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就労継続支援A型とは?給料・仕事内容やB型との違いを解説

公開日:2026.02.02  更新日:2026.02.02

障害や病気のある方が働きながら収入を得られる「就労継続支援A型」。一般企業での就労が困難な方でも、雇用契約を結んで最低賃金以上の給料を受け取りながら働ける福祉サービスです。本記事では、A型事業所の仕事内容や平均給料、利用条件などの基本情報から、B型や就労移行支援との違い、メリット・デメリットまで詳しく解説します。

「自分に合った働き方を見つけたい」「安定した収入を得ながら社会参加したい」という方に向けて、事業所選びのポイントもご紹介します。

<この記事で紹介する3つのポイント>

  • 就労継続支援A型は雇用契約を結び最低賃金以上の給料が保証される福祉サービス
  • 障害に配慮された環境で働きながら一般就労への移行も目指せる
  • 事業所選びは仕事内容・支援体制・通勤のしやすさを総合的に判断することが重要

目次

就労継続支援A型とは?B型・就労移行支援との違い

就労継続支援A型は、障害のある方が雇用契約を結んで働ける福祉サービスですが、似た名称のサービスが複数存在するため、その違いを正しく理解することが重要です。就労系福祉サービスにはA型・B型・就労移行支援という3つの主要なサービスがあり、それぞれ雇用契約の有無、給料体系、対象者、利用目的が大きく異なりますこれらの違いを理解することで、自分の状況や目標に最も適したサービスを選択できるようになります。

以下では、比較表を用いてそれぞれの特徴を整理し、A型サービスの基本的な仕組み、B型との決定的な違い、就労移行支援の位置付けについて詳しく解説します。

A型・B型・就労移行支援の違いが一目でわかる比較表

就労系福祉サービスには複数の種類があり、それぞれ特徴が異なります。就労継続支援A型は雇用契約あり・最低賃金保証、B型は雇用契約なし・工賃支給、就労移行支援は一般就労を目指す訓練という大きな違いがあります。

就労継続支援A型就労継続支援B型就労移行支援
目的一般企業での就労が困難な方に働く場を提供しながら、必要な支援を行う雇用契約によらない就労の場を提供し、生産活動の機会を通じて知識・能力の向上を図る一般企業への就職に必要な知識・スキルを身に付けるための訓練を提供
対象者就労移行支援を利用したが雇用に結びつかなかった方、特別支援学校卒業後就職できなかった方、離職中の方など雇用契約を結んで働くことが困難な方、年齢や体力面で一般企業での就労が難しい方、50歳以上または障害基礎年金1級受給者など一般企業への就職を希望する障害のある方(65歳未満)
雇用契約あり(事業所と雇用契約を締結)なしなし
給料・工賃最低賃金以上の給料を保証(2023年度平均月収86,752円)作業に応じた工賃を支給(2023年度平均月収23,053円)基本的になし(一部事業所で実習時に少額の工賃が出る場合あり)
年齢制限原則18歳以上65歳未満(65歳到達前5年間に障害福祉サービス利用歴があれば継続可能)年齢制限なし原則18歳以上65歳未満(65歳以降も条件により利用可能)
利用期間期限なし期限なし原則2年以内(最大1年の延長可能)

対象年齢についても、A型は原則18歳以上65歳未満、B型は年齢制限なし、就労移行支援は原則18歳以上65歳未満となっています。平均月収を比較すると、A型が約8万6千円に対し、B型は約2万3千円と大きな差があることも特徴的です。利用期間に関しては、A型・B型ともに制限がありませんが、就労移行支援は原則2年間という期限が設けられています。

作業内容の難易度も異なり、A型では一般企業に近い業務を行うケースが多い一方、B型では軽作業が中心となります。さらに、就労移行支援では賃金・工賃の支給がないことも重要なポイントです。これらの違いを理解した上で、自分の状況や目標に合ったサービスを選択することが大切になります。

