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ウェブサイトの改善を考える際、ついメインコンテンツや華やかなヘッダーにばかり目が行きがちですが、「フッター」の設計を見過ごしてはいないでしょうか。ページの最下部に位置するフッターは、地味な存在に見えますが、実はユーザーのサイト内回遊性を高め、企業の信頼性を伝え、さらにはSEO評価にも影響を与える、非常に重要な役割を担っています。
この記事を読めば、Webサイトにおけるフッターの戦略的な意味と、SEOの観点から最適化されたフッターを設計するための具体的なポイントを理解し、自社サイトのパフォーマンス向上につなげることができます。 サイトの直帰率改善やコンバージョン率向上に課題を抱えるウェブ担当者様、そしてユーザーにとっても検索エンジンにとっても価値のあるサイトを目指すすべてのビジネスパーソンにとって、すぐに実践できる知識が得られるでしょう。
<この記事で紹介する3つのポイント>
目次
まず、「フッター」が持つ基本的な意味と、ウェブサイトにおけるその位置づけを正しく理解することから始めましょう。
フッターとは、Webページの最下部(Foot=足元)に、サイト内のすべてのページで共通して表示される領域のことです。ユーザーがページを最後までスクロールした際に現れるこのエリアは、メインコンテンツの締めくくりとして、サイト全体の補足的な情報や、ユーザーを次の行動へ導くためのリンクなどを配置する役割を担います。
企業のウェブサイトにおいては、コピーライト表記や会社概要へのリンクといった事務的な情報だけでなく、サイトマップやプライバシーポリシーを掲載することで、サイトの信頼性を示す重要な場所としても機能します。
フッターは、ページ最上部に表示される「ヘッダー」と対になる存在です。ヘッダーがサイトの「顔」として、ロゴや主要なナビゲーションといった最も重要な情報を提示するのに対し、フッターはサイトの「土台」として、全体を締めくくり、補足する役割を持っています。
ユーザーは、サイトを訪れた際にまずヘッダーを見てサイトの概要を把握し、コンテンツを読み進めた後、さらなる情報を求めてフッターを参照するという行動パターンを取ることが多いです。このヘッダーとフッターが連携し、それぞれの役割を果たすことで、ユーザーにとって分かりやすく、使いやすいウェブサイトが構築されるのです。
ヘッダーとフッターは、どちらもサイト全体の共通パーツですが、その表示場所と担うべき役割には明確な違いがあります。この違いを理解し、適切に情報を配置することが、効果的なサイト設計の鍵となります。
両者の最も明白な違いは、その表示位置です。ヘッダーは、ユーザーがページを訪れた際に最初に目にする、画面の最上部に常に表示(または追従表示)されます。サイトの第一印象を決定づける、いわば玄関のような場所です。
一方、フッターは、ユーザーがページを最後まで読み進めないと目にすることができない、画面の最下部に位置します。コンテンツを読み終えたユーザーに対して、次なるアクションを促したり、サイト全体の情報を整理して提示したりする、出口であり、索引のような役割を担います。この上下の配置の違いが、それぞれの役割を決定づけています。
表示場所の違いから、それぞれの主な役割も異なってきます。ヘッダーの主な役割は、ユーザーがサイト内で迷わないようにするための「主要な案内板」です。サイトロゴでアイデンティティを示し、グローバルナビゲーションで最も重要なページへと誘導します。
対して、フッターの役割は、サイト全体の情報を網羅し、ユーザーの多様なニーズに応える「総合案内所」です。ヘッダーには載せきれなかった詳細なページへのリンク(サイトマップ)や、企業の信頼性を示す情報(会社概要、プライバシーポリシー)、そして補足的な情報(SNSリンク、コピーライト)などを集約して配置します。
地味な存在に見えるフッターですが、実はユーザー体験の向上とSEO評価において、無視できない重要な役割を担っています。
ユーザーがページを最後まで読み終えた後、次にどのページへ行けば良いか分からずに離脱してしまうケースは少なくありません。フッターは、そのようなユーザーに対して「次はこちらのページはいかがですか?」と自然に案内する重要な役割を果たします。
ヘッダーのグローバルナビゲーションを再掲したり、より詳細なサイトマップを掲載したりすることで、ユーザーはページ上部まで戻ることなく、次の目的地を見つけることができます。これにより、サイト内の回遊性が向上し、直帰率の低下や滞在時間の増加といった、SEOにおいてもプラスに働く効果が期待できるのです。
企業のウェブサイトにおいて、フッターはそのサイトの信頼性や信憑性をユーザーと検索エンジンに示すための重要なエリアです。会社名、住所、電話番号といった基本的な運営者情報や、プライバシーポリシー、利用規約へのリンクがフッターに明記されていると、ユーザーは「このサイトはきちんと運営されている」という安心感を得ることができます。
Googleも、サイトの品質を評価する上でE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)という基準を重視しており、運営者情報が明確であることは、この「信頼性」を高める上で不可欠な要素です。フッターにこれらの情報を適切に配置することは、SEOにおける間接的なプラス要因となります。
フッターは、サイトの主要なコンテンツではないものの、ユーザーにとって有益な補足情報を提供するための最適な場所です。例えば、採用情報、プレスリリース、関連会社へのリンク、各種SNSアカウントへのリンクなどがこれにあたります。
