クエリとは？検索クエリの種類と活用法を徹底解説

クエリは、検索エンジンやデータベースで情報を取得する際に不可欠な要素です。

とくにSEOやデジタルマーケティングにおいては、その理解が成功の鍵となります。

クエリの意味や活用方法を知りたい方に向けて、本記事ではクエリの基本的な概念から実践的な活用法までくわしく解説します。

SEOやデジタルマーケティングに携わる方、ウェブサイトの集客を改善したい方はぜひ参考にしてください。

クエリとは？

クエリとは、一般的に「問い合わせ」や「質問」を意味する言葉です。IT分野では、特定の情報を取得するために使用される命令や要求のことを指します。

クエリはおもに以下の3つの文脈で使用されます。

それぞれ見ていきましょう。

参考：大同大学 情報学部「クエリー」音と人と情報と

検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンの検索窓に入力する語句や文字列のことです。「東京 観光スポット」や「簡単レシピ」などがこれにあたります。

検索クエリは、ユーザーの検索意図を反映しており、SEOやデジタルマーケティングにおいて重要な要素です。検索クエリを分析することで、ユーザーのニーズや興味を把握し、効果的なコンテンツ戦略を立てられます。

たとえば「スマートフォン 比較」という検索クエリが多い場合、スマートフォンの機種比較に関する詳細な情報を提供するコンテンツがもとめられていると推測できます。

こうしたことから、検索クエリを理解し活用することは、ユーザーのニーズに応えるコンテンツを作成するための鍵となるでしょう。

データベースクエリとは、データベースから特定の情報を取得、更新、または削除するために使用される命令のことです。データベース管理システム（DBMS）に対して、必要なデータを要求する際に使用されます。データベースクエリは、大量のデータから必要な情報を効率的に抽出するために欠かせません。

たとえば、顧客管理システムで「過去1年間に購入した顧客の一覧」を取得したい場合、適切なデータベースクエリを使用することで、条件に合致する情報のみを素早く抽出できます。

SQLクエリとは、SQL（Structured Query Language）を使用してデータベースに対しておこなう問い合わせのことです。

SQLは、リレーショナルデータベース（データを表形式で整理し、異なる表同士を関連付けて効率的に管理できるデータベースシステム）を操作するための標準的な言語です。データの取得や挿入、更新、削除などの操作をおこなうために使用されます。SQLクエリは、データベース管理やデータ分析において重要な役割を果たします。

たとえば、「SELECT * FROM customers WHERE age > 30」というSQLクエリは、顧客テーブルから30歳以上の顧客情報をすべて取得するという意味です。

このように、SQLクエリを使用することで、複雑なデータ操作や分析を効率的におこなえます。

検索クエリは4種類にわけられる

検索クエリは、ユーザーの検索意図によって4つの種類に分類されます。

各クエリタイプを理解することで、より効果的なSEO対策やコンテンツ戦略を立てることが可能です。

ひとつずつ解説します。

Knowクエリとは、ユーザーが情報を得たいという意図を持つ検索クエリです。ユーザーが何かについて「学びたい」「理解したい」という欲求を持っているため、質問形式や特定のトピックに関する情報をもとめる形で表現されます。

たとえば「クエリとは何か」「SEOの基本」「東京の人口」などがKnowクエリに該当します。
Knowクエリに対応するには、わかりやすく詳細な情報を提供するコンテンツの作成が望ましいです。FAQページや解説記事、インフォグラフィック（グラフや図などの情報やデータを視覚的に表現したもの）などを活用し、ユーザーの疑問に答える形でコンテンツを構成しましょう。

Doクエリは、ユーザーが特定のアクションを起こしたい、または方法を知りたいという意図を持つ検索クエリです。そのため、行動や手順に関連する言葉を含むことが多いです。

たとえば「パスワードの変更方法」「ギターの弾き方」「ダイエットの方法」などがDoクエリにあたります。

Doクエリに対応するには以下が効果的です。

Doクエリの対応方法	解説
ハウツー記事	特定の問題解決やスキル習得のための具体的な方法を詳細に解説した文章
チュートリアル動画	視覚的に学べる動画形式で、実際の操作や手順を示しながら説明する教材
ステップバイステップのガイド	特定のプロセスや作業を段階的に説明し、初心者でも簡単に理解できる形式