参照:厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績について」

就労継続支援A型とは雇用契約を結び働く福祉サービス

就労継続支援A型は、障害者総合支援法に基づく就労系障害福祉サービスの一つで、障害や病気により一般企業での就労が困難な方が、事業所と雇用契約を結んで働きながら必要な支援を受けられるサービスです。利用者は「労働者」として扱われるため、労働基準法が適用され、最低賃金以上の給料が保証されます。

事業所では、利用者の障害特性や体調に配慮しながら、個々の能力に応じた業務を提供していきます。データ入力やカフェの接客、部品組み立てなど、仕事内容は多岐にわたりますが、一般企業と比べて労働時間が短く設定されていることが特徴です。また、職業指導員や生活支援員といった専門スタッフが常駐し、仕事のスキル向上だけでなく、日常生活の相談にも対応します。

さらに、サービス管理責任者が個別支援計画を作成し、定期的に見直しを行うことで、利用者一人ひとりの目標達成をサポートする体制が整っています。将来的な一般就労への移行も視野に入れた支援を受けられる点も、このサービスの大きな特色といえるでしょう。

A型とB型の最大の違いは雇用契約の有無

就労継続支援A型とB型を比較する上で、最も重要な違いは雇用契約を結ぶか結ばないかという点にあります。A型では事業所と利用者が雇用契約を締結するため、労働基準法の適用を受け、最低賃金以上の給料が支払われます。

厚生労働省の調査によると、2023年度のA型の平均月額賃金は86,752円でした。一方、B型は雇用契約を結ばないため、作業の対価として工賃が支払われ、その平均月額は23,053円と大幅に低くなっています。

参照:厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績について」

この違いは働き方にも反映され、A型では週5日・1日4時間以上の勤務が一般的ですが、B型では利用者の体調や希望に応じて柔軟な利用が可能です。また、A型の利用者は条件により社会保険への加入も可能となります。

対象者についても違いがあり、A型は就労経験がある方や就労移行支援を利用したが雇用に結びつかなかった方が中心となる一方、B型は年齢や体力面で雇用契約に基づく就労が困難な方も利用できる仕組みになっています。

関連記事:就労継続支援B型とは?A型との違い・仕事内容・工賃を解説

就労移行支援は一般就労を目指す訓練の場

就労移行支援は、一般企業への就職を目標として、必要な知識や能力を身に付けるための訓練を行うサービスであり、就労継続支援とは根本的に目的が異なります。利用期間は原則2年間と定められており、この期間内に就職活動スキルやビジネスマナー、パソコン操作などの実践的な訓練を受けます。

大きな特徴として、就労移行支援では雇用契約を結ばず、賃金や工賃の支払いもありません。これは「訓練」に重点を置いているためで、職場実習やグループワーク、模擬面接などを通じて就職準備を進めていきます。

対象者は18歳以上65歳未満で一般就労を希望し、かつ就労が見込まれる方となっています。サービス提供期間中は、ハローワークや障害者就業・生活支援センターと連携しながら求職活動のサポートも行われます。就労移行支援の利用後は、約50%の方が一般企業への就職を実現しているという実績もあり、段階的なステップアップを目指す方にとって重要な選択肢と言えるでしょう。

A型事業所の仕事内容例

就労継続支援A型事業所では、利用者の適性や興味に応じて多様な仕事が用意されており、一般企業と同様の実践的な業務を通じて、職業スキルの向上と社会参加を実現できます仕事内容は事業所によって異なりますが、デスクワークから接客、製造、清掃まで幅広い選択肢があり、それぞれの特性を生かした働き方が可能です。

近年では、IT関連やクリエイティブな業務を取り入れる事業所も増え、時代のニーズに対応した職種も登場しています。以下では、代表的な5つの仕事カテゴリーについて、具体的な業務内容と求められるスキル、働く上でのポイントを詳しくご紹介します。

