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テナント(店舗物件)の探し方を完全解説!探し方のコツや注意点

公開日:2024.11.20  更新日:2025.02.14

新規に店舗を開業する際、テナントや店舗物件の探し方は非常に重要です。しかし、住宅の賃貸物件とは異なるポイントが多いため、初めて店舗物件を探す方はどのように進めればよいか悩むこともあるでしょう。この記事では、テナントや店舗物件の探し方について、予算の設定から契約までの流れ、注意点まで詳しく解説します。店舗開業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

<この記事で紹介する3つのポイント>

  • テナントを探す際は、事前に条件を明確にしておくことが大切
  • 内見は一軒だけでなく、複数見ることがポイント
  • 必ず契約形態などの注意点も考慮して探す必要がある

テナント・店舗物件の探し方

店舗物件を探す際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。事前の準備や情報収集が、理想の物件を見つけるために欠かせません。ここでは、予算の設定から立地の選定、設備や条件の確認まで、店舗物件探しのコツを詳しく解説していきます。

家賃や初期費用などの予算を明確に設定する

店舗物件を探す際、まず重要なのが予算の設定です。家賃は売上の10%以内に抑えるのが理想的だと言われていますが、立地や設備によって大きく異なります。

初期費用は家賃の6~10ヶ月分程度が一般的で、敷金・保証金、仲介手数料、前家賃などが含まれます。居抜き物件の場合は、店舗資産の譲渡費用も発生します。事業計画を立てる際に、これらの費用を考慮し、無理のない予算を設定しましょう。

最寄り駅からのアクセスを考慮する

店舗物件を選ぶ際、最寄り駅からのアクセスは非常に重要な要素です。来店客の利便性を考え、駅から徒歩圏内の物件を優先的に探すことをおすすめします。一般的に、駅から5分以内の立地が理想的とされていますが、業種によって多少の差があります。

また、最寄り駅から店舗までの道のりも重要です。分かりやすい道順であることや、途中に人通りの多い商店街があることなどは、来店客を増やすためのポイントになります。

営業可能な時間帯を確認する

店舗物件を借りる際は、営業可能な時間帯を確認することが重要です。物件によっては、営業時間に制限がある場合があるためです。特に飲食店の場合、深夜営業ができるかどうかは大きな問題になります。

物件の規約だけでなく、地域の条例についても確認が必要です。住宅地に近い物件では、夜間の営業が制限されているケースもあります。希望する営業時間が実現できるかどうかは、物件選びの重要なポイントになります。

希望条件を整理する(広さや設備など)

店舗物件を探す際は、自分の希望条件を整理しておくことが大切です。物件の広さや設備、レイアウトなどは、業種によって大きく異なります。

飲食店であれば、厨房スペースや給排水設備、換気設備などが必要不可欠です。小売店では、売り場面積や在庫スペース、試着室の有無などが重要なポイントになります。これらの条件を事前にまとめておくことで、物件探しの方向性が定まります。
また、不動産業者に希望条件を伝える際にも、具体的な要望をスムーズに伝えることができます。

駐車場の有無を確認する

店舗物件を選ぶ際、駐車場の有無は見落としがちですが、重要な要素の一つです。車での来店客が見込める立地であれば、駐車場の確保は欠かせません。物件自体に駐車場が付属している場合は問題ありませんが、付属していない場合は、近隣の駐車場を借りる必要があります。

その際、駐車場までの距離や料金、利用可能時間などを確認しておくことが大切です。駐車場の有無や条件によっては、物件の選択肢が限られてしまうことがあります。

複数の店舗物件を見る

理想の店舗物件を見つけるためには、複数の物件を比較検討することが大切です。1つの物件だけに絞ってしまうと、他にもっと良い選択肢があったかもしれません。広さや設備、立地など、希望条件に合う物件を複数リストアップし、実際に内見して比較してみましょう。

物件の雰囲気やオーナーの対応なども、実際に見てみないと分からない部分があります。また、複数の物件を見ることで、自分の希望条件を再確認することもできます。絞り込んだ物件を集中的に見ることをおすすめします。

契約形態を確認する

店舗物件を借りる際、契約形態を確認することが重要です。一般的な契約形態としては、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。普通借家契約は、契約期間が終了しても、借主側に更新の意思がある限り、契約を継続することができます。

