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介護業界では少子高齢化による需要拡大と慢性的な人材不足が深刻化しており、採用活動の難易度はかつてなく高まっています。給与水準や労働条件への不満、業界イメージの課題など、採用を阻む要因は多岐にわたります。本記事では、介護職採用の現状と課題から、求職者のニーズ・効果的な募集手法・定着支援・助成金まで、採用成功につながる戦略を網羅的に解説します。
<この記事で紹介する3つのポイント>
目次

介護業界では少子高齢化による需要の拡大と、深刻な人材不足が同時進行しています。有効求人倍率は全産業平均を大きく上回る高水準が続いており、採用を巡る競争は年々激化しています。現状を正確に把握することが、効果的な採用戦略を立案するための第一歩です。
内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、2024年10月時点で65歳以上の高齢者人口は3,624万人(高齢化率29.3%)です。国民の3人に1人が高齢者となる計算であり、介護市場は今後も拡大し続けることが予測されます。需要の増大に対して介護職員の数が追いついておらず、慢性的な人材不足が介護施設の運営を圧迫している状況が続いています。
厚生労働省の「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」では、2026年度に約240万人の介護職員が必要とされることが示唆されています。しかし現状では、その水準に届く見通しは立っていません。また厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和8年2月分)」によると、令和8年2月の介護職の有効求人倍率は3.78倍であり、全体平均の1.13倍を大きく上回る深刻な人手不足の実態が数字にも明確に表れています。
介護職の採用が難しい理由は、給与・競争・イメージ・離職率など複数の要因が重なり合っています。表面的な対策だけでは効果が出にくく、根本的な原因を理解したうえで採用戦略を組み立てることが重要です。本章では、介護職採用を困難にしている主な要因を解説します。
令和2年度「介護労働実態調査」(公益財団法人介護労働安定センター)によると、採用が困難な理由の1位は「他産業に比べて労働条件等が良くない」という回答です。身体介護や排泄介助など体力的・精神的負担の大きい業務を担いながらも、給与水準が他産業を下回る状況が続いています。休日の取りにくさや慢性的な業務過多なども重なり、求職者が就職先として介護業界を敬遠する一因となっています。
令和2年度「介護労働実態調査」では、採用困難の理由として「同業他社との人材獲得競争が激しい」が上位に挙がっています。介護職の有効求人倍率は全産業平均の2倍以上を常に上回っており、求職者が複数の施設から選べる売り手市場が続いています。同じ業界内で人材を取り合う構図が固定化されており、自社ならではの魅力を打ち出すブランディングが採用成功の鍵となっています。
HELPMAN JAPANの「介護職非従事者の意識調査」によると、介護職のイメージとして「体力的にきつい」が49.8%、「精神的にきつい」が41.8%を占めています。一方で、介護技術の進化により身体負荷が軽減されていることや、無資格・未経験からスタートできることなどはほとんど認知されていません。実態とかけ離れたネガティブイメージが応募意欲を下げており、正確な情報発信による意識改革が急務となっています。
令和5年度「介護労働実態調査」(公益財団法人介護労働安定センター)によると、介護職員の主な離職理由として職場の人間関係や業務とのミスマッチが挙げられています。介護施設は業務が多忙なため、同僚や先輩とじっくり話す機会が少なく、コミュニケーション不足が生じやすい環境です。離職者が増えることで残存メンバーの負担が増し、さらに離職を招くという悪循環に陥るリスクが高い点に注意が必要です。

闇雲に求人を出すだけでは、介護職採用は成功しません。現場のニーズ把握から始まり、ペルソナ設定・予算策定・ブランディング・選考フロー設計まで、体系的なステップを踏むことが重要です。本章では、採用成功率を高めるための戦略立案プロセスを順を追って解説します。
採用活動を始める前に、現場で実際に働くスタッフへのヒアリングを実施することが重要です。「どのような人材が現場に必要か」「どんな人と一緒に働きたいか」という現場の声を採用基準に反映させることで、採用後のミスマッチを防ぎやすくなります。経営側と現場側で求める人物像の認識がずれたまま採用を進めると、早期離職につながりやすいため、双方の認識を事前に統一しておくことが不可欠です。