.事務・データ入力などのPC作業

就労継続支援A型事業所では、パソコンを使った事務作業やデータ入力業務が主要な仕事内容の一つとして多くの事業所で実施されています。具体的には、企業から委託された顧客情報の入力、アンケート結果の集計、請求書や納品書の作成、Excelを使った表計算作業などです。これらの業務は座って行えるため、身体的な負担が少なく、精神障害や身体障害のある方にも適しています。作業環境も静かな個室や仕切りのあるスペースで行えることが多く、集中力を保ちやすい環境が整備されています。

また、パソコンスキルは一般就労でも必須となることが多いため、将来的なステップアップにもつながる重要な訓練となります。事業所では、利用者のスキルレベルに応じて、基本的なタイピング練習から始まり、Word・Excelの操作方法、専門的なデータベース管理まで段階的に習得できるようサポートしています。作業速度や正確性についても、個々のペースに合わせて無理なく向上を図れる体制が整っているのが特徴です。

Webサイト制作やデザイン

近年、IT分野の業務を取り入れる就労継続支援A型事業所が増えており、Webサイト制作やグラフィックデザインの仕事も提供されています。HTML・CSSコーディング、WordPressを使ったサイト構築、バナー制作、チラシやポスターのデザインなど、創造性を生かせる業務が中心です。これらの仕事は在宅ワークとの相性もよく、通所が困難な方でも参加しやすいメリットがあります。

事業所では、未経験者向けに基礎的なデザインソフトの使い方から教え、徐々に実務レベルまでスキルアップできるカリキュラムを用意しています。実際の企業から受注した案件に携わることで、実践的な経験を積むことができ、ポートフォリオの作成にもつながります。

デザイン業務は成果物が目に見える形で残るため、達成感を得やすく、モチベーション維持にも効果的です。また、Web制作スキルは需要が高く、フリーランスとしての独立や在宅就労への道も開けるため、将来の選択肢を広げる意味でも価値の高い訓練となっています。

カフェやレストランでの調理・接客

飲食業は就労継続支援A型事業所の代表的な事業形態の一つで、カフェやレストランを運営しながら、利用者が調理や接客の実務経験を積める環境を提供しています。調理業務では、仕込み作業、盛り付け、食器洗浄など、個々の能力に応じた役割分担が行われます。接客業務では、注文受付、配膳、レジ操作、店内清掃などを通じて、コミュニケーション能力の向上も図れます。

特に地域に開かれた店舗では、一般のお客様と接する機会があり、社会参加の実感を得やすいことがメリットです。衛生管理や調理技術については、専門スタッフが丁寧に指導し、食品衛生責任者などの資格取得支援を行う事業所もあります。営業時間は一般的な飲食店より短く設定されることが多く、利用者の体調に配慮した勤務体制が組まれています。

また、メニュー開発に利用者のアイデアを取り入れたり、季節限定商品を企画したりすることで、創意工夫の機会も提供され、仕事へのやりがいにつながるでしょう。

部品の組み立てや検品などの軽作業

製造業関連の仕事として、部品の組み立てや検品作業は、多くの就労継続支援A型事業所で実施されている定番の業務です。自動車部品の組み立て、電子機器の部品取り付け、製品の検査・仕分け、箱詰め・梱包作業など、企業から受託した様々な軽作業があります。これらの作業は手順が明確で反復的な内容が多いため、知的障害や発達障害のある方にも取り組みやすいでしょう。

作業工程は細分化され、各自の得意分野を生かした分業体制が構築されています。品質管理も重要な要素であり、不良品の見分け方や正確な作業手順について、職業指導員が継続的に指導を行います。また、納期遵守の意識を育てることで、一般就労に必要な責任感を養うことも可能です。

作業環境は立ち仕事と座り仕事を選択できることが多く、体力に応じた配慮がなされています。工場見学や企業との交流機会を設けることで、自分たちの作業が社会でどのように役立っているかを実感でき、仕事への誇りを持てる工夫もされています。

