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オフィス移転は、長期の時間、高額なコスト、さまざまな準備・手続きが必要となるため、「オフィス移転は必ず成功させたい」と希望する担当者は少なくありません。
オフィス移転を成功させるには、成功のために考えるべきポイントやオフィス移転のスケジュール感を頭に入れておき、効率的かつ丁寧に進めていくことが大切です。
本記事では、オフィス移転を成功させるための6つのポイントや、オフィス移転の大まかな流れ、必要な手続きや届出、かかる費用などを解説します。
<この記事で紹介する4つのポイント>
目次
オフィス移転を成功させるには、「なぜオフィス移転が必要なのか」を明確化したうえで、オフィス移転で解決したい問題や従業員の作業効率などを考慮した計画で進めるのが効果的です。具体的には、以下6つのポイントが重要になります。
以下では、オフィス移転を成功させるためのポイントについて解説します。
オフィス移転の最初のステップにて、オフィス移転の目的を明確化・具体化しておくことが重要です。
オフィス移転の目的がはっきりしないと「どのオフィスなら自社の課題が解決できるか」がわからず、自社に合うオフィス物件とマッチングできません。
オフィス移転目的を明確化・具体化するには、まず現オフィスが抱える問題点や現状、従業員の不満点の分析を行います。同時に、問題点や不満点を解消するために必要な適正面積、必要設備、予算、ロケーション(立地場所や周辺環境)などを調査・検討します。
分析結果から、「新オフィスへの移転で解決したい課題」や「従業員が求めるオフィス像」などを洗い出しましょう。
分析結果の例 | オフィス移転目的の例 |
取引先への訪問や通勤に難がある | 繁華街や交通網に優れたエリアのオフィス |
企業のブランドイメージを上げたい、優秀な人材を確保したい | 一等地の立地や高いグレードのビルにあるオフィス |
毎月かかる賃料が大きな負担になっている | 賃料が安く投資対効果がよいオフィス |
人員や事業の将来的な拡大を狙って新規拠点を作りたい、分散したオフィスを統合したい | 面積が広く作業スペースが確保できるオフィス |
オフィス移転の目的が明確になれば、従業員からの理解と協力も得やすくなり、移転作業がスムーズに進めやすくなります。
もし自社だけでは現状の分析やニーズの深堀りが難しいと判断したときは、不動産コンサルタントやオフィス仲介業者といった、オフィスの専門家への相談がおすすめです。
例えば弊社DYMリアルエステートは、詳細なヒアリングやデータを基に、現オフィスの現状分析やオフィスの要件定義などについてご提案させていただきます。
オフィス移転を検討する際は、現オフィスから新オフィスへ移転するメリットが、移転のデメリットを上回るかを確認しましょう。
オフィス移転のメリット・デメリットは次の通りです。
オフィス移転の主なメリット ・ 一等地やその他有名地への移転で、企業のブランドイメージ向上を狙える ・ 人員拡大や事業拡大に対応できるようになる ・ 自社の規模や事業内容、財務状態に応じたオフィスへ移転できる ・ 優秀な人材の確保や、従業員の定着率・離職率の改善など人事面のプラス効果を狙える ・ オフィス環境の改善によって、従業員の作業効率や生産性の向上が見込める |
オフィス移転の主なデメリット ・ 工事費用、引越し費用、その他手続きの費用などのコストがかかる ・ オフィス移転の業務の負担が大きく、通常業務に支障をきたす可能性がある ・ 分析や調査が甘いとオフィス移転に失敗し、膨大なコスト発生や業務効率低下などの問題が発生する |
メリットを最大限、デメリットを最小限にするには、前述した「オフィス移転実施の目的を明確化・具体化」が重要です。自社の現状やニーズを洗い出し、「本当にオフィス移転にメリットがあるのか」をしっかりと判断しましょう。
オフィスを移転せずとも、現オフィスのリフォームやレイアウト・デザイン変更で問題が解決できる可能性もあります。
オフィス移転は、原則として企業にとっての一大プロジェクトになるケースが多いです。現オフィスに勤めるすべての従業員とその家族、取引先に多大な影響を与えます。またオフィス移転作業を遂行するには、膨大な労力と緻密な分析が必要です。
