Web接客ツールとは?機能・種類・メリットと導入の判断基準を解説

Web接客ツールとは?機能・種類・メリットと導入の判断基準を解説

更新日:2026/10/07

Web接客ツールとは、サイト訪問者の行動に応じてポップアップで案内したり、チャットで質問に答えたりするツールです。本記事では主な機能と種類、メリット・デメリット、導入をおすすめするケース・しないケースを解説します。

あわせて、導入時の注意点と選び方も紹介します。


Web接客ツールとは?解決できるサイトの課題

Web接客ツールとは、サイト訪問者の閲覧状況や行動に合わせて、案内や質問への応答を行うツールです。実店舗の店員が担う案内や質問対応を、Webサイト上で仕組みとして行います。

サイト上の課題

Web接客ツールで対応できること

必要な情報にたどり着きにくい

閲覧ページや行動に応じて、関連する情報やページを案内する

商品・サービスを選びきれない

条件や関心に応じて、商品・サービスを提案する

疑問を解消できず離脱してしまう

チャットで質問を受け付け、その場で回答する

定型的な問い合わせが多い

よくある質問への回答を自動化し、対応負担を減らす

表のように、Web接客ツールは機能によって解決しやすい課題が異なります。まず自社サイトで改善したい課題を決めると、必要な機能を絞りやすくなります。

Web接客ツールでは何ができる?

Web接客ツールとは?機能・種類・メリットと導入の判断基準を解説-1

Web接客ツールを使うと、訪問者の行動を捉え、その人の状況に合った案内や商品提案、問い合わせ対応につなげられます。閲覧内容や訪問状況に応じて、訪問者ごとに接客方法を変えられる点が特徴です。

機能

できること

役立つ場面

行動分析

閲覧ページやクリックなど、サイト内での行動を記録する

離脱が多いページや、購入前によく読まれるページを把握したい

ターゲティング

条件に合う訪問者だけに案内を出す

初回訪問者、再訪者、特定商品を閲覧した人などで案内を変えたい

ポップアップ表示

クーポンや案内をページ上に表示する

キャンペーンや申込み案内を、必要なタイミングで届けたい

チャット対応

サイト上で質問を受け、自動または有人で回答する

購入・申込み前の疑問を、その場で解消したい

レコメンド

閲覧・購入履歴などをもとに商品やコンテンツを提案する

商品数が多く、訪問者が自分に合う商品を探しにくい

効果測定

表示回数やクリック、コンバージョンなどを記録する

実施した接客がクリックや購入、申込みにつながったか把握したい

離脱箇所を把握したいなら行動分析、訪問者ごとに案内を変えたいならターゲティング、商品選びを支援したいならレコメンドというように、自社で改善したい場面から必要な機能を考えます。ポイントを順に解説します。

行動分析:訪問者の閲覧状況を把握する

「商品ページまでは読まれているのに購入されない」「何度も訪問している人がどのページを読んでいるのか知りたい」といったときに役立つのが行動分析です。閲覧したページやクリックなどを記録し、訪問者がサイト内でどのように行動したかを把握します。

たとえば、料金ページを閲覧したあとに離脱する人が多ければ、料金説明や次の導線に課題があるかもしれません。行動データを配信条件に利用できる製品では、商品ページを繰り返し閲覧している人に相談窓口や関連情報を案内するといった接客につなげられます。

ターゲティング:案内を届ける対象を絞る

初めてサイトへ来た人と、何度も商品ページを訪れている人では、必要な案内が同じとは限りません。ターゲティングを使うと、訪問回数や閲覧ページなどの条件から対象者を絞り、案内を出し分けられます。

たとえば、初回訪問者にはサービスの特徴を案内し、再訪者には相談窓口を紹介する使い方があります。特定の商品を閲覧した人だけに関連キャンペーンを知らせるなど、閲覧内容に合わせた接客が可能です。

ポップアップ表示:必要な情報を画面に出す

ポップアップは、キャンペーンやクーポン、相談窓口など、訪問者に気づいてほしい情報をその場で案内できる機能です。製品によっては、表示する相手やタイミングを閲覧ページや滞在時間で絞り込めます。

たとえば、料金ページを一定時間読んでいる人に相談窓口を案内したり、キャンペーン対象の商品を閲覧した人にクーポンを表示したりする使い方です。ターゲティングと組み合わせることで、全員に同じ案内を出さず、状況に合う情報を届けられます。