清掃やベッドメイキング

清掃業務は体を動かしながら働ける仕事として人気があり、オフィスビルや公共施設の清掃、ホテルのベッドメイキングなどの業務を請け負う事業所が増えています。床清掃、窓拭き、トイレ清掃、ゴミ回収などの基本的な清掃作業から、専門的な機材を使った床面洗浄まで、段階的にスキルアップできる体制が整っていることが魅力です。ベッドメイキングでは、シーツの交換方法やアメニティの補充など、ホテル業界の実務を学べます。

これらの仕事は、成果が目に見えて分かりやすく、達成感を得やすいメリットがあります。また、チームで作業することが多いため、協調性やコミュニケーション能力の向上にもつながるでしょう。清掃の専門技術を身に付けることで、ビルメンテナンス会社への就職の道も開け、資格取得支援を行う事業所もあります。

作業時間は施設の営業時間外に設定されることが多く、人との接触が苦手な方でも働きやすい環境です。体力に応じて作業量を調整でき、自分のペースで技術向上を目指せる点も特徴的です。

就労継続支援 A型の平均給料

就労継続支援A型では雇用契約を結ぶため、労働基準法に基づく最低賃金以上の給料が保証され、2023年度の全国平均月額は86,752円となっています。ただし、労働時間が1日4〜6時間程度と一般企業より短いため、月額給料は10万円を下回ることが一般的です。

参照:厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績について」

給料の内訳を見ると、基本給に加えて通勤手当や皆勤手当を支給する事業所もあり、モチベーション向上につながっています。過去10年間の推移では、最低賃金の上昇に伴い平均給料も年々増加傾向です。2013年度の平均月額68,691円と比較すると、約2万円の増加となっています。事業所によっては、生産性向上により最低賃金を上回る時給を実現しているケースもあり、中には時給1,000円以上を支給する優良事業所も存在します。給料日は一般企業と同様に月1回が基本で、銀行振込により支払われるため、金銭管理の訓練にもなるでしょう。

参照:厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績について」

就労継続支援A型の対象者と利用条件

就労継続支援A型を利用するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。障害の有無だけでなく、年齢や就労能力、これまでの経歴なども考慮され、総合的に判断されます。

また、障害者手帳の有無についても誤解が多く、実際には手帳がなくても利用できるケースがあります。自分が利用対象に該当するかどうかを正確に把握することで、スムーズな利用開始につながるでしょう。以下では、具体的な対象者の条件、年齢制限と利用期間の詳細、障害者手帳の必要性について、それぞれ詳しく解説します。

利用対象となる方の条件

就労継続支援A型を利用できるのは、身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)・難病のある方で、一般企業での就労が困難ながらも雇用契約に基づく就労が可能な方です。具体的な条件として、就労移行支援事業を利用したものの企業等の雇用に結びつかなかった方、特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが雇用に至らなかった方、就労経験があるが現在は離職している方などが対象となります。

重要なポイントは、障害の種類や程度よりも「適切な支援があれば働ける」という就労能力があることです。精神障害の方が最も多く全体の約半数を占め、次いで知的障害、身体障害の順となっています。障害者手帳の所持は必須ではなく、医師の診断書や自治体の判断により「障害福祉サービス受給者証」を取得できれば利用可能です。

また、生活保護を受給している方でも利用でき、給料収入により段階的に経済的自立を目指せます。事業所での実習や体験利用を通じて、自分に合った職場かどうかを確認してから正式な利用を決められる点も安心材料となっています。

年齢制限と利用期間について

就労継続支援A型には原則として18歳以上65歳未満という年齢制限があり、利用期間については上限が設けられていないという特徴があります。65歳以上でも、65歳に達する前5年間に障害福祉サービスの支給決定を受けており、かつ65歳になる前日までに就労継続支援A型の支給決定を受けている場合は、継続して利用することが可能です。この制度により、長期的に安定した就労環境を確保できます。18歳未満でも、特別支援学校在学中に実習として利用することは可能で、卒業後のスムーズな移行につながっています。

