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「インターン採用ってなに?」「インターン採用のメリットは?」
インターン採用は企業の採用を前提としたインターンシップのことです。2019年に政府の発言によって一度禁止となりましたが、ガイドラインの改定を踏まえ2025年卒業の学生から再び再開されています。
本記事では、インターンシップの基本やインターン採用の特徴とメリット・デメリットまで、幅広く解説します。企業の人事担当者や就活中の学生にとって、タメになる内容となっていますので、インターン採用について詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
<この記事で紹介する3つのポイント>
目次
インターンシップは、学生が企業で一定期間、就業体験をする制度です。学生にとって実践的な職業体験ができ、企業側は優秀な人材の発掘につながる機会です。近年、インターンシップの重要性が高まっており、多くの企業が積極的に導入しています。
インターンシップの主な目的は以下の3つです。
インターンシップを通じて学生が実際の仕事を体験すると、自身のキャリアについて深く考えられます。また、企業にとっても学生の能力や適性を直接確認できる貴重な機会です。
さらに、インターンシップは学生の就職活動においても重要です。多くの学生がインターンシップ参加を通じて、志望企業や業界を絞り込みます。企業側もインターンシップを通じて優秀な人材を早期に発見し、採用につなげられるでしょう。
インターン採用は、インターンシップを経験した学生を正社員として採用するプロセスのことです。インターンシップには学生の能力の見極めや評価材料の取得を目的とした「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」と「高度専門型インターンシップ」があります。企業側は汎用的能力・専門活用型と高度専門型のインターンシップ(採用直結型インターンシップ)で取得した学生情報を採用活動へ活用して良いとされているのです。
採用直結型インターンシップでは5日〜数ヶ月の期間を通して、実務に近い業務の経験や成果物の作成などが行われ、企業と学生にとって大きなメリットをもたらします。
参考:厚生生労働省「令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります」
採用直結型インターンシップは学生が自身の能力を見極めることや、企業側が学生の評価材料を取得することが目的です。期間は汎用的能力型で5日間以上、専門活用型で2週間以上、高度専門型で2ヶ月以上と定められています。
学生は採用直結型インターンシップで就業体験を通し、実際の業務に近い経験を積むことが可能です。企業側も期間中の就業体験を通じて、学生の能力や適性をより正確に評価できます。プロジェクトの企画から実行まで携わるケースでは、学生の主体性やチームワーク力を見極められるでしょう。
高度専門型による長期間のインターンシップでは、学生が企業文化や業務プロセスを深く理解できます。入社後のミスマッチも防げるため、早期離職のリスクも軽減されます。
専門活用型インターンシップ | 高度専門型インターンシップ | |
目的 | 学生:自身の能力の見極め企業:学生の評価材料の取得 | |
要件 | 就業体験:要件参加期間の半分以上を就業体験に当てる指導要件:職場の社員が学生を指導し、フィードバックも行う | |
内容 | 企業の専門性を重視した実務体験 | 大学院生向けの研究プログラムなど |
期間 | 汎用的能力型:5日間以上専門活用型:2週間以上 | 2ヶ月以上 |
時期 | 春休みなどの長期休暇期間 | 指定なし |
参考:採用と大学教育の未来に関する産学協議会「産学で変えるこれからのインターンシップ」2022.8
採用直結型インターンシップの導入により、以前と比較して企業の採用活動に以下の変化が生じています。
採用直結型インターンシップでは学生の能力や適性を十分に見極められるため、採用のミスマッチのリスクが低減されるからです。長期間の相互理解を通じて、企業文化との適合性も確認できます。
学生が実際の業務に携わることで、即戦力として活躍できる人材の育成も可能です。企業側はさまざまな募集媒体に登録しなくて済むため、採用に必要なコストを削減できる可能性もあるでしょう。採用直結型インターンシップは、企業の採用戦略に大きな変革をもたらしており、今後ますます重要性が高まると考えられます。