ユーザーが簡単に実行できるよう、具体的で実践的な情報を提供しましょう。

Goクエリは、ユーザーが特定のWebサイトやページに直接アクセスしたいという意図を持つ検索クエリです。ブランド名や特定のWebサイト名を含む傾向にあります。ユーザーはすでに目的地やゴールを知っており、そこへの最短ルートを探しています。

たとえば「Facebook ログイン」「Amazon トップページ」「YouTube」などが該当します。

Goクエリに対応するには、ブランド名やサイト名を適切に使用し、以下にあげるランディングページの最適化が重要です。

また、サイト内検索の改善やナビゲーションの明確化も効果的です。

Buyクエリは、ユーザーが商品やサービスを購入する意図を持つ検索クエリです。

ユーザーは具体的な商品やサービスに興味があり、購入の意思決定プロセスにいるため、商品名や「購入」「比較」などの言葉を含むことが多いです。「スマートフォン 比較」「ホテル 予約」「オンラインショップ」などがBuyクエリに該当します。

Buyクエリに対応するには、以下をおこないましょう。

これらを実践することでコンバージョン率を高め、ビジネスの成果向上につながります。

検索エンジンにおけるクエリの役割

検索エンジンにおいて、クエリは重要な役割を果たしています。

クエリは、ユーザーの検索意図を反映し、適切な検索結果を提供するための基礎となります。

それぞれ説明します。

SEO戦略を立てる上で重要です。

検索クエリは、ユーザーが実際に検索エンジンに入力する語句や文字列を指します。キーワードは、Webサイトの最適化やリスティング広告のために設定される語句です。

つまり、検索クエリはユーザーの生の検索意図を反映したもの、キーワードはマーケティング目的で選定されたものです。たとえば、ユーザーが「東京 美味しいラーメン店」と検索した場合、これが検索クエリとなります。

一方、ラーメン店のWebサイトが最適化のために設定する「東京 ラーメン」「人気ラーメン店」などがキーワードとなります。

検索クエリを分析することで、ユーザーの実際のニーズや興味を把握し、より効果的なコンテンツ戦略を立てられます。

検索エンジンは、入力されたクエリを解析し、関連性の高い情報を素早く提供するためのアルゴリズムを使用します。なぜなら、膨大な量のWebページの中から、ユーザーの検索意図に最も適した結果を提供する必要があるからです。

たとえば、「東京 美味しいラーメン店」というクエリが入力された場合、検索エンジンは以下のようなプロセスを経ます。

このプロセスを通じて、検索エンジンはユーザーに最も適切な情報を提供しようとします。

検索エンジンがクエリを処理する仕組みは、複雑かつ高度なプロセスです。クエリ処理の仕組みを考慮し、ユーザーの検索意図に合致したコンテンツを提供することがもとめられます。

検索クエリの調べ方

検索クエリを効果的に調査するには、Googleが提供するツールを活用しましょう。

これらのツールを組み合わせて使用することで、より包括的な検索クエリの分析が可能になります。

それぞれくわしく解説します。

Googleサーチコンソールは、検索クエリを調べる上で基本的かつ重要なツールです。なぜなら、Googleサーチコンソールは、Googleの検索結果におけるサイトのパフォーマンスを直接確認できるツールだからです。

このツールを使用すると、サイトに流入している検索クエリの詳細な情報を無料で確認できます。

Googleサーチコンソールで検索クエリを確認する手順は以下の通りです。

たとえば、特定の検索クエリに対する以下の情報を得られます。

このデータを分析することで、サイトのSEO戦略の改善点を見つけられます。

Googleアナリティクスを使用することで、検索クエリだけでなく、そのクエリでサイトに訪れたユーザーの行動もあわせて分析できます。

たとえば、特定の検索クエリでサイトに訪れたユーザーが、どのページを閲覧し、どのくらいの時間滞在したかなどの情報を得ることが可能です。

Googleアナリティクスで検索クエリを確認する手順は以下の通りです。

ただし、Googleアナリティクスで検索クエリを確認するには、事前にGoogleサーチコンソールとの連携設定が必要です。

Googleキーワードプランナーは、新しい検索クエリのアイデアを得たり、検索ボリュームを確認したりするのに適しています。これは、GoogleキーワードプランナーがGoogle広告のためのツールであり、広告主向けの詳細なキーワードデータを提供しているからです。