利用期間に上限がないことは大きなメリットですが、定期的に実施される個別支援計画の見直しにより、一般就労への移行可能性が検討されます。実際に、年間約4,800人(2022年度)がA型事業所から一般企業へ就職しており、ステップアップの場としても機能していると言えるでしょう。

参照:厚生労働省「就労支援施策の対象となる障害者数/地域の流れ」

ただし、有期雇用契約の場合は契約更新の可否が検討されるため、勤務態度や作業能力の維持・向上が求められます。長期利用者の中には、10年以上継続して働いている方もおり、ライフステージに応じた柔軟な働き方が実現できています。

障害者手帳の要否

就労継続支援A型の利用において、障害者手帳の所持は必須条件ではなく、障害福祉サービス受給者証があれば利用可能という点は重要なポイントです。障害者手帳を持っていない方でも、医師の診断書や意見書により、日常生活や社会生活に支援が必要と認められれば受給者証の申請ができます。これにより、発達障害のグレーゾーンの方や、精神疾患で通院中だが手帳取得には至っていない方も利用対象となります。

受給者証の申請では、市区町村の障害福祉窓口で認定調査を受け、支援の必要性が総合的に判断されます。手帳を持っている場合は手続きがスムーズに進むことが多いですが、持っていなくても医療機関との連携により適切な支援につなげることが可能です。また、難病患者の方は、指定難病医療受給者証や医師の診断書により利用できます。

重要なのは障害の有無や程度ではなく、就労において何らかの支援が必要な状態にあることです。実際の利用者の中には、手帳を持たずに利用を開始し、後から必要に応じて手帳を取得する方もいます。

A型事業所で働くメリット・デメリット

就労継続支援A型には、一般就労とは異なる独自のメリットがある一方で、理解しておくべきデメリットも存在します。雇用契約による安定収入、障害に配慮された働きやすい環境、将来的なキャリアアップの可能性など、多くの魅力がありますが、事業所数の少なさや仕事の選択肢の制限といった課題もありますこれらの長所と短所を総合的に理解することで、自分にとってA型が最適な選択かどうかを判断できます。

以下では、主要な3つのメリットと2つのデメリットについて、具体例を交えながら詳しく解説します。

メリット1.安定した給料と雇用保険

就労継続支援A型の最大のメリットは、雇用契約に基づく安定した給料収入と、条件を満たせば雇用保険に加入できる点です。最低賃金以上の時給が保証されているため、月額8万円程度の安定収入を得られ、経済的な自立への第一歩となります。雇用保険への加入条件は、週20時間以上の労働と31日以上の雇用見込みがあることで、多くのA型利用者がこの条件を満たしていると言えるでしょう。

雇用保険に加入することで、万が一の離職時には失業手当を受給でき、次の就労先を探す期間の生活保障につながります。さらに、事業所によっては健康保険や厚生年金などの社会保険への加入も可能で、将来の年金受給額の増加にも寄与します。給料は銀行振込で支払われるため、金融機関の利用方法を学ぶ機会にもなり、社会生活に必要なスキルが自然と身に付くことも魅力です。

有給休暇の取得も労働基準法に基づいて認められており、プライベートの充実や通院との両立も図りやすい環境が整っています。このような労働者としての権利が保障されていることは、自己肯定感の向上にもつながる重要な要素です。

メリット2.配慮のある環境で働ける

就労継続支援A型では、障害特性や体調に応じた個別の配慮を受けながら働ける環境が整備されていることが大きな特徴です。職業指導員や生活支援員などの専門スタッフが常駐し、仕事の技術指導だけでなく、日常的な相談にも対応してくれます。例えば、精神障害の方には休憩時間を柔軟に設定したり、発達障害の方には作業手順を視覚化したりするなど、個々のニーズに応じた支援が提供されます。

