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【初心者向け最新】DSPとは?仕組みや機能、導入方法や効果を解説

公開日:2024.05.30  更新日:2024.07.05

DSP(Demand-Side Platform)は、インターネット広告主の費用対効果を最大化するためのプラットフォームです。このプラットフォームは、広告の配信対象となるターゲットや予算を設定し、バナーを入稿するだけで、最適な広告配信を自動化する仕組みがあります。

Webマーケティングに携わる人々は、DSPという用語をよく耳にします。さらに、アドテクノロジーの進展により、DSP広告を活用し、その導入を検討した経験がある人も多いでしょう。

この記事では、DSPの概要や押さえておくべき重要なポイントを解説します。

<この記事で紹介する3つのポイント>

  1. DSPの基本概要
  2. DSPの主要機能と活用方法
  3. 国内外の主要DSPプラットフォーム紹介

DSPの基本概要

DSPを使用すれば、最適な広告配信を自動で行うことが可能です。費用を抑えて高い広告効果を狙うことができます。以下は、DSPの基本概要についての紹介です。

DSPとは

DSPは、Web広告の効果を最適化するためのプラットフォームです。2008年にアメリカで起きたリーマンショックによって、失業した金融系エンジニアが広告業界に移ってきたことが、開発されたきっかけと言われています。

DSPが導入される以前は、Web広告の運用は「一定期間広告枠を買い付けて配信を行う方法」が主流でした。この方法はターゲットが絞り込めないなど、無駄な広告配信が多くなり効率が悪いです。またタブレットやスマートフォンなど、さまざまなデバイスが普及したため、手動で各デバイスに対応した広告配信をすることが困難となってきました。

そこで、特定の狙ったユーザーに対して広告配信ができるDSPが開発され、利用されるようになっています。

広告配信プロセスでのDSPの役割

DSPを利用すれば、それぞれに合った広告の配信を行うことができます。DSPの役割としては、主に次のような内容です。

DSPの役割説明
オーディエンスターゲティングユーザーの位置情報、購入履歴、行動履歴などから、興味や関心を予測し、ユーザーを分類します。 分類した後、広告の配信対象とする方法です。
リアルタイムビッディング(RTB)Webサイトに訪れたユーザーからの情報で、入札価格が最高額になる広告を呼び出して表示する仕組みです。
データマネジメントプラットフォーム(DMP)との連携特定の決められたユーザーに対してのみ、広告を配信する機能です。DMPと連携することで、ユーザーのさまざまな情報を利用することができ、精度の高いターゲット設定が可能となります。

DSPの仕組み

DSPは、次のようなプロセスで広告配信を行います。

  1. ユーザーがWebサイトを訪れる
  2. WebサイトからSSPにリクエストが来る
    SSP(Supply-Side Platform)とは、表示する広告を呼び出すためのプラットフォームです。
  3. SSPはWebサイトのリクエスト受け取った後、連携している複数のDSPに対して、表示させる広告オークションを行うようにリクエストする
  4. それぞれのDSPは入札額をSSPに送信する
  5. SSPは各DSPの入札額から、最高額のDSPを判別し、Webサイトに報告する
  6. Webサイトから、最高額を付けたDSPにリクエストが出される
  7. DSPからWebサイトに広告が配信される

この一覧の流れのことを、リアルタイムビッディング(RTB)と言います。RTBは、低い広告費でより高い売上を出したい広告主と、なるべく高い広告費を払ってもらいたいメディア側の間を取り持つ仕組みです。

DSPとSSP、Adネットワークの違い

Adネットワークとは、広告の配信ネットワークのことです。例えば、Googleディスプレイネットワーク(GDN)はAdネットワークの一つになります。

DSPとSSP、Adネットワークは、次のポイントで違いがあります。

項目DSPとSSPAdネットワーク
広告配信面DSPやSSPは、広告媒体ではありません。Webサイトからリクエストを受け取り、応答するツールです。そのため広告枠はありません。複数のメディアに広告を配信することが可能です。例えば、SNSやブログ、Webサイトなどになります。
ターゲットの対象Webサイトを閲覧したユーザーの属性に基づいて、ターゲットを絞り込む方法です。広告枠を確保したWebサイトのジャンルでターゲットを絞り込む方法です。
設定や調整方法設定が自動化されています。学習機能があるため、効率良く配信することが可能です。ターゲット設定や配信設定など、目的ごとに使い分けることが可能です。しかし広告媒体が異なる場合、都度設定や微調整が必要となります。