一方、定期借家契約は、契約期間が満了すると、自動的に契約が終了します。自分の事業計画に合った契約形態を選ぶことが大切です。また、契約書の内容をよく確認し、不明点があれば、不動産業者や弁護士に相談することをおすすめします。

テナント・店舗物件探しから契約までの手順

店舗物件を探し始めてから契約に至るまでには、いくつかの重要なステップがあります。それぞれの段階で、手続きを円滑に進めるためのポイントがあるのです。ここでは、物件探しから内見、申し込み、審査、契約までの一連の流れを、具体的に説明していきましょう。

物件を探す際の予算や条件の設定

店舗物件を探す際、まずは予算や希望条件を明確にすることが重要です。事業計画に基づいて、賃料や初期費用の予算を設定し、無理のない範囲で物件を探すことが大切です。

また、店舗の広さや設備、立地など、自分の事業に必要な条件をリストアップしておきましょう。希望条件は優先順位をつけて、絶対に譲れない条件を明確にしておくことが重要です。予算と希望条件が明確になったら、不動産業者に相談します。物件情報を提供してもらい、条件に合う物件を絞り込んでいきます。

不動産業者に物件について問い合わせる

希望の物件が見つかったら、不動産業者に問い合わせをします。電話やメール、実際に店舗に訪問するなどの方法があります。問い合わせの際は、物件の詳細や周辺環境、入居時期などについて確認しましょう。

また、内見の日程を調整する必要があります。内見の際は、実際に物件を見て、設備や間取り、雰囲気などを確認します。物件の状態や周辺環境を詳しくチェックし、自分の事業に適しているかどうかを判断します。

内見の際は、不動産業者に同行してもらうことが一般的です。物件の特徴や注意点などを詳しく説明してもらえるので、より的確な判断ができます。

条件に合った物件を紹介してもらう

不動産業者から、希望条件に合った物件を紹介してもらいます。複数の物件を比較検討し、優先順位の高い条件を満たす物件を絞り込んでいきます。物件の詳細情報を確認し、疑問点があれば不動産業者に質問しましょう。

また、物件の周辺環境や競合店の状況なども確認が必要です。自分の事業に適した立地かどうかを判断するためには、実際に現地を訪れて、雰囲気を感じ取ることが重要です。物件の選定は慎重に行いましょう。納得のいく物件を選ぶことが大切です。

物件の内見を行う

物件が絞り込めたら、実際に内見を行います。内見の際は、物件の状態や設備、雰囲気などを詳しくチェックします。床や壁の状態、水回りの設備、電気容量など、入居後に問題になりそうな点がないかを確認しましょう。

また、店舗の広さや間取りが、自分の事業に適しているかどうかも重要なポイントです。什器や装飾品を置いたときのイメージを想定し、動線やレイアウトを考えてみることをおすすめします。

内見の際は、周辺環境もしっかりと確認しましょう。最寄り駅からのアクセスや、周辺の人通り、競合店の状況などは、事業の成功に大きく影響します。

物件の申し込みから入居審査をする

内見で気に入った物件があれば、次は申し込みです。申込書に必要事項を記入し、不動産業者に提出します。申し込みの際は、入居希望日や契約条件など、自分の希望をしっかりと伝えることが重要です。

また、連帯保証人が必要な場合もあるので、事前に確認しておきましょう。申し込み後は、入居審査が行われます。審査では、申込者の信用状況や収入、事業計画などが審査されます。

審査に必要な書類は、不動産業者から指示されるので、速やかに準備しましょう。審査の結果、承認されれば契約に進むことができます。

社内での承認手続きや問題を確認する

入居審査に通過したら、次は社内の承認手続きです。店舗物件の契約は、会社の重要な意思決定の一つです。社内規定に基づいて、稟議書を作成し、決裁者の承認を得る必要があります。承認手続きには時間がかかることもあるので、スケジュールに余裕を持つことが大切です。

また、店舗物件の契約に伴って、行政への届出や許認可の申請が必要になる場合もあります。手続きに必要な書類や期間を確認し、遅滞なく進めていくことが重要です。社内の関連部署とも連携を取りながら、円滑に承認手続きを進めましょう。

物件の賃貸契約手続きをする

社内の承認が得られたら、いよいよ賃貸契約の手続きです。契約書に目を通し、内容を確認します。特に、賃料や契約期間、敷金・保証金、原状回復義務などの重要事項は、しっかりとチェックしましょう。不明点があれば、不動産業者に質問し、納得のいく回答を得ることが大切です。

