タイ（バンコク）の医療費の相場は？医療事情・制度や保険についても解説

タイ（バンコク）は、観光地としてだけでなく、医療目的でも訪れる人が増えています。この記事では、タイの医療費の相場や医療事情、保険制度について詳しく解説します。タイでの医療費がどれくらいかかるのか、どのような医療保険が利用できるのかを知りたい方にとって、役立つ情報が満載です。本記事を読むと、タイでの医療に対する不安を少しでも解消できるでしょう。

タイ（バンコク）の医療費の相場

タイ、特にバンコクでは、医療費が比較的リーズナブルであるとされており、他国からの訪問者にも利用しやすい環境が整っています。以下では、初診料、入院費、救急車のおおまかな費用について説明します。

バンコクにおける初診料は、病院の種類や施設のランクによって大きく異なります。初診料は、3,000～35,000円程度です。公立病院より、私立病院や国際病院の方が初診料は高い傾向にあります。

高額な理由は、私立病院や国際病院は設備が充実しており、サービスの質も高いためです。たとえば、英語対応のスタッフの常駐や最新の医療機器が揃っているため、料金もそれに見合った額になります。医師の診察時間も長く、より詳細なカウンセリングが受けられるため、料金が高めに設定されています

入院費についても、病院の種類や提供されるサービスによって大きく異なります。外国人が利用する部屋代のみでは1日当たり、個室の場合はおおよそ20,000円～60,000円、ICUやCCUに入った場合は50,000〜100,000円程度です。

私立病院はしばしばホテルのような豪華な施設を提供し、その分、保険がなければ支払いが難しい高額な費用がかかる場合があります。国立病院は私立病院と比較して治療費が比較的安く、日本の健康保険を使うよりもコストが低くなるケースがあるでしょう。

特にバンコクのような場所にある有名な国際病院では、VIPルームや特別室の利用はできますが、高級サービスは費用がさらにかかります。こうした病院では、個室での快適な入院生活が提供され、家族が滞在できる施設や24時間対応の専属看護師がつくため、追加サービスが入院費を押し上げる要因となっています。

タイでは、救急車の利用にも料金が発生します。公立病院の場合、救急車の利用料は無料または低料金で提供される場合が多いですが、私立病院や国際病院では高額になるケースがあります。救急車の利用料は、距離や提供される緊急医療の内容によって異なり、最低でも1,000バーツ（約4,000円）が必要です。

私立病院や国際病院の救急車は、最新の救急医療機器を備えており、熟練の医療スタッフが同乗しているためです。たとえば、緊急事態において心肺蘇生や救急処置が必要な場合、現場での対応から病院搬送まで、全てが高い水準で提供されます。そのため、費用も高額になりますが、迅速かつ的確な医療サービスが受けられるという安心感があります。

タイの医療事情

タイの医療は、急速に発展しており、特にバンコクでは質の高い医療が提供されています。医療技術や設備は先進国に劣らない水準で、外国人向けの医療サービスも充実しています。

タイでは、政府が推進する「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ（UHC）」制度により、国民の多くが医療サービスを受けられる環境が整備されています。外国人旅行者に対してはこの制度が適用されず、民間医療保険や自費での支払いが必要ですが、タイの居住者や駐在員などで健康保険に加入している場合は、制度の対象者です。

バンコクには国際病院が多く存在し、観光客や在住外国人に向けた医療サービスが充実しています。これらの病院では、英語はもちろん、日本語対応のスタッフがいる病院も増えており、言葉の壁がない環境で医療を受けられます。

タイの医療保険制度

タイの医療保険制度は、公的保険と民間保険に大きく分かれています。タイ国民は、通常、公的保険を利用しますが、外国人や特定の職業に従事している人々には、民間医療保険の利用が一般的です。

民間医療保険は、タイで働く外国人や長期滞在者が利用することが多いです。これらの保険は、公的保険ではカバーされない医療費や、入院時の個室利用、特定の治療に対応するものです。

タイで提供されている民間医療保険は、多様なプランやオプションが用意されています。自分のニーズやライフスタイルに合った保険の選択が重要です。タイの民間医療保険は、基本的な医療費をカバーするものから、高額医療や専門治療に対応したものまで幅広く提供されています。一般的には、以下のような種類があります。