採用ターゲットを明確にするには、抽象的な「即戦力が欲しい」ではなく、年齢・経歴・価値観・転職理由まで具体化したペルソナを設定することが効果的です。自施設で活躍している既存スタッフをロールモデルとして参考にする方法も有効です。ペルソナを詳細に設定することで、ターゲットに響く求人原稿の内容・採用媒体の選択・選考基準の設定が一貫したものになり、採用活動全体の精度が高まります。
採用にかけられる予算を明確にしておくことで、求人サイト・人材紹介・ハローワークなどの手法を適切に組み合わせた計画が立てやすくなります。採用コストは求人広告費だけでなく、面接対応の人件費・入職後の研修費・早期離職した場合の再採用コストも含めて試算することが大切です。採用単価が高くなりがちな人材紹介に過度に依存せず、求人サイトやリファラルとの組み合わせでコストを最適化することが求められます。
採用ブランディングとは、求職者に「この施設で働きたい」と思ってもらえる施設の魅力を整理し、発信することです。給与・休暇・研修制度・理念・職場の雰囲気など、多角的な視点で自施設の強みを洗い出しましょう。他施設との差別化につながる独自の魅力が明確になっていないと、求職者の目には似たような求人のひとつとしか映らず、応募数や選考通過率の向上が見込めません。
採用活動を成功させるには、説明会・応募受付・書類選考・面接・内定通知・入職準備まで、各工程の担当者・期日・判断基準を事前に可視化した選考フローを設計することが重要です。有効求人倍率が高い介護職市場では選考に時間をかけすぎると他施設に応募者を取られるリスクがあります。面接は1回のみ・筆記試験なしといったシンプルな選考設計が、介護職採用では選考途中の離脱を防ぐうえで効果的な選択肢となっています。
介護士が転職先を選ぶ基準は、給与だけではありません。通勤の便・資格の活用・理念への共感・福利厚生など、複数の要素を総合的に判断しています。求職者のニーズを正確に把握し、それに応える情報を適切に発信することが、応募数を増やす鍵となります。
公益財団法人介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査結果」によると、職員が現在の職場を選んだ理由の1位は「通勤が便利だから」(51.9%)です。介護職は早番・遅番・夜勤などシフト制が多く、移動の負担が直接体力的な消耗につながります。求人原稿には最寄り駅からの所要時間や駐車場の有無・通勤手当の詳細を明記することが、通勤利便性を重視する層への訴求に効果的です。

介護福祉士やケアマネジャーなどの資格保有者は、自分の専門性を発揮できる環境かどうかを重視する傾向があります。求人票や説明会では、介護技術の実践機会・ケアの質向上への取り組み・資格手当の有無など、スキルを活かせる具体的な環境を示すことが経験者からの応募獲得につながります。
介護士の就職動機には仕事のやりがいや使命感が深く関わっています。特に経験者は、前職での不満を踏まえて転職先の理念や職場方針との一致を重視する傾向があります。ホームページやSNS・既存職員の口コミを通じて法人の理念や介護ケアへのこだわりを継続的に発信することが、共感層からの応募増加に直結します。
有給休暇の取得率・育児休暇の取得実績・時短勤務制度などは、子育て中の人材や主婦層の就業意欲に直結します。法定制度の有無だけでなく「有給取得率○○%」「産育休後の復職実績あり」などの具体的な数値や事例を求人票に記載することが、求職者の安心感と応募意欲の向上につながります。
介護職の採用では、経験者・未経験者・有資格者・新卒といったターゲット層によって、訴求すべきポイントや情報発信の方法が大きく異なります。それぞれの不安や動機に寄り添ったアプローチを取ることが、採用の成功率を高めるうえで欠かせません。
介護職経験者の転職動機の多くは、前職への不満にあります。人間関係・ケアの質・キャリアアップの機会不足などが代表的です。そのため経験者向けには、前職で満たされなかった部分を自施設では解消できると示すアプローチが有効です。内部研修制度の充実・管理職へのキャリアパスの明示・スタッフの悩みに向き合う体制などを、ホームページや既存職員の口コミを通じて積極的に発信することが求められます。
介護未経験・無資格の求職者は「自分に介護の仕事ができるか」という不安を抱えています。このような層には、介護技術体験セミナーの開催・入職後の育成プログラムの紹介・資格取得支援制度の明示といった取り組みが不安解消に効果的です。制度の内容を羅列するだけでなく、なぜその制度があるのかという背景や実際に未経験から活躍している職員の声を添えることで、より深い共感と応募意欲を引き出すことができます。
