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コールセンターでの適切な言葉遣いは、顧客満足度に直結する重要なスキルです。本記事では、敬語の基本から効果的な言い回し、避けるべき表現まで、コールセンターオペレーターに必要な言葉遣いのポイントを詳しく解説します。正しい敬語の使用や状況に応じた適切なフレーズの選択、さらには業界用語や冗長な表現を避けることで、より円滑で丁寧な顧客対応が可能になります。これらのスキルを身に付けることで、コールセンター業務の質を向上させ、顧客との良好な関係構築につながります。
<この記事で紹介する3つのポイント>
目次
コールセンターでの円滑なコミュニケーションには、適切な敬語の使用が必要です。ここでは、敬語の基本的な種類と、それぞれの使い方について解説します。正しい敬語の使用は、顧客との信頼関係構築に大きく寄与します。
礼儀正しい言葉使いの基本は、丁寧語の適切な使用です。丁寧語は、相手に敬意を表すための最も一般的な敬語形式です。主に「です」「ます」「ございます」などの語尾を用いて表現します。例えば、「自社のサービスです」「こちらで用意します」「在庫がございます」などの使い方が挙げられます。
丁寧語は、相手との距離感を適切に保ちつつ、礼儀正しさを表現するのに適しています。コールセンターでは、顧客との初対面の会話や一般的な応対で頻繁に使用されることから、正確な使用法を身に付けることが重要です。
尊敬語は、相手を立てて表現する敬語です。主に顧客や上司など、話し手よりも立場が上の人物に対して使用します。例えば、「お客様がおっしゃいました」「部長がいらっしゃいました」などの表現が挙げられます。尊敬語を適切に使用することで、相手への敬意を明確に示すことができます。
コールセンターでは、顧客の行動や要望を述べる際に頻繁に使用するため、さまざまな動詞の尊敬語形を正確に覚えておくことが重要です。
謙譲語は、自分や自分の所属する組織の行動を控えめに表現する敬語です。主に「させていただく」「申し上げる」などの表現を用います。例えば、「私が15時に伺います」「上司が申し上げたように」などの使い方があります。謙譲語を適切に使用することで、相手に対する配慮と謙虚さを示すことができます。
コールセンターでは、自社のサービスや対応について説明する際に使用することが多いため、正確な使用法を身に付けることが重要です。ただし、過剰な使用は逆効果になる可能性もあるため、状況に応じた適切な使用を心がけましょう。
コールセンターでの電話対応では、状況に応じた適切な敬語の使用が求められます。ここでは、電話対応の各段階で必要となる敬語表現をご紹介します。これらの表現を習得することで、より円滑で丁寧な顧客対応が可能になります。
コールセンターでの基本的な表現には、「わたくし」「弊社」「御社」「みなさま」「お客様」などがあります。これらの言葉を適切に使用することで、丁寧さと専門性を表現できます。例えば、「わたくしども」は自社を指す際に使用し、「御社」は顧客の会社を指す際に使います。
また、「先ほど」「のちほど」といった時間を表す言葉も、丁寧な印象を与えるために重要です。これらの基本的な表現を正しく使用することで、顧客との円滑なコミュニケーションの基盤を築くことができます。
電話を受ける際は、「お電話ありがとうございます」「お待たせいたしました」などの挨拶から始めます。架電時は「お世話になっております。○○と申します」と名乗ります。相手が不在の場合は「恐れ入りますが、折り返しお電話をいただけますでしょうか?」と丁寧に依頼します。
これらの表現を適切に使用することで、最初の印象を良好なものにし、その後のスムーズな対応につなげることができます。また、相手の名前や用件を確認する際も、「恐れ入りますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」「どのようなご用件でしょうか?」など、丁寧な言い回しを心がけましょう。
通話中は、「承知いたしました」「かしこまりました」などの応答や、「申し訳ございません」「大変失礼いたしました」などの謝罪の言葉を適切に使用します。また、聞き取りにくい場合は「少々お声が届きにくいようなのですが」と伝え、対応できない用件の場合は「いたしかねます」「できかねます」と丁寧に断ります。
これらのフレーズを状況に応じて適切に使用することで、顧客の理解を得やすくなり、トラブルを未然に防ぐことができます。さらに、顧客の要望や質問に対して「質問はございますか、ございませんか?」と確認することで、丁寧で細やかな対応を示すことができます。