そのためオフィス移転を進める際は、オフィス移転専門の担当者やチームを設定することを推奨します。専門チームを作ることで、移転計画遂行の円滑化、進捗確認、問題の解消などへ素早く取り組めるようになるでしょう。
専門チームを作るときは、考え方やニーズに偏りが出ないよう、複数の部署からメンバーを選ぶことを推奨します。タスクごとに担当者を割り振っておけば、方向性の明確化や進捗確認の容易化につながります。
移転先候補となるオフィスをリストアップした際に、選定したオフィスが自社の課題を本当に解決できるかを常にチェックしておきましょう。
オフィスに関して少しでも疑問点や懸念点が出たら、チーム内や経営陣と迅速に共有し再度検討が必要です。
オフィス移転に失敗したとしても、直ちに新しいオフィスを探すのは時間や金銭的にも非常に厳しくなります。オフィス移転の失敗例は次の通りです。
オフィス移転は一度の失敗が大きく影響するからこそ、オフィス選びには慎重さが求められます。
オフィス移転にかかる時間や、オフィス移転に関する調査・工事のスケジュールは、大まかにでも知っておきましょう。オフィス移転の流れを知っておけば、逆算して移転計画を立てられるようになります。
オフィス移転は6~8ヶ月、ケースによっては1年以上かかる長期作業となります。必要工事や手続きも数多くあるため、事前の日程調整や人員配置がオフィス移転成功のポイントになるでしょう。
オフィス移転の重要項目についてはあらかじめチェックリストを準備しておき、確認しながら進めるのも効果的です。
オフィス移転は、移転による課題の解決に加えて、オフィス移転後の従業員の働き方や職場の雰囲気もイメージして取り組むことを推奨します。
従業員がストレスなく働ける環境を整えることで、仕事へのモチベーションアップや創造性への好影響、健康経営の推進などのメリットがあるからです。業務効率化、社員エンゲージメントの向上、新製品・サービス開発の促進などの効果が期待できます。
以下では、オフィス移転後を見据えて意識すべきポイントをまとめました。
オフィス移転の流れは、大まかには次の通りです。
厳密には企業側の都合、オフィス物件の調査時間、事業規模などの要素でかかる時間は前後しますが、約6ヶ月~1年と考えておくとよいでしょう。
以下では、オフィス移転の流れの詳細をチェックリストとして使えるよう、それぞれについて解説します。
オフィス物件の選定基準や移転によって求める効果などを明確にするために、オフィス移転の目的や、探すオフィスの要件(立地、面積、移転人数、実施時期など)を整理します。
「オフィスに求める要件を決めるのが難しい」と迷ってしまう場合、DYMリアルエステートでは以下の基準を設定することを推奨します。
オフィスの要件 | 求める要素 |
立地 | 取引先や訪問客の多さ、アクセスのしやすさ、土地自体のブランドイメージなど |
周辺環境 | オフィス周辺の人通り、他テナントの評判、飲食店やコンビニの多さ、交通網、金融機関や行政機関の有無など |
契約エリア(オフィス面積) | 従業員の人数、中長期的な増員予定の人数、業務遂行に必要な広さ、オフィス家具の大きさや数など |
予算(初期費用・維持費) | 仲介手数料・敷金礼金・前家賃・オフィス家具費などの初期費用や、メンテナンス費用・火災保険料・家賃などの維持費など |
設備 | 空調設備、電話回線の状況、使用可能電力、ネットワーク環境、駐車場など |
上記以外なら、セキュリティ面やレイアウト変更の柔軟性などもオフィス要件の候補に入ります。重視する部分は、企業ごとの事業形態や事業戦略などによっても変化します。
長期間の利用でランニングコストを抑えたいならオフィス購入、費用を抑えつつ柔軟に対応をしたいなら賃貸オフィスの利用が候補として挙がるでしょう。
目的と要件が決まれば、具体的にオフィス物件を探しやすくなります。
オフィス移転の目的・要件に関するチェックリスト ・ 自社が現在抱える問題点や、解決のために必要な要素が洗い出せているか ・ オフィス移転の目的は決定したか ・ 新オフィスに求める要件は決まっているか |
オフィス移転は、オフィス探し・契約の仲介や内装・原状回復などの各種工事関係を、外部業者へ委託するケースも一般的です。オフィス移転の関係業務の依頼を検討する場合は、依頼予定の業者の実績や経験を確認しておきましょう。
例えばオフィス仲介を依頼する場合なら、得意分野(ベンチャー企業に強い、スモールオフィスが中心など)や依頼範囲(オフィス紹介のみ、移転完了後のアフターフォローまで対応など)を確認し、自社に合うサービスを提供してくれるのかを判断します。