インターン採用には、企業側と学生側の双方にとって大きなメリットがあります。それぞれ説明します。
企業側には主に以下のメリットがあり、最大限に活かすことで、効果的な人材採用と育成が可能になります。
インターン採用は、インターンシップを通じて学生の能力や適性を直接観察できるため、企業が優秀な人材を早期に発掘できる絶好の機会です。実際の業務を通じて、プロジェクトへの取り組み姿勢や問題解決能力を評価できます。
結果として企業は通常の採用プロセスよりも早い段階で優秀な人材を確保できる可能性が高まります。学生の成長過程を見守ることで、将来性のある人材を見出せるでしょう。
インターン採用は、インターンシップを通じて学生と企業の相互理解が深まり、採用のミスマッチリスクが低減されるため、長期的に見て採用コストの削減につながります。
通常の採用プロセスでは見逃しがちな企業文化との適合性も確認できるため、採用後の早期離職を防ぎ、再度の採用活動にかかるコストを抑えられます。インターンシップ期間中に学生の能力を見極めることで、採用後の研修コストを削減できる可能性もあるでしょう。
インターン採用は、学生が実際の業務を体験して、仕事内容や職場の雰囲気を事前に把握できるため、入社後のミスマッチを大幅に減少させる効果があります。
インターンシップ中に社員との交流を通じて、企業の文化や価値観を理解することにより、入社後の「想像していた仕事と違う」といった理由での早期離職を防げます。企業は長期的な人材育成に注力できるため、組織の安定性と生産性の向上につながるでしょう。
学生側にも主に3つのメリットがあります。以下のメリットを理解し、積極的にインターンシップに参加すると、自身のキャリア形成に大きく役立てられるでしょう。
インターン採用は、実際の職場で働くことで業界特有の課題や企業の具体的な取り組みを学べるため、学生が業界や企業について深く理解する機会です。
企業の経営方針や将来のビジョンについても社員から直接学べるため、自身のキャリアプランと企業のマッチングを正確に判断できます。業界全体の動向を把握し、将来のキャリアパスをより具体的に描けるでしょう。
インターン採用を通じて、学生は実際の業務に携わり、専門的なスキルや社会人としての基本的なマナーを身につけられるため、実践的なスキルを習得できます。
プロジェクト管理ツールの使い方やビジネス文書の作成方法なども学べるため、就職後にすぐに活躍できる即戦力としての能力を養えるでしょう。ほかの就職活動や将来のキャリアにおいても大いに役立つかもしれません。
インターン採用に参加した学生は、インターン中の評価が企業側に定着しているため、ほかの学生よりも就職活動において優位になります。
面接で具体的な業務経験も話せるため、自己PRの説得力が増し、企業側からより高い評価を得ることで内定獲得の可能性も高まります。また、インターンシップを通じて築いた人脈は、将来のキャリア形成においても貴重な資産となるでしょう。
インターン採用には多くのメリットがある一方で、企業側と学生側にデメリットも存在します。
それぞれ説明します。
企業側には以下のデメリットがあるため、事前に認識して適切な対策を講じるのが重要です。
インターン採用は、企画・運営から学生の評価、その後の選考まで長い期間が必要になるため、通常の採用プロセスよりも時間と労力を要します。
インターンシップの準備段階では、プログラムの設計や受け入れ体制の整備に多くの時間を割く必要があるでしょう。結果として、人事部門の業務負担が増加し、ほかの採用活動や人事施策に割く時間が減少する可能性があります。
このデメリットを軽減するためには、インターンシップの計画を早期に立て、効率的な運営方法を確立する必要があります。人事部門以外の社員の協力を得て、負担を分散させるのも効果的です。
学生の受け入れは、通常業務に加えて学生の教育や管理を行う必要がある社員にとって、大きな負担をかける可能性があります。
インターンシップでは、社員が数ヶ月にわたって学生の指導に時間を割かなければならず、自身の業務効率が低下する可能性があります。社内の人員配置や業務分担に影響を与え、組織全体の生産性が一時的に低下するリスクにもつながるのです。
問題に対処するには、指導担当者の業務負荷を考慮し、適切なサポート体制を整えるのが重要です。学生の指導を通じて社員の成長機会を創出するなど、ポジティブな側面も活用する必要があります。
インターンシップを通じて学生の真の能力や適性を正確に評価することは、短期間のプログラムでは困難です。
