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「コールセンターとヘルプデスクは同じようなもの」と思っていませんか?実は両者には、目的や業務内容に明確な違いがあります。この違いを正しく理解することは、自社に適した窓口を設置したい担当者や、就業先を検討している方にとって非常に重要です。
本記事では、それぞれの定義や役割から具体的な業務内容、類似職種との違い、導入メリットまでを徹底解説します。読み終えるころには、自社の課題に最適な顧客対応体制を選択するための判断軸が身につくでしょう。
<この記事で紹介する3つのポイント>
目次

コールセンターとヘルプデスクは、どちらも顧客からの問い合わせに応じる窓口として同一視されることがありますが、その目的・役割・対応範囲には明確な違いがあります。混同したまま運用を進めると、業務設計や人材配置にも影響が生じかねません。
以降では、両者の定義と決定的な相違点を、設置区分の観点も交えながら解説します。
ヘルプデスクの最大の目的は、顧客や従業員が抱える課題を解決することです。自社の製品やサービスに関する問い合わせに応じるだけでなく、社内で発生したシステム上のトラブルへの対応も担います。この「社内からの問い合わせにも対応する」という点が、コールセンターとの大きな違いのひとつです。
そのため、担当者には自社製品・サービスへの専門知識に加え、ITツールやシステムへの深い理解が欠かせません。問題解決を目的とする性格上、幅広い技術的知見が必要となります。
コールセンターは、自社の製品やサービスに関する社外からの問い合わせに対応する窓口です。問い合わせ対応にとどまらず、テレアポやテレマーケティングといった営業活動も役割として担っている点が、ヘルプデスクと大きく異なります。
業務形態はインバウンドとアウトバウンドの2種類に分かれており、インバウンドでは顧客からの入電に対応し、アウトバウンドでは顧客への架電を行います。営業活動から新規契約につながるケースも少なくありません。
ヘルプデスクは、「社内ヘルプデスク」と「社外ヘルプデスク」の2種類に大別されます。社内ヘルプデスクは自社の従業員からの問い合わせを受け付ける窓口で、社内システムや製品・サービスに関する質問への回答が主な業務となっており、IT部門に設置されるケースが一般的です。
一方、社外ヘルプデスクは一般の顧客からの問い合わせを受け付け、製品の操作方法の案内や故障・トラブルへの対応を担います。コールセンターは社外からの問い合わせのみを対象としており、この点でヘルプデスクとは設置の目的と範囲が異なります。

ヘルプデスクの業務は、顧客や従業員からの問い合わせに応じるだけにとどまりません。システムの操作支援やクレーム対応から、社内インフラの保守・整備、サーバー監視まで、その業務範囲は幅広いものです。
以降では、ヘルプデスクが担う具体的な仕事内容と運用体制について詳しく解説します。
ヘルプデスクには、技術的な内容からクレームまで、さまざまな問い合わせが寄せられます。社内ヘルプデスクであれば社内システムや機器に関するトラブル、社外ヘルプデスクであれば製品の使い方や不具合相談が主な対象となります。
対応の内容は問い合わせごとに異なるため、以降では代表的な業務を2つの観点に分けて説明します。
ヘルプデスクが受け付ける問い合わせの中でも、製品やシステムの操作方法に関する質問は特に多い内容です。たとえば、社内で使用しているソフトウェアの操作手順が分からない場合や、システムが突然起動しなくなった場合に、担当者が状況を確認しながら解決策を案内します。
こうした技術的サポートには、自社システムや製品への深い知識が必要となります。
社外ヘルプデスクでは、製品やサービスへのクレームに対応するケースも発生します。担当者が直接解決できる内容はその場で対処しますが、専門外の問い合わせや複雑なトラブルについては、より専門的な対応が可能な他部署へ引き継ぐのが一般的です。
こうした引き継ぎ(エスカレーション)をスムーズに行うことで、顧客の問題を迅速に解決できる体制が整います。
ヘルプデスクの役割は問い合わせへの対応だけでなく、社内のIT環境を安定的に維持するための保守・整備業務にも及びます。従業員が業務をスムーズに進められるよう、機器やシステムの環境を整えることも重要な業務のひとつです。
具体的な内容については、以降の2つの項目で確認していきましょう。
社内ヘルプデスクの業務には、従業員が業務に使用するPCのセットアップ(キッティング)やOSのインストール、ソフトウェアのアカウント管理なども含まれます。キッティングとは、PCを業務で使用できる状態に設定・準備する作業のことです。
OA機器のメンテナンスも担当するため、ITに関する幅広い実務知識が必要となります。
ヘルプデスクの一形態として、サーバーやネットワーク機器を専用の監視ツールで常時監視する「監視オペレーター」という役割があります。異常を検知した際には、社内外の管理者への報告をはじめ、状況に応じた原因調査や復旧作業、他部署への連絡といった対応を担います。
システムの安定稼働を支える重要な業務といえます。
ヘルプデスクの担当者には、ITインフラに関する高度な専門知識が求められる場面があります。サーバーやネットワーク機器、ファイアウォールなどのITインフラにトラブルが発生した際には、原因を特定して復旧対応を行うインフラエンジニア的な役割を果たすことになります。
設計や構築までは担わないものの、インフラの構造を理解している必要がある点で、単なる窓口業務とは異なる専門性が求められます。