他にオフィス移転に関わることが多いのは、原状回復業者、内装工事業者、オフィス家具関係のリース業者、引越し業者、電気・通信関係の業者などが挙げられます。
オフィス移転関係の業者に関するチェックリスト ・ オフィス移転にあたって必要な手続きや工事を把握しているか ・ オフィス移転関係の手続きや工事を依頼する業者の目星はついているか ・ 依頼予定の外注業者の実績や経験は確認したか ・ 外注業者にどこまでの範囲を依頼するのか明確になっているか |
目的や要件が決まったら、移転先のオフィス探しを具体的に進めます。オフィスを探すときは、ホームページに載せられた情報を見るだけではなく、実際に現地に足を運ぶことが大切です。
内覧や周辺環境のチェックでしかわからない、現地の生の情報が存在します。オフィス物件の専有部分(照明や換気関係、窓からの景色、日差しなど)、オフィス物件の共用部分(エントランスの雰囲気、他テナントの雰囲気、エレベーター・トイレなどの設備など)、周辺施設、交通状況などは、自分の目で直接確認するのがよいでしょう。
深く調査したいなら、オフィス仲介業者といった専門家を活用する方法もおすすめです。オフィス仲介業者なら、市場に出回っていない非公開オフィス物件やオフィス物件の詳細なデータを所持しています。
オフィス探しに関するチェックリスト リスト ・ アップしたオフィス物件は、設定した目的や要件を満たしているか ・ 実際に現地に足を運んで情報を得たか |
移転先のオフィスが決まったら、新オフィスとなる物件に関する契約の締結に進みます。
オフィス物件の契約を進める際は、企業側に不利な条件が設定されていないかを十分に確認しましょう。譲れない条件や疑問点があれば、管理会社やオーナーとの交渉で条件を擦り合わせていきます。
新オフィスの契約手続きと並行して、旧オフィスからの退去の準備も必要です。原状回復工事の依頼や、管理会社・オーナーなどへの解約予告を行います。新オフィスが決まる前に解約予告をしてしまうと、移転先オフィスが決まらないまま退去せざるを得なくなるので注意してください。
原状回復工事は、旧オフィスの引き渡しまでに完了する必要があります。新オフィスが決まり次第、手続きと日程調整を進めていきましょう。
移転が決まったタイミングで、移転スケジュールや新オフィスの概要を社内全体へ告知しておくと、社内の混乱を避けられます。
新旧オフィスに関するチェックリスト ・ 新オフィスに関する契約内容に問題がないか確認を忘れていないか ・ 旧オフィスの原状回復工事は、引き渡しまでに間に合うスケジュールになっているか ・ 賃貸の解約予告は、賃貸契約の内容に基づいた適切な時期に行えているか ・ 移転が決定したときに、社内での共有が問題なくできているか |
新オフィスのレイアウトやデザイン設計、ゾーニング計画なども、オフィス物件が決定したタイミングで進めていきます。事前に決定したオフィス移転目的を軸にして、目的達成のためにはどのようなレイアウトが必要かを確認しながら企画していきましょう。
「働きやすさを追求する」「コミュニケーションの円滑化を重視する」といった、レイアウト・デザインの大まかなコンセプトを設定しておくのも効果的です。
レイアウトやデザイン設計、ゾーニング計画に関するチェックリスト ・ 従業員の作業スペース、会議室、休憩室、食堂、倉庫などの配置について ・ 従業員の移動やデスクの距離感などの作業動線関係について ・ オフィス家具の設置位置について ・ LAN配線について |
ITシステムやその他インフラ関係のシステムを導入する際は、システムおよび周辺環境の見直しについての検討も必要です。システムの更新に加えて、クラウドサービスへの移行も視野に入れます。
導入するシステムに関するチェックリスト ・ 既存のシステムやデータをどこまで引き継ぐのか ・ 新しいシステムに何を導入するのか |
レイアウト・デザインやシステム関係の方向性が決まったら、内装の施工管理についての打ち合わせに進みます。内装工事を担当する業者にコンセプトやレイアウト、その他要望などを伝え、提案された内容に関してさらに打ち合わせを行います。
また、電気・通信やITシステム、空調関係の工事についても業者と打ち合わせしておきましょう。レイアウト・デザイン関係の業者とは、別の専門業者が担当するケースが一般的です。