DSPの主要機能と活用方法

DSPを利用することで、予算や配信ターゲットなどあらかじめ設定された内容で自動的に広告配信が可能です。

ここではDSPの主な機能と活用方法について紹介します。

自動入札と最適化アルゴリズム

Webサイトにユーザーが訪れると、購入履歴や行動履歴、性別、地域などのユーザー情報と一緒に広告リクエストがWebサイトからSSPに送られます。SSP(Supply-Side Platform)とは、広告を呼び出すためのプラットフォームです。

SSPはWebサイトからリクエストを受け取ると、連携しているDSPに対して、情報やオークションリクエストを送ります。そしてDSPがSSPへ入札額を送信し、最も高額のDSPが広告を表示することができるという仕組みです。

このように、DSPとSSP間では、自動で入札が行われています。

またユーザー情報を元に配信する広告を決定するため、効果が期待できるユーザーに広告を出すことが可能です。そのため広告の効果を最適化できる仕組みと言えるでしょう。

高度なターゲティングとデータ活用

DSPは、Webサイトに訪れたユーザーの情報から、最適な広告配信を行うことができます。高度なターゲティングによって、ユーザーに一致した効率の良い広告配信が可能と言えるでしょう。

さらに広告をクリックしたユーザーの情報から、類似ユーザーを特定して広告配信を狙い撃ちすることも可能です。この方法は効率が良く、効果が期待できます。

またDMP(Data Management Platform(データマネジメントプラットフォーム))と呼ばれる、データを一元管理しているプラットフォームと連携することで、精度の高いターゲティングが可能です。

DMPでは、データを活用したり、整理・分析したり、収集したりすることができます。DMPを導入すれば、顧客に対しての理解度が深まり、マーケティングに活かすことが可能となるでしょう。

DSPはDMPと連携することで、効率の良い広告の出稿が可能となります。

ユーザー属性・Web行動データの分析・管理

Cookieと呼ばれるWebサイトを訪問したユーザーの情報を保存している仕組みを利用して、ユーザー情報を分析してターゲティングに活用するのが、オーディエンスターゲティングという仕組みです。

例えばWebサイトに訪れたユーザーの購入履歴や興味のあるサービス、商品などを記憶しておき、次のユーザーがWebサイトに訪れた際に情報を提供する方法になります。Cookieを活用することで精度の高いターゲティングが可能となり、効率の良い広告配信ができるでしょう。

DSP導入効果

DSPを導入することで効率の良い広告配信が可能となります。以下は、具体的な導入効果についての紹介です。

効率的な広告運用とコスト削減

DSPを導入することで、Webサイトに訪問したユーザーの興味に一致した広告を配信することが可能となります。過去のように、興味を持っていないユーザーに広告を配信するようなことはありません。そのため効率的な広告運用が可能となるでしょう。

またDSPでは、自動で最適化が行われるため、人的なコストの削減が可能です。広告の費用対効果が高まる仕組みと言えます。

広告のターゲット精度向上

DSPでは、広告を配信するターゲットユーザーを詳細に設定することが可能です。そのため、サービスや商品に一致したユーザーのみを対象にすることができます。精度の高いターゲティングができると言えるでしょう。

また類似ユーザーへの配信も可能です。これは自社のサービスや商品を購入したユーザーと同じ属性の別のユーザーに対して、広告配信する方法になります。

関心や興味が似ているユーザーは、同じようなサービスや商品を好む可能性が高いからです。

国内外の主要DSPプラットフォーム紹介

DSPプラットフォームを提供しているサービスは、複数あります。以下は、国内外の主要なDSPプラットフォームの紹介です。

Googleマーケティングプラットフォーム

Googleマーケティングプラットフォームは、Web広告やWebマーケティングに必要な機能がパッケージ化されているサービスです。Googleマーケティングプラットフォームを利用することで、さまざまなマーケティング戦略や広告戦略を行うことが可能となります。