Googleキーワードプランナーで検索クエリを調査する手順は以下の通りです。

このツールを使用すると、特定の検索クエリの検索ボリュームや競合性を確認できます。

検索クエリの活用方法7選

検索クエリを効果的に活用する方法として、以下の7つがあげられます。

それぞれ見ていきましょう。

検索クエリの活用は、SEO対策の最適化に重要です。検索エンジンは、ユーザーの検索意図に合ったコンテンツを高く評価するため、検索クエリを分析することで、ユーザーが使う言葉や表現を把握できます。それをWebサイトのコンテンツに組み込むことでSEO効果を高めるのです。

たとえば「ダイエット 方法」という検索クエリが多い場合、「効果的なダイエット方法10選」といったタイトルの記事を作成することで、検索結果の表示順位を向上させられます。

SEO対策の最適化には、以下の要素が含まれます。

これらの施策により、ユーザーの検索ニーズに応えられ、SEO効果を高めることが期待されます。

コンテンツマーケティングは、検索クエリを活用することでさらに効果的に進められるでしょう。

コンテンツマーケティングの改善には、以下が含まれます。

検索クエリを活用することで、ユーザーがもとめている情報に沿ったコンテンツを作成でき、関心を引きつけて商品やサービスの購入につながりやすくなります。

たとえば「初心者 プログラミング 学習方法」というクエリが多い場合、それに応じた学習ガイドを提供することで効果的なアプローチが可能です。

結果として、ユーザーのニーズに合ったコンテンツは、ブランドの信頼性を高め、顧客との長期的な関係を築く助けとなります。

リスティング広告は、検索クエリを活用することでより効果的に最適化できます。

検索クエリの分析により、広告のターゲティングを見直し、広告文やランディングページの内容をユーザーの意図に沿った形で改善できるからです。

ユーザーの検索意図に合った広告は、クリック率や購入率が高まる傾向があります。たとえば「格安 スマートフォン 比較」というクエリが多い場合、格安スマートフォンの比較を前面に押し出した広告が有効です。

リスティング広告の最適化には、キーワードの選定や広告文の作成などが含まれ、これにより広告効果を最大限に引き出せます。

検索クエリを分析することで、ユーザーが抱える問題や求めている情報を把握できます。なぜなら、検索クエリはユーザーがリアルタイムで自らのニーズを表現したものだからです。

たとえば「腰痛 改善 方法」というクエリが多い場合、腰痛に悩む人々が増加していると推測でき、そのための情報がもとめられていることがわかります。

ユーザーニーズの把握は、検索クエリの動向や季節ごとの需要、また新たなトレンドを見つけ出すことに役立ちます。

検索クエリを分析することで、ユーザーがもとめる情報やサービスを提供しやすくなり、ビジネスの成功につながるでしょう。

競合分析を効果的におこなうためには、検索クエリの活用が欠かせません。なぜなら、同じ検索クエリで上位表示される競合サイトは、ユーザーのニーズにしっかり応えていると考えられるからです。

検索クエリを分析することで、競合他社がどのキーワードで上位にランクインしているかや、提供しているコンテンツの内容を把握できます。たとえば「オンライン英会話 比較」というクエリで競合が上位に表示されている場合、そのサイトの内容を分析することで、自社のサービス向上に役立つヒントを得られるでしょう。

競合分析には、キーワードの競争状況の把握、競合サイトの強みや特徴の分析、そして自社との差別化を図るためのポイント発見が含まれます。

この分析を通じて、自社の競争力を高めるための具体的な改善策を導き出せます。

ユーザーがどのような言葉やフレーズを使って検索しているかを調べることで、これまで見落としていたキーワードや、関連する新しいキーワードを発掘できます。

なぜなら、ユーザーは想定通りの言葉で検索するとは限らず、独自の表現や組み合わせを使用することがあるからです。

たとえば「スマートフォン」を中心にコンテンツを作成している場合でも、「モバイルデバイス 選び方」や「最新の携帯電話 比較」など、意外な関連クエリが発見できるかもしれません。

新規キーワードの発見には、以下を含みます。

これにより、より多くのユーザーがサイトを見つけやすくなり、検索結果で上位に表示される可能性が高まるでしょう。

検索クエリの分析を通じて、自社の商品やサービスと関連性が低い、あるいは不適切なキーワードを見つけ、広告の表示対象から除外できます。関連性の低いキーワードで広告が表示されると、無駄な広告費が発生するだけでなく、ユーザーの満足度が下がりやすいです。

たとえば、中古車販売サイトでは「無料」や「中古車 値段」などと検索するユーザーは車を購入する意図がない可能性があります。こうしたクエリを除外することで、効果的なターゲティングが可能です。