オフィスの内装はオフィス全体の使いやすさや印象に深く関わるため、移転先オフィスの決定と同じくらい慎重になることを推奨します。こだわりが多いほどコストが高くなるものの、将来的な生産性や業務効率の改善によって利益が出るなら、検討してみる価値はあるでしょう。
DYMリアルエステートでは、オフィス紹介に加えて内装要件定義書の作成サポートや、内装パートナーの紹介にも対応しています。
内装の施工管理についてのチェックリスト ・ 業者に対して、企業側の希望や計画を余すことなく伝えているか ・ 打ち合わせやフィードバックの際は、円滑にコミュニケーションができているか |
内装関係が決まったら、内装に合わせたオフィス備品やインフラ関係の設備の選定・購入を行います。予算額や必要スペースなどを都度確認しながら、新オフィスに最適な備品・設備を発注していきましょう。
・ オフィス備品やインフラ関係の選定・購入についてのチェックリスト ・ オフィス移転の目的や内装に合わせたモノを選定できているか ・ リースを利用する場合、リースに関する契約を確認しているか ・ 予算に応じたモノを購入しているか ・ 納期は確認しているか |
新オフィス関連の契約などがほぼ決まってくる1~2ヶ月前には、社内・社外への通知や具体的な移転準備を進めます。社外とは関係する士業事務所(税理士、会計士、弁護士など)、加入団体、取引先、サブスクリプション・会員制サービスの購入先などです。
事前に外部の方々のチェックリストを作っておけば、連絡漏れを防ぎやすくなります。
社内への連絡としては、移転に向けた具体的な準備についての通知を行います。移転マニュアルや従業員の担当分野、タイムスケジュールなどを整理して伝えましょう。
社内・社外への周知や移転準備のチェックリスト ・ 外部の関係各所への挨拶や通知は済んでいるか ・ 社内への通知や説明会の開催など、オフィス移転に関する情報共有ができているか ・ 原状回復工事や引越し関連の進捗はどうなっているか ・ 移転する物品や設備の梱包や、不必要なモノの廃棄などはできているか ・ データ関連のバックアップに問題はないか |
新オフィスに関する工事やオフィス家具の配置など、新オフィスに関する最終チェックを実施します。新オフィスを引き渡されてからスムーズに業務へ移るためにも、最終チェックは抜けなく行いましょう。
最終チェック ・ 予定通りの工事内容と工期で進んでいるか ・ オフィス家具の配置には問題がないか ・ 水道電気などのライフライン関係を開通させる準備は整っているか ・ インターネット環境は整っているか |
旧オフィスからの移転準備が整ったら、各種必要な手続きや作業を進めます。以下では、各種必要手続きをチェックリストとしてまとめました。
移転に関する必要手続き | 概要 |
引越し作業の立会い | 引越し関係のトラブル対応、積み残しの確認、移転物品の取扱の説明など |
原状回復工事開始 | 引越し作業終了後の着工、旧オフィス引き渡しまでの完了 |
ライフラインの切り替え | 旧オフィスのライフラインの終了、新オフィスのライフライン開通 |
口座やクレジットカードなどの登録内容変更 | 公式ホームページや銀行窓口での住所変更手続き、移転後の登記事項証明書や届出印などの必要書類の準備 |
インターネット・電話関連 | 新オフィスの電話配線やインターネット回線の状況、ビジネスフォンの設定、契約中のプロバイダの継続または変更の決定 |
上記以外にも必要手続きがある場合は、自社の状況に応じてチェックリストを追加してください。
オフィス移転を完了させるには、労働基準監督署や年金事務所、税務署などの行政機関への届出が必要です。提出期日が指定されている届出も多いので、忘れないように早めに対応しておきましょう。
移転に関する届出や期日は、「オフィス移転に際して必要な届出」にて後述しています。
新オフィスへの移転には、旧オフィスからの退去関係の手続きも同時に行う必要があります。旧オフィスからの撤退に関する手続きの概要を見ていきましょう。
旧オフィスからの退去手続きを進めるには、始めに旧オフィスの契約内容を確認します。賃貸契約の場合だと賃貸契約書に定められた解約予告期間までに、退去の旨を管理会社やオーナーへ解約予告として伝えなければなりません。