介護福祉士などの有資格者は、ケアの質や専門性を重視する傾向が強く、施設の介護方針に共感できるかどうかを転職先選びの重要基準にしています。介護技術の水準・独自のケアへのこだわり・コンプライアンス体制などを、ホームページやSNSで継続的に発信することが有効です。既存の有資格スタッフが「研修体制が整っている」「ケアの質を追求できる」と感じていることを口コミとして広めてもらう取り組みも、有資格者採用に高い効果をもたらします。
新卒採用は軌道に乗るまでに3年程度かかるのが一般的です。福祉系学校や介護福祉士養成校への早期アプローチ・合同説明会への参加・インターンシップの受け入れなどを通じて、学生との接点を継続的に設けることが重要です。内定後も入職日まで定期的に連絡を取り、研修や職場体験の機会を設けることで、内定辞退を最小限に抑えながら入職後の早期定着につなげることができます。

介護職の採用を成功させるには、複数の手法を組み合わせることが重要です。求人サイト・人材紹介・人材派遣・ハローワーク・リファラル・SNS・オウンドメディアなど、それぞれに異なる特性があります。本章では、各手法の特徴と活用ポイントを解説します。
求人サイトは介護職採用でも最もポピュラーな手法のひとつです。多くの求職者が利用しており、幅広い層への訴求と母集団形成に適しています。また人材派遣や人材紹介と異なり、複数人採用しても採用人数に関係なく広告費のみで済むため、大量採用時のコスト効率に優れています。介護職に特化した求人サイトを選ぶことで、介護職への志望度が高い求職者にピンポイントでアプローチすることが可能です。
人材紹介は、エージェントが求職者と施設の双方の条件をすり合わせながらマッチングしてくれるため、採用ミスマッチが発生しにくいのが特徴です。入社が決まった段階で紹介手数料が発生する成功報酬型のため、初期投資が不要という利点もあります。マネジメント経験のある介護職従事者や採用難易度の高い有資格者を確保したい場合には、人材紹介を積極的に活用することが効果的な選択肢となります。
人材派遣は、正社員の退職・産休・育休などによる急な欠員補充に有効な手法です。必要なスキルを持つ人材を、必要な人数・期間だけ確保できる柔軟性が魅力です。介護の資格や実務経験を持つ人材が多く登録している派遣会社を選ぶことで、即戦力の確保も期待できます。離職防止を目的として、正式採用前に派遣として働いてもらいながら職場との相性を見極める活用方法も、ミスマッチ採用の抑制に役立ちます。
ハローワークは国が運営する職業紹介機関で、無料で求人を掲載できる公的サービスです。求職者・求人側双方に安心感があり、インターネットサービスの閲覧件数は国内最大規模を誇ります。ただし求人票に掲載できる情報量に制限があり、自施設の魅力を十分に伝えるのが難しい面もあります。ハローワーク単体での採用に依存せず、求人サイトや自社メディアと組み合わせた複合的な活用が効果を高めるうえで重要です。
リファラル採用は、既存職員から知人・友人を紹介してもらう採用手法です。職場の雰囲気を熟知した紹介者を通じて入職するため、転職後のイメージとのギャップが少なく、他の手法と比較して離職率が低い傾向があります。リファラル採用が活発に機能するためには、職場環境や労働条件が整っていることが前提であり、既存職員の満足度向上と制度の社内周知が不可欠な取り組みとなっています。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用して、施設の日常業務・スタッフの声・職場の雰囲気などを発信することで、求職者との自然な接点を生み出すことができます。特に経験者は転職前に施設のSNSをチェックする傾向が高まっています。施設のSNSに掲載した採用情報を職員の個人アカウントから拡散してもらうことで、これまで接触のなかった潜在層にまで情報を届けられる可能性が広がります。
自社サイト内に採用に特化したページやブログを設けることで、求人サイトには掲載しきれない施設の魅力・理念・スタッフインタビュー・一日の業務の流れなどを詳しく伝えることが可能です。求職者の多くは応募前に施設のWebサイトを確認しています。情報量の多いオウンドメディアは求職者の理解と施設への共感を深め、応募前の離脱を防ぎながら自施設に親和性の高い人材からの応募率を高める効果が期待できます。

求人原稿は、応募数に直結する重要な要素です。職種名・業務内容・応募条件・給与・休暇それぞれの書き方ひとつで、応募数は大きく変わります。本章では、介護職求人において応募者の目を引き、応募のハードルを下げるための原稿作成のポイントを解説します。