これらの情報は、必ずしも全てのユーザーが必要とするわけではないため、ヘッダーに配置すると邪魔になってしまう可能性があります。しかし、フッターに整理して配置しておくことで、情報を探しているユーザーをスムーズに案内することができます。
また、サイトマップを設置することは、ユーザーだけでなく、検索エンジンのクローラーがサイト全体の構造を効率的に把握するのを助け、クローラビリティの向上にも貢献します。
効果的なフッターを設計するためには、どのような要素を配置すべきかを戦略的に考える必要があります。一般的に、以下の要素を盛り込むことが推奨されます。
ビジネス文書を作成する際にWordやExcelのフッター機能を活用すると、資料の整理と管理が格段にしやすくなります。
複数ページにわたる報告書や企画書において、ページ番号は必須の要素です。フッターに「- 1 -」や「1 / 10ページ」といった形式でページ番号を自動挿入することで、文書の構成が分かりやすくなり、会議などでの参照もスムーズになります。WordやExcelのフッター編集機能を使えば、全ページに自動で連番を振ることができます。
資料の作成日や更新日をフッターに記載しておくことも、文書管理において重要です。これにより、どの時点の情報なのかが一目瞭然となり、古い情報と新しい情報が混在するのを防ぐことができます。特に、頻繁に改訂されるマニュアルや規定集などでは、版数管理のためにも日付の記載は欠かせません。
印刷した資料が何のファイルだったか分からなくなるのを防ぐために、ファイル名や文書のタイトルをフッターに入れておくと便利です。Excelでは、フッター編集機能から「ファイル名」や「シート名」を自動で挿入するボタンが用意されています。これにより、後からデジタルデータを探す際の手間を大幅に削減できます。
Wordでフッターを設定する最も簡単な方法は、文書の下部余白部分をダブルクリックすることです。するとフッター領域がアクティブになり、自由に文字を入力できます。また、リボンメニューの「挿入」タブから「フッター」を選択し、ページ番号などがデザインされたテンプレートを利用することも可能です。
Excelでは、通常の作業画面ではフッターは表示されません。リボンメニューの「表示」タブから「ページレイアウト」表示に切り替えると、各ページの下部にフッターエリアが現れます。このエリアをクリックすることで、文字の入力や、ページ番号・日付・ファイル名といった要素を自動で挿入することができます。
フッターの設計や運用において、ウェブ担当者が抱きがちなよくある疑問についてお答えします。
フッターに何を書くべきか迷った際は、「ユーザーがページの最後にたどり着いた時、次にどんな情報を求めるだろうか?」という視点で考えてみましょう。
基本的には、①信頼性を示す情報(会社概要、プライバシーポリシー)、②サイト内を回遊しやすくする情報(サイトマップ、カテゴリ一覧)、③次のアクションを促す情報(お問い合わせ、資料請求)の3つのカテゴリーに分けて考えると整理しやすくなります。
まずは競合他社のサイトがフッターに何を置いているかを参考にし、自社にとって必要な要素を洗い出すのがおすすめです。
フッターとサイトマップは密接な関係にあります。サイトマップとは、ウェブサイト全体のページ構成を一覧で示した、いわば「目次」のようなページです。このサイトマップページへのリンクをフッターに設置することは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても、サイトの全体像を理解する上で非常に重要です。
さらに、フッター自体に、主要なページへのリンクを階層的にリスト表示することで、フッターをサイトマップのように機能させることも一般的です。これにより、ユーザーは1クリックで目的のカテゴリーページへ移動でき、利便性が大きく向上します。
結論から言うと、ビジネスサイトにおいてフッターがないことは、ユーザビリティと信頼性の両面で大きなデメリットとなります。ユーザーは、ページの最下部に会社情報やプライバシーポリシーがあることを無意識に期待しています。これらの情報がないと、ユーザーに不安感や不信感を与え、サイトからの離脱につながる可能性があります。
また、SEOの観点からも、サイト全体のテーマ性や構造を検索エンジンに伝えるための重要な内部リンクが集約される場所であるため、フッターを設けないことによるデメリットは計り知れません。フッターは、ウェブサイトにとって不可欠な要素であると認識すべきです。
ウェブサイトのフッターは、単なるページの終わりを示す飾りではなく、ユーザー体験とサイトの信頼性を高めるための戦略的なエリアです。この記事では、フッターが持つナビゲーション補助や信頼性向上の役割、そしてSEOへの間接的な貢献について解説しました。
フッターにサイトマップや会社概要、プライバシーポリシーといった情報を適切に配置することは、ユーザーの回遊性を高め、直帰率を改善するだけでなく、検索エンジンにサイトの価値を正しく伝える上でも重要です。ヘッダーとフッター、それぞれの役割を理解し、連携させることで、ウェブサイト全体のパフォーマンスを最大化することができます。
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「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンのもと、WEB事業、人材事業、医療事業を中心に多角的に事業を展開し、世界で一番社会貢献のできる会社を目指しています。時代の変化に合わせた新規事業を生み出しながら世界中を変革できる「世界を代表するメガベンチャー」を目指し、日々奮闘しています。