契約書の内容に問題がなければ、契約書にサインをして、捺印します。契約の際は、身分証明書や印鑑証明書などの書類が必要になります。また、契約に先立って、敷金・保証金や前家賃などの初期費用を支払う必要があります。支払い方法や期日を確認し、遅滞なく手続きを進めましょう。

必要に応じて物件の内装工事を行う

賃貸契約が終わったら、いよいよ店舗の内装工事です。物件の状態によっては、大規模な工事が必要になることもあります。工事の内容や期間、予算などを検討し、スケジュールを立てましょう。

内装工事は、事業コンセプトに合わせて、デザインを決める必要があります。内装業者やデザイナーと相談しながら、理想の店舗空間を実現していきます。

工事の際は、施工業者との連携を密に取ることが大切です。工事の進捗状況を確認し、問題があれば早めに解決するようにしましょう。また、工事に伴う近隣への配慮も忘れずに。騒音や振動、ゴミの処理など、トラブルを避けるための対策を講じる必要があります。

テナント・店舗物件を探す際の7つの注意点

店舗物件を探す際は、注意すべきポイントがいくつかあります。トラブルを避け、理想の物件を見つけるためには、これらの点に十分気を付ける必要があるのです。ここでは、物件情報の確認方法から契約条件の確認、各種手続きまで、7つの重要な注意点を詳しく解説します。

ネット情報だけに頼らず、慎重に判断する

店舗物件を探す際、ネット上の情報だけで判断するのは危険です。物件の写真や広告は、あくまでも参考程度に留めておきましょう。実際の物件の状態は、現地で確認するまで分かりません。物件の広さや設備、周辺環境など、実際に見てみないと分からない部分が多くあります。ネット情報だけでなく、不動産業者からの情報も合わせて検討することが大切です。

また、内見の際は、物件の細部まで注意深くチェックすることが重要です。壁や床の傷み具合、水回りの状態、照明の明るさなど、入居後に問題となりそうな点がないか確認しましょう。ネット情報に惑わされず、現地で物件を吟味することが賢明な判断につながります。

居住用物件と店舗用物件の違いを理解する

店舗物件を探す際は、居住用物件との違いを理解しておく必要があります。居住用物件は、あくまでも生活のための空間です。一方、店舗用物件は、事業を行うための空間であり、居住用とは異なる基準で選ぶ必要があります。

例えば、店舗用物件では、床の強度や天井の高さ、電気容量など、事業に必要な設備が整っているかどうかが重要なポイントになります。また、店舗用物件は、居住用に比べて賃料が高くなる傾向があります。

立地や設備によっては、坪単価が数万円に達することもあります。居住用物件の感覚で店舗物件を探すと、予算オーバーになる恐れがあるので注意が必要です。

内装工事の範囲は物件によって異なる

店舗物件を借りる際は、内装工事の範囲について確認しておく必要があります。物件によっては、大家さんの承諾が必要な工事もあります。例えば、壁の撤去やキッチンの設置など、大規模な工事を行う場合は、事前に大家さんの許可を得なければなりません。

また、居抜き物件の場合は、前の店舗の内装をそのまま使用することが前提となっているため、大きな変更ができない場合もあります。内装工事の範囲については、物件の状態や大家さんの方針によって異なります。不動産業者を通じて、事前に確認しておくことが大切です。

工事の内容や期間、予算などを検討する際は、物件の制限を考慮に入れる必要があります。内装工事の範囲を把握しておくことで、無用なトラブルを避けることができます。

景観条例がある地域では外装に制限がある

店舗物件を借りる際は、景観条例の有無についても確認しておく必要があります。景観条例とは、地方自治体が街の美観を保つために、建物の外観や色彩などに制限を設ける条例のことです。

例えば、看板の大きさや色、ファサードの素材など、細かな規定があることもあります。景観条例がある地域では、店舗の外観をデザインする際に、条例に適合しているかどうかを確認する必要があります。

条例に違反していると、行政から是正の指導を受けることになります。景観条例については、不動産業者や地域の行政窓口で確認することができます。店舗の外観は、事業の印象を左右する重要な要素です。景観条例を理解した上で、デザインを検討することが大切です。