求職者が最初に目にする職種名(タイトル)は、求人を読むかどうかの判断基準になります。単に「介護職員募集」とするのではなく、「グループホームの介護職員 残業月○h以下・有給取得率100%」のように、仕事内容とメリットを組み合わせることが効果的です。特に「食事・入浴介助なし」「資格取得支援あり」といった求職者の不安を払拭するワードを盛り込むことで、これまでリーチできなかった層からの応募を獲得できる可能性があります。
仕事内容が曖昧な求人は求職者から敬遠されやすい傾向があります。「身体介護・生活援助・メンタルケアを担当」のように業務内容を具体的に列挙したうえで、「日中○名・夜勤○名体制、月○回程度の夜勤あり」のような人員配置や業務量も明記することが重要です。施設の種類(グループホーム・特養・デイサービスなど)や入所・通所の別、一日の大まかなスケジュールを記載することで、求職者が自分の働く姿をリアルにイメージしやすくなります。
応募資格の書き方は、応募数に大きく影響します。必須条件と希望条件を明確に分けて記載することで、未経験者の応募控えを防ぐことができます。「未経験者OK・経験者優遇」という表記は経験者を優先している印象を与えやすいため、未経験者を対象とする場合は経験不問であることを単独で明示する方が効果的です。採用対象の範囲を広げることは即戦力採用の補完策としても有効であり、未経験者・無資格者・ブランクのある方を候補に加えることで応募母集団を拡大できます。
給与欄には基本給だけでなく、固定残業代・各種手当・賞与の支給回数と実績を詳細に記載することが必要です。厚生労働省は固定残業代について、基本給との別記・労働時間数と金額の計算方法・超過分の追加支払い規定の明示を求めています。給与の内訳が不透明な求人は求職者に不信感を与えやすく、具体的な数字を丁寧に開示することが他施設との比較において信頼性の高い求人として評価される要因となります。
求職者は休日・休暇に関する情報を重視しており、有給休暇の取得率・産育休の取得・復職実績などを具体的な数値で示すことが効果的です。週休2日制か完全週休2日制か、シフト制か曜日固定かなどの休日システムも明確に記載しましょう。「有給取得率90%」「産休後の復職実績あり」のように実績を数値や事例で示すことで、働きやすい職場であるという具体的な根拠が伝わり、応募者の安心感と入職意欲の向上に直結します。
採用活動のゴールは入職ではなく、入職後に長く活躍してもらうことです。選考基準の統一・迅速な内定通知・施設見学会・メンター制度など、選考から入職後まで一貫したフォロー体制を整えることが、定着率の向上に直結します。
面接担当者によって選考通過率が大きく異なる状態は、採用の質を不安定にする原因となります。チェックリストや評価基準シートを作成することで、担当者ごとの判断のバラつきを防ぎ、一貫した選考が可能になります。施設の雰囲気や理念へのマッチ度・協調性・前向きな姿勢・基本的なマナーなど、介護職に特有の採用基準を盛り込んだチェックリストを整備することが、ミスマッチ採用の抑制につながるでしょう。

介護職の求職者は複数の施設に同時応募しているケースがほとんどです。選考結果の通知が遅れると、他施設の内定を受諾されてしまうリスクが高まります。一般的に通知は1週間以内が理想とされており、通知に時間がかかる場合は見込みの連絡を入れることが重要です。「良い」と感じた候補者に対しては迅速に内定通知と意向確認を行い、こまめな連絡で関係を維持することが内定辞退を防ぐうえで最も効果的な対策となっています。
特に新卒や未経験者は、入職前に職場のリアルな雰囲気を把握できないままでいると、採用後のミスマッチが生じやすくなります。見学会では施設の雰囲気・スタッフの働き方・一日の流れなどを体感してもらうことが重要です。理念については施設長が、業務内容については若手スタッフが説明するなど、説明役を工夫することで求職者に多角的な視点から施設の魅力を伝えることができます。
入職後すぐに離職する背景には、職場の孤立感や業務への不安が挙げられることが多いです。特に中途採用者は前職との業務ルールの違いに戸惑いやすく、新卒者と比べて研修が手薄になりがちな面もあります。指導担当者とは別に、気軽に相談できるメンターを配置することが有効です。定期的な声かけや入職後の状況確認など、細やかなフォローを継続することが離職リスクの早期発見と長期定着の実現につながります。
介護職の採用活動には、国が設けた助成金制度を活用することができます。特定の属性を持つ求職者の雇い入れや、地域雇用の促進・試行雇用・人材育成など、目的別に複数の助成金が用意されています。本章では代表的な4つの制度を解説します。