チャット対応:訪問者の質問を受け付ける

商品やサービスに疑問が残っても、問い合わせフォームまで進むとは限りません。チャットを設置すると、訪問者が閲覧中のページから質問できる窓口を用意できます。

自動応答と有人対応の両方に対応する製品では、よくある質問には自動で回答し、料金相談や個別の条件などは担当者へ引き継ぐといった運用が可能です。営業時間外は自動応答、営業時間内は有人対応と使い分けられる製品もあります。

レコメンド:関心に合う商品を提案する

レコメンドは、閲覧履歴や購入履歴などをもとに、関連する商品やコンテンツを提案する機能です。商品やコンテンツが多く、訪問者が自分に合うものを探しにくいサイトで役立ちます。

ECサイトなら、閲覧中の商品に関連する商品や、過去に購入した商品と一緒に使える商品を案内できます。メディアサイトでは、読んでいる記事と近いテーマの記事を紹介するといった使い方が可能です。

効果測定:施策の成果を比較する

実施したWeb接客を続けるか改善するかを決めるには、施策ごとの反応を計測します。効果測定で記録するのは、表示回数やクリック、購入・申込みなどの結果です。

ABテストに対応する製品では、ポップアップを表示した人と表示していない人の申込み率を比べたり、文言の異なる2つの案をテストしたりできます。結果を比べることで、反応のよい施策や改善したい箇所を把握できます。

Web接客ツールの主な種類

Web接客ツールとは?機能・種類・メリットと導入の判断基準を解説-2

Web接客ツールの代表的な接客方式は、ポップアップ型とチャット型です。両方を備える製品もあるため、本記事では、ツールの種類として、ポップアップとチャットなど複数の接客方式を一つの製品で利用できるものを「複合型」として扱います。

種類

主な役割

導入後に行うこと

ポップアップ型

訪問者の閲覧状況や行動を条件に、サイト側から案内する

配信対象・表示タイミング・内容を設定し、施策やサイト更新に合わせて変更する

チャット型

訪問者の質問や選択に応じて、自動または有人で回答する

自動応答の回答を更新する、有人対応の時間帯や担当者を決める

複合型

ポップアップとチャットなどを一つの製品で利用する

各機能を使う場面と担当者を決め、配信内容や回答を更新する

ポップアップ型とチャット型では、訪問者への働きかけ方が異なります。ポップアップ型はサイト側から条件に合う訪問者へ案内を出し、チャット型は訪問者からの質問や選択に応じて情報を返すのが基本です。複合型では、この2つを目的や場面に応じて組み合わせます。

ポップアップ型:表示によって行動を案内する

ポップアップ型は、閲覧しているページや滞在時間などの条件を設定し、該当する訪問者へメッセージやバナーを表示するタイプです。たとえば、料金ページを読んでいる人へ資料請求を案内する、特定の商品を閲覧している人へキャンペーン情報を知らせるといった使い方ができます。

サイト側から働きかけられるため、訪問者が自分から質問しなくても、次の行動につながる情報を届けられるのが強みです。ただし、同じ案内を何度も出したり、訪問者の関心と合わない内容を表示したりすると、逆効果になりかねません。導入後は、誰に・いつ・何を表示するかを設定し、キャンペーンの終了やページ内容の変更に合わせて配信条件を更新します。

チャット型:会話を通じて疑問を解消する

チャット型は、訪問者が質問を入力したり、用意された項目を選んだりすると、その内容に応じてチャットボットや担当者が回答するタイプです。料金や商品の違い、手続き方法など、ページを読むだけでは解決しにくい疑問への対応に使えます。

自動応答で用意するのは、よく寄せられる質問と回答や、選んだ項目に応じた案内です。商品やサービスの内容が変わったら回答を更新し、実際の問い合わせで答えられなかった内容があれば追加します。

有人で対応する場合は、担当者と対応時間を決め、すぐに返答できないときの案内を用意しておきます。

複合型:ポップアップとチャットを一つの製品で使う

複合型は、案内と質問対応の両方を担えるタイプです。たとえば、商品ページではポップアップで関連情報を案内し、さらに詳しく知りたい訪問者をチャットへつなぐといった流れを作れます。

機能ごとに別の製品を契約せずに済むのが利点です。一方、ポップアップの配信条件や表示内容、チャットの回答など、継続して更新する対象も増えます。導入前に使う機能を決め、配信設定や回答内容を誰が更新するのかまで決めておきましょう。