契約条件によって業種が制限される可能性がある

店舗物件を借りる際は、契約条件に業種の制限がないかどうかを確認する必要があります。物件によっては、飲食店不可や、特定の業種に限定されている場合があります。

例えば、居酒屋やバーなど、夜間の営業を行う業種が制限されていることがあります。また、物販店に限定されている物件もあります。業種の制限は、物件の立地や周辺環境によって異なります。住宅地に近い物件では、騒音や臭いが出る業種が制限されることが多いです。

契約条件については、不動産業者に確認することができます。物件情報に業種の制限が記載されていない場合でも、念のため確認しておくことをおすすめします。業種の制限に違反すると、契約を解除されるリスクがあります。

居抜き物件は「造作譲渡契約」となる

居抜き物件を借りる際は、「造作譲渡契約」が必要になります。造作譲渡契約とは、前の店舗が使用していた設備や備品を、新しい店舗が引き継ぐための契約です。居抜き物件では、内装や設備がそのまま残っているため、新しく設備を揃える必要がありません。

その分、初期費用を抑えることができるのがメリットです。ただし、店舗資産の譲渡には、別途費用がかかります。譲渡価格は、物件や設備の状態によって異なりますが、数百万円に及ぶこともあります。

店舗資産の譲渡については、不動産業者と前の店舗の間で交渉が行われます。譲渡価格や引き継ぐ設備の範囲など、詳細な条件を確認することが大切です。

「保健所」や「消防署」との相談を忘れない

飲食店を開業する際は、「保健所」と「消防署」への相談が不可欠です。保健所では、食品衛生法に基づく許可を得るため、厨房設備や衛生管理体制の確認が必要です。

消防署では、防火対象物の認可を得るため、避難経路や消火設備の設置状況を確認します。

これらの相談は内装工事前に行い、指導内容によっては設計変更が必要な場合もあります。開業までにしっかりと手続きを進めましょう。

テナント・店舗物件の家賃の目安

店舗物件を借りる際、家賃や初期費用の目安を知っておくことは重要です。予算の設定や物件選びに役立つだけでなく、不動産業者との交渉にも影響してきます。ここでは、店舗物件の家賃の相場や、初期費用の内訳について説明していきます。

初期費用

店舗物件を借りる際は、初期費用として敷金・保証金、仲介手数料、前家賃などが必要です。一般的に家賃の6~10ヶ月分程度が目安とされています。敷金・保証金は家賃滞納や物件の損傷に備えて預ける費用で、契約終了時に原状回復費用を除いて返還されます。

仲介手数料は不動産業者に支払う報酬で、家賃の1ヶ月分程度が相場です。前家賃は入居月の家賃を前払いする費用です。初期費用は物件を借りる際に一括で支払う必要があり、事業計画を立てる上で考慮すべき重要な要素の一つです。

家賃

店舗物件の家賃は立地、面積、設備によって大きく異なり、繁華街や駅前など利便性の高い物件ほど高くなる傾向にあります。家賃は「坪単価」で表され、1坪(約3.3平方メートル)あたりの金額に物件の面積を掛け合わせて算出されます。

家賃は事業の収支に大きな影響を与えるため、売上の10%以内に抑えるのが理想とされています。事業計画を立てる際は、家賃の設定を慎重に行うことが大切です。

まとめ

店舗物件やテナントを探す際は、事前の入念な準備と計画が成功の鍵となります。まずは予算や希望条件を明確にし、立地や設備、アクセスなどを総合的に判断することが大切です。物件選びでは、複数の候補を比較検討し、内見で実際の状況を確認することが重要なポイントです。

契約の際は、条件をしっかりと確認し、トラブルを未然に防ぐことが肝心です。物件探しには様々な注意点がありますが、専門サービスを活用することで、効率的に理想の物件を見つけることができます。

店舗開業やオフィス移転をお考えの方は、株式会社DYMの不動産仲介・オフィスコンサルティングサービスを利用してみてはいかがでしょうか。豊富な実績と知見を持つプロフェッショナルが、物件情報の提供から事業戦略に合わせた立地提案、移転プロジェクトの推進、原状回復工事まで、トータルでサポートいたします。

理想の店舗物件を見つけ、事業の成功を実現するために、ぜひ専門家の力を借りながら、慎重に物件探しを進めていきましょう。

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【筆者・監修者企業】

株式会社DYM

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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。

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