解約予告期間は6ヶ月に設定されているのが一般的です。スモールオフィスの場合は3ヶ月に設定されているケースがあります。
解約予告をする前には新オフィスの入居可能時期を確認し、旧オフィスの解約から新オフィスの入居までがスムーズに進められるかを見ておきましょう。
旧オフィスの解約が決定し、引越し作業が終わったタイミングで原状回復工事の着工を業者へ依頼します。特約がない限りは、旧オフィスの明け渡し日までに原状回復を終了させなければなりません。
また住居とは異なり、オフィスの場合は借りた側が原状回復工事の費用を100%負担する必要があります。
3 借主は、借用物を受け取った後にこれに生じた損傷がある場合において、使用貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が借主の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。 引用:e-Gov法令検索「民法」 |
原状回復工事に関しては、移転前の2ヶ月前くらいに工事の発注を済ませるとよいでしょう。工事の完了は、着工までの時間と工事期間と合わせて1ヶ月~1ヶ月半程度かかると言われています。
原状回復工事の業者が管理会社やオーナーに指定されている場合は、それに従って見積もりなどを依頼します。
オフィス移転に際して必要な届出を、リスト形式でまとめました。
届出を行う場所 | 必要書類 | 期日・提出先 |
法務局 | 本店(支店)移転登記申請書 | ・本店は移転日より2週間以内 ・支店は移転日より3週間以内 |
日本年金機構(年金事務所) | 健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届 | ・管轄内外のいずれの窓口も、事実発生から5日以内 ・手続きはそれぞれの事業所を管轄する年金事務所 |
国税庁(税務署) | 移動事項に関する届出 | 移転後速やかに、移転前の納税地管轄税務署 |
給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出 | 移転の事実があった日から1ヶ月以内に、給与支払事務所等の所在地の管轄税務署 | |
個人事業の開業・廃業等届出書 | 事業開始等の事実があった日から1ヶ月以内に、管轄の税務署 | |
労働基準監督署 | 労働保険名称・所在地等変更届 | 変更のあった日の翌日から10日以内に所轄の労働基準監督署(二元適用事務所の場合、雇用保険に関する変更は公共職業安定所) |
公共職業安定所(ハローワーク) | 雇用保険事業主事業所各種変更届 | 変更のあった日の翌日から10日以内に所轄のハローワーク |
郵便局 | 転居届、e転居 | 移転判明後、速やかに変更前の管轄郵便局 |
消防署 | 防火管理者専任(解任)届出書 | 遅滞なく、管轄の消防署 |
防火対象物使用開始届出書 | 使用開始日の7日前までに管轄の消防署 | |
入居工事に関する各種届出 | 内容ごとに確認 | |
警察署 | 自動車保管場所証明申請書 | 管轄の警察署に確認 |
オフィス移転にかかる費用は、新オフィスの賃料やデザイン、備品などによって変動します。ここでは、オフィス移転にかかる主な費用の大まかな相場などを見ていきましょう。
実際の金額の詳細を知りたいときは、業者への見積もりを推奨します。
新オフィスには、賃料以外にもさまざまな費用が発生します。大まかな目安は次の通りです。
新オフィスにかかる費用 | 一般的な相場 |
デザインなどの内装工事関係 | 1坪あたり10万円前後、デザインや設備にこだわる場合は20万円 |
ネットワーク工事関係 | 1人あたり5万円前後 |
電気・空調・防災などの設備工事 | 1坪あたり20~35万円 |
不要物の処分費 | 廃棄する機材設備の大きさ、搬出導線、時間帯などによって変動 |
火災保険料 | 年間1~2万円(2年契約で2~3万円) |
設備・什器・備品費 | 導入するモノによって変動するものの、従業員1人あたり5~30万円 |
新オフィスにかかるコストを抑えるには、不要物のいくつかをリサイクル業者に引き取ってもらう、居抜き物件を活用する、リースを利用するといった方法が挙げられます。
原状回復工事の相場は、オフィスの規模によって1坪あたり3~30万円と言われています。小規模なオフィスなら3~7万円前後、規模やグレードが大きいオフィスなら10万円以上になります。
