずに済みます。

小規模に試してから依頼を広げる

最初から大型の案件に予算を寄せると、狙いが外れたときの損失が大きくなりかねません。起用人数や投稿本数を限定して依頼し、反応の出方を確かめてから広げる方法があります。

予算が同じなら、フォロワーの多い1人より属性の合う数人に依頼したほうが、効率がよいことがあります。

素材の利用範囲をまとめて交渉する

二次利用の条件は、最初の依頼時に使用期間と媒体を決め、契約書に記載しておくとスムーズです。投稿が終わってから広告への転用を申し出た場合、条件が個別の交渉になり、断られることもあります。

広告で使うかどうかが決まっていない段階で、使用期間と媒体ごとの金額をオプションとして見積もりに入れておけば、後の判断を早く進められます。

投稿後に1件あたりの費用を検証して次の依頼に活かす

投稿が終わったら、施策にかかった総額を成果の数で割り、1件あたりの費用を出しておくと、次の依頼の予算を考えやすくなります。総額には、報酬だけでなく、手数料や二次利用料、商品代金・送料なども含めます。

成果の数には、目的に合わせて到達数やクリック数、申し込み件数などを使います。申し込み1件あたりの費用や、1,000人に届けるのにかかった費用を発信者・SNS・投稿形式ごとに並べると、次にどこへ予算を寄せるかを判断する材料になります。

比べる際は、集計期間と計測方法をそろえることが前提です。結果をもとに、同じ発信者への継続依頼にするか、ほかの発信者へ切り替えるかを検討しましょう。成果指標の決め方や投稿結果の記録方法は、インフルエンサーマーケティングの進め方を解説した記事で紹介しています。

インフルエンサーマーケティングを依頼する際のステマ規制の注意点

2023年10月1日から、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(令和5年内閣府告示第19号)が、景品表示法上の不当表示に指定されています。インフルエンサーへPRを依頼する企業は、広告であることが伝わる表示と、投稿を管理する体制を決めておきましょう。

依頼前に押さえたい項目は次の3つです。

確認項目

決めること

広告表示

使用する文言、表示する位置、投稿形式に合う伝え方

依頼記録

依頼文、投稿への指示、報酬・商品提供などの記録方法

確認担当

公開前に内容を読む人、公開後に投稿を点検する人

それぞれ何を決めておくとよいのか、具体的に解説します。

広告であることが伝わる表示を決める

事業者の表示に当たる投稿では、一般消費者が広告だと分かる状態にします。「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった文言のほか、「A社から商品の提供を受けて投稿している」のように、企業との関係を文章で伝える方法もあります。

重要なのは、特定の文言を入れること自体より、投稿全体から広告だと明瞭に伝わることです。大量のハッシュタグに「PR」を埋もれさせる、一般消費者が気付きにくい末尾へ置く、周囲より小さい文字で表示するといった方法は避けましょう。

動画では、「広告」の表示が一瞬だけだと、視聴者が気付かない可能性があります。動画の長さや表示する位置・時間を踏まえ、視聴者が広告だと認識できる表示にしましょう。長い動画で途中や末尾にだけ表示する方法も、広告だと認識しにくい例として運用基準に挙げられています。冒頭だけでなく画面上に常に表示するなど、動画全体を通して広告だと分かる方法を検討してください。

参考:消費者庁「『一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示』の運用基準」

投稿への関与内容を記録する

ステマ規制で責任を問われるのは、自己の商品・サービスについて表示内容の決定に関与した事業者です。広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサーは通常、規制対象外ですが、広告主と共同して商品などを供給する場合は対象になるケースがあります。

投稿が「事業者の表示」に当たるかは、企業が表示内容の決定にどこまで関与したかで判断されます。具体的なやり取りや報酬の内容・商品提供の目的・過去や今後の取引関係などは、明確な文言指定の有無にかかわらず考慮の対象です。

また、依頼文や投稿内容への指示・修正依頼、報酬・商品提供の条件などを案件ごとに社内で残しておくと、後から依頼の経緯を追いやすくなります。記録の方法はステマ規制で一律に定められていませんが、こうした記録は広告主側の管理に役立ちます。

参考:消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」

公開前後の確認担当を決める

広告表示の文言や位置を依頼時に決めても、実際の投稿で変わる可能性があります。社内運用として、公開前に投稿内容を読む担当者と、公開後の状態を点検する担当者を決めておくと対応しやすくなります。

公開前に点検するのは、「広告であることが明瞭に伝わる文言・位置になっているか?」です。公開後は、実際の投稿に広告表示が残っているか、修正によって分かりにくくなっていないかを点検してください。

公開前後に何回点検するかは、ステマ規制で一律に定められたルールではありません。複数のインフルエンサーへ依頼する場合は、担当者と点検日、問題があった際に修正を依頼する人まで社内で決めておくと運用しやすくなります。

参考:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」

インフルエンサーマーケティングの費用に関するよくある質問

インフルエンサーマーケティングの費用相場は?料金体系と内訳を解説-4

商品提供だけでの依頼、SNSごとの単価の違い、少ない予算での始め方、投稿中止時の費用、海外インフルエンサーへの支払い、継続依頼の料金など、契約前に迷いやすい点にお答えします。

商品提供だけで依頼することはできる?