期間が短い汎用的能力型インターンシップなどでは、学生の表面的な印象しか得られず、長期的な成長可能性を判断するのが難しくなります。採用の判断ミスにつながり、入社後のミスマッチや早期離職のリスクが高まる可能性もあるでしょう。
インターンシップが短期間の場合は複数回の参加や、多角的な評価方法の導入など、より包括的な評価システムを構築するのも有効です。インターンシップ後のフォローアップを通じて、学生の成長を継続的に観察することも重要になります。
学生側にも主に3つのデメリットがあります。以下のデメリットに対し適切なサポートを提供することが、成功するインターン採用につながります。
インターンシップに参加する学生にとって、実際の業務に携わる責任感が大きな負担になることがあります。学業と両立しながら実務レベルの仕事をこなすことは、多くの学生にとって初めての経験です。
インターンシップでは学生は学業と並行して、企業の実際のプロジェクトに参加することになります。学業成績の低下や精神的なストレスの増加につながる可能性もあるでしょう。
対策として企業側が学生の学業スケジュールに配慮し、柔軟な勤務体制を提供するのが重要です。定期的なフィードバックやメンタリングを通じて、学生のストレス管理をサポートするのも効果があります。
特定の企業でのインターンシップに参加することで、ほかの企業への就職活動の機会を逃す可能性があります。長期間のインターンシップに参加すると、期間中はほかの企業の選考プロセスに参加する時間が制限されるからです。
高度専門型インターンシップなどに参加すると、その間に開催される他社の説明会や選考に参加できなくなります。インターンシップによってキャリア選択の幅が狭まり、より良い就職機会を逃す可能性もあるでしょう。
問題を軽減するためには、インターンシップの期間や時期を柔軟に設定し、学生がほかの就職活動と両立できるようにする必要があります。企業側がインターンシップ参加者に対して、キャリアアドバイスや業界情報の提供を行い、学生のキャリア選択をサポートすることも大切です。
インターンシップでは限られた部署や業務しか経験できない場合が多いため、経験する業務内容と実際に入社後に担当する業務が異なる場合があります。
マーケティング部門でのインターンシップを経験した学生が、入社後に全く異なる部門に配属されるケースなどがあります。入社後にミスマッチが起こると期待と現実のギャップを感じ、モチベーションの低下や早期離職につながる可能性もあるでしょう。
ミスマッチを防ぐためには、インターンシップ中にさまざまな部署や業務を経験できるローテーションプログラムを導入するのが効果的です。入社後のキャリアパスについて、インターンシップ中から明確に説明し、学生の期待値を適切に管理するのも重要になります。入社後も継続的なフォローアップを行い、社員の適性に合わせた配置転換の機会を提供すると、ミスマッチによる離職も防げます。
インターン採用を成功に導くには、綿密な計画と実行が不可欠です。以下の4つのステップによって効果的なインターンシップを実施しましょう。
それぞれ説明します。
インターンシップの成功は、入念な事前準備にかかっています。目的設定から具体的なプログラム作成、受け入れ体制の整備まで、以下の3つのポイントを押さえましょう。
事前準備としてインターンシップの目的と採用人数を明確に定めることが重要です。インターンシップは、目的によってプログラムの内容や期間が大きく変わるからです。企業認知度の向上が目的なら短期間のプログラムが適していますが、ミスマッチ防止が目的なら長期間のプログラムが効果的です。
採用人数の設定は、受け入れ可能な部署の状況や将来の人材ニーズを考慮して決定しましょう。インターンシップ後の正社員採用の可能性も視野に入れて計画を立てるのが大切です。
学生にとって魅力的で、かつ企業にとって有益なプログラムを設計します。充実したプログラムは学生の満足度を高め、優秀な人材の獲得につながるからです。実際の業務に近い課題に取り組むプロジェクト型のプログラムや、社員との交流機会を多く設けるなどの工夫が効果的です。
プログラムの内容は、インターンシップの期間や目的に応じて柔軟に調整しましょう。また、学生の成長を促すための教育的要素と、企業の実務を体験できる要素をバランスよく組み込むことが重要です。
学生を受け入れる部署と指導担当者を慎重に選定します。適切な受け入れ体制が整っていないと、学生の満足度が低下し、採用につながりにくくなります。学生の指導に熱心で、コミュニケーション能力の高い社員を担当者として選ぶことが重要です。