職場環境も、静かな個室での作業や、刺激の少ない環境づくりなど、障害特性に配慮した工夫がなされています。体調不良時には、無理なく休憩を取ることができ、通院のための早退や欠勤に理解があるのも魅力です。また、6か月に1度は個別支援計画の見直しが行われ、その時々の状態に応じて支援内容が調整されます。

人間関係においても、同じような困難を抱える仲間と働くことで、互いに理解し合える関係を築きやすい環境と言えるでしょう。このような配慮により、一般企業では継続が困難だった方も、安心して長期的に働き続けることが可能となっています。

メリット3.一般就労への移行も目指せる

就労継続支援A型は、働きながら職業スキルを身に付け、将来的な一般就労への移行を目指せるステップアップの場として機能しています。2022年度には全国で約4,800人がA型事業所から一般企業へ就職しており、これは利用者全体の約25%相当です。

事業所では、実践的な業務経験を積むだけでなく、ビジネスマナーや職場でのコミュニケーション方法なども学べます。ハローワークや障害者就業・生活支援センターとの連携により、求人情報の提供や職場実習の機会を得ることも可能です。特に、A型での勤務実績は一般就労時の重要なアピールポイントとなり、「毎日通勤できる」「指示通りに作業できる」といった基本的な就労能力の証明になります。

また、職場定着支援として、就職後6か月間は元の事業所からフォローアップを受けることができ、その後は就労定着支援サービスにつなげることも可能です。段階的なスキルアップにより、最初は短時間のパート勤務から始め、徐々にフルタイムの正社員を目指すといった柔軟なキャリアプランも描けます。

デメリット1.事業所や求人の数が少ない

就労継続支援A型の課題として、B型と比較して事業所数が少なく、希望する地域や職種での求人が限られるという現実があります。全国のA型事業所数は約4,000か所で、B型の約18,000か所と比べると3分の1以下にとどまっています。

参照:厚生労働省「就労継続支援A型の状況について」

この理由は、A型では最低賃金を保証する必要があり、事業所の経営ハードルが高いためです。特に地方都市では選択肢が限られ、通勤可能な範囲に事業所が1~2か所しかないケースも珍しくありません。

また、事業所ごとに行っている仕事内容が異なるため、希望する職種の求人が見つからない可能性もあるでしょう。定員も10~20名程度の小規模事業所が多く、空きが出るまで待機となることもあります。都市部では事業所数は多いものの、競争率が高く、面接で不採用となるケースも発生します。

このため、A型の利用を希望していても、実際には待機期間中にB型を利用したり、就労移行支援でスキルアップを図ったりする方も少なくありません。事前の見学や体験利用を活用し、複数の事業所を比較検討することが重要となります。

デメリット2.希望する仕事内容を選びにくい

就労継続支援A型のもう一つの課題は、事業所ごとに請け負っている業務が決まっており、利用者が仕事内容を自由に選択できない点です。例えば、パソコン作業を希望していても、近隣の事業所が食品製造や清掃業務のみを行っている場合、妥協せざるを得ません。一般企業のように部署異動や職種変更の機会も限られており、同じ作業を長期間続けることになりがちです。これにより、スキルの幅が広がりにくく、キャリアアップの機会が制限される可能性があります。

また、事業所の受注状況により仕事量が変動することもあり、繁忙期と閑散期で業務内容や労働時間が大きく変わることもあります。さらに、企業からの受託業務が中心となるため、単純作業や補助的業務が多く、創造性を発揮する機会も多くはありません。

ただし、最近ではIT関連やデザイン業務を取り入れる事業所も増えており、徐々に選択肢は広がりつつあります。利用前の見学や実習を通じて、自分の適性と事業所の業務内容のマッチングを慎重に検討することが大切です。