Web接客ツールを導入するメリット

Web接客ツールとは?機能・種類・メリットと導入の判断基準を解説-3

サイトを訪れた人が疑問を解消できずに離脱したり、同じ問い合わせが担当者へ繰り返し届いたりすると、申込み機会の損失や対応工数の増加につながりかねません。

Web接客ツールを導入すると、サイト上でこうした離脱や問い合わせに対応できます。配信内容を管理画面から変更できる製品なら、公開後も、反応を見ながら訴求や配信条件を見直せます。

期待できる変化

評価指標

申込み前の疑問をその場で解消する

フォーム到達率
コンバージョン率

定型的な問い合わせを自動応答へ振り分ける

自動応答で完了した件数
有人対応件数
応答時間

再訪・継続利用を促す

再訪率
リピート購入率

配信内容を継続して改善する

クリック率
コンバージョン率
テスト結果

申込み前の迷いを減らし、CVRの改善が期待できる

料金や契約条件、手続きの流れが分からないと、訪問者は申込みを判断しにくくなります。該当ページに補足情報を表示したり、チャットで質問を受け付けたりすることで、疑問をサイト内で解消する接点を作れます。

重要なのは、単に案内を増やすことではありません。訪問者が判断に必要とする情報を、必要なページやタイミングで届けるのがポイントです。判断に必要な情報が届くことで、フォーム到達率やコンバージョン率(CVR)の改善が期待できます。

定型的な問い合わせへの対応を効率化できる

営業時間や送料、手続き方法など、回答が決まっている質問は、自動応答に対応する製品で処理できます。定型的な質問へ自動で回答することで、担当者は個別の判断や聞き取りが必要な問い合わせに時間を充てられます。

導入後は、自動で回答できなかった質問を把握し、FAQや回答内容へ追加していきましょう。定型質問を自動応答へ移し、個別相談を有人対応へ残すことで、役割を明確にできます。

再訪・継続利用を促し、LTV(顧客生涯価値)の向上が期待できる

LTV(顧客生涯価値)とは、一般的に、一人の顧客が取引を始めてから終えるまでの間に自社へもたらす利益の合計を指します。Web接客ツールは、初回の申込みや購入を後押しするだけでなく、再訪や継続利用のきっかけづくりにも使われます。

たとえば、レコメンドに対応する製品では、購入履歴をもとに、過去に購入した商品と一緒に使える商品を再訪時に案内する使い方があります。再訪者を配信対象にでき、カートの情報と連携できる製品なら、カートに商品を残したまま離れた人(カゴ落ち)が再び訪れたときに、カート内の商品を知らせるといった出し分けも可能です。購入履歴やカートの情報を配信に使う場合は、後述の「取得するデータの扱いをプライバシーポリシーと照合する」を参考に、取得するデータと利用目的が自社のプライバシーポリシーに沿っているかを導入前に確かめておきましょう。

こうした施策は、その場のクリックや申込みだけでは成果を判断しにくい点に注意が必要です。再訪率やリピート購入率などの指標を、一般的に公開直後の短い期間よりも長めの期間で追い、効果を確かめます。

改善施策を継続して試しやすくなる

ポップアップの文言や配信条件を管理画面から変更できる製品では、サイト本体を都度改修せずに施策を実施できます。ABテスト機能を備えた製品なら、複数の案を配信し、クリック率やコンバージョン率の差から成果を検証できます。

施策の数を増やすこと自体は目的ではありません。「資料請求への案内文を変えるとフォーム到達率が上がるか」など、仮説と評価指標を決めて実施し、結果を次の配信条件や訴求内容へ反映します。

Web接客ツールを導入するデメリット

Web接客ツールの導入後は、利用料に加えて、配信内容や回答を更新する作業が発生します。設定を誤るとサイト閲覧を妨げるほか、取得するデータに応じた管理も必要です。

区分

主な負担

導入前に決めること

費用

初期費用・月額料金・追加機能の料金

利用量が増えた場合を含む費用

更新作業

配信条件
案内文
FAQなどの変更

担当者と更新するタイミング

閲覧への影響

設定によってはコンテンツ閲覧を妨げる

表示対象
タイミング
頻度

データ管理

製品に応じて閲覧履歴やチャット内容などを扱う

取得項目
利用目的
保存方法
権限

以下、ツール導入前に知っておきたいデメリットや注意点、その対策を解説します。

利用料に加えて運用コストがかかる

Web接客ツールでは、利用料のほかに、配信条件の変更、案内文やFAQの更新、効果測定などに担当者の工数を割かなければなりません。アクセス数や配信数に応じて料金が変わる契約では、利用量の増加に伴って支払額が変わります。