電話を終える際は、「失礼いたします」「今後ともよろしくお願いいたします」などの言葉を使用します。特に謝罪の内容を含む通話の場合は、「このたびはご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした」と重ねて謝罪を述べることが適切です。
また、折り返しの電話の場合は「先ほどはお電話に出られず申し訳ございませんでした」と冒頭で謝罪することを忘れないようにしましょう。これらの終話時のマナーを守ることで、最後まで丁寧な対応を維持し、顧客に好印象を残すことができます。さらに、次回の対応につながる良好な関係性を築くことができるでしょう。
コールセンターでの効果的なコミュニケーションには、状況に応じた適切な言葉やフレーズの使用が不可欠です。ここでは、さまざまな場面で活用できる効果的な言い回しやクッション言葉についてご紹介します。これらを適切に使用することで、より円滑で丁寧な顧客対応が可能になります。
効果的な言い回しの一つとして、イエス・バット話法とイエス・アンド話法があります。イエス・バット話法は、まず相手の意見を肯定(yes)し、その後逆説(but)を入れて自分の意見を伝える方法です。
例えば、「たしかに、お気持ちはよく分かります。しかし、わたくしの提案の方法だとより短時間でご利用が可能でございます。」といった具合です。
一方、イエス・アンド話法は、相手の意見を肯定(yes)し、その後順接(and)を加えて自分の意見を伝える方法です。「さようでございますか。だからこそ、わたくしの提案はそちらを改善することができます。」などの使い方があります。これらの話法を適切に使用することで、顧客の意見を尊重しつつ、自社の提案を効果的に伝えることができます。
また、「わたくしども」「弊社」「御社」「みなさま」「お客様」などの言葉を適切に使い分けることで、より丁寧で専門的な印象を与えることができます。
クッション言葉は、相手に何かをお願いしたり、お断りをしたりする場面で、言葉の前に添える言葉のことです。代表的なクッション言葉には、「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」「失礼ですが」「お手数をおかけしますが」「もし、よろしければ」などがあります。
これらのクッション言葉を適切に使用することで、相手への配慮を示し、コミュニケーションをより円滑にすることができます。例えば、「恐れ入りますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」と言うことで、単に名前を尋ねるよりも丁寧な印象を与えることができます。
また、「申し訳ございませんが、ただいま担当者が不在でございます」と伝えることで、相手の理解を得やすくなります。クッション言葉の使用は、特に断りや要求を伝える際に効果的です。ただし、過剰な使用は逆効果になる可能性もあるため、状況に応じて適切に使用することが重要です。
コールセンターでの電話対応において、似たような意味を持つ言葉や表現を正しく使い分けることは非常に重要です。ここでは、よく混同される言葉や表現、そしてそれぞれの適切な使用方法について解説します。これらの違いを理解し、正しく使用することで、より精度の高い顧客対応が可能になります。
基本的なフレーズでよく混同されるものとして、「了解いたしました」と「承知いたしました」があります。「了解いたしました」は一般的に上司から部下への返事として使われることが多いため、顧客対応では「承知いたしました」や「かしこまりました」を使用するのが適切です。
また、「分かりません」という直接的な表現ではなく、「分かりかねます」という表現を使うことで、より丁寧な印象を与えることができます。さらに、「おられますか?」という表現は、「いらっしゃいますか?」とするのがより丁寧です。これらの基本的なフレーズを正しく使い分けることで、顧客に対する敬意を適切に表現しましょう。
受電・架電時によく混同される表現として、「ございますでしょうか?」と「ございますか?」があります。「ございますでしょうか?」は二重敬語になるため、「ございますか?」を使用するのが正しいです。また、「させていただきます」という表現は過剰な謙譲表現になる場合があるため、単に「いたします」とするのが適切な場面も多いです。
架電時の「○○様でございますね」という確認の仕方は、「○○様でいらっしゃいますね」とするのがより丁寧です。これらの注意点を意識することで、受電・架電時の印象を良好なものにし、その後のスムーズな対応につなげることができます。
通話中によく混同される表現として、「申された」と「おっしゃられた」があります。「申された」は謙譲語であり、相手の言動を表現する際には「おっしゃられた」を使用するのが適切です。また、「お名前をいただく」という表現は、「お名前を伺う」とするのがより丁寧です。「承らせていただきます」は二重敬語になるため、単に「承ります」とするのが正しいです。