またGoogleマーケティングプラットフォームの特徴は、無料で使用できる機能と、有料で使用できる機能があることです。

無料で使用できる機能は次のものがあります。

無料で使用できる機能説明
Google アナリティクスWebサイトを解析するツールです。
Google データポータル分析結果を視覚化できるBIツールです。
Google オプティマイズWebサイトのA/Bテストが可能となるツールです。
Google サーベイ消費者アンケートツールです。
Google タグマネージャータグを管理するツールです。

また有料で使用できる機能としては、次の通りです。

有料で使用できる機能説明
Google ディスプレイ&ビデオ 360Web広告の工程を一元管理するツールです。
Google アナリティクス 360高度な解析機能が備わった、解析ツールです。
Google オプティマイズ 360A/Bテストを効果的に実施できるツールです。
検索広告 360検索連動型広告の実施をサポートしてくれるツールです。

DYMの強み

株式会社DYMは、BRONZE代理店としての認定を獲得しているDSPの広告代理店です。ユーザーの潜在ニーズを顕在化させるため、過去の閲覧履歴や類似商品を自動的に分析し、最適な広告を表示する仕組みなどを提供しています。

DYMの強みは、主に次の2つです。

Criteoの認定資格を取得している

Criteo(クリテオ)とは、ネット広告を配信しているフランスの企業です。グローバルに事業を展開しており、日本でも大きなシェアを獲得しています。Criteoの広告を目にしているユーザーの割合は、日本では88%という調査結果です(2014年5月時点)。

DYMは、CriteoのBRONZE代理店の認定を獲得しています。そのため高性能の配信アルゴリズムを利用し、ユーザーごとに最適な広告を表示することが可能です。潜在ユーザーを顕在化するための効果的な仕組みを提供することができます。

参考記事:MarkeZine「Criteoのリーチは「Googleディスプレイネットワーク」に次いで2位、日本は88%でトップ

広告配信の技術的サポートが充実

広告配信のためのデータフィードやタグは、技術的にハードルが高い状況です。そのため実施できていない企業も多いでしょう。DYMでは導入から運用、改善までを一気通貫でサポートしています。そのため効果的な広告配信を行うことが可能です。

ユーザーのWebサイト閲覧の体験を邪魔することなく、自然に広告情報へ誘導することができます。

今後の展望

2021年の世界のDSP市場規模は「135億3,000万米ドル」でした。Business Reserch社では、2031年までには市場規模が「2,705億7,720万米ドル」まで伸びると予測しています。DSPの今後の展望としてはどのような形になるのでしょうか。ここでは今後のDSPのトレンドについて紹介します。

参考記事:Business Reserch「DSP (デマンドサイド プラットフォーム) 市場レポートの概要

DSPの今後のトレンド

今後のDSPは、ユーザーデータに依存しない広告配信が主流となってくるでしょう。これは、データプライバシーへの懸念や規制が高まっていることが要因です。

ユーザーデータに依存せず、コンテンツに合わせた広告の配置や配信が重要となってきます。コンテンツの分析と、AIの活用により、精度の高い広告配信を行う方法です。

主要なDSP企業は、これらの技術に積極的に投資しています。

業界への影響

DSPの業界への影響としては、政府や規制機関がユーザーデータの利用目的や収集方法などに対して規制を課している点です。そのため、DSPが特定のデータを収集することが難しくなったり、ターゲットごとの広告配信ができなくなったりします。広告主はコンプライアンスを守るために、運用コストを増大せざるを得なくなるかもしれません。

まとめ

この記事では、DSPの要点を紹介しました。現在は、顧客ごとに適したマーケティング活動を行う必要があります。その中で、DSPは広告配信者と閲覧者の両方にとってメリットがあるサービスです。ただし万能なサービスではないため、自社の立場や戦略を分析することが重要です。そのため、導入を検討する際には、自社に適したサービスかどうかを十分に吟味した上で決定する必要があるでしょう。

株式会社DYMは、DSPやネイティブ広告に強みがあり、国内で19社に送られているBRONZE代理店としての認定を獲得しています。サービスページは、以下から確認することが可能です。

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DYMの「DSP・ネイティブ広告」サービスページはこちら

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【筆者・監修者企業】

株式会社DYM

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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。

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