対策として、導入前に初期費用・月額料金・追加機能の料金を算出し、想定する利用量まで含めて予算を組みます。社内では、配信内容の変更、FAQ更新、効果測定を誰が担当するのかを決め、月ごとの作業時間も見積もってください。

設定が合わないと閲覧を妨げる

Web接客ツールでは、設定した条件に合う訪問者すべてに同じ案内が配信されます。対象や表示タイミング、頻度の設定が合っていないと、多くのページで本文を覆ったり、同じ案内を繰り返したりして閲覧を妨げるおそれがあります。設定の誤りがサイト全体に一度に反映される点も、ツールならではの注意点です。スマートフォンでは表示領域が狭いため、表示サイズの設定を確認します。

対策として、製品に「表示しない条件」や「表示頻度の上限」「除外条件」を設定する機能があるかを確認してください。一度閉じた訪問者を一定期間対象から外す、申込み済みの訪問者を除外するといった設定ができれば、不要な配信を抑えられます。公開前には限られたページで動作を確認し、問題がないことを確かめてから配信範囲を広げます。

データ管理の負担が増える

製品によっては、閲覧履歴やチャット内容、問い合わせ情報などを取得・処理します。こうしたデータを扱う製品では、利用目的や保存期間、アクセス権限まで管理する必要があり、運用の負担が増えます。詳しくは、後述の「Web接客ツールを導入するときの注意点」をご覧ください。

Web接客ツールの導入をおすすめするケース・おすすめしないケース

サイトへの訪問があり、改善したい場面がある程度分かっている企業ほど、Web接客ツールの機能を具体的な施策へつなげやすくなります。問い合わせ対応や施策の運用を継続できる体制があるかも、導入前に押さえておきましょう。

導入をおすすめするのは、次の条件に当てはまる企業です。

  1. 施策の差を比べられるだけの訪問がある

  2. 離脱するページや場面がある程度絞れている

  3. 同じ質問が繰り返し寄せられている

  4. 継続して設定や改善を担当できる人がいる

該当しない項目が多い場合は、導入を急がず、後述の「導入をおすすめしないケース」を参考に、先に取り組むことを決めます。

施策の差を比べられるだけの訪問がある

Web接客ツールでは、ポップアップや案内の出し分けを実施し、クリックや申込みなどの反応を追えます。一定の訪問があり、施策前後のデータを継続して集められるサイトほど活用しやすいでしょう。

必要な訪問数に一律の基準はありません。ABテストなどで施策の差を比べたいときは、比較に使えるデータが集まるかを考えます。訪問が少なく十分なデータを集めにくい場合は、集客や配信対象の拡大を検討してください。

離脱するページや場面がある程度絞れている

料金ページから問い合わせへ進まない、商品ページを繰り返し閲覧しても購入へ進まないなど、課題となる場面が分かっていれば、接客施策を設定しやすくなります。

たとえば、料金ページの閲覧者へ相談窓口を案内したり、特定商品を繰り返し閲覧する人へ関連情報を届けたりできます。離脱箇所自体が分からない場合は、アクセス解析やWeb接客ツールの行動分析機能を使い、問題が起きているページや訪問者の行動を把握するところから始めましょう。

同じ質問が繰り返し寄せられている

料金や申込み方法など、似た質問が繰り返し届いている企業では、チャットを活用しやすくなります。よくある質問を自動応答に任せると、担当者は個別の相談に集中できます。

ただし、サイト上で説明できる内容までチャット任せにする必要はありません。まずページ内の情報を充実させ、そのうえで個別対応が必要な質問をチャットで受け付けると、問い合わせ対応を分けやすくなります。

継続して設定や改善を担当できる人がいる

Web接客ツールは、導入後も運用が続きます。利用する機能に応じて、配信条件の変更、結果の分析、FAQや接客内容の更新などが発生します。

導入前に、設定変更や分析、コンテンツ更新を誰が担うか決めておきましょう。社内で運用するか外部へ任せるかも含め、継続して改善できる体制を用意します。

反対に、次のようなケースでは導入をおすすめしません。それぞれ、先に取り組みたいことをあわせて紹介します。

導入をおすすめしないケース1:訪問数が少なく、施策の効果を比べられない

訪問が少ないと、案内を出し分けても反応の差が分かりにくく、施策を続けるか改めるかを判断できません。先にSEOや広告などの集客施策を進め、比べられるだけの訪問を確保します。