【基本プラン】
一般的な診察や治療費、入院費をカバーするプラン。保険料が比較的低めで、健康な若年層や大きなリスクを抱えていない人に向いています。

【高額医療プラン】
がん治療や手術、長期入院など、重大な疾病や高額な医療費がかかる場合に対応するプラン。保険料は高めですが、安心感を得たい人には最適です。

【通院特約プラン】
通院治療や薬代をカバーするオプション。慢性疾患を抱えている場合や、定期的に病院を利用する人に有用です。

タイでは医療費が比較的安価であるものの、入院や専門治療が必要となると急激に費用が上がるケースがあります。外科手術やがん治療では、日本と同程度かそれ以上の医療費がかかる場合があり、こうした費用をカバーするためには、しっかりとした保険プランの選定が不可欠です。

公的医療保険は、主にタイ国民向けに提供されており、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ（UHC）制度によって管理されています。タイ国民であれば、基本的な医療サービスを無料または低料金で受けられます。
外国人旅行者に対してはこの制度が適用されず、民間医療保険や自費での支払いが必要です。タイの居住者や駐在員などで健康保険に加入している場合は、制度の対象者です。

タイの病院の特徴

タイの病院は、公立病院、私立病院、国際病院に分かれています。それぞれの病院には特徴があり、目的や状況に応じて利用する病院の選択が重要です。

公立病院は、タイ国内の広い地域に存在し、国民に対する基本的な医療サービスを提供しています。安い治療費が特徴ですが、その分、待ち時間が長くなるケースが多いです。特に地方の公立病院では、医師や医療スタッフの数が不足しており、診察を受けるのに数時間待つ場合も珍しくありません。

公立病院では、最新の医療設備や高度な治療が行われるケースが少なく、必要に応じて私立病院や国際病院へ紹介される例もあります。外国人の場合、言語の問題もあり、通訳がいない場合はコミュニケーションが難しいでしょう。

私立病院は、都市部を中心に展開されており、公立病院に比べて高品質な医療サービスが受けられるのが特徴です。料金は高めですが、最新の医療機器が導入されており、待ち時間が少ない点がメリットです。清潔で快適な環境が整っており、外国人にも人気があります。

バンコクには多くの私立病院があり、外国人向けの医療サービスが充実しています。英語対応のスタッフが常駐しているのが一般的で、日本語対応が可能な病院も増えています。特定の治療や検査、入院時のサービスが充実しており、患者の満足度が高いです。

国際病院は、特に外国人向けに設計された医療施設で、バンコクを中心に複数の病院が存在します。世界基準の医療サービスが提供されており、医師や看護師も国際的な資格を保有している人が多いです。国際病院では、英語だけでなく、日本語、中国語、韓国語など、複数の言語に対応したスタッフがいるため、言語の壁を感じることなく医療サービスを受けられます。

国際病院では、医療ツーリズムを目的とした患者も多く訪れます。美容整形や高度な検査、専門的な治療を求めて世界中から患者が集まっており、タイの医療サービスの質が高く評価されていることがわかるでしょう。その分費用も高額であり、通常の治療費に加えて追加サービス料が発生するケースもあります。

まとめ

タイ（バンコク）の医療費は、利用する病院の種類やサービス内容によって大きく異なります。公立病院では安価で医療を受けられますが、私立病院や国際病院では高額な費用がかかる場合があります。外国人がタイで医療サービスを受ける際には、民間医療保険への加入がおすすめです。タイの病院の特徴を理解し、必要に応じて適切な病院の選択が重要です。

医療費の相場や保険制度を理解しておけば、タイでの医療体験がスムーズになり、万が一の事態に備えられます。タイでの生活や旅行を考えている方は、本記事の情報を参考にしてください。

DYMインターナショナルクリニックは、タイ（バンコク）に2つのクリニックを運営しています。日本語の通訳者が常駐しているため、コミュニケーションもスムーズです。予約優先なので、余分な待ち時間は発生しにくいのが特徴です。

クリニックの詳細や予約方法は、以下のリンク先で紹介しています。バンコクに行かれる前にぜひご確認ください。

DYMの「タイ（バンコク）クリニック」サービスページはこちら