コールセンターの業務は、顧客からの問い合わせに応じる受動的な対応だけでなく、顧客へ積極的に働きかける能動的な営業活動も担う点がヘルプデスクと大きく異なります。
業務形態はインバウンドとアウトバウンドに分かれており、それぞれの特徴を以降で詳しく説明します。
インバウンド業務とは、顧客からかかってきた電話に対応する受動的な業務のことです。製品・サービスに関する質問や料金の支払い状況の確認、クレームへの対応など、問い合わせの内容はさまざまです。
基本的に担当者から顧客へ架電することはありませんが、クレームの二次対応が必要な場合や顧客が折り返し連絡を希望している場合には、例外的に架電対応を行うこともあります。
アウトバウンド業務とは、企業側から顧客に対して電話をかける能動的な業務を指します。自社製品やサービスの紹介、アンケートへの協力依頼、電話によるアポイントの獲得(テレアポ)などが主な業務内容です。
ヘルプデスクが課題解決を主軸とするのとは異なり、アウトバウンド業務は新規契約の獲得や既存顧客へのフォローを目的とした営業活動が中心となります。
コールセンターでは、挨拶から通話の終わりまでの流れが「トークスクリプト」としてあらかじめ作成されています。トークスクリプトとは、応対の手順や話す内容をまとめたマニュアルのことです。このスクリプトに沿って対応することで、コールセンターでの業務経験が少ない担当者でも一定の品質で応対できる仕組みが整っています。
標準化された対応フローがある点も、専門知識を前提とするヘルプデスクとの大きな違いのひとつです。

ヘルプデスクやコールセンターには、業務内容が似通った職種が複数存在します。それぞれの役割を正確に理解しないまま導入すると、業務設計に混乱が生じかねません。
以降では、テクニカルサポート・カスタマーサポート・サービスデスク・社内SEの4つの職種について、ヘルプデスクとの違いを整理します。
テクニカルサポートは、各種システムやハードウェアなどITソリューション全般の技術的なサポートを担う職種です。ヘルプデスクが幅広い問い合わせに応じるのに対し、テクニカルサポートはより高度なIT知識を用いて技術的な側面から課題を解決します。
また、対応範囲は社外の顧客のみに限られており、状況によっては現地調査や修理対応を行う点もヘルプデスクと異なります。ヘルプデスクで対応できない問い合わせを引き継ぐかたちで関わるケースも少なくありません。
カスタマーサポートは、自社製品やサービスを利用している既存顧客からの問い合わせに応じ、各種案内を行う窓口です。問い合わせ内容はさまざまで、なかには専門的・技術的な知識を要する内容も含まれます。その場合は、ヘルプデスクやテクニカルサポートへ引き継ぐ対応が一般的です。
顧客の要望や状況に応じて適切な部署へ案内する役割も担っており、顧客満足度の向上を主な目的としています。
サービスデスクは、社内で発生した課題への対応に加え、新商品の情報提供やFAQの公開、問題の根本的な解決まで幅広い業務を担う総合窓口です。ヘルプデスクが顧客の課題解決に向けた案内を専門とするのに対し、サービスデスクはその範囲をさらに広げた機能を持ちます。
なお、「サービスデスク」という用語は、ITサービスマネジメントの指針をまとめたガイドライン「ITIL(ITインフラストラクチャー・ライブラリー)」を通じて広く普及しました。
社内SE(システムエンジニア)は、各種システムの設計・運用・保守を担う職種です。ヘルプデスクが既存のシステムで発生した問題に対してサポートを行う窓口であるのとは異なり、社内SEは自らシステムの設計や保守そのものを手がけます。
また、社内SEが従業員からの問い合わせのみに対応するのに対し、ヘルプデスクは社内外を問わず対応する点も、両者を区別するうえでの重要な違いです。