導入をおすすめしないケース2:離脱の原因がページやフォームにある

ページの情報不足や入力フォームの項目の多さなど、サイト自体に離脱の原因がある場合は、ツールで案内を加えても根本的な解決にはつながりにくくなります。まずページの説明を補ったり、フォームの項目を改めたりする改善を先に行います。

導入をおすすめしないケース3:設定や更新を担当する人を確保できない

導入後に配信条件や回答を更新できないと、終わったキャンペーンの案内や古い回答が表示され続けるおそれがあります。社内の担当者を決めるか、運用を外部に任せる体制を整えてから検討します。

導入をおすすめしないケース4:解決したい課題や評価指標が決まっていない

何を改善したいかが決まっていないと、必要な機能を選べず、導入後の効果も判定できません。アクセス解析で課題のあるページを特定し、追う指標を決めてから検討します。

Web接客ツールを導入するときの注意点

導入後に「想定どおりに使えない」とならないよう、契約前に次の4点を確認しておきます。

導入目的と評価指標を先に決める

追う数字は導入目的によって変わります。申込みの増加を狙うならコンバージョン率、問い合わせ対応の効率化を狙うなら有人対応件数など、成果を判定する指標を導入前に決めておきます。

指標が決まっていないと、施策の継続や変更を判断できず、ツールの費用に見合う効果が出ているかも確かめられません。

タグの設置による表示速度・他ツールとの干渉を確かめる

Web接客ツールは、専用のタグをサイトに設置して動かす製品が一般的です。すでに別のツールを使っている場合は、表示の重なりやページの読み込みへの影響がないかを確認します。

複数製品を同じサイトで使えるかどうかは、それぞれの仕様や実装方法次第です。併用する場合は、同じ訪問者へ複数のポップアップが出る、チャット画面同士が重なるといった状態を避けるため、各ツールを動かすページや配信条件を決めておきます。

外部コードは、内容や実行方法によってブラウザ側の処理負荷を増やすおそれがあるため、導入後は不要なタグが残っていないか点検してください。

取得するデータの扱いをプライバシーポリシーと照合する

導入前に、製品が取得するデータと用途を確かめ、自社のプライバシーポリシーや社内規程との不一致を解消します。アクセス権限は業務上必要な担当者に限定し、付与・変更・削除を担当する責任者を決めておきます。

効果を判断するまでの検証期間を見込む

Web接客の施策は、公開してすぐに成果を判断できるとは限りません。反応を比べるには一定のデータが必要で、訪問が少ないサイトほど時間がかかります。導入前に、どのくらいの期間で効果を判断するかを決めておき、短期間の数値だけで続けるかどうかを決めないようにします。

Web接客ツールを選ぶポイント

Web接客ツールとは?機能・種類・メリットと導入の判断基準を解説-4

Web接客ツールは、機能数だけで選ぶと、導入時に追加開発が必要になったり、想定より費用や運用負担が増えたりします。選定時は、自社サイトでの実装・総費用・実際の操作まで比べましょう。

選ぶ観点

契約前に押さえること

判断したいこと

自社サイトで使えるか

タグの設置方法・CMSやカートとの連携・使いたい配信条件

追加開発を含め、想定する接客を実装できるか

費用が予算に収まるか

料金の算定基準・初期費用・基本料金・オプション・追加費用

必要な機能と利用規模を含めた総額はいくらか

担当者が運用できるか

配信作成・条件変更・権限設定・結果の把握・サポート範囲

日常の作業をどこまで社内で完結できるか

表の3点は、機能一覧や料金表だけでは判断しにくい部分です。実施したい施策を一つ決め、デモやトライアル、導入相談などを通じて、実装や運用の可否を確かめます。候補を探す際は、当サイトのWEB接客のサービス一覧も参考にしてください。具体的な製品は、Web接客ツールのおすすめ比較で紹介しています。ポップアップ機能を中心に探す場合は、ポップアップツールの比較も参考にしてください。

自社サイトで想定どおりに動くか

まず確かめたいのは、自社で予定している施策を実装できるかです。Web接客ツールは、タグの設置方法やサイト構成、CMS・カートなどとの連携内容次第で、追加設定や開発が発生するケースがあります。