これらのポイントを押さえることで、通話中の言葉遣いの質を向上させ、より円滑なコミュニケーションを実現することができます。特に、顧客の言動を正確に理解し、適切に対応するためには、これらの表現の違いを正しく理解し、使い分けることが重要です。
終話時によく混同される表現として、「~で、よろしかったでしょうか」があります。これは「~で、よろしいでしょうか」とするのが正しいです。また、「ご連絡先を頂戴してもよろしいでしょうか」という表現は、「ご連絡先を教えていただけますでしょうか」とするのがより自然で丁寧です。「上のお名前」「下のお名前」という表現は、名前に優劣があると思わせる可能性があるため、単に「お名前」と尋ねるのが適切です。
コールセンターでの言葉遣いは、顧客満足度に直結する重要な要素です。しかし、不適切な言葉遣いは顧客との関係を損なう可能性があります。以下では、避けるべき言葉遣いの具体例を紹介し、より適切な表現方法を解説していきます。
過剰な敬語の使用は、かえって不自然さや違和感を生む原因となります。例えば、「お読みになられる」という表現は二重敬語になっており、「お読みになる」で十分です。同様に、「ご覧になられる」は「ご覧になる」、「お帰りになられる」は「お帰りになる」と簡潔に表現しましょう。
また、「〇〇様でございますね」という表現も冗長です。「〇〇様でいらっしゃいますね」とするのがより自然です。これらの冗長な表現を避けることで、スムーズで自然なコミュニケーションが可能になります。
業界特有の専門用語や略語は、顧客にとって理解しづらい場合があります。例えば、IT業界での「SaaS」や「クラウド」といった用語は、一般の顧客にはなじみがない可能性があります。これらを使用する際は、「インターネットを通じてソフトウェアを利用するサービス」や「インターネット上のデータストレージサービス」など、分かりやすい言葉で説明を加えましょう。
また、社内でよく使用される略語も避けるべきです。「KPI」や「ROI」といった経営用語も、一般の顧客には分かりにくいため、「業績評価指標」や「投資収益率」と言い換えるなどの工夫が必要です。
サービス業界、特にコンビニエンスストアやファミリーレストランで多用される言葉遣いは、コールセンターでは避けるべきです。例えば、「~でよろしかったでしょうか」という表現は、正しくは「~でよろしいでしょうか」です。
また、「とんでもございません」という表現も不適切で、「とんでもないことでございます」が正しい言い方です。
これらの言葉遣いは、一見丁寧に聞こえても実際は誤った使用方法であり、顧客からの信頼を損なう可能性があります。
企業内で日常的に使用される専門用語や略語も、顧客との会話では避けるべきです。例えば、「本件について社内稟議を経て決定いたします」という表現は、「社内で検討の上、決定いたします」とより分かりやすく言い換えましょう。
また、「KYT(危険予知トレーニング)」や「5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)」といった企業内の活動を表す略語も、顧客には伝わりにくいため、必要に応じて説明を加えるか、別の表現を使用するのが望ましいでしょう。
丁寧さを欠いた表現は、顧客に不快感を与える可能性があります。例えば、「結構です」という言葉は断る際によく使用されますが、語気が強く聞こえるため避けるべきです。代わりに「差し支えございません」などの表現を使いましょう。
また、「~ですかね?」という疑問形の表現も、丁寧さや謙虚さが伝わりにくいため、「~でしょうか?」と言い換えるのが良いでしょう。「もしもし」という言葉も、電話応対の最初の言葉としては適切ではありません。
これらの表現を避け、より丁寧で適切な言葉遣いを心がけることで、顧客との良好なコミュニケーションを築くことができます。
コールセンターにおける適切な言葉遣いは、顧客満足度と業務効率の向上に直結する重要な要素です。基本的なフレーズの使い方から、受電・架電時の注意点、通話中のポイント、終話時の注意事項まで、状況に応じた適切な言葉遣いを心がけることが大切です。同時に、冗長な敬語や業界用語、企業内の専門用語、丁寧さを欠いた表現など、避けるべき言葉遣いにも注意を払う必要があります。これらのポイントを押さえ、常に顧客の立場に立った丁寧で分かりやすい言葉遣いを実践することで、コールセンター業務の質を大きく向上させることができるでしょう。
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