敷金や仲介手数料など、不動産取得関係でかかる大まかな費用の相場は次の通りです。
不動産取得関係の費用 | 相場 |
前家賃 | 家賃1ヶ月分 |
敷金 | 家賃6~12ヶ月分 |
仲介手数料(賃貸) | 家賃1ヶ月分+消費税 |
仲介手数料(購入) | ・200万円以下の部分:5%+消費税 ・200万円超400万円以下の部分:4%+2万円+消費税 ・400万円超の部分:3%+6万円+消費税 |
引越し費用の相場は、従業員1人あたり3万円が相場だと言われています。移転規模や機材の数、立地などによっても金額が変動するので、引越し業者へ事前に見積もりを依頼しておきましょう。
オフィス移転には、行政手続きにかかる費用(登記費用など)、名刺・パンフレットの作り直しにかかる費用などもかかります。合計で数十万円程度の支出を見込んでおくとよいでしょう。
オフィス移転の成功には多大な労力・コストや分析能力、専門知識などが求められるので、通常業務と並行しながら進めるのは非常に難易度が高いです。もしオフィス移転に関して自信がない、労力を割けないといった悩みをお持ちの企業様は、オフィス移転関係をオフィス仲介業者へ依頼することを推奨します。
オフィス移転でオフィス仲介業者を利用するメリットは次の通りです。
それぞれの詳細を見ていきましょう。
オフィス移転は、住居とは異なるニーズを理解したうえで、事業者向けの部屋に関する知識が求められます。
オフィス仲介専門の業者なら、オフィスに関する専門知識、蓄積されたデータや実績、保有する物件情報を活用し、企業様にぴったりのオフィス物件を提案してくれます。
オフィス仲介業者の中には、オフィス紹介や仲介業にとどまらず、オフィスデザインや内装工事、電気工事、オフィス退去に関するサポート、移転後のアフターフォローまで対応しているところがあります。
ワンストップで依頼できれば、コミュニケーションコストやその他労力コストが削減可能です。また、オフィス紹介やデザインなどを一貫して担当することで方向性にブレがなくなり、オフィス移転後の業務効率化にもつながるでしょう。
工事の日程調整やオフィス移転までのスケジュールを立てるには、オフィス移転に関する経験が必要になります。オフィス仲介業者は、オフィス仲介の経験を基にした移転のスケジュールの立案から管理まで、企業側の通常業務に支障が出ないよう対応します。
特にプロジェクトマネジメント(PM)の実績があるオフィス仲介業者なら、オフィス移転に関する総合的な管理を任せることが可能です。
オフィス仲介業者は、管理会社やオーナーとの賃貸契約や売買契約を結ぶとき、条件交渉についてサポートできます。交渉に自信がない、知識不足で不利な契約を結びそうと不安を覚える企業の代わりに、専門知識と経験を基にした交渉を代わりに進めていきます。
外資系企業のオフィス移転や海外オフィスを取り扱うオフィス仲介業者なら、海外進出を検討する企業も的確にサポートできます。
海外本社に提出する書類の作成、英文やその他外国語を用いた交渉、外資系企業向けのオフィス紹介などにも対応が可能です。
オフィス移転を成功させるには、オフィス移転実施の目的の明確化、オフィス移転のメリット・デメリットの把握、オフィス移転専門チームの組織といった準備が鍵を握ります。
入念な準備の下、移転までの期間に応じた適切な手続きや行動を進めていきましょう。事前に「◯ヶ月前にはレイアウトやデザインを決めていこう」といったスケジュールを立てておき、余裕を持ってオフィス移転を進めることが大切です。
DYMリアルエステートは、オフィス移転・仲介やオフィスマネジメントの実績・経験を基に、企業様のニーズに合致するオフィス移転をサポートいたします。
現オフィスの問題点・新オフィスへの希望などの洗い出しから、条件交渉、移転後のアフターフォローまで一貫したサービスの提供が可能です。不動産の専門知識や採用領域の経験を持つ、DYMコンサルタントが対応いたします。オフィス移転に関してお悩みであれば、お問合せフォームや電話からお気軽にご相談ください。
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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。
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