たとえば「商品ページを複数回訪れた人へポップアップを出す」なら、試用できる場合は必要な配信条件を設定し、対象ページで正しく表示されるかまで試します。導入相談では、自社サイトの構成と実施したい施策を伝え、必要な作業や制約も把握しておきましょう。

必要な機能を含めた総費用が予算に収まるか

料金は月額だけで判断せず、自社が使う機能と利用規模を含めた総額で比べます。製品ごとに、ユーザー数や利用機能など料金の算定基準があるためです。

Web接客ツールの料金体系は、プランごとに使える機能や上限が決まっている月額固定型と、PV数や配信数、対象ユーザー数などの利用量に応じて料金が変わる従量型に大きく分かれます。このほか、初期費用や導入支援、チャットの有人対応機能などのオプションが別料金になる製品もあります。

見積もりには、初期費用、基本料金、オプション、導入支援、利用量が増えた際の追加費用まで含めてもらいましょう。候補ごとに同じ利用条件を伝えれば、契約後にかかる費用の差を比べやすくなります。

公開前の承認や権限設定まで、担当者が無理なく運用できるか

公開前の承認フローや担当者ごとの権限設定に対応できるか、どの作業から提供会社や開発担当への依頼が必要になるかは、運用を続けるうえで欠かせない確認事項です。デモや無料期間を利用できる場合は、現場の担当者が配信の作成から結果の確認まで操作してみます。

サポートの範囲と費用も含め、自社で続けやすい製品を選びます。

Web接客ツールについてよくある質問

導入を検討する際に迷いやすい5つの点を取り上げます。

Web接客ツールとチャットボットの違いは?

チャットボットは、あらかじめ用意した回答やAIを使って、訪問者の質問に自動で答える仕組みです。チャットボットの機能を備えたチャット型のWeb接客ツールもあります。Web接客ツールには、チャットボットのほかにポップアップでの案内や行動分析などの機能もあり、接客の方法がより幅広い点が違いです。

Web接客ツールの費用はどのくらいかかる?

製品やプランによって料金は一律ではありません。月額固定型のほか、PV数や配信数などの利用量に応じて変わる従量型があり、初期費用や導入支援、オプションが別にかかる場合もあります。詳しくは「必要な機能を含めた総費用が予算に収まるか」で解説しています。

Web接客ツールの導入を見送ったほうがよいのはどんなとき?

訪問数が少なく施策の効果を比べられない場合や、離脱の原因がページの情報不足やフォームにある場合は、導入を見送り、集客やページの改善を先に進めたほうがよいでしょう。更新を担当する人を確保できない場合も、体制を整えてから検討します。

解約すると設定した案内はどうなる?

解約後の停止時期やデータの扱いは製品ごとに異なります。契約前に、いつまで管理画面を利用できるか、設定や履歴を出力できるか、データがいつ削除されるかを契約条件で確かめます。

必要なデータは、利用可能な期間内に保存しておきましょう。専用タグなどを設置している場合は、解約後の処理を担当する人を決め、提供会社の手順に沿って対応します。

MAツールとは何が違う?

Web接客ツールは、サイトを訪問している人への案内が中心です。ポップアップやチャットを使い、閲覧中の疑問解消や次のページへの誘導を行います。

一方、MAツールは見込み顧客の獲得・情報管理・育成・選別などのマーケティング活動を支援するツールです。顧客情報や行動履歴を蓄積し、メール配信やスコアリングなどを通じて、継続的なアプローチや営業への引き継ぎを効率化します。

Web接客ツールは主にサイト訪問中の接客、MAツールは見込み顧客との継続的な関係づくりを担う点が違いです。製品ごとに機能が重なる領域もあるため、自社で必要な接客やマーケティングの範囲に応じて使い分けます。

まとめ

機能が豊富なWeb接客ツールでも、自社の課題に合わなければ十分に活用できません。まず解決したい課題を決め、必要な機能、自社サイトでの実装、導入後の運用まで含めて候補を絞りましょう。訪問数や運用体制が整っていない場合は、集客やページ改善を先に進め、「導入をおすすめするケース」の条件を満たしてから導入を検討します。

デモやトライアル、導入相談などを通じて、想定する施策の実装方法と担当者による運用の可否を確かめてください。実際に操作できる場合は、施策の設定やサイト上での動作まで試しましょう。課題への対応力と運用の続けやすさの両方から、自社に合う製品を選びましょう。

おすすめの記事