報酬を支払わず、商品を提供して紹介してもらう依頼もできます。ただし、商品提供だけでも、企業が投稿内容の決定に関与していれば「事業者の表示」に当たり、広告であることが明瞭に伝わる表示が必要です。依頼するときは、前述の「広告であることが伝わる表示を決める」を参考に、文言や表示する位置を取り決めておきます。

SNSごとにフォロワー単価は違う?

SNSによって単価の目安は異なります。直接依頼の例では、InstagramとXが1フォロワーあたり2〜3円、TikTokが3〜4円、YouTubeが4〜5円程度です。動画が中心のSNSでは、再生数を基準に料金を決めることもあります。

※2026年9月28日時点で公開されている事業者サイトの解説・料金例をもとにした目安です。税込・税抜の記載はありません

少ない予算でも依頼できる?

少ない予算でも始められます。フォロワー数が1万人未満のナノインフルエンサー、1万〜10万人未満のマイクロインフルエンサーなら、フォロワー単価で計算した起用費は比較的少額です。機能を絞ったプラットフォームなら、月額1万円未満のプラン(年払いの例)から利用できます。まずは起用人数や投稿本数を絞って依頼し、反応に手応えがあれば広げていきましょう。

投稿が中止になった場合も費用はかかる?

契約条件によっては、投稿を中止しても費用が発生します。撮影や制作がすでに始まっていれば実費がかかることもあるため、キャンセル料とあわせて契約前に確かめておきましょう。

とくに押さえたいのは、キャンセルできる期限、制作済みの費用、インフルエンサーへの報酬の扱いです。どの時点からいくら発生するのかを契約書や申込規約で確かめてください。

海外のインフルエンサーには円で支払える?

相手と円建てで合意し、指定する送金先で円を受け取れるなら、円で支払う契約は可能です。支払通貨のほか、送金方法、為替手数料や送金手数料を誰が負担するかも契約時に決めておきましょう。

海外インフルエンサーへの報酬が源泉徴収の対象になるかは、報酬の内容や役務を行った場所、権利の利用条件などによって異なります。

租税条約による軽減・免除を受けるには、最初の支払日の前日までに「租税条約に関する届出書」を支払者経由で所轄税務署へ提出するのが原則です。期限までに提出できなかったときは、国内法による税率で源泉徴収した後、所定の手続きによって差額の還付を請求できる場合があります。

参考:国税庁「No.2878 国内源泉所得の範囲」

参考:国税庁「No.2884 非居住者等に対する源泉徴収・源泉徴収の税率」

参考:国税庁「No.2888 租税条約に関する届出書の提出(源泉徴収関係)」

同じ人への継続依頼で料金は変わる?

継続して依頼すれば自動的に料金が下がる、とは限りません。複数回の投稿を予定しているなら、1回ずつ依頼したときと、まとめて依頼したときの総額を尋ねておきましょう。

料金を相談するときは、投稿本数に加えて、投稿形式、撮影や訪問の有無、二次利用の条件を伝えます。料金は依頼内容で変わるため、回数だけで金額を比べないようにしてください。

まとめ

インフルエンサーマーケティングでは、金額の安さだけで依頼先を決めると、必要な制作や二次利用が見積もりに含まれていない場合があります。費用を比べる際は、投稿本数、媒体、修正回数、二次利用、管理費などの条件をそろえることがポイントです。

依頼したい内容を固めたら、その条件を各社へ伝えて見積もりを取りましょう。料金の内訳と対応範囲、広告表示の管理方法まで把握すると、自社の施策に合う依頼先を選びやすくなります。

BIZNAVI編集部
執筆者

BIZNAVI編集部

株式会社DYMが運営する、法人向けサービスの比較・検索メディア「BIZNAVI byDYM」の編集部。 勤怠管理・会計・生産管理などの業務システムやSaaSに加え、営業代行・Web制作・記事作成代行・SNS運用代行といった業務支援サービスまで、幅広い領域の法人向けサービスを調査・比較し、導入検討に役立つ情報を発信している。 各サービスの機能や料金、提供形態、導入実績などの公開情報をもとに、目的や条件に応じて比較しやすい形で整理することを重視してコンテンツを制作。企業が抱える業務課題や実際の活用シーンを踏まえ、自社に合ったサービス選びと、検討から意思決定までをスムーズに進めるための情報提供を行っている。

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