自分に合う事業所を選ぶ3つのポイント

就労継続支援A型の利用を成功させるためには、自分に合った事業所選びが極めて重要です。仕事内容や労働条件だけでなく、職場の雰囲気や支援体制、通勤のしやすさなど、総合的な視点から検討する必要があります事業所選びを間違えると、せっかくの就労機会が長続きしない可能性もあるため、慎重な選択が求められます。

ここでは、後悔しない事業所選びのために確認すべき3つの重要ポイントについて、具体的なチェック項目とともに解説します。

ポイント1:仕事内容と労働条件を確認する

就労継続支援A型事業所を選ぶ際の最重要ポイントは、具体的な仕事内容と労働条件が自分の希望や能力に合っているかを詳しく確認することです。まず、事業所が行っている業務内容を具体的に把握し、自分の興味や適性と照らし合わせましょう。パソコン作業が得意な方はIT系の業務がある事業所、人と接することが好きな方は接客業務がある事業所など、強みを生かせる職場を選ぶことが大切です。

労働条件については、時給額、勤務時間、休日数、有給休暇の取得実績などを確認します。特に通院が必要な方は、通院日の配慮があるかも重要なポイントです。また、昇給制度の有無や過去の昇給実績も確認しておくと、将来的な収入アップの可能性が見えてきます。

社会保険の加入条件や、交通費支給の有無なども生活に直結する重要事項です。見学時には実際の作業風景を観察し、作業の難易度や職場の雰囲気を肌で感じることが大切です。可能であれば体験利用を活用し、実際に働いてみて自分に合うかどうかを判断することをお勧めします。

ポイント2:事業所の雰囲気や支援体制を調べる

事業所選びで見落としがちですが重要なのが、職場の雰囲気と支援体制の充実度です。見学時には、職員と利用者のコミュニケーションの様子を観察し、相談しやすい雰囲気があるか確認しましょう。

職員の人員配置も重要で、職業指導員と生活支援員の人数が適正か、サービス管理責任者が常勤しているかをチェックします。個別支援計画の作成・見直しの頻度や、日常的な相談体制についても質問してみましょう。

また、他の利用者の様子も観察し、自分と似た障害特性の方がいるか、年齢層はどうかなども参考になります。休憩スペースの有無や、体調不良時の対応方法も確認しておくと安心です。

研修制度や資格取得支援があるかどうかも、スキルアップを目指す方には重要なポイントです。定着率や一般就労への移行実績を聞くことで、その事業所の支援の質をある程度推測できます。口コミサイトや福祉サービス第三者評価の結果なども参考にしながら、総合的に判断することが大切です。利用者同士の交流イベントなどがある事業所は、孤立しにくい環境といえるでしょう。

ポイント3:通いやすさを考慮する

就労継続支援A型は長期的に利用することが多いため、自宅から事業所までの通勤のしやすさは、継続的な利用において極めて重要な要素です。理想的な通勤時間は30分以内で、1時間を超えると体力的・精神的な負担が大きくなる傾向があります。公共交通機関を利用する場合は、運行本数や乗り換えの有無、駅・バス停から事業所までの距離も確認しましょう。

雨天時の通勤方法も考慮し、屋根のある経路があるかもチェックポイントです。車通勤が可能な場合は、駐車場の有無や駐車料金も確認が必要です。また、通勤ラッシュの時間帯を避けられる勤務時間設定が可能かも、精神障害や発達障害の方には重要な要素となります。

通勤経路上に、かかりつけ医やよく利用する施設があると、生活の利便性が高まります。送迎サービスを提供している事業所もありますが、ルートや時間の制約があるため詳細を確認しましょう。

冬季の積雪地域では、除雪状況や交通機関の運休リスクも考慮する必要があります。体験通勤を行い、実際の負担を確認することをお勧めします。

就労継続支援A型に関するよくある質問

就労継続支援A型の利用を検討する際、多くの方が同じような疑問を抱きます。特に障害者手帳の必要性、利用料金の負担、副業の可否といった点は、生活に直結する重要な問題であり、正確な情報を知っておく必要がありますインターネット上には様々な情報が溢れていますが、制度は複雑で誤解も多いのが現状です。

ここでは、実際によく寄せられる3つの質問について、制度の詳細と実際の運用を踏まえた正確な回答をお伝えします。

Q.障害者手帳がなくても利用できますか?