受け入れ部署には、インターンシップの目的や期待される成果を明確に伝え、協力を求めましょう。指導担当者には事前研修を行い、学生との適切な接し方や指導方法について理解を深めてもらうのも効果的です。
効果的な募集活動と適切な選考プロセスは、優秀な学生の獲得につながります。以下の2つのポイントに注意しましょう。
就活サイトへの掲載以外にもさまざまな媒体の募集チャンネルを活用して、幅広く参加者を募りましょう。単一のチャンネルだけでは、優秀な学生に情報が届かない可能性があるため、SNSを活用した情報発信など、複数の方法を組み合わせると効果的です。
募集時にはインターンシップの魅力や特徴を明確に伝え、学生の興味を引くような工夫をしましょう。自社の企業理念や文化に共感する学生を惹きつけるようなメッセージを発信するのも重要です。
次に公平で効果的な選考プロセスと評価基準を設定します。適切な選考基準を決めると、インターンシップの目的に合った学生を選抜できるからです。書類選考や適性検査、面接など、複数のステップを設けることで、多角的な評価が可能になります。
評価基準は、インターンシップの目的や企業の求める人材像に基づいて設定し、選考に関わる全ての担当者で共有しましょう。学生の潜在能力や成長可能性も考慮に入れ、さまざまな視点から評価するのが大切です。
インターンシップを実施する段階では、学生の成長と企業理解を促進するために、以下の3つのポイントに注意しましょう。
インターンシップ開始時に、充実した内容のオリエンテーションを実施します。適切なオリエンテーションは、学生の不安を軽減し、スムーズなスタートを切るために重要です。
企業理念や事業内容の説明、インターンシップの目的や期待される成果、スケジュールの詳細などを丁寧に伝えましょう。社内ルールやマナーについても説明し、円滑なインターンシップ運営につなげます。学生同士の交流を促す機会を設けることで、チームワークの醸成にもつながります。
学生に実践的な業務経験を提供し、取り組んでもらいます。実際の仕事に近い経験は、学生の成長と企業理解を深める最も効果的な方法です。プロジェクトへの参加や実務に即した課題解決など、責任ある役割を与えると、学生の主体性や能力を引き出せます。
ただし、学生の能力や経験に応じて、適切な難易度の業務を割り当てることが重要です。業務を通じて企業の価値観や文化を体感できるような工夫も必要になります。
学生の成長を促すために、定期的なフィードバックとサポートを行います。適切なフィードバックは学生の成長を加速させ、企業への理解と愛着を深めます。週次や隔週でのフィードバック面談を設定し、進捗確認や課題解決のアドバイスを行いましょう。
日々の業務の中でも、適宜アドバイスや励ましの言葉をかけ、学生のモチベーションの維持に努めます。学生の成長や貢献を社内で共有し、評価することで、学生の自信とやりがいも高められるでしょう。
インターンシップ終了後のフォローアップは、採用につなげる上で非常に重要です。継続的な関係性の構築が、学生の企業への興味や志望度を維持・向上させます。終了後も定期的な情報提供や、社員との交流会の開催、個別のキャリア相談など、多様なフォローアップ施策を実施しましょう。
インターンシップの成果や学生の成長を評価し、フィードバックすることで、学生の自己成長感を高め、入社意欲の向上にもつなげられます。インターンシップでの経験を活かし、学生に対して具体的なキャリアパスを提示するのも効果的です。継続的なエンゲージメントにより、優秀な人材の獲得確率を高められます。
参考:経済産業省「成長する企業のためのインターンシップ活用ガイド」
インターン採用は、企業と学生にとって大きな価値を持つ採用手法です。企業は優秀な人材を早い段階で発見し、学生は実践的なスキルを身につけながら自身のキャリアを考える機会が得られます。
インターン採用は従来の採用方法と比べてコストや時間がかかる場合もありますが、長期的に採用のミスマッチを減らし、優秀な人材の確保につながる可能性が高いでしょう。企業がインターン採用を効果的に実施するには、事前準備をしっかりと行った上で取り組むのが大切です。
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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。
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