ヘルプデスクやコールセンターの品質は、担当オペレーターのスキルや適性に大きく左右されます。問い合わせに適切に応じるためには、知識だけでなく対人対応の能力も欠かせません。
以降では、特に重要とされる3つのスキルについて解説します。
ヒアリング能力は、ヘルプデスクやコールセンターの担当者にとって不可欠なスキルです。顧客や従業員からの問い合わせでは、相手が状況を正確に説明できないケースも少なくありません。担当者が相手に寄り添いながら丁寧に聞き取ることで、問題の本質を把握し、的確な解決策を提示できるようになります。
顧客がどの点で困っているかを迅速につかむためにも、傾聴力は対応品質を左右する重要な要素です。
製品やシステムに精通していても、専門用語をそのまま使ってしまうと、顧客や従業員に伝わらないことがあります。担当者には、相手の理解度に合わせて言葉を選び、わかりやすく説明する能力が求められます。
たとえば、システムの不具合を案内する際に技術的な表現を噛み砕いて伝えることで、顧客が安心して対応を受けられる環境が整います。知識と説明力の両方を備えることが、質の高い対応につながります。
ヘルプデスクやコールセンターでは、顧客から強い口調でのクレームを受けることも珍しくありません。こうした場面でも感情的にならず、冷静に対応できるストレス耐性は重要な適性のひとつです。
クレームの内容を自分への批判と受け取らず、製品やサービスへのフィードバックとして前向きにとらえられる姿勢が、継続的な業務遂行を支えます。ストレス耐性の高さは、対応品質の安定にも直結する要素といえます。
ヘルプデスクやコールセンターといった専門窓口を設置することで、企業は業務効率の向上から顧客満足度の改善まで、さまざまな効果を得られます。
導入を検討する際の判断材料として、以降では代表的な3つのメリットを詳しく説明します。
専門窓口を設置することで、問い合わせ対応を一元管理できるようになり、業務効率と生産性の向上が期待できます。窓口がない状態では、各担当者がそれぞれ問い合わせに対応するため、情報の整理に手間がかかるうえ、通常業務が滞るリスクがあります。
専門部署が対応を集約することで、社内システムのトラブルが発生した際にも迅速に解決でき、従業員が本来の業務に集中できる環境が整います。
ヘルプデスクやコールセンターを設置することで、顧客からの問い合わせやトラブルに迅速かつ丁寧に対応できるようになります。専門部署がない状況では対応が遅れ、顧客を長時間待たせてしまう事態が生じかねません。
一方、専門窓口が適切に機能することで顧客の不安や不満を早期に解消でき、満足度の向上につながります。顧客対応の質は企業への信頼にも直結するため、窓口の整備は重要な経営課題のひとつです。
ヘルプデスクやコールセンターに蓄積された問い合わせ内容は、製品やサービスの改善に役立てられる貴重な情報源となります。寄せられたトラブルや質問のパターンを分析することで、これまで見えていなかった課題が明確になり、新たな製品・サービスの開発に活かすことができます。
また、対応のノウハウをマニュアルとして整備しておくことで、担当者の教育にかかるコストを抑えられる点も副次的な効果として挙げられます。
コールセンターとヘルプデスクは、目的・役割・業務内容のいずれも異なります。自社に適した窓口を選び、質の高い運用体制を整えることが、顧客満足度の向上と業務効率化への近道です。
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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。