障害者手帳がなくても、障害福祉サービス受給者証を取得すれば就労継続支援A型は利用可能です受給者証の申請には、医師の診断書または意見書が必要となり、精神科や心療内科、神経内科などの専門医による診断を受ける必要があります。診断書には、病名、症状、日常生活や就労における支援の必要性などが記載されます。

市区町村の障害福祉窓口に申請すると、認定調査員による聞き取り調査が行われ、生活状況や就労に関する困難さが確認されます。この調査結果と医師の意見書を総合的に判断し、支援の必要性が認められれば受給者証が交付されます。手帳を持っていない方でも、うつ病、適応障害、発達障害グレーゾーンなどで通院中の方が利用しているケースは多くあります。

難病の方は、指定難病医療受給者証でも申請可能です。受給者証の有効期間は最長1年間で、更新手続きにより継続利用ができます。手帳取得のメリット(税制優遇など)もあるため、利用開始後に手帳申請を検討する方も多くいます。

Q.就労継続支援A型は利用料金がかかりますか?

就労継続支援A型の利用料金は、世帯の所得状況によって決まり、多くの方が自己負担0円で利用しています厚生労働省のデータによると、障害福祉サービス利用者の92.7%が負担額0円となっています。具体的には、生活保護受給世帯と市町村民税非課税世帯(年収約300万円以下の3人世帯)は負担上限月額が0円です。市町村民税課税世帯でも、所得割16万円未満(年収約600万円以下)の場合は月額上限9,300円、それ以上の所得がある場合は月額上限37,200円となります。

参照:厚生労働省「障害福祉サービス等について」

重要なのは、A型では給料が支払われるため、仮に利用料が発生しても給料から差し引かれる形となり、手出しの負担は基本的に発生しません。世帯の範囲は、18歳以上の場合は本人と配偶者のみで、親の収入は含まれません。利用料以外の費用として、昼食代(B型と異なり有料の場合が多い)、交通費(事業所により支給の有無が異なる)などは自己負担となることがあるため、事前確認が必要です。

Q.副業やアルバイトとの掛け持ちはできますか?

就労継続支援A型を利用しながらの副業やアルバイトについては、法律上の制限はありませんが、事業所の就業規則や個別の事情により対応が異なりますまず、A型事業所の就業規則で副業が禁止されていないか確認が必要です。禁止されていない場合でも、以下の点に注意が必要となります。

体力的・精神的な負担が過重にならないよう、主治医や支援者と相談することが大切です。A型での勤務に支障が出ると、雇用契約の継続が困難になる可能性があります。また、収入が増えることで、障害年金の支給停止や減額、利用料の負担区分の変更が生じる場合があります。

労働時間の合計が週40時間を超えると、時間外労働となり割増賃金の対象となることにも注意が必要です。一方で、A型で基礎的な就労能力を身に付けながら、段階的に一般就労の時間を増やしていくという活用方法もあります。在宅でのライティングやデータ入力など、体力的負担の少ない副業から始める方も増えています。必ず事業所と相談し、無理のない範囲で計画的に進めることが重要です。

まとめ

就労継続支援A型は、障害のある方が雇用契約を結んで安定した収入を得ながら、自分のペースで働ける重要な選択肢です。最低賃金が保証され、専門スタッフのサポートを受けながら、将来的な一般就労への移行も目指せる環境が整っています。一方で、事業所選びは慎重に行い、仕事内容、支援体制、通勤のしやすさなど、総合的に判断することが大切です。自分の特性や目標に合った事業所を見つけることで、充実した職業生活への第一歩を踏み出せるでしょう。

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