特定求職者雇用開発助成金は、60歳以上の高齢者や障害者、母子家庭の母など、就職が困難な求職者を採用した際に活用できる制度です。ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介によって雇用保険一般被保険者として雇い入れ、1年以上雇用することが条件です。助成金額は対象者や企業規模により異なり、中小企業の場合40万円〜最大240万円が支給されます。
参考:厚生労働省|特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
地域雇用開発助成金は、同意雇用開発促進地域や過疎等雇用改善地域において、施設・設備の設置・整備を行いつつ、その地域に居住する求職者を雇い入れた場合に活用できる制度です。計画期間内に3名以上(創業の場合は2名以上)をハローワーク等の紹介で常時雇用することが主な条件です。助成金額は50〜800万円と幅があり、地方での施設開設時に地域密着型の人材を採用しながら開設コストを補填できる点が大きな利点となっています。
トライアル雇用助成金は、職業経験や技能・知識の不足から安定的な就職が困難な求職者を採用した際に活用できる制度です。ハローワークや職業紹介事業者の紹介により、原則3か月のトライアル雇用を行うことが条件となっています。1人につき月額最大4万円が支給されるため、採用後のミスマッチリスクを軽減しながら、未経験者や離職期間の長い求職者の採用に安心して踏み切れる仕組みとなっています。
参考:厚生労働省|トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)
キャリアアップ助成金は、パートや契約社員などの非正規雇用労働者のキャリアアップを支援する国の制度です。無資格・未経験者を採用して資格取得支援や育成研修を行う際の教育コスト負担を軽減できます。未経験者採用に伴う初期投資を助成金で補いながら人材育成を進めることは、採用対象を広げて人手不足を解消していくうえで特に有効な取り組みとなっています。

深刻な人材不足が続く介護業界において、従来の採用手法だけでは限界があります。外国人採用・介護テクノロジーの導入・潜在的有資格者の掘り起こし・採用コンサルティングの活用など、新たな視点での取り組みが求められています。
外国人介護人材の受け入れには、EPA介護福祉士候補者・在留資格「介護」・技能実習・特定技能1号の4つのルートがあります(厚生労働省)。一度採用ルートを確保できれば安定的に人材を獲得できる可能性がありますが、在留資格の要件理解や受け入れ体制の整備が必要です。特に特定技能1号・在留資格「介護」は転職が可能なため、採用後の定着を図るには労働環境と受け入れ体制を入念に整えることが前提となります。
介護業界への入職をためらわせる要因のひとつが「体力的にきつい」というイメージです。パワーアシスト機器・移乗補助ロボット・自動排泄処理機器などの介護テクノロジーを導入することで、職員の身体的負担を軽減できます。IT機器や介護ロボットの活用によって「身体を壊さず長く働ける職場」という情報を求人票やSNSで積極的に発信することは、ネガティブイメージの払拭と応募者増加に直結する取り組みです。
介護福祉士などの資格を持ちながら、結婚・育児・体調不良などを理由に介護現場を離れた「潜在的有資格者」は一定数存在しています。地域の専門学校や大学と連携して卒業生名簿を活用したアプローチや、資格保有者を対象とした小規模イベントの開催が有効です。離職した背景に応じて短時間勤務の導入・配属先の配慮・メンターの配置など、再入職後の不安を取り除く内部体制を整えることが、掘り起こし採用の定着率向上につながります。
採用担当者が日々の業務と並行して採用計画の立案・媒体選定・原稿作成・選考管理まで一人でこなすことには限界があります。採用コンサルティングを活用することで、自社では気づきにくい課題の整理・媒体選定の最適化・求人原稿の改善など、外部の専門知識を採用活動に取り込むことができます。採用だけでなく定着率の向上や組織づくりまで伴走してくれる支援体制のあるコンサルタントを活用することが、介護職採用の課題を根本から改善する近道です。
介護職の採用を成功させるためには、業界の現状を正確に把握したうえで、ターゲット層に応じた手法の選択・魅力的な求人原稿の作成・入職後の定着支援まで、一貫した戦略を構築することが重要です。助成金制度や外国人採用・介護テクノロジーの活用など、新しい視点も取り入れながら、自施設に合った採用体制を整えていきましょう。
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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。