除外キーワードの設定は、無駄なクリックを減らし、広告予算をより効率的に使う手段として重要です。

検索クエリの分析方法6つ

検索クエリを効果的に分析するには、以下の6つの方法があります。

それぞれ説明します。

前述したツールを使うことで、サイトのパフォーマンスや検索クエリに関する詳細な情報を得られます。これらのツールはGoogleが提供する公式データソースであり、信頼性の高い情報を提供するためです。

たとえば、Googleサーチコンソールでは、特定の検索クエリに対するサイトの表示回数やクリック数、平均掲載順位などを確認でき、効果的な改善策を見つける手助けとなります。

これにより、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを提供しやすくなります。

広告管理画面での確認は、有料広告を運用している場合にとくに効果的な分析方法です。

これは、広告管理画面を通じてユーザーがクリックした具体的な検索クエリの情報を直接把握できるためです。

たとえば、Google広告やBing広告などの管理画面では、実際に広告が表示されたり、クリックされたりした検索クエリを確認できます。「オーガニック食品 通販」という広告キーワードに「無農薬野菜 宅配」という検索クエリでクリックがあった場合、この情報をもとにユーザーの具体的なニーズを把握できます。これにより、広告やコンテンツを最適化できるでしょう。

検索意図に基づく分類は、ユーザーの目的を理解し、適切なコンテンツを提供するための重要な分析方法です。

検索クエリを「Know（知りたい）」「Do（やりたい）」「Go（行きたい）」「Buy（買いたい）」の4つに分けることで、ユーザーのニーズに合ったコンテンツ戦略を立てられます。

ユーザーの検索意図を正確に把握することで、より適切なコンテンツを提供し、コンバージョン率を向上させられます。たとえば「スマートフォン 比較」というクエリは「Know」に分類されるため、情報提供型のコンテンツが最も適していると判断できます。

こうした分析により、ユーザーにとって価値ある情報を適切な形で提供でき、関心を引くことが可能です。

マッチタイプの分析は、検索クエリの精度と範囲を理解するために重要な方法です。

おもなマッチタイプは、以下のとおりです。

マッチタイプによって検索クエリの表示範囲が変わります。そのため適切なマッチタイプを選ぶことで、より効果的な広告運用やSEO対策が可能です。たとえば「青いスニーカー」という完全一致キーワードは、その正確な表現にのみマッチします。

一方「スニーカー」という部分一致キーワードは、関連する多様なクエリに対して表示されるため、より広範なユーザーにアプローチできます。

これにより、潜在的な顧客層を増やすことが可能です。

検索クエリとキーワードの比較は、ユーザーの実際の検索行動と予想との差異を理解するのに有効です。なぜなら、ユーザーが実際に使用する言葉は、マーケターが想定するキーワードと異なる場合が多いからです。

たとえば「ダイエット方法」というキーワードに対して「簡単に痩せる方法」という検索クエリが多く使用されているかもしれません。この場合「簡単に痩せる方法」や「手軽なダイエットレシピ」といった検索クエリを含めることで、より多くのユーザーにリーチできる可能性が高まります。

結果として、サイトを訪れる人が増え、商品やサービスの購入につながることが期待できます。

検索クエリの傾向や変化を分析することで、ユーザーの新たなニーズや興味を把握できます。なぜなら、検索クエリは常に変化し、新しいトレンドや需要を反映しているからです。

たとえば「在宅ワーク 環境整備」という検索クエリが増加している場合、在宅勤務のための快適な作業環境に関する製品やサービスのニーズが高まっていることを示しています。

このような情報をもとに、新しい商品やサービスを開発したり、マーケティング戦略を見直したりすることで、より効果的に市場にアプローチできるでしょう。

まとめ

クエリは、ユーザーの検索意図を理解し、効果的なSEO戦略を立てる上で重要な要素です。クエリ分析を継続的におこない、常に変化するユーザーの検索行動に対応することが、長期的なSEO成功の鍵となります。

ただし、クエリ分析やSEO対策は専門的な知識と経験が必要です。効果的なSEO戦略の立案と実行には、専門家のサポートが効果的です。

DYMのウェブプロモーションサービスでは、豊富な経験と最新のSEO知識を持つ専門家が、クライアント企業のニーズに合わせた最適なSEO戦略を提案・実行します。クエリ分析からコンテンツの最適化、技術的SEOまで、包括的なサポートを提供し、クライアント企業のオンラインプレゼンスの向上と集